コメディ・ライト小説(新)

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恋の病〜体心痛〜
日時: 2019/10/03 17:43
名前: 夜桜
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12060

「異性の誰かを好きになるってことは恋という名の病気なんだよ」

どこかで聞いたことあるようなセリフ。

じゃあこの世界には恋の病にかかった人が何人もいるんでしょ?

私はそんな人達とは違うと思う。

普通痛むのは心だけ。

心以外にも痛むところがあるとしたら…?






恋なんてしなければ良かったと、私を思い込ませる…



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-登場人物-

笠神かさかみ 波姫なみき
·色素が薄くハーフのような容姿を持つ
·海の幼馴染み
·しっかり者

成塚なりづか かい
·整った容姿を持ち、異性同性問わず人気者
·波姫の幼馴染み

さくらのみや 優杏ゆず
·転校生
·天使のような容姿を持つ為、異性からの人気は校内一

大原おおはら 雷樹らいき
·美しい瞳を持ち、異性からの人気がある
·誰にでもフレンドリー

宇佐うさ 優太ゆうた
·学年一の秀才
·穏やかな性格で周囲から慕われている

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-大切なお客様-

一葉千羽 様
てるてる522 様
藍 様

他のお客様もいつも閲覧頂き本当に有難う御座います!

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この作品は閲覧者の皆様に「読みやすい」の声を、
沢山頂けるように意識したものになっていますので
このような作品が苦手な方は申し訳ありません。

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不定期更新ですが週に一度は投稿できるよう、
励んでいきますので、
これからも「恋の病〜たいしんつう~」
を宜しくお願い致します<(_ _)>

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Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.26 )
日時: 2019/08/27 15:22
名前: 夜桜


なにもかも解決したんじゃないかな
そう、思ってた。


でも、私は間違ってた。




「なみき」

すっかり静かになったこの教室に、海が迎えに来てくれるのは既に当たり前になりつつあった。

病気の相談にのりつつ、一緒に帰ることが私の日常の一部となっていることに私は喜びを隠しきれずにいた。

海が病気であることにはかわりないのにな。

私には今しか見えてない、のかな。


「どうした?なみき」

海は目を丸くして言った。

「あっ、なんでもない。
あのさ、今日日直だから色々しなくちゃいけなくて。今日は、先に帰っててくれる?」

海は少し、寂しそうな顔をして小さく頷いた。

「1人で、平気?今日の体調とか大丈夫?」

海は笑った。

「大丈夫だよ、日直頑張れ。じゃあな。」

無理してるように見えて、心配になった。

私は残った仕事を片付ける。
今になって海を1人で行かせたことを後悔し始める。

早く終わらせて追いかけよう………

「終わった!!早く行かなくちゃ…」

ガラッ

私は戸を開け階段をかけ下りる。

すると、

「笠神さんっ!」

後ろから私を呼ぶ声が聞こえた。

「…………桜ノ宮さん」

ドキッとした。

「桜ノ宮をあんなに泣かせて……」
雷樹の言葉を思い出す。

桜ノ宮さんは、泣いた。
私のせいで、泣いたんだ。

逃げたい。逃げ出したい。

「笠神さん、そんな怖い顔してどうしたの?
あの、これ。」

桜ノ宮さんは、私のバッグを差し出す。

「え、あ……」

「教室に、置いてあったから…まだいるかもしれないと思って下駄箱見に行こうと思ったら、いたから。」

桜ノ宮さんはただ私の忘れたバッグを届けにきてくれただけだった。
馬鹿みたいに怯えてしまった私が恥ずかしくなった。

「ごめんなさい!わざわざ。ありがとう。
じゃあ、私、行くね!」

私はバッグを受け取り、階段に足をかけると、

ガシッ

後ろから、強く腕を掴まれた。

「逃げるの?笠神さん。」

全身に鳥肌が立ったのが分かった。

「に、逃げ、逃げる…って…?」

無理でもそういうしかなかった。
私の体は震えていた。

でも、
桜ノ宮さんの体はもっと震えていた。

「…っっとぼけないでよ!!!!」

時々私に見せる、裏の顔とはまた違う。
彼女は、本気だった。

「初めて…初めてだったの…あんなに好きになった人は…ねぇ…わかってよ…わかってよ!!!」

桜ノ宮さんはその場で泣き崩れた。

でも、私は謝りたくなかった。


私だって、
____海への気持ちはずっと本気だった。


「やめてよ、やめてよ!!」

私は今まで溜めていたものをぶつける。


「あなたが海を知るずっと前から私は海が大好きだった!!!それでも、私は何も言えずあなたと海をずっと見てきた!!ねぇ。この辛さあなたに分かるっていうの!?なんとか言いなさいよ!ねぇ!!!!」

涙が次々にこぼれ落ちる。
自分でも怒りなのか悲しみなのか、分からなくなっていた。

溢れる涙を拭い、普段の綺麗な瞳ではなく、誰も見たことのないような瞳を私に向ける。

「……他の男とイチャついてるくせに海が本当に好きだと言えるの?簡単に大好きなんて言わないで……1度でも気持ちが揺らいだことがあるのなら、もう海に近づかないで……」


桜ノ宮さんのその言葉に、私は何も言えなかった。

気持ちが分からなくなったことは…
何度もあった。


都合がいいのは私だったんだ…………






私は黙ってその場を走り去ってしまった。

Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.27 )
日時: 2019/09/08 13:23
名前: 夜桜

帰宅した私はベッドに座り、
ゆっくりと携帯を手にする。

「……ごめんね、海」

海には明日から一緒に行けない、と連絡をした。

いつも返信の早い海だが、その日は返信が来る気配はなかった。




朝。

目覚めが悪い。

時計を見る。

「………5時って。」

うーん。

ピコンッ

携帯の音がしたので見てみると、
海からの返信だった。

随分起きるの早いんだな……
メッセージを確認する。


"そっか。"
"でも今日だけでいいから、一緒に帰ることは出来ない?"
"伝えたいことが、ある"


伝えたい、こと……って

あ、だめだめ…
返信しなくちゃ。


"おはよう、朝早いんだね"
"ごめん、一緒には帰れない"
"昼休み話せる?"


すると海からの返信はすぐ返ってきた。


"お前こそ早いな"
"そっか。昼休み、大丈夫だよ"


なにか、ぎこちない会話。
海への気持ちは変わらないが、
こんな都合の良い関係でいるのが嫌だった。

違う、怖かったんだ。


私は携帯を手放し、用意を始めた。

Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.28 )
日時: 2019/10/04 19:11
名前: 夜桜


海の話したいことって……

それが気になっていたら2時間もたっていた。

「っあ…やばっ」

バタバタと準備を済ませ、素早く家を出る。

すると、扉を開けた瞬間。

「…あっ…」

目の前にいたのは、桜ノ宮さんだった。

どうも、気まづい………

奇遇だね、とか、遅刻するよ、とか、おはよう、とか…声かけるべきなのだろうか。

いや、昨日私から逃げ出しちゃった訳だし、そんなの無理に決まってる。

私は目線を逸らして、早足で歩き始めた。

「…笠神さん」

えっと、私、声掛けられた…?
なんで…
私は驚きのあまり黙り込んでいると、

「昨日は、感情的になってしまって、ごめんなさい。会ったのは偶然じゃなくてゆずが笠神さんを待ってたからなの。急にごめんね。」

桜ノ宮さんの綺麗で、大きな瞳は腫れぼったくなった瞼のせいで、少しだけ弱々しく見えた。

「感情的になったのは私の方だよ。私も昨日逃げ出してしまってごめんなさい。」

「それで、話って?」と横を向くと桜ノ宮さんは近くのベンチに座った。

「学校だと騒ぎになっちゃうから…今日一緒に少しだけ、サボって私の話聞いてくれる?」

桜ノ宮さんは何かを決心したような顔をして下を向く。

私はゴクリと唾をのみこみ、「わかった」とベンチに腰掛ける。





Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.29 )
日時: 2019/11/07 22:44
名前: 夜桜



「私は、失恋してたの」

桜ノ宮さんの第一声はそれだった。
何が何だか分からない。

桜ノ宮は辛そうに俯いた。

私はただ、静かに頷くことしか出来なかった。


「私が突然別れようって海に言われた理由はすぐに分かったの、病気ってこと…」

「海の1番だと思ってたけど病気のことを最初に話したのは私じゃない、笠神さん。」


私は頷くことも出来なかった。
私だって辛かったはずなのに、
桜ノ宮さんの方が辛そうな顔をしている。


「それから毎日言葉にならない悲しみが私に襲ってきて、この悲しみを誰かにぶちまけてしまいたかったの…ごめんなさい、あの時かっとなってしまって。でも全て私の本当に思っていたことです。」


私は首を振る。

「もういいよ、その話は。お互い言いたいことハッキリさせられたし、お礼を言いたいくらい。」

桜ノ宮さんは微笑を浮かべ、
話を続けた。

「私が何をしてしまったのか、分からなかった。でも一時的な喧嘩、そう…すぐ解決することだと思っていたの。」



「___でも海は病気なんかじゃなかったの」




木々はザワザワと音を立て、
私の鼓動を加速させた。


恋の病〜体心痛〜 ( No.30 )
日時: 2019/11/07 23:00
名前: 夜桜


「私は、最初から海の彼女になった気分でいるだけだったのよ…………」

彼女は溢れる涙をボロボロと落とし、
上を向いた。


「海も、今頃になって自分の気持ちに気付くなんて…遅いよ……」

状況が整理できずにいる。
海は嘘をついたってこと?

「ごめんなさい、イマイチ話についていけない…」

すると桜ノ宮さんは口を尖らせて言った。


「___海は私が海を知る前からからあなたのことが好きだったってことよ!」




………私が何年片思いし続けたと思ってるの?今更海が私の事を好きだなんて言われても…信じられるわけがない。だってあんなに桜ノ宮さんにゾッコンだったじゃない……


「海は桜ノ宮さんのこと今でも好きだよ。あの表情見れば分か…………」
「………っっわかってないじゃない!!!」

桜ノ宮さんは大きな声を上げた。

「海から直接、言われたの。
''なみきが好きだ''って」

「''ずっと前から''って…訳分からないよね。
でも、そんな海が今でも好きなんだ。」




私は呆然としていた。
分からなかった。



すれ違っていた私たちの想い。
もしかして、今からでも遅くないのかな。


私は桜ノ宮さんの肩に手を置き、
すぐに走り出した。


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