コメディ・ライト小説(新)

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.46 )
日時: 2018/07/29 20:52
名前: Aika

Episode35:夏のはじまり。




文化祭も無事に終わり―――。
季節は流れて7月―――。


「じゃあ、明日から夏休みだけど宿題も例年通りたくさん出てるから計画的にやること!以上で今日の帰りのホームルームは終わり!解散~」

教卓の前に出ている担任の裕樹さんがそう言うと。

「いよっしゃー!」
「夏休みだー!」

そう叫んでクラス中のみんなが鞄を持って教室から出ていった。

そっか。

明日からもう、 夏休みか―――。



そう思いながら帰りの身支度をしていると。
そこに志穂がやってきて。


「さーくらっ!かえろー」


笑顔でそう言った。
わたしも、鞄を肩にかけてうなずく。


「うんっ。かえろっか」


智也は部活なので、いつもの帰り道を志穂と二人だけで歩いていると。

不意に志穂が口を開く。



「で?夏休みは先生と二人でデートとかしないの?」


にやにやとしながら、そう聞いてくる志穂に。
わたしは、ジトッとした目で言い返す。


「しないよ」
「えー!せっかくの付き合ってからはじめての夏じゃん!どっか出掛けなよー!海とかプールとかお祭りとか~」

ひとりで舞い上がっている志穂にわたしは、口を開く。

「―――無理だよ」

目を伏せながら、そう言うわたしに。
志穂が聞き返す。

「なんで?」

わたしは、 不思議そうな顔をしている志穂に言う。

「だって…わたしと二人で出掛けてもし、それを学校の誰かに見られて変な噂とかたったら…裕樹さんが仕事を止めさせられる可能性だってあるし」

鞄の取っ手を強く握りながら。
わたしは、そう答えた。

志穂は、なるほどねーといった声をもらしながらわたしの話を聞いていた。

しばらく、沈黙が続いたあと。
何か思い付いた顔をして志穂はわたしに提案をする。

「―――じゃあさっ…来週のおまつり!みんなで行こうよ!」
「え?」
「先生と桜と…あと、あたしと智也!4人で行けば問題なくない?」

ニコッとした表情でそう提案する志穂に。
わたしは、自信なさげに答える。

「わたしは、全然いいけど…裕樹さんが行ってくれるか―――」
「だーいじょーぶだって!絶対に先生も桜と行きたいって思ってるよ!ほら、LINEしてみなよ!」

志穂にせかされて。
言われるがままに裕樹さんにお祭りのことをLINEで聞くと―――。



すぐに、 既読がついて返信がきた。




『いいよ!みんなで行こっか(^^)/』




「ええっ!まじか!」


裕樹さんの返信にビックリして声が出た。
まさか、行ってくれるとは―――。

横で見てた志穂が満足そうに笑って。




「じゃー、決まりだね!あたしも智也のこと誘っとくから!」
「あー…うん。お願いね」
「うん!あ、それと浴衣ね!」
「えー…」

浴衣、ときいて。微妙な反応をすると。

「彼氏と行くんだよ?いつも通りじゃなくてお洒落しないと!ね!」

ごもっともな意見に何も言い返せず。
うなずいて。

「オッケー…浴衣で行くよ。そのかわり、志穂も着てきてよ?」
「あははっ…いいよ!んじゃー、約束ね!」
「うん!」
「じゃ、来週の日曜、楽しみにしてるね!バイバイ」
「うん!じゃねー」

手をふって、いつもの別れ道で志穂と解散する。
ひとりだけの帰路。

わたしは、 悶々と考えていた―――。




あれから。





智也とあまり会話をすることがなくて。
なんとなく、気まずいこと…。




今まで通りの関係を意識してるつもりだけど。
なんだか、うまくいかなくって―――。




結局、避けてしまっているような感じになってる。





きっと、志穂はそのことを見透かしていて智也も誘おうって言ってくれたのかな―――?


なんて、考えすぎかもしれないけど。

志穂は察しがいいからな―――。

充分にありうることだとは思う。





でも。







裕樹さんとお祭りに行くのは初めてだから
楽しみな気持ちももちろんある。




だから、やっぱり志穂には感謝、 かな。





そんなことを思いながら真夏の空のした。
家までの道を歩いていた―――。