コメディ・ライト小説(新)

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噛ませ犬が愛しすぎてツラい
日時: 2018/10/26 21:17
名前: mono

ダメに決まってるでしょ、自分の立場弁えたら?

グダグダで適当な不満や文句を並べてみたら、噛ませ犬系に萌え始めた今日この頃。

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Re: 噛ませ犬が愛しすぎてツラい ( No.37 )
日時: 2018/12/29 02:01
名前: mono

「今日ね、凌オフ日なんだけどさ、早川(サッカー部)と遊びに行かない?」
「…ちょっと待って」

どうしよ。瑛人は学校で携帯の電源切ってるって言ってたから、連絡がつかない。ドタキャンという形になる。

「まさか、瑛人くんとデート?」
「遊びに行くだけだよ」

とりあえずLINEを送った。

今日、礼に誘われたんだけど

今?

うん

って、既読早いしそもそも授業中なんじゃ、学校で電源落としてるのが普通なんじゃ。日南が携帯とにらめっこしていると、礼が日南から携帯を取り上げた。通話をタップして、耳に携帯を寄せる。

「ちょっ、礼っ」

瞬間的に電話は切れた。

「やめろよ」
「こわーい!」

礼は千夏に抱きついた。日南がため息をつくと、瑛人から電話がかかってきた。

Re: 噛ませ犬が愛しすぎてツラい ( No.38 )
日時: 2018/12/29 02:23
名前: mono

古文ってやることないよなぁ。授業を聞かずに瑛人は古文の単語帳を片手に、机の下でスマホを触っている。瑛人は化学を受験科目とするが、数学全般、英語、古典、物理も得意とする。唯一、現代文が苦手らしい。化学基礎と物理基礎、物理、化学、でセンター科目は迷っていた。全て出来てしまうので確実に満点を取るなら、まぁ強いていうなら化学を選択した。進学校では既に数3も始まっているので、瑛人は完全なる「理系」である。

「今日は、職員会議があるから課外はなし」

いつも6時まで缶詰なのに、今日はそれがなしとは嬉しいものだが、しとやかに皆は笑いあうだけである。つまらない。缶詰といっても、毎日5時まで講習のあと6時過ぎまで自習なのだが。瑛人は、日南にLINEをした。

今日フリー?

うん
礼に誘われたんだけど

今?

どうしよ

俺そっち行くから
4時過ぎ

今来い

愛情表現故の虚構だな

打ち返したところで、瑛人の画面には受話器のマークが出てきた。それと共に、けたたましく電話のコール音が鳴り響く。終わったな、瑛人は黒板に顔向け、自ら教師と顔を合わせた。

「平賀。携帯よこせ」

電話を直ぐに切って席を立ち、教卓に向かってあるいた。

「先生、最後に電話したい人がいるんですが」
「没収終わってからでいいだろ」
「いえ。予定の調節だけしたいのですが、本人に申し訳ないので電話を掛け直してもいいですか?」

渋々教師は了承した。教室が静まり返り瑛人に視線が集まる。

「日南?」

女かよ!といった教師とは対照的に、瑛人は涼しい顔をしていた。

「お前、いい加減にしろよ」
「はぁ?電話かけたの私じゃねーし」
「…とにかく4時過ぎに日南のとこまで行くから校門で待ってて」
「寒いから来たらLINEして」
「日南のせいで携帯1週間没収だよ」
「私じゃないから!!うざ!!」

瑛人のスマホから日南のぎゃあぎゃあとした声が聞こえる。小さく、「ばいばい」と言ってから電話を切った。

「…平賀、お前…女か」
「はい」
「凄い剣幕だったな…電話越しで」
「そんなところも愛らしいです」

瑛人は教師に携帯を手渡した。

Re: 噛ませ犬が愛しすぎてツラい ( No.39 )
日時: 2018/12/29 07:26
名前: mono

放課後、日南は礼に断りを入れた。

「ごめん。今日は瑛人が先約だから」
「瑛人って?」

礼の後ろには凌がいた。

「瑛人くんは日南の彼氏だよ」
「へぇー」
「彼氏じゃねーし」

西川と凌と礼は校門で日南と一緒にいる。もう4時をすぎて、瑛人が来る頃である。

「なんだよ、その瑛人とか言うやつ。かっけーの?」

凌が珍しく不貞腐れている。日南は首を傾げた。「判断し兼ねる」ということらしい。日南の背後には長身のかっけーやつがいる。瑛人は初対面の凌に妙に見られている気がした。

「行くぞ」
「こいつが日南の彼氏?」
「違いますよ」

同い年?高3?確かにかっこよかった。何部だろう、意外と体もヒョロくないしサッカー?でも頭良さそうだから、囲碁とか将棋とかも出来そうだし…こんな奴が日南の彼氏とか。

「瑛人くん!はじめまして!」
「どうも」

礼の甲高い声が響いた。瑛人は軽く会釈をして、日南の横に立った。

「礼でーす。日南と凌の幼なじみ」

凌と日南を指さした。瑛人は何を思い立ったのか、日南をじっと見ている。日南は初めのうちは見返したが、あとからうざくなって瑛人の頬を軽くぱちんと叩いた。

「あの、日南と付き合ってんすか?」
「付き合ってないですよ。普通に友人です」
「…ならいいけど」

分かりやすいな。瑛人は心からそう感じたあと、日南が先に歩いて行ってしまったので後をついて行った。

「礼じゃあね」
「日南ばいばーい!」

勝ち目ないな、エイトとか言うやつじゃ。男から見ても綺麗な顔だなって思うし、第一に日南が隣にいるのも似合いすぎる。凌は心臓が何かで殴られたような、悲痛なものに襲われた。

「失恋できた?」

礼が変なことを凌に聞いた。そうか、この痛みが失恋なんだ。

「やっとわかったね、日南は凌なんか見てないよ」

礼の表情はくったくのない笑顔だった。

Re: 噛ませ犬が愛しすぎてツラい ( No.40 )
日時: 2019/01/01 07:36
名前: mono

2人が駅前まで歩いていると、定期が落ちていた。瑛人が拾い上げて辺りを見渡すと、ちょっと遠く離れた前方に、日南の高校の制服を着た女子生徒が歩いていた。

「定期落ちてっぞー!」

日南がいきなり叫んだので、瑛人は振り向いた周囲の人に軽くお辞儀をした。女子生徒は振り向くとこっちに小走りでやってきた。

「実里の?」
「あ、私のだ。ありがとう…彼氏さん?」
「ちげーよ」
「どうも」

実里は瑛人に挨拶されるとおずおずと頭を下げた。

「そんなこいつ偉くないから頭下げないでいいよ」
「だってなんか…高貴」

あながち間違えてはいない表現。日南は思わず笑ってしまった。

「ありがとう日南ちゃん」
「おう」

日南と実里は互いに手を振って、実里は先を急いだ。

「友だち?」
「嫌いじゃないけど、」
「けど?」
「なんで礼が実里をいじめたのかわかんかい」

実里は普通に明るい子だった。なんなら成績も良くてバドミントン部の副キャプテンで、確か1年前くらいに地方大会まで進んだとかで礼拝のあとで表彰されていた。凌と仲良かったんじゃないっけ。

「ああいう子と連みなよ」
「でも礼が可哀想になる」
「俺、あの人生理的に受け付けない」
「なんでだよ」
「日南も同じ目に合うんじゃないかって心配になるから」

私が礼からいじめられる?意味わからん。

「俺を見る目がゴミみたいだったし、隣のにいた日南の幼なじみくんが俺に食いかかってるときもかなり軽く地団駄踏んでた」
「そんなひどいことしねーよ、礼は」
「でもさ」

瑛人の語勢が強まって

「友だち1人学校に来れなくしてるんだろ?」

日南はなにも言い返せなかった。でも、礼が誰かを傷つけたら私が止めればいいんだ。

「多分、今のでさっきの子はちょっと嬉しかったと思う」
「私なんもしてないけど」
「日南のそういうところ好き」

俺にはない正義感。2人はあと15分で駅にたどり着く。ボブヘアーから耳が覗いた、とても赤くなっていた。

Re: 噛ませ犬が愛しすぎてツラい ( No.41 )
日時: 2019/01/14 10:02
名前: mono

アーケード街をぶらついていると、ゲームセンターが目に入った。日南は「やば」と声を上げて立ち止まった。

「どうした」
「プリ…ここにあった」

今月新しく出たプリ機である。ゲームセンターのポスターには、4階にそのプリ機があるとあった。

「撮ってもいいけど」
「まじ?」

珍しく目を輝かせた。激しいポップな機械音が混じり合う中に入り、階段を上がる。先を急ぐ日南の太ももが目に付いたが、瑛人は何を思ったか立ち止まって頭を軽く振りまた階段を上り始めた。

「並んでるし…」
「あんま並んでないよ」

15人ほど女子高生、又はカップルの列ができていた。瑛人は当然プリクラを撮るのは人生初である。日南の後ろに並ぶ。

「そういえば言いたいことあるんだけど」
「何?」

初めの頃よりは素直にはなしを聞いてくれるようになった。携帯から目を離して瑛人を見上げた日南がいる。

「日南のこと好きだから、俺と付き合ってくれないかな」

途端に日南は固まった。あまりにもムードが無さすぎる告白である。行列の中、プリ機と若者が集まる騒々しいこの場で、日南は何も反応せずフリーズしている。

「…嫌ならいいけど」

相変わらず瑛人の表情は変わらない。日南はそれにも驚いて、瑛人を見つめ返した。嘘だ、聞き間違え。つかこんなやつに遊ばれるとか、まじ腹立つんだけど。日南の表情はコロコロ変わっている。赤くなったり、瑛人を睨んだり…よく分からない。

「疑心暗鬼にならないで。俺は、本当に日南のこと好きだから」

その言葉を淡々と言う瑛人に、日南は言い返せなくなった。本気なのか、そうでないのか。

「まじで言ってんの?」
「うん、まじ」
「なんかお前がまじって使うと、キモイ」

ただ日南は口から出任せであった。

「日南の気持は?」


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