コメディ・ライト小説(新)

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.12 )
日時: 2018/04/03 01:58
名前: Aika

Episode7:条件。




高校2年生に進級してから1ヶ月が経って
もう5月―――。

もうすぐ、 中間テストだ。

「今のところ…大事だからしっかり押さえとけよー」

裕樹さんも…テスト前だから授業内容もテストに狙われそうな部分を重点的に指導してる形だ。

「まぁ、テスト問題作るの俺じゃないから、出るかはわかんねーけど」
「なんだよ、それー」
「先生、適当ー」

先生のそんな発言にクラス中が笑いに包まれて穏やかな雰囲気になる。

わたしも、テスト前で勉強ばっかりでイライラしてたのに…自然と気持ちが和やかになって笑みがこぼれる。
やっぱり…先生のこういうところ、 好きだな―――。

「…なーんて、 ね」

諦めなくちゃいけないのに。
教師と生徒なんだから、 好きになってはいけない。そもそも、 一生叶わない気持ちだって…痛いぐらいに分かっているのに。

―――諦められずにいる。

それどころか、 日に日に好きが溢れてくる。
うっかり伝えてしまいそうになるときもある。
そんな自分に嫌気が差してくる。

誰か教えてほしい…。





どうしたら、 好きを止められるの―――?






****************************************************************



結局…そんなことばかり考えているうちに1日が終わってて気づけば放課後。

ほぼ授業の内容が上の空状態だったために頭に入ってないし今回はヤバイかも。

なんてことを考えていると親友の志穂がわたしのもとにやってきた。

「さーくらっ!」
「志穂に智也」

隣には智也の姿もあった。
いつもなら、部活動で智也は帰りが別なんだけど今はテスト週間のため部活は休みなので一緒に帰っている。

「今日さぁ…3人でカフェにでも寄ってテス勉しない?」
「何だよ、わかんねーところでもあるのか?」

志穂に向かって鼻で笑いながらそう口走る智也に苛立ちながら志穂は言い返していた。

「それもあるけど!…あたし、1人だとぜってー勉強しないからさぁ」
「あはは…志穂は集中力続かないもんねー」
「そうなんよー!どっかのバカと違って桜なら分かってくれると思った!」
「おい!バカって俺のことか」

志穂の発言に突っ込みを入れた智也を志穂はスルーする。

「ってな訳で…カフェへgo!」

うちらの了解も聞かずに先をずんずんと歩く志穂。
思わず智也と顔を見合わす。

「どーする?…志穂、やる気みたいだけど」

智也にそう聞くと。ため息をついたあと、頭をかきむしりながら答える。

「珍しく勉強やる気になってるっぽいし、いんじゃね?…俺も1人になったら多分やんねーしな」

たしかに。
わたしも、今のこの状態じゃあ1人だと勉強しないかも…。

「…そだね。わたしも分かんないところあるし2人に教えてもらおうかな」


そう言って智也に笑顔を向けると。
智也はパッとわたしから視線をそらして、ぶっきらぼうに答えた。

「まぁ…英語以外なら見てやるよ」
「智也…英語、苦手だもんねー」
「うっせ!桜だって現代文、ダメだろうが」
「いやいや、智也の英語よりはマシだし!」

なんて、言い合っていると。
ふと、智也が何かを思い付いたかと思いきや、にやついた顔で提案した。

「じゃあ、今度のテストで勝負するか?」
「え?」
「俺が英語で、桜が現代文。それぞれ苦手科目で競って負けたほうは―――」

そこで言葉を区切って、 智也はわたしに向き直る。

そして真剣な顔でこう告げた。





「―――勝った方の言うことを何でもきく」







出された条件は…そんなもの。








「なっ…何でもきく?」


わたしが黙り混むといつもみたいにからかう智也。


「あり?もしかして、桜…自信ねーの?辞退するなら俺の勝ちってことで」
「はぁ!?そんなんじゃないから!いいよ、受けてたちますよ!」

やけになってそう答えると。

「うっし!これでやる気出たわ」

わたしの方に人差し指を突きだして。
智也はこう告げた。





「―――ぜってぇ、負けねぇから」





この時のわたしは。
智也がなんで、 こんな条件を出したのか。




その真意が何一つとして、 わかっていなかった―――。