コメディ・ライト小説(新)

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笑う君の還る場所
日時: 2018/05/05 19:00
名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
参照: .

少年の前に突然現れた少女。

でもその少女の表情は
とても悲しそうなものだった。

それを見た無表情な少年は少女を
悲しみの孤独から救った。


そして少年に救われた少女は
いつも笑顔を絶やさなかった。




でも、そんな可愛らしい少女は
普通とは違う別世界の住人のようで。


+───────+
菜瑠季です。

初めましてですね。


処女作ですので、
どうぞ適当に楽しんでってください。


……御願いだから読んでいってやってください。


……なんかすみません、
テンション低い様に見えますが……
とても物凄く高いです、はい。

下手な文しか書けないかもしれませんが、
勉強しながら書いていきたいです。


ちなみにですね、
この作品は『転生モノ』と
一応なっております。はい。

主人公は少年と少女です。
他にもキャラが出てきます。

出てくる度に作品の中で
一人一人解説していこうかなと。


ちょっと闇あるかもですが、
きっと皆さんなら耐えられます。はい。


まぁそんなこんなで
はいはい言ってる自分ですが、
お許し頂きたいです。はい。←




じゃあ、もう話も飽きられたかと思うので
ここで切ります。




お話へどうぞ、お進み下さい。

Re: 笑う君の還る場所 ( No.20 )
日時: 2018/05/07 18:19
名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
参照: .

-少女視点-




初めてのお出かけは、緑の多い公園。

天夜君が今日は休みだから、
連れてきてもらった。

とても綺麗で、暑いせいか人が少ない。


天夜君は電話というものをしている。

どうやら、電話で連絡を
この世界では取り合うらしい。


私達ならそのまま姿を見る事ができる。

魔術さえ使えれば、だけど。






だから私はトイレの方へ
向かった天夜君を待って椅子に座る。

椅子というか、長椅子の方が近い。
鉄で出来ていて、熱を帯びている。


「…………暑っつい……」

暑いせいで体力を消耗する。

これじゃ、お出かけどころじゃない。




私はその事に落ち込み、俯いた。






と、その時。







「貴女……
魔術師のミアさん、ですね?」

「…………へあっ!?
……な、ななな……何……!?」



顔を上げると長い茶髪の女の子が居た。
そして確かに私の名前を呼ぶ。



私はあまりの驚きに、言葉が出ない。



「……私は、アザレアって言うんです。
貴女と同じ、魔術師なんですよ?」

何勝手に話出してるの!?


思わずそう言いたくなる。






他にも、魔術師が居るなんて。












「…………そ、その……
何か御用ですか……?」


警戒しながら、私は恐る恐る聞く。

私がミアだって事、知ってるんだ。
何かある筈…………。





「…………いえ、ただ……。
この世界にも魔術師が
私以外にもう1人居たんだなって。
ちょっと嬉しくって」

囁くように言うと、
優しい微笑みを浮かべる相手。

アザレア……聞いたことがある様な。




「そ、そうなんだ……。
でも私、来たばかりだからこの世界の事があまりよくわからなくて。
……アザレア、さんは……?」


引き攣る笑顔を
何とか自然にしようと口角を緩める。


その長い髪は足首まであって、
揺れる度にしゃらしゃらと
鈴の音が鳴る。

よく見ると、下の方で
結んだ所に鈴飾りを付けている様だ。

私と同じ様な格好で、
マントに身を包んでいる。

私と違うのは下の服。
白いシャツに黒紫のスカート。

綺麗というよりも、可愛い。



でも、この服装……
この世界の人達がする服装だ。





私達魔術師が持つ紋章首飾りが
彼女の首には見当たらない。


その紋章と言っても、
その魔術師が得意な魔術だったり
その魔術師の出身組織だったりと
何かによって1人1人違う。



しかも、その紋章は
自分で決める事が出来ない。



与えられる時も疎らで、
子供だと15歳まで無い子がいる。

16歳になるまでに紋章が決まるので、
そんなに焦る事は無い訳だけど。



因みに、私は……何だっけ。

光の紋章だった気がする。




正直、光の魔術は使えない。

なのに、幼い頃から私にあった。



ほんと、不思議。


「私は結構知ってます。
この世界で魔術師と
出会うのは初めてだけど、
長く此処に居るので」

にこにこと答える相手。
その瞳の奥は光が無く暗い。


でも綺麗だな、と思った。
何故か、その姿に
惹き込まれそうになる。
レリアちゃんとは違う、美しさ。
ただ、同じなのは……
それが魔力によるものなんだって事。





「……ああっ、もう行かなきゃ!
ミアさん、ありがとうございました!
また、今度に!」

急に驚いた様な顔をしては、
公園の時計を見る相手。

何か用事でもあるのかな。


「あっ、はい……!また今度!」

そう私が笑顔で言って
手を小さく振ろうとした時。

彼女は素早く近付き
私の耳にそっと囁いた。

「……さっきの事は、誰にも内緒です」

と、不自然なくらいに優しく。










その笑顔が、とても恐ろしく見えた。

Re: 笑う君の還る場所 ( No.21 )
日時: 2018/05/08 00:20
名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
参照: .

-少年視点-



「……ああ、ええ……。
…………はい。
そうです……ね……」

トイレの中に響き渡る、無気力な声。

その携帯電話からは、
低くうんざりしたような声が聴こえる。

今自分は、愚痴を聞かされている。

相手は先輩な訳だが、
この男も凪翔と同様頭の悪い奴だ。

人様に迷惑をかけてまでも
自分の意志を貫き通し、
この男の場合は無理矢理電話で呼び出す。

タチの悪い、頭の回らぬ生き物……
そう言ってしまうのが良いに違いない。

「でさぁ……
俺がその時思ったのは──」

「……ああああッ!
時間やば…………ッ!?
すいません、今日大事な予定があって!
また"今度"にして頂けますかっ!?
では失礼します!」

「──えっ、ちょ……待っ──」

『ツー、ツー、ツー』

自分の方が、そうなのかもしれない。


相手の気持ちなど考えられる程、
そんな余裕を持つ心を持てない。

ただ、それに残ったのは
やり所の無い苛つきだけで。


鏡に映る自分が、無慈悲な人間に見える。
無愛想で無感情な、狡賢いだけの人間。

見た目はいつも褒められる。

黒髪に、碧の少し吊り目。
肌色は白く整った顔。
休日は私服で、白いワイシャツに
黒いきっちりしたズボンという
いつも通りの服装だ。

でもそんなの、あまり嬉しくはない。

褒められたって、喜べない。


目を閉じ、出口の方へそっぽを向く。



早くミアのところへ行かないと。





目を開けると、そのまま出口へ向かった。






今日はやけに蝉の鳴き声が五月蝿い。




出た先に、空の青々とした色を背景に
天には白く大きくもくもくとした入道雲が
上へと炎の様に立ち上っていた。

Re: 笑う君の還る場所 ( No.22 )
日時: 2018/05/08 23:04
名前: 菜瑠季 (ID: DgflmU1L)
参照: .

-神視点-
*大通り沿いの古びたビルの屋上*




「あんた、もしかしてさぁ~……
ミアちゃん殺そうとしてる~?
あはっ、見え見えだよ~?
まぁ、ある種私と同じ魔術師かな。
……実力はあるんだね」

屋上淵の真ん中に座り、
脚を宙へ交互に揺らす少女。
赤い髪が風に吹かれて
右へと流されている。

そこへゆっくりと近付く
もう一人の少女。

その顔は微笑んでおり、
目の中の心情が読み取れない。
右に流された茶の髪と共に、
鳴りの良い鈴の音が響く。

「ふふ、レリア様には
どうやら筒抜けの様ですね……。
実力があるだなんて、
言っていただけて光栄です。」

爽やかな声を、他人に嫌でも美しいと思わせる。そんな彼女はその系統の魔術を操るのが得意らしい。しかし、他人を殺すのには魔術を使わないらしく、マントの下に肩に掛けたポシェットに短剣が付けられている。
青紫色の、夕暮色だ。

「へぇ~え?……まぁ、良いよ。
私が取り逃がしたとて、
誰にも私は責めることが出来ない。
そこであの子が死んでいても、
私が殺したとならない限りね~。
……あんたはそのままどうするの?
まぁ、バレちゃったら大変な事に
なるってのは分かるよねぇ~?
ふふッ……だってさぁ……
あの子、最凶だもんね。
そして魔術師達の女神でもある。
そんな存在、殺しちゃったら……
あんたも殺されるよ?」

妖しく微笑む少女はそう言って、
後ろへ顔を向けた。

だが、その目の先の少女は怯む様子も無くにこやかだ。それは綺麗に整えられた外国人形の様である。

「……やだ、脅しですか?
まぁ……あの女は階級はリサ様よりも
結構下ですけれど、実力は……
一番上らしいですね。
でも、殺すのには全く差し支えない。
本当にあの女が最凶なのか、
そして女神なのか、を
確かめなくてはいけませんけど。
念には念をって言うでしょう?
あと、私はあの女を殺した後は
この世界で暮らします。
殺されない様に、ね?」

負けじと言葉を連ね、さらっと言っては鈴飾りを取った。そしてその鈴飾りを首に付け、チョーカーにする。

其処には、恐ろしく髪が伸びた美しい赤紫色の目の彼女が立っていた。

「……確かに、それが本当の
あんたの姿だもんねぇ~。
こっちの世界に来て修行して……
やっと、魔術師になれたんだっけ?
元からのこの世界の住人で、
本当凄いなとは思うよ。

無花果香音ちゃん」

口端をニタァ……と吊り上げ、少女の名を言った。そして無花果香音でありアザレアでもある少女は、目を細め夢の様な優しい微笑みを浮かべる。それは、本当の彼女の感情のようで。

「……ええ、そうですね。
必ずや殺してきます、あの女を。
だから……レリア様。
……見守っていて、ください」


マントの下のその手は僅かにも震えているように見えた。

Re: 笑う君の還る場所 ( No.23 )
日時: 2018/05/08 23:45
名前: 菜瑠季 (ID: DgflmU1L)
参照: .

-少女視点-



「誰にも、内緒……かぁ」

布団の中で、一つ呟く。

今日会ったアザレアさん。
不思議な魔術師だった。


綺麗で、可愛くて……
でも不思議なのは、首飾りがなかった事。
魔術師なら自分の命同様、
いついかなる時も身に付けている。

それが、どうして……?


ただ黙々と考える。

ひたすら、考える。

この使えない頭で、懸命に。




『コンコンコン』

「……居るか?開けてくれ」


扉をノックする音の次に、
君の声がその向こうから聞こえた。

私は起き上がり、扉を開けた。


鍵がかかっていたようだ。


「……暗いな」

そう言ってパチっと部屋の灯りをつけると、
君は部屋に入ってきた。

「どうしたの……?」

もう真夜中の一時だよ、と私が言う。
もう寝ないといけない時間。

「……いや……ほら。
今日は空が綺麗なんだよ。
だから……そっちの窓で見ようかなって」

何気ない顔で答える君。
確かに、今日は綺麗なのかも。

「う、うん。じゃあ見よっか」

私が窓を開けて、空を見上げる。
そこには満点の星空があって、
とてもとても綺麗だった。

「わぁ…………!」

声を上げる私に、そっと微笑む君。
顔が整っていて、街ゆく人は皆君に視線を向ける。
これが、美少年っていうことなのかもしれない。
でも今は、そんなの考える暇なんて無かった。

「月が綺麗だね!」

満月になった白く照らされる月を見て、
笑う私は思わずそう言う。

「…………!」

不意に君を見ると、
頬を紅くしてそっぽを向いていた。

何かいけない事でも言ってしまったのかな。

私は俯いて、気まずさを紛らわそうとした。


「……そうだな。綺麗だ」

その言葉に、また君の顔を見つめた。

やっぱりそれは微笑んでいて、
私も思わずにこりと笑った。

まだ少し紅い頬。
透き通った美しい碧色の目。
黒くさらさらに整えられた髪。
高くて少し見上げる程の背。

その全てが、好き。



君に手を握られて、
心が跳ね上がりそうになった。

鼓動を速く打ち始める心臓。

私の顔が、熱くなる。



「…………」




ただ、こうしているだけで充分だった。









魔術というものの縄から、
解き放たれた様な気になれた。

Re: 笑う君の還る場所 ( No.24 )
日時: 2018/05/08 23:55
名前: 菜瑠季 (ID: DgflmU1L)
参照: .

+────*予告*────+

おはようございます、
またはこんばんはこんにちは。

アザレアです。


皆さんに謝らなければならない事が、
実は……あるのです。

本当に申し訳ございません。

昨日、予告できませんでした。

作者が途中で寝てしまい、結局は
今日に更新された話があるという
状況になってしまいました。

それと修羅場……なってませんね。

まだそうなる展開になりきっていないという事で、
急遽話を変更させていただきました。
なのでその部分については後程執筆すると
作者の方から聞いております。


明日の予告です。

今日は恋愛が入りましたね。
明日は二人はどうなるのでしょう。

又、リサ様についても詳細が明らかに。
何の魔術師であり、何故指令になったのか。
それが彼女の日記からわかります。



このくらいですね。

では、もう私はここで。




アザレアでした。

+───────────+


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