コメディ・ライト小説(新)

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魔王を倒したが送り返された、なので別の世界でイチャコラする
日時: 2019/10/24 22:15
名前: マンホール (ID: uI2pxZHD)

むかーしむかし……いや、そんな前じゃないかな?……まあいいや……全ての魔物と魔族を統一し、圧倒的な力を有した魔王と呼ばれる存在があった。その者は残虐の限りを尽くし、人々を脅かした。そんな中、とある王国で魔王に対抗するべく召喚された者がいた。その者は最初は戸惑ったものの、魔王を超える才能を見せ、瞬く間に強くなり遂には魔王をも討ち倒した。だがその男は才能がありすぎて、魔王も瞬殺できるレベルにまで達してしまった。魔王をも超える強さを見せたその男を脅威に思った王国は、その者を元いた場所、地球へ送り返すことにした。男は召喚されたこの世界で一生を過ごす気でいたため、それを拒んだ。しかし、ある時ヘマをやらかして地球に送還されることになった。本来ならば地球に送還された時点で男は全ての力を失う筈であったが、男はその場で力を保存する魔法を行い、地球に送還された後もその圧倒的な力を有することとなった。だが、男は地球に帰ることに嫌気がさしたため、地球によく似た別の世界に行ってしまう。これは、そんな男が、自分の圧倒的な力と知識を使い、その世界で美少女もとい美女達とイチャコラする話である。


ーーー


皆さんこんにちは。マンホールです。今回の作品は、僕の処女作ですので文章がおかしな所が沢山あると思いますが、自分が面白いと思ったものを全力で書いていくので、読んでいただけると幸いです。

Re: 魔王を倒したが送り返された、なので別の世界でイチャコラする ( No.1 )
日時: 2019/10/24 23:55
名前: マンホール (ID: uI2pxZHD)

(まずは、小手調べからだな。<炎球ファイアーボール>)

男の前に直径が50メートル程の太陽並みの熱を有した炎の塊が現れる。本来<炎球ファイアーボール>とは初級魔法に分類され、どんなに大きくても直径1メートルもあれば凄いとされている、だがこの男は50メートルである、更に秘める熱量もあり得ない程だ。たかが初球魔法だがこの男はそれを遥かに超えた威力を叩き出した。そう、魔王を一撃で倒せる程の……。

「ぐぁぁぁっ!」

「え、えぇぇー?」

(魔物やら魔族やらの全てを統一する魔王って言うからどんくらい強いかと思ったんだが、弱すぎるだろ、本当に魔王か?…… いや、それにしても手加減した初級魔法で一発かよ……)

「ま、まさか、この我が負ける事になろう…と…は…」

こんな感じで魔王討伐は終わった。


===


「おぉ!勇者様が帰還なされたぞー!」

「勇者様だーー!」

「キャーー!カッコいいーー!」

「魔王を倒して下さったーー!」

「はぁー♡どんな戦いだったのかしら♡」

魔王を倒した男は、王国に召喚されたいわゆる転生者というものだ。人々には勇者と呼ばれ、崇められている。

(こんな声援を受けているが、一発、一発だぞ?何故か申し訳ない気持ちになってくる……)

そうして勇者と呼ばれている男は城までの道を手を振りながら歩いて行った。

「勇者様!魔物達の親玉、魔王を討って下さり本当にありがとうございます!!」

城に着くなり直ぐに王の間に通され、そこに居た姫様にそんな言葉をかけられた。

「いえ、自分は当然の事をしたまで。感謝される筋合いはございません。それに、元々魔王を倒すために呼ばれた身、むしろ王様や姫様の期待に応えられてホッとしております」

「そう謙虚になるでない、お主は大変よくやってくれた。どうじゃ?土産話でも聞かせてくれんかの?」

(えっ?どうしよっかなー……一発で倒したなんて言ったらどう言う反応されるか……けど嘘をつくのもなー……)

「なんじゃ?聞かせてくれんのかの?」

「い、いえっ……えーっと……」

「あぁ、それと、土産話を聞いた後には何か褒美を取らせよう。何が良い?」

(ここはベターに姫様とのお付き合いか?いや、それって実際ありなのか?……無しな気がする……いや!ここで言わなかったら後悔すると思う!)

「そ、それでしたら、ひ、姫様とお、お付き合いさせて頂けないでしょうか?」

(やべー、言っちゃったよ、これで拒否なんかされたら一生立てなくなりそうだ……)

「そ、そんな、勇者様ったら…♡」

「ほっほっほ、良いぞ。世界を救った大英雄様のお願いじゃ、結婚も考えておこう、我が娘よ、それで良いかな?」

「勿論です!!」

(よ、良かったー…危うく一生立てなくなるところだった…)

「それで勇者よ、魔王との戦いを聞かせてくれんかの?」

「はい、魔王は弱かったですよ!私が<炎球ファイアーボール>を打っただけで死んでしまったのですから!」

勇者は姫様との話が上手くいって、心が浮ついてたため何も考えずに本当の事実を言ってしまった。そう、普通に考えて有り得ない事実を……

「……ん?」

「えっ……?」

「も、もう一度行ってくれんかの?<炎球ファイアーボール>で一撃と言ったのか?」

「あっ……」

(……やらかした)

「あの魔王を、一発?」

そう言った姫様の言葉には、恐怖が混じっていた

「そ、そうか、い、一発であるか!は、はは、ははは。わ、我が国はあ、安泰であるな。ま、まあもう良い、疲れているだろう、部屋で休んでいてくれ」

「お、王様?」

「休んでいてくれ」

王様の言葉にはえも言わせぬ圧力があった。

「は、はい。では失礼します」

(やっちゃったよ……終わった、絶対終わったーー…てか最後姫様怯えてただろ……)


===


勇者が王の間を出た後のこと

「お父様!い、嫌ですわ!あの勇者とのお付き合い、取り消して下さいませ!」

「ど、どうしたのだ?急に?」

「だって、あの残虐で王国騎士団の精鋭達50000の大軍を一人で滅ぼすほどの力を持ったあの魔王を一発ですよ!?」

「う、うむ」

「そんなの……そんなの、彼の方が化け物ではないですか!!」

「………」

王は長考する。確かに勇者は魔王を討伐してくれた。だからその褒美に自分の娘をやってもいいと考えた。が、一発となると話は別だ。王も魔王の強さはよく知っている。そのため、魔王を一発で倒したという勇者に畏怖の念を抱いたのである。

「……本当に嫌なのか?」

もしかしたら娘を使って勇者の力を好きに利用できるかもしれない、そう思って一応聞いてみた。が、やはり。

「お父様、私に死ねと申すのですか?」

「いや、誰もそんな事は言っておらんだろう!」

「お父様!」

「……うむ、そうであるよな………分かった。その意思を尊重しよう」

結論は出た、後は勇者の反応次第である。


===


勇者の部屋にて

「あぁぁーー……」

(気分は乗らないが、一応魔王討伐したんだ。ガッツポーズぐらいしとくかー……)

ということで、勇者は弱々しくガッツポーズをする。そしてそのまま現実から逃れるように眠りに落ちた。


===


「……ゃ様……勇者様……勇者様!!」

「は、はい!」

そう言って飛び起きた。そこにはメイドがいた。

「あの、どうかしましたか?」

「王様がお呼びです。王の間にお越し下さい」

「はい、分かりました。ありがとうございます」

「いえ、お気になさらず。では」

そういって起こしに来たメイドは部屋から出て行った。

「はぁーー、行きたくたいなー……」

だが王に呼ばれたからには行かなくてはならない、憂鬱な気持ちになりながら勇者は王の間に足を運ぶ。


===


「元にいた世界に返してやろう」

王の間に着くと唐突にそう言われた

「えっと、どういうことですか?」

「そのままの意味だ、やはり勇者は元の世界が恋しいのではと思ったのでな」

「い、いえ、私は姫様とこの世界で一生添い遂げるつもりです」

なんとなく無駄だろうとは思ったが一応言っておいた

「その件なんだがな……」

「い、嫌です」

「き、急にどうしたんですか?姫様?」

「嫌だと言ったんです!」

「えっと、何がです?」

「貴方とお付き合いをするのが!」

「えっ?」

(まあなんとなくわかってはいたけどさ……)

「だって、貴方はあの魔王をただの初級魔法で、それも一発で倒したのでしょう!?そんなの……そんなの、貴方の方が化け物ではありませんか!!」

「そう、です、か……」

面と面を合わせて言われると、想像の倍以上心にくる。

「まあ、そう言うわけだ。だからお主はな?ここで過ごすより元の世界に戻った方が幸せなのではないか?」

「一つ……一つだけ聞かせてください」

「……なんであるか?」

「私が……怖いですか?」

「いや……それは……だな……」

「……怖い、怖いに決まってるでしょう!?」

「そう……ですよね」

勇者から徐々に殺気が発生する。それは意図したものでは無かった。が、その瞬間後ろから<強制睡眠スリープ>をかけられる、勇者は周りへの注意を厳かにするという普段は絶対にしないミスをした。結果、いとも簡単に<強制睡眠スリープ>にかかる。勇者はかけられた後でも余裕で解除できるが、何故かする気にはなれなかった。


===


「ぅ、ぅぅ、ん?」

勇者が起きた時には既に帰還の魔法陣の上にいた。勇者が咄嗟に行ったことは二つ、一つ目は力の保存。帰還するのであれば、自分が有している力は失われる、それが嫌だったので力に保存をかけた。二つ目は帰還先の変更、地球以外に行きたかった。理由はただそれだけ。そして、最後に目の前にいる姫様に一言だけ。

「……姫様、本当に好きでした。今までありがとうございました………」

その言葉は姫様の耳に入っている筈だが、姫様は聞こえないフリをした。そうして帰還の魔法陣が発動した。勇者の体が光の粒子になっていき、そして消えた。

「……この世界を救って頂きありがとうございます。勇者様。」

その言葉は勇者に届くことは無かった


ーーー


以上がプロローグとなります。次から本編の方に入ります。プロローグと違い、シリアス少なめで行きますので楽しんで読んで頂けると幸いです。





















Re: 魔王を倒したが送り返された、なので別の世界でイチャコラする ( No.2 )
日時: 2019/10/26 00:37
名前: マンホール (ID: uI2pxZHD)

鬱蒼と茂る木々の中に、一粒の光の粒子が現れる。そして、光の粒子はだんだんと増えていき、やがて人の形を作った。

「………異世界に……来たのか……。それにしても、ここはどこだ?」

周りには木々しかない。

「とりあえず、力の確認をするついでに周りを探るか。」

そう言って、元勇者は<探査サーチ>を半径10キロに渡り行う。

「ん?4キロぐらい離れたところに人がいるな。だが、そこはまだ森のはず……」

悩んでもしょうがないと、考えることは一旦置いておいて、取り敢えずこの世界の第一住人に会いにいくことにする。


===


「だ、誰か!助けて下さい!」

人がいる方へ近づいて行くとふいにそんな声が聞こえてきた。

(うーむ、テンプレのような気がするが助けを求めているのであれば行った方がいいな)

そう考えたので、すぐさま助けを求める声の方へ走りだす。だが、本気で走ると大地が抉れるので手は抜いて。


===


助けを求める声がしたと思われる場所付近に来ると、一人の女性が熊に襲われていた。

(熊か……魔物じゃない熊は久々に見たな。………おっと、感動してる場合じゃない。早く助けないとな。)

「そこの人!こっちに走ってこい!」

急に呼ばれた女性は、肩を跳ねさせてビックリした様子だった。そして若干怪しむ様な目線を向けてから、目の前にいる熊に目線を向け悩んでる暇は無いと思ったのか、涙目になりながらこっちに走ってきた。しかし、女性がこっちに走り出して数秒後、熊もこっちに走り出した。

(これは、まずいか?この世界で大っぴらに力は使いたく無い、だが、この状況はやむを得ないか………)

そう考えて、すぐさま女性に新しい指示を出す。

「俺を信じて思いっきりしゃがんで目を瞑れ!」

そう言っても女性は止まらずにこっちに走ってくる。

「おい!死にたくないならそうしろ!」

その言葉の必死さに気付いたのか、女性は地面に限りなく小さく丸まり目をギューッと瞑る。

(これでよし!あとは何の魔法を使うかだな……)

少し考えた結果。

(この場合は<氷針アイスピック>が最適かな?)

ということですぐさま三センチぐらいの<氷針アイスピック>を精製し、熊の頭目掛けて音速を超えない程度に調整して放つ。音速を超えてしまうと衝撃波が出てしまうからだ。

(よし。これで一先ず熊は大丈夫だろう)

熊が倒れるドサッという音がなった数秒後、女性は恐る恐る後ろを振り向いて熊の死体を見てビックリしたのか、ピョンっと跳ねて一目散にこっちに走り出し、そして抱きついてきた。

「あ、あ、あ、ありがとうございます……」

まだ熊に襲われた恐怖などが抜けていないのか、声が震えている。

「ああ、君は怪我とかは無いか?」

「は、はい。大丈夫です。………あと、後ろで倒れてる熊って死んでますよね……?」

「ん?ああ、そうだな。」

「どうやったんですか?」

ここで言い訳を全く考えてない事に焦る。

(と、取り敢えず誤魔化すか……)

「あーっとな……それは……そう!俺がサプレッサー付きの銃で撃ったんだよ。」

「サプレッサー?それはどういうものなんですか?」

「ん?サプレッサーを知らないのか?」

「はい。聞いたことも無いですね……銃は知っていますが……」

(どういう事だ?普通銃があったらサプレッサーを作るはず……まさか銃の種類が違うとかか?)

「サプレッサーというのは消音器の事だな。」

「へぇー。そんなのがあるんですね!あ、あと、申し遅れました。私は佐藤 楓と言います。今回は助けて頂いて本当にありがとうございました!」

そう言って元気よく頭を下げる。熊に襲われて恐怖であまり感情が表に出なかったのか、さっきの第一印象としてはおとなしい子であった。だが、熊という脅威が去って暫くしたので、少し落ち着いたみたいだ。さっきの印象とは違い、元気で活発な子、という感じになった。容姿をみるとそれなりに可愛い、いや、それなりにではなくめっちゃ可愛い。髪の色は黒で肩に掛かるかかからないかぐらいの長さ。目の色も黒であるという、地球で言う日本人のような感じだったが顔はとても整っていて凄く可愛かった。どっちかというと綺麗より可愛い方だ。

「まあ、怪我が無くて良かったよ。」

「はい!本当にありがとうございます!それで、貴方のお名前は?」

そう聞かれて男は直ぐに答えれなかった。

(そう言えば、異世界ではずっと勇者と言われていたからな………うーむ、何て名乗ろうか……)

悩みに悩んだ結果。

「龍宮寺 渉。という。」

この名前は、地球にいた頃の名前だ。

「渉さんですね!」

「ああ。それと、楓さんは…「楓でいいです!!」

「あ、うん。じゃあ、楓」

「はい!」

楓と呼び捨てで呼ぶと何故か嬉しそうにする。

「なんでこんな森の中にいるんだ?」

「それはヒ・ミ・ツ。ですよ!」

「そうか、まあ言いたく無いならいいや。じゃ、とにかくこの森を出ようか」

「はい!」

そう言って二人は歩きだす。…………筈だった。ドスッ、と言う音が森の中に響かなければ。

「は?えっ?」

渉の胸からナイフが生えている。血も吹き出す。

「えっ?なんで?」

ナイフを突き立てた張本人にそう聞く。

「えぇ〜?だって〜、私の目的は渉くんを殺す事だもんね〜。」

急に楓の口調が変わった。

「な、なんで?俺たちは会ったばかりだろ?」

「何言ってんの〜?前から狙ってたんだよ〜?」

そう言われた後、出血多量のためか意識が朦朧としてくる。

「じゃ、バイバイ。私の渉くん♡」

そうして渉の意識は途切れ、頭が地面に落ちる………ゴンッ、と音を立てて頭から床に落ちる。そう、床にだ。

「うるさいんだよっ、このバカ兄貴!」

部屋に入ってきた妹にそう怒鳴られる。

「あ、うん。悪いな。」

「じゃ、起きたんならサッサと降りて、朝食できてるから」

「ああ。」

ふんっ、と言って部屋から出て行く。

「ふあぁぁー……」

欠伸をしながらスマホを確認すると時刻は7時半、このままダラダラしていると学校に遅刻だ。あ、あと。皆は今、はっ?、って思っているだろうから説明する。今までのは夢オチである。………まあともかく夢である。……いや、ほんと、すいません。

部屋で制服に着替えて一階に降りる。

「おはよう渉。」

「おはよう。」

テーブルに着くと既に朝食は並べられていた。テーブルに着いているのは二人、一人目は母。二人目は今朝起こしに来てくれた妹の愛梨。義理の妹だ。いや、正確に言うのであれば俺が義理の兄だ。この家に俺は養子として入ってきた。異世界から来たあの後、色々な出来事があり最後にこの家に養子として入った。母は俺を本当の息子として扱ってくれている、とてもありがたい。しかし愛梨は違う、やはり高校生になってから兄ができるのはあまり納得できないらしい。ちなみに愛梨は今年高校一年生、俺は高校二年生である。それと、養子に入ったので苗字も龍宮寺から斎藤に変わった。

「渉、今日はテストなんでしょ?妹の愛梨を見習って少しは頑張ってね。」

「ほんと、兄貴がバカなせいで私が何か言われるんだから。」

言うだけあって、愛梨は頭が良い。学年でTOP10から外れたことはない。

「まあ、努力はするさ。」

渉は実際物凄い頭は良い。だが、異世界であった経験から、この世界では普通に凡人の様に過ごそうと決めたのだ。

「じゃ、私行ってくるから。」

「いってらっしゃい。渉、貴方も遅れないでね。」

「へいへい。」

渉も朝食のフレンチトーストを急いでかきこんで、カバンをひっ掴み外に出た。

「行ってきまーす」

「いってらっしゃい。」


===


渉が高校までの通学路を歩いていると後ろから少々強めに抱きつかれた。いや、引っ付かれた。

「おはよ!渉!」

「いっつ!ったくよー、毎回毎回抱きつくなって言ってんだろ?」

「悪いって」

笑いながらそう言う彼女は安藤 桜。俺が転入してきたときから仲良くしてる友達だ。

「あぁー、今日テストかー。渉は勉強した?………いや、渉だからしてないか。」

「そう決めつけんなよ。」

「えぇー?だって渉だよ?いつも赤点ギリギリの。」

「うっせ!」

「じゃあ勉強したの?」

「いや、してない」

「今日は筆記のテストだっけ?」

「ああ。実技のテストじゃなくて良かったよ。」

この世界は地球とは違う。この世界には魔法という概念がある。だが、渉が行った異世界程ではない。あっちの世界での中級魔法が使えるのが世界に一人だけと言う程度だ。

「なー、ほんと渉って魔法の才能ないよねー。」

「ほんとそれなー。」

もう言い返す気にはなれなかった。


ーーー


変な所ですが、疲れたので一旦切ります。話の内容がよく分からないと思うので、軽く説明します。異世界からこの世界に来た渉は、斎藤家に養子として入った。この世界は渉がいた異世界と比べ、いささかレベルが低かった。だが渉はそこで自分の力を見せびらかしたりはしなかった。何故なら渉の願いは平和に過ごすことだから。だが、力を使うしか方法が無いところでは、その場に適した力を惜しみなく使い、徐々にハーレム要員を増やしていく。という話にしたいです。最初説明したあらすじと全然違うけど、こっちの方が書いてて面白そうだったので変更しました。










Re: 魔王を倒したが送り返された、なので別の世界でイチャコラする ( No.3 )
日時: 2019/10/26 15:27
名前: マンホール (ID: uI2pxZHD)

桜と他愛無い話………いや、そうでもないか………話をしながら歩いていると高校についた。今年の春から転入した、南高校である。

「はー、転入してきてからもう一ヶ月かー。」

「えー?まだそんなしかたってなかったっけ?」

「お前が馴れ馴れしすぎるんだよ。」

渉は笑いながら言う。

「えぇー?何か酷くない?」

「うっせ。」

キーンコーンカーンコーン

「やべっ、予鈴鳴っちゃったよ。」

「まあまあ、いつものことじゃん。」

毎度毎度のことなので桜は特に急いではいない。

「いや、一応急いでるフリくらいしないとな?」

そう言っても桜は急がない。

「あー。もうじゃあ置いてくからな!」

「えっ?!いや、それはだめでしょー。」

「じゃあ急げ!」

「はいはい。」

こんなやりとりをしている間にも時間は刻一刻と過ぎていくのだが………


===


桜とはクラスが違うので別れた後、

「せ、セーフ?」

と言いながら教室に入る。本当にギリギリの様で、他のクラスメイトは既に席に付いているし、先生も教卓に立っている。………もう一度言う。先生も教卓に立っている。

「………」

「………」

「……えっと。」

「………せ」

「せ?」

「セーフじゃないわー!!このアホ!!」

そう言って先生はチョークを投げてくる。

「いやいやいや、生徒に向かってチョーク投げちゃあかんでしょって!?」

「うるさい!!毎日毎日遅刻しやがって!!」

先生の名前は片岡 舞。身長155センチ、女性でスリーサイズは上から………と考えて始めたら、

「貴様!今何を想像しやがった!」

そう言ってチョークを投げるスピードを速くする。

(えぇー?先生って心読めるのー?)

「読めるわけないだろ!」

「いや読めてんじゃん!」

「うるさい!いいからサッサと席につけ!」

「分かったよ、舞ちゃん。」

「先生を舞ちゃんと呼ぶな!ったく!」

先生の愛称は舞ちゃんである、もっともそう呼ぶのは俺だけのようだが。ちなみにチョークは全部かわした。

「お前毎日毎日よく遅刻するなー。」

こっちを見てニヤニヤしているこの男は片岡 仁。俺の前の席の陽気な奴だ。

「ち、遅刻は、気をつけた方が、い、良いとおもいます………」

そうやんわりと注意してくるのは俺の隣の席で、クラス委員長の鈴木 千夏さんである。

「そうだぞ渉。あんまり委員長を困らすんじゃ無いぞ?」

仁は何故かそう言ってくるが、顔はニヤニヤしている。

「なんだ?お前、さっきからニヤニヤして。気持ち悪いぞ?」

「んなっ!お前なー……」

突然、教卓の方からおぞましい殺気が発生された。

「遅刻した分際でお喋りとは良い度胸だな?渉。」

俺たちの喋る声はかなり大きかったらしい。舞ちゃんのこめかみに青筋がピクピクしている。

「「サーセン………」」

取り敢えず、俺と仁は舞ちゃんに謝った。


===


昼休みなると仁が、

「渉ー!一緒に飯食おうぜ!」

と、声を掛けてくる。

「すまんな、今日は先着が入っていてな。」

今日は桜にお昼を誘われていた。

「そっかー、桜さんかー。てか毎度毎度不思議に思うんだが、何でお前なんかが桜さんと仲良くなれるんだ?」

仁や他のクラスメイトにも俺の本当の力は知られていない。もちろん桜にもだ。

「なんでそう思うんだよ?」

「えぇー?だって桜さんと言えば、頭脳明晰、スポーツ万能、魔法技術も優秀、それでいてめちゃくちゃ可愛いじゃん。」

「そうは言われてもなー、あっちに懐かれたんだからなー。あんまよくわからん。」

そこへ丁度桜がやってきた。

「あっ、来たぞ。さっさと彼女さんとイチャイチャしてこいよ。」

「いや、彼女じゃないから。」

「そうなの?じゃあ今度委員長とも飯食べてやれよ。」

「は?何で俺が千夏さんと飯を食うんだ?」

「はぁーー。そっかー、お前はラノベ主人公だったなー。」

「は?どういうことよ?」

「うるさい、サッサ行け鈍感君」

「はあ?何か馬鹿にされてる気分だな。」

まあいいやと、渉は弁当を掴んで桜の方は向かった。

「ねー、早く行こうよー。」

「分かった、分かったから引っ張るな。」

クラスを出る瞬間、後ろから舌打ちが聞こえた様な気がする。いや、気のせいであろう。気のせいであってほしい。


===


「昼時に屋上に人がいないって珍しいな。」

いつもなら屋上で弁当を食べる人がちらほらいるはずなのだが……

「まあねー、私が人払いしたからかな?」

「いや、何で?」

純粋に疑問に思った。

「えぇー?だって邪魔されたく無いじゃん?」

「いや、邪魔する奴とかいないだろ。」

「まあまあ良いじゃん良いじゃん。」

良いのかは知らんが、取り敢えずお腹は減っているので屋上にあるベンチに二人並んで座り、弁当を開く。

「いつ見ても桜の弁当は綺麗だな。毎朝お前が作ってるんだっけ?」

「うん!そうだよー。将来渉のご飯を作らなきゃいけないからねー。今のうちにに練習してんの!」

「ん?なに?俺の弁当も作ってくれんの?」

「いやっ、そう言うわけじゃ、ないんだけどなぁー?」

「ふーん。まあ良いや、腹も減ったし早く食おうぜ。」

そうやって、昼飯が開始される。

突然、

「あーん♡」

と声を出しながら卵焼きを俺の目の前に突き出してくる。

「なんだ?急に。」

「あーん♡」

「何だよ?食べれば良いのか?」

「あーん♡」

「おい桜?聞いてんのか?」

「あーん♡」

「………」

観念したように目の前に差し出された卵焼きを食べる。

「えへへ♡渉と間接キスしちゃった。」

照れた様に笑いながらそう言う桜はとても可愛かった。

渉は赤くなった顔を見られたく無かったのでバッ!と顔を背ける。

「あれー?渉ー?何赤くなってんのー?」

「う、うっせ。」

「えへへー。ねえねえ、私は卵焼きあげたじゃん?渉も何か頂戴。」

「はぁー?」

「早く早く。」

「分かったよ、ほら」

そう言って渉は桜の目の前に唐揚げを差し出す。だが、桜はキョトンとしといる。

「何だよ?食わねーのか?」

「へっ?いや、まさかあーんをしてくれるとは思わなかったからね。」

「あっ」

引っ込めようとした瞬間、パクっと唐揚げを食べられる。

「んふふー♡」

嬉しそうな桜の顔を見てまたカーッと顔が赤くなる。

「ねえねえ、明日は私がお弁当作ってきてあげるよ。」

「お、おう。そうか、そりゃありがたい。」

そして、また話ながら弁当を食べ始める。


ーーー


今回は桜とのイチャイチャを描きたかったのでこんな感じになりました。……主人公の力、どうやって出そうかなー……















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