コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

こひこひて
日時: 2018/01/29 22:18
名前: いろはうた

恋ひ恋ひて

後も逢はむと

慰もる

心しなくは

生きてあらめやも


万葉集 巻十二 2904 作者未詳






あなたに恋い焦がれ、
またきっと会えると、
強く己を慰める気持ちなしでは、
私はどうして生きていられるだろうか。
そんなことはできない。







綺宮 紫青

綺宮家の若き当主。
金髪青紫の目の超美青年。
鬼の呪いで、どんな女性でも虜にする。
そのため、愛を知らない。
自分の思い通りにならない梢にいらだち
彼女を無理やり婚約者から引き離し、自分と婚約させる。
目的のためには手段を択ばない合理的な思考の持ち主。



水無瀬 梢

綺宮家分家筋にあたる水無瀬家、次期当主の少女。
特殊能力を買われて水無瀬家の養子となる。
婚約者である崇人と相思相愛だったが、
紫青によって無理やり引き離され、無理やり紫青と婚約させられる。
しっかりとした自我をもった少女。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11



Re: こひこひて ( No.48 )
日時: 2018/10/16 23:32
名前: りあむ ◆raPHJxVphk



いろはうたさん、こんばんは!
りあむと申します。

実は久しぶりにカキコに浮上したのですが、お名前を拝見して思わず読まずにはいられず……!

ちょうどお話が急展開を迎えられたところで……! キス、だと……?! ご馳走さまでした((
今回ははっきりとした三角関係、むしろ略奪愛となりますかね、初めての展開にどきどきしております。梢ちゃんの中に芽生えたものが何だか、こちらに察せられるだけ切なくなります……。紫青さんは自ら寄り添ってくれる心を信じられないのでしょうか……だから縛り付けることしか出来ないように感じられて、その不器用さがもどかしくてたまりません……。本来最も心が近づいたときにされるであろう口づけが、梢ちゃんの心が最も離れたであろうときにされるという皮肉。
相も変わらずぐっと引き込まれる素敵な作品で、続きが楽しみでございますソワ( •ω•` 三 ´•ω•)ソワ

はじめましてのような状態で長々と失礼いたしました。
執筆応援しております!

Re: こひこひて ( No.49 )
日時: 2018/10/18 00:21
名前: いろはうた
参照: https://mypage.syosetu.com/485123/

りあむ様!!


はじめまして!!
読んでいただいただけでなく、
コメントまで残していただき、
さらには激励の言葉……!!
て、天使や……天使がここにおるぞ……( ゜□゜)


そうなんです。
イケメンに奪われたいという作者の単純かつアホな発想から
始まったのがこの物語です←

もともとは、紫青さんを
くっずくずのクズ男にするつもりだったのですが
おもったよりもまともな性格になってしまい
軌道修正するのが大変でした……
おそらく物語も急展開どころか
急カーブきりすぎて、崖下転落しそうな勢いですが、
温かく見守ってくださったら、とても嬉しいです!!


コメントありがとうございました!!

Re: こひこひて ( No.50 )
日時: 2018/10/27 17:24
名前: いろはうた
参照: https://mypage.syosetu.com/485123/

突然のことに目を見開いていた梢は我に返って激しくもがいた。
しかし、見た目以上にがっしりとした腕は梢を放してくれなかった。
唇が離れ、涙のにじんだ瞳で紫青を睨みつけた。
息が震える。
様々な感情が入り乱れすぎて言葉にならなかった。

「……また、来る。」

かすれた低い笹y気が耳に吹き込まれる。
次の瞬間、唐突に解放され、その場にへたり込んだ。
振れていた温もりが離れ、急に寒さを感じる。
紫青はこちらを振り返ることなく、足早に部屋を出ていった。
部屋にと残されたのは梢一人だ。
梢は紫青の背中を半ば呆然として見送ると
のろのろと周囲を見渡した。
部屋の周囲には強力な結界が幾重にも張り巡らされていた。
























その日から、軟禁状態の生活が始まった。
梢は部屋の外に行くことを許されなかった。
世話をしてくれる女官が数名ついているだけで
それ以外の者と顔を合わせることもなかった。
突然の結婚宣言に、一体いつ手を出されるのか、とびくびくしていたが、
予測に反して、紫青は口づけ以上のことは決してしなかった。
それどころか、また来ると言っていたのに
日の高い時間帯にやってくることも一度もなかった。
まるで牢獄のような息苦しさを感じる空間の中での唯一の楽しみは
あの青紫の目を持つ白猫との戯れだった。
どうやって入ってきているのか、いつのまにか部屋にやってきて
身を摺り寄せてくるのだ。
梢は自分の食事を時々白猫に分け与えながら、
つかの間の逢瀬を楽しんだ。
白猫の青紫の目を見ていると、思い出すのはただ一人だ。
ぽたり、と畳に雫が落ちて、染みができた。
胸がちくちくと痛むのはどうしてなのか梢は薄々感づいていた。
だけど、認めてはいけない感情だとわかっていた。
だから必死に見ないふりをする。

(口づけは、嫌ではなかった。)

その事実が梢を打ちのめす。
崇人という誠実な婚約者を持つ身でありながら、なんてひどい女なのだろう。
自分が黒く醜いものに成り下がった気がした。
一方的な梢の婚約破棄に加えて電撃的な結婚報告を受けたであろう崇人は
今、どうしているのだろうか。
梢を取り戻そうと躍起になってくれている?
それとも大貴族たる綺宮家若当主の妻になってしまったらもう手が届かぬと
諦められてしまったのか。
この閉鎖的な鳥かごのような部屋の中では何もわからなかった。

Re: こひこひて ( No.51 )
日時: 2018/11/12 22:07
名前: いろはうた
参照: https://mypage.syosetu.com/485123/

幾度目の夜だろうか。
ふわふわと微睡んでいると、ふと柔らかな感触が頬に触れた。
あの白猫だろうか。
目を開けたいが、睡魔に勝てず目を開けられない。
かわりに、その感触に自らすり寄った。
するとそのぬくい感触はぴたりと動きを止めた。
数秒のちにまたぎこちなく、羽毛のようにそっと触れられる。
ごつごつした骨っぽい感触。
もう、これが何なのか、梢にはわかっていた。
だから、浮上しかけた意識を無理やり抑え込み、
ぐっと寝たふりをした。

「……こずえ。」

柔らかく、ぎこちなく名を呼ばれた。
起こすまいとひそめられた声音は熱をはらんでかすれていた。
胸がツキリ、と軋んだ。

(……どうして、そんな声で名を呼ぶのですか。)

濃密な気配が近い。
まつげが震える。
目を開けたら、その人と顔を合わせなければならない。
絶対に目はあけない。
どういう顔をしたら、なんて声をかければいいのか何もわかない。

(……どうして、私をここに閉じ込めるのですか。)

彼は今どんな表情で触れているのだろう。
目を開けたくはないのに、無性にその顔が見たかった。
やがて、ささやかなぬくもりが頬を柔らかく一撫でして、
すっと離れていった。
それが寂しくて、薄く目を開いてしまう。
月明かりに透けた美しい金髪が見えて、どきりと鼓動がはねた。
こんなに近くで彼の姿を見たのは久方ぶりだ。
意識ががあるのを悟られないように目を閉じる。
しかし、何故か濃密な気配は遠ざからない。
静かな空間に衣擦れの音だけが聞こえる。

(……え?)

次の瞬間、体を覆っていた布団が少し持ち上げられ、
何かが梢の布団に入ってきた。
夜風に冷えた大きな何かは、
梢の体を引き寄せるとすっぽりと包み込んでしまった。

(……え、え……!?)

何が起きたのか咄嗟に理解できなくて、目を白黒させる。
けれど、ここで下手に動きでもすれば、
寝たふりをしていることが露見してしまう。
梢は息を殺して、彼、紫青の腕の中で大人しくしていた。
胸いっぱいに紫青の匂いを吸い込み、頭がくらくらした。
ふっと紫青の吐息が額をくすぐり体をこわばらせてしまう。
しかし、花弁のように額へと優しく降ってきたのは
穏やかな口づけだった。
陽だまりのような温もりに包まれて心の琴線が緩む。
わけもなく泣いてしまいそうになる。
冷たく突き放したかと思うと、
梢が寝入ったのを見計らってから優しく触れられる。
ずるい人だ。
縋りつくように抱きしめてくる腕を振りほどくことができない。

(この人のことを、もっと知りたいと思うのは、罪なのでしょうか。)

こわごわと手を伸ばし、紫青の衣の襟をそっと掴む。
梢は薄く開いた目を閉じた。
やがて、紫青から穏やかな寝息が聞こえてきた。
おぼろ月だけが、かすかに二人を照らしていた。

Re: こひこひて ( No.52 )
日時: 2018/11/13 00:17
名前: 散雲  (dcthappiness@ezweb.ne.jp







いろはうたさま




コメント、失礼いたします…!
実は以前から読む専門でいろはうたさまの作品を愛読させていただいていたのですが、

久々の新作に飛びつかずにはいられなくなってしまいましたッ…!もう、相変わらずピュアで心の優しい、素敵なヒロインの梢ちゃんに
色香と美しさの狭間に見え隠れした男らしさがギュンギュンと胸を射抜いてしまうような紫青さま…(尊さのあまりに、思わずさまづけ)
何だかもうかつてないほどにお似合いの美味し過ぎる二人の恋の行方が楽しみでなりませんっ…!

しかも紫青、梢ちゃんをホ―ルドオンしたあああ!
もう、雅な言葉づかいに映像が流れ込んでくるような描写の表現力…いろはうたさま、本当にあっぱれです!(♡)

長々しいコメント、失礼致しました…!

続きを楽しみにしております!(♡)






Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11



スレッドをトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


E-Mail


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。