ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 狩ラレル・ワールド
- 日時: 2011/05/29 11:55
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
俺は何にも関係ない、何もやってない、何で追われてる?
生きてる意味を教えて
シバサキ カイ ・・・
俺の名は柴崎 魁 ただの中学生、だった あの日からすべてが変わった日常も、すべて
- Re: 狩ラレル・ワールド ( No.11 )
- 日時: 2011/07/09 17:29
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
11日目 メモリーズ・シイア
チィィィン…ガバ…「眠れねぇ…」何でだ…眠れねぇ…目を閉じると、いつもフウの死ぬ間際の顔が浮かんでくる。
眠ったときには、いつもフウが、暗闇の中、どこかへ走って消えてしまう…くそ…フウにもう一度会いてぇ…
そして、謝りてぇ…カタリ…「フウの事引きずってんじゃないのか?」横山さんが作業をやめてまで心配してくれた
「…どっちかといえば、そうなります…」あんな顔二度と見たくねぇ…俺の前で、人は死なせたくない…
「罪を償いたい、戦いたい、死なせたくない、…そう思ってんじゃないのか?」…図星だ、
「あんな事は二度とあって欲しくない…なら…俺が守ればいい…戦えばいい…今はそう思ってます…」
「やっぱり…お前、俺に似てる…」「…どういうことですか?」不思議だ、いつも熱心な横山さんが、
こんなに真剣で、悲しい表情するなんて…「…俺も大野も、昔、人が死ぬところを見たんだ、
俺らは、超無法地帯、東京に住んでた…あそこでは、ボスと呼ばれる男が
すべてを支配していた…」
14年前…超無法地帯、東京…
パァァァァァン!「うわぁぁぁ!お母さん!」「ハハハハハハ!俺に脅え!従え!」
「…なんてヤツだ!あんな子供の未来まで…国はどうしてるんだ!」
「仕方ない、俺らの生きる道は、奴隷で、小さく生きるしか道はないんだ…」
当時、俺らはボスの奴隷として半永久的に働かされたいた…死ぬまで。永遠に。
「おい!恵輔!和輝!出来たぞ!」彼は、堀場 真依亜(ホリバ シイア)
俺等の大親友だ、今はココ(東京)からの脱出計画を立てている。それが今、出来上がったみたいだ。
「まず、この紙粘土で、顔を作って布団にかぶせ、看守を寝ていると思わせる、
作戦はここからだ、そして、最後の交代のときに檻にこっそり入らず、紙粘土を素早くかぶせる
そして隠れる、そして看守が鍵を閉める、そしてその隙にガツンと!」手のハンマーで叩く動きをした。
「うまくいけば、簡単にいける!…はずだ」…しばらくの沈黙が、周りを包んだ…沈黙を破ったのは大野だ
「スゴイ!それいけますよ!紙粘土!僕がやります!」「おう、はじめからそのつもりだ、
作戦開始は明日だ、言いふらしたりするな!あくまでも、普通に!」「おう!」「はい!」
まだ気づくはずも無い、ここから逃げ出すなどバカな話だと…「交代の時間だ!交代だ!」
「…いいかお前ら、作戦開始だ。」「はい…」スタスタスタ…チャラ…看守が来た…
「コイツらもう寝やがったのか…ふん、その代わり俺らの分の酒が増えるだけだが…」カチャリ…
スタスタ…ガツンッ!「うっ!」バタッ…「いくぞ!」
ここまでは順調だった…ここまでは…
ウゥゥゥゥゥゥゥ!「警報、警報…脱獄者、3名、No1708、堀場 真依亜、
No2017、大野 恵輔、No2018、横山 和輝、以上3名、見つけたものは即刻、報告せよ、」ウゥゥゥゥ…
「冷静さを失うな!もうすぐで門だ!がんばれ!」あと約20メートルぐらいだ「はい!」「…いくぞ!」
「うりゃぁぁぁ!」「どけぇぇぇ!」「うぁぁぁぁぁ!」もう引き戻せない、この時点で、
真依亜の死は決まったようなもんだった。「いたぞ!殺せ!」パン!パン!
「あたらねぇよ!突っ込むぞ!」ガン!ギィィィィィィ…「もうちょっとだ!」ィィィィィ…「入れ!」
ズザザザザザ…「閉めるぞ!」「はい!」「いくぞ!うりゃぁぁ!」ギィィィィ…
サッ…「真依亜!何で出る!入れ!」「じゃあな…生きろ!」死ぬ間際、真依亜は笑顔を浮かべていた…
その笑顔の意味を考えると、いつも涙がこぼれる…「真依亜!」遠くのほうから声が聞こえた
「爆破しろ!」看守の声だ!「横山さん!」グイッ…「放せ!助けに行くぞ!」パチン!
「何言ってるんですか!真依亜さんが自分の命と引き換えに死んだんですよ!?その命を捨てるなんて
横山さんらしくないですよ!?いま真依亜さんに『今あなたに助けてもらった命、捨てていいですか?』
って聞いてくださいよ!答えは一つ!NOですよ!その命を捨てるなんて!馬鹿げてますよ!
真依亜さんが生きれなかった分!僕らが生きるんですよ!」
「…真依亜さん!…本当に申し訳ございませんでした!」人生で初めて土下座し、泣いた、
そして逃げて、逃げて、逃げ延びた。何より苦しかった、真依亜のことを考えると、
あの死ぬ間際の笑顔、真依亜の苦しみ、痛みが全部、俺の心の錘になった。
それから、俺らは、東京を破壊、そして浄化しようと決意し、技術と、経験をつんでいた
もう少しでアレが完成の頃、この世界に、迷い込んだ…
…そういうことだ、だからお前の気持ちが痛いくらい分かるさ…」「…そうですか…」
「俺も、しばらくは立ち直れなかった…まぁ、大丈夫さ…」「…かける言葉が見つかりません…」
「ぷっ!ははは!そんなにしんみりするな!もういいだろう!寝たらどうだ?ほら!」バサッ…
横山さんがいつも着けている、ジャケットを俺のところに投げた、「いいんですか?」
「おう!おやすみ!まだしばらく時間はかかるぜ!」
今回はぐっすり眠れた、あの話を聞いてすっきりした、そして、武器も完成した。
「出来たわね…セッティングにかかる時間は?」「計算済みです、約6時間です。これは男性2人分で
計算したものです。という事で、大野さん、横山さん、後はお願いします。」
「えぇぇぇぇ!?×2」「ガンバ!あたし寝るから!」「じゃあ、発動は明日ね…がんばって!」
「うそ!決定すか!?」「おめぇら!手伝えよ!おい!カイ!」「お、おれ、知らねぇ!」ぷいっ…
「えぇぇぇぇぇぇ!マジかよぉぉぉぉ!×2」
11日目戦歴…
遭遇回数0回、戦闘回数0回、逃走回数0回、11日目終了…
残り人数31億8000万人…
- Re: 狩ラレル・ワールド ( No.12 )
- 日時: 2011/07/10 18:49
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
12日目 バトル・スタート
今は12日目の昼だ…やっとここから出られる、嬉しい限りだが、大野さんと横山さんだけは疲れてやつれている…手伝えなくてすいません
「セッティング、点検完了…発射よ〜い…」ちなみに元気は無いが、これでも横山さんだ、いつもの情熱は欠片も無い
あの勢いはどこへ行ったのやら…「発射最終確認…異常なし…30秒後発射予定…」こっちはもっと重症らしい…
声がかすれてる…「よし…カウント開始…」おっと!もう始まってんの!?なんかこの声のせいで実感がわかない…
「10秒前…5.4.3.2.1.…はっしゃ〜…」えっ!?元気無さすぎ!今一気に力が抜けた!カチッ…あっ…
ヴォォォォォォォォ…カッ!うわっ!声とは裏腹にスゴイ威力だ!人間と機械のギャップ怖ぇ…
ドドドドドド…バァゴォォォォォォォ!!!「うわぁぁぁ…なんてこった…」片側の壁が…吹っ飛んだ…
この時、吹っ飛んだ壁が作った煙の向こう側を見たものは恐怖で固まっている事だろう…そこに、目と鼻の先に
無数の、ヤツラがメインディッシュを待っている金持ちのように、よだれをタラタラ流して、こっちを見ていた…
この瞬間、生か死かの壮絶な戦いの火蓋が、切って落とされた。
バトル・スタートだ…
「武器を取れ!迎え撃て!」稲田さんが先陣を切った、さすが元自衛隊、こんな危機に動じていない…
「まだ武器はあるぜ!早く取れ!足りないとあらば時間をよこせ!残骸で作ってやるよ!」横山さん…元気が戻ったみたいだ…
頼もしい…「こんな事もあろうかと…じゃじゃーん!リフレッシュ・ショットガン!
説明しよう!このリフレッシュ・ショットガンは圧縮爆弾や銃の空気を圧縮する時に抜かれ、溜められる万能液を
爆弾の専用ケースに溜め、その専用ケースを、弾として打ち出し、味方を回復させてしまうという優れものなのだ!」
美沙友さん、なんやかんやで役に立ってるんだな…「さあ!怪我はきにせず思う存分戦ってちょーだい!
あ、あと専用ケースは私のところに投げてね!」「じゃ、俺にも武器を…」「はい!これ使って!」
水口さんが変な銃をわたしてきた…「これは…?」「私の指示で作らせた、特製の武器です。使いやすいはずです…」
「ありがとうございます!」「あ!カイ!それにも専用ケース5個つけてるから、溜まったら、私のところに投げて!」
「はい了解!」「もう時間は無いぞ!注意しろ!」フウ…やるしかないよな…「キシェェェェェ!!」
「うらぁ!」ズダダダダダ…なるほど…マシンガンか!使いやすい…それぞれ、稲田さんは二丁拳銃、
蓮華さんはショットガンやマシンガン、銃専門のようだ、壮真さんはスプレー(?)のようなものをヤツラに吹き付けている…
斬新な戦い方だな…マリアは、二刀流で片っ端から叩ききっている…身体能力がここで役に立ったみたいだ…
そういう感じでみんな戦っている、水口さんと大野さんと横山さんは何かをまたせっせと作っている…
「いくぜぇぇぇ!」
ここまで4時間ほど戦った半分ほどは殺したと思う、死体の山だ…
「まだまだいくぜぇぇぇ!」ダダダダダダ…
このとき何かいやな予感がした…何か強いただならぬ殺気、だが生きるか死ぬかの戦いなので俺は微塵も気にしなかった…
「うらうらうらぁぁぁ!」ダダダダダ…「カイ!後ろ!」!!!
このときすべてを悟った、俺の首を狙っている、飼い主のヤツと、俺の死を…
「うわぁぁぁぁぁ!」
俺の脳内は恐怖と闇でいっぱいだった…
12日目戦歴…
遭遇回数、不明、戦闘回数、不明、逃走回数0回、12日目終了…
残り人数、約28億1000万人…
- Re: 狩ラレル・ワールド ( No.13 )
- 日時: 2011/07/15 18:31
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
13日目 パラレル・スリップ
…今度こそ本当に死んだ、俺は死んだんだ…ムクッ…「ここは…」俺のいた世界…俺の町そのものだ…
死んだんだから仕方ない…冥土の土産として、この町にサヨナラでも言ってくるか…スタスタ…
そこらへんに血や肉塊が散っている、まるでヤツラにやられたみたいに…!そうだ!あの世界は!?
…死んだから気にしても意味無いか…「…人がいる?この世界に?」きっとその人も死んだんだろうそう思った。
「奇遇ですね…僕も死んじゃって…」!?パァァァン…グジャ…破裂した!?なんだ!?
隣にもう一人いた、…そこで気になるものがあった、その人は一つも動かない、そして頭から
緑の細い光がまっすぐどこかへ伸びていた、他の人を見ると同じ方向に伸びている…この先に何かがある…
「探してみるか…」成仏する前に、きっとヤツラの世界を調べ上げて、残りの人の役に立つ…
ずいぶんと遠かったが、そこは廃屋敷、かなりでかい…「中から…緑の光…」そこの窓には
うっすらと緑の光が見えた…ここだ、ここで何かがつかめる…キィィィィ…!誰かいる…隠れよう…
「…!フウ!」こちらに気づいた!「カイ…どうしてここに…?」「お前も何で…あ、そうか!ここは死後の世界だもんな!」
「ふふふ…奇遇ね…私もこの世界で使いをやってるの…主人が成仏しそうな私を助けてくれたの…」
「そうか!ならよかった…じゃあなんで俺は…」「…さぁ?」「入って…きっと主人も会いたがっているはずよ」
キィィィィィィィ…「主人…お連れしました…」そこには仮面をかぶった人がいた。シュコシュコ…ガチャンガチャン!カチャ…
…変な壁のデザインだな…緑に光ってるし…蛍かっての…バネとか変な物もいっぱい動いてるし…趣味悪ぃな…
「そうか…」…おいまさか…こいつが飼い主か?「…お前…本当に飼い主なのか?ヤツラの主人なのか?全部話しやがれ」
カチャ…ポケット中にあった最初にもらった空気銃だ、「フフフ…残念…無理な話だよ…」…キィィィィ…
空気銃が緑の光になって消えた…嘘だろ…?「僕は全能なのさ…無理な事はない…」「へっ…人間のくせに、
なにか手が無かったらあんな事人間にはできねぇよ…」「フッ…ゴミに言われたくないね…」「…ゴミ?誰がゴミだ?
この人間のクズ!人を殺すことで喜びを得て、卑怯な手を使って喜ぶクズ人間に言われたくねぇんだよぉ!」
飼い主の声色が変わった、相当頭にきているようだ、
「君、死にたいのか?」「へっ!もう死んでるから、今死のうが関係ないね!」
強がりを言ってみたが、正直、今死ねと言われたらムリかもしれない…「君、ここが死後の世界だと…?フフフ…
死んだ体験をしただけで、死者気取りか?フッ…」半笑だとぉ?どんだけなめてやがんだ!
「それがどうした?で?何?それだけ?あっそう、よかったなぁ!」
「君ムカつくね…使えないゴミだ…もうあの世界に返すよ…僕は君が死ぬ姿をじっくり見ておくから…楽しみだぁ…」
…こいつ、人間じゃねぇ…「どうした?なら今殺せよ?それとも出来ないか?…全能気取りさん?」…もうダメかも知れない…
だけど、言えることはいった…悔いはない!「キサマ!ふざけるな!キサマとフウを成仏せずに助けたのは誰だ?
俺だ!この俺が全能じゃなくて何なんだ!?」ずいぶん切れてるぞ…作ってたキャラが吹っ飛んだぜ…
「あれ?さっきここは死んだ世界じゃないって言ってなかった?おかしいな?聞き間違いかな?」
「…クソォ」ぐうの音も出ないだろ…俺は口げんかが得意なんだぜ…憎たらしさ100%…「あれぇ?どうなのぉ?」
「あぁ!そうだよ!嘘だよ!騙されたか!?クズめ!」…バーカ!もう対策済みだ!
「あれ?さっき『成仏させずに助けたのは俺!』とか言ってたのになぁ…」「お前なぁ!さっき嘘だって言ったろうが!」壊れていく壊れていく…
分かるぜ自分のプライドがじわじわと…「あれぇ?そうだっけ?いやぁ君の存在感があまりにも無さ過ぎて…ごめぇん!」
俺の勝ち!「クソォ!お前といるとバカになりそうだ!帰れ!」「俺だって返りてぇよ!ていうかお前といたら
ゴミみたいな匂いがうつるぜ…クズだからぁ!」「チクショウ!消えろ!データ逆転送スタート!」ウゥンウゥン…
「へっ!結局殺せねえのか!じゃあな!全能気取りさんよぉ!」…ピシュン!
「…カイ!皆!カイが!」よかった…戻ったぜ…皆の顔が見れて嬉しいぜ…フゥ…疲れた…
「カイ君、大丈夫?」…蓮華さんか…最近蓮華さんが優しくなってきた…最初は冷たかったのにな、
「はい、大丈夫ですけど…こっちはどうなって…」ニヤリ…不気味な笑みだ!怖え!「全体、駆除完了…」
く、駆除…?「そ、そうですか!よかったです!」顔色が変わった…「…ただ、横山君と、大野が…」
…まさか、何か!?「何が!?」「…さっきの君と同じようになってね…」「あの二人が!?」
1時間前…
「うわぁぁぁぁ!」「カイ!どうした!?」「カイ君!?」「…あいつだ!飼い主だ!」
ユラァ…「この子も面白そうだぁ…連れて行こう…データ転送開始…」バリバリバリバリ…
「大野!横山君!?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「…そんな事が…そうだ!フウが…うっ!…イテェ…」「無理しないで…明日聞かせて頂戴…」
「…はい、」
13日目戦歴…
遭遇回数0回、戦闘回数0回、逃走回数0回、13日目終了…
残り人数、約26億6000万人…
- Re: 狩ラレル・ワールド ( No.14 )
- 日時: 2011/08/03 09:23
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
14日目 ファースト・レクイエム
「カイ君、起きて、もう日の出はとっくに過ぎてるわよ、」ムクッ…「ふわぁ〜…ふぅ…」眠い、考えすぎた、あの世界にあの二人が行った、
飼い主は何か仕掛けるだろう…何かを…でもそれは何だ?俺とあの二人を連れて行った理由は?…でもあの二人だ、何か無い限り
何も無いだろう…でもその何かと言うのは何だ?…やめよう…頭がぶっ飛びそうだ…「…カイ君?聞いてる?」
「あ、すいません…考え事を…」「…まぁいいわ、で、フウがどうかしたの?君が消えていたとき何があったの?」
「…じつは、消えている間、元の世界に戻っていました…地球に…で、冥土の土産として故郷の町にサヨナラでも言おうかと思って
ブラブラしてたら、人がいたんです、で、その人に話しかけたら、いきなり、ヤツラに噛み砕かれたみたいにグチャグチャになって…
うえっ…その横にいた人を見たら、日常のある一秒が切り取られたみたいに、歩く状態で固まってたんです…
その人は頭から薄い緑色の光の糸のようなものが、まっすぐどこかに向かっているんです、そこで別の人も見てみたら
別の人も同じ方向に伸びてたんです、これは変だ、あの世界について何か分かるかも知れないと思って、その光をたどったら
廃虚の屋敷につながっていて、そこでフウに会いました、フウはいつもより落ち着いていて、物静かでした、
聞いたらこの屋敷に主人がいて、その人に使えてると言ってました…その瞬間、飼い主だと分かりました…
中から見える緑色の光、そこに混じるドス黒い殺気、まさしく飼い主でした…しかも予想通りクズのような人間でした…
声は機械かなんかで変えられていて変な声でした…自分では全能とか言ってましたけど、中身は文字通りクズでしたよ…
何度も言いますけど皆が思ってる以上のクズでした…でも所詮は人間ですから…で、俺は飼い主を怒らせて、逆上した飼い主が
無理矢理この世界に戻しました…でもあの時飼い主が『データ逆転送開始!』って言ってました…俺はあの言葉に
どうしても引っかかります…」「…ええ、あの2人の時も『データ転送開始…』とか言ってたからね…人間とデータ…緑の光…
何が関係がありそうね…」「多分、私の推理だけど…人間をデータにして、無線のコードのように緑の光で何かの機械に送り、
人間の意志だけこの世界に送っているんじゃないかって思うの…」アリア…流石というか…まあ、血筋の問題だけどな…
「…その線はあるわね…でも、なぜカイが見た世界でヤツラに砕かれたみたいに人間が砕け散ったのかしら…?」
…確かに、この意見に一票…「それは…心と体は…表裏一体でしょ…?」…微妙だ、根拠がまったく無い…
「…それに何らかの機械って何の機械よ…今の科学力でこんな世界が作れるとでも?」…きっとぐうの音も出ないだろう…
完全に刃を折られたな、「…それは、アレじゃない?今、この世界は夢みたいなので、緑のコード、あ、光ね、
アレで肉体にでもこの世界…夢?の情報を送ってるんじゃないの?で、歩いているとか感じるんじゃないかな?」
刃を折られてもまだ刺し続けるか…しぶとい…止めを刺してやろうか…「バカ、たとえそうだったとしても機械がなきゃ…
あれ?…あはは…もしや…いや、まさかな…」「…どうしたの?まさか、なにか心当たりでも…?」
「…あるといえば…あるかも…」…でも、自分でも信じられない「…あの変な壁が…全部…機械…?」皆がひどく驚いた、
俺だって…マジでアリアの推理が当たった事に驚いた…「ほらぁ!そうじゃん!そうじゃん!やったぁぁぁ!!!!」
うわっ!瞬間的に泣き声の音量で声が発動された…いつ聞いてもうるさい…「喜ぶ事じゃないけどね…」さすが蓮華さん…
話を元に戻してくれた…「もしそうだとしたら、地球の私達が、飼い主に殺されたりしたら…推理のせいでまた一つ死の恐怖と
戦わなきゃいけないわね…」「はうあっ!大変だぁ!あぁ…聞かなきゃよかった…」…久しぶりにオーバーリアクションを見た…
加藤さんは変わらないようだ…「だったら飼い主が俺を殺せなかった理由も成り立つな…」あの時俺を殺さなかったのは
肉体に意思が入っていて、殺したくても殺せなかったのだろう…「なら…俺は殺される確率が高い…いや、あいつは俺が殺されるのを
楽しみにしている…確率は無いかもしれない…でも…ああ!頭がもうしっちゃかめっちゃかだ!やめた!」
「…あんたの独り言ってすごいのね…」…恥ずかしい、加藤さんに言われちまった…全力で顔を隠した、
「うわぁぁぁぁぁぁ!もどったぁぁぁぁぁぁ!」「…死ぬかと思った…よかったぜ…」…横山さん!?大野さん!?よかったぁ!
「あぁぁぁぁぁぁぁ!みんなぁ!会いたかったですぅ!うぅ…」ガツン!「泣くな!戻ったんだから、な?」横山さん…
情熱はやっぱり健在だ…「もっどたのか!?」おお!稲田さん!気付かなかった!どこに居たんだ!?
「稲田さん?どこからここへ?」「へ?聞いてなかったか?見回りだよ、半径500メートル全部…」
うへぇ…元自衛隊の体力恐るべし…「うわぁぁ!稲田さぁぁぁん!怖かったですぅ!」いつまで泣いてるんだ?
「…うるさいわね!少し黙りなさいよ!今私のすばらしい推理力で…て、二人…もどったの?ていうか泣き声大きすぎ!」
「お前が言う事じゃないけどな!」「うっさいわね!ガンテツバカ!」ポキポキ…本気モードだ!ヤバイ!ボコボコ決定だな…
「…ご愁傷様です。」チーン…とりあえず手を合わせて祈った、アリアがボコボコにされますようにと…ボカッ…
「あ〜あ…やっちった…あ…」この『あ…』を発した瞬間、ヤバイと思った…あの泣き声サウンドが…始まるかも…
「心配するな、気絶する程度に手加減してやったから、泣きはしないさ…多分。」心を読んだ!?でも、よかった…
あの泣き声はどうしても我慢出来ない…ピヨピヨピヨピヨ…ヒヨコと星がアリアの頭をクルクル回っている…ように見えた…
新たな戦力、発見の瞬間(?)だった。稲田さんの眼がキラキラしている…稲田さんにとっては歴史的(?)な瞬間だったらしい…
この時、失礼とは思いつつも、発してしまった…「…筋肉バカ」…よかった、聞こえなかったみたいだ、て言うか
興奮しすぎて聞いても無かったようだ…「お前、筋肉こんなにあったのか〜!スッゲェ!」ペタペタペタペタ…
「…気持ち悪い!やめろぉぉ!」気持ちは分かる、分かるが、放って置いた、火の粉が降りかからないように…
「カ、カイ!たすけてぇぇぇ!」火の粉を振りかけられた…ひどい…「…ヒュ〜ヒュルル〜(口笛)」…とんだ火の粉だ…
俺もう、全身大火傷…「…いい雰囲気の中、失礼、そこの二人、色々聞きたい事があるから、こっちへ来て。」
…俺も忘れかけてたが、この二人どうやって戻ってきたんだ?「座って…さ、聞かせて頂戴」「あ、はい、じつは…」
約16時間
ムクッ…「…大野、起きろ…」ムクリ…「起きてますよ…」「…ココって」大野が間髪いれずに即答した、(とられた!)
「地球ですよね…」「…そうだな、ところで、俺ら、死んだのかな…?」「…ココが地球ですから…死んでないんじゃあ…」
「そうか…そうだよな…」「…僕たちの研究室…アレは無事でしょうか…」「…そうだな、…開けてみるか…」
「はい。」ピッ…「ていうか…お前、セキュリティカード…持ってるか?」ゴソゴソ…「無くしたんですか…はい、」
パスッ…「…スマン。」シュッ!ピピー…ガチャン!「無事みたいですね…『広範囲時空間消滅過去形成ヴラスター』…
東京を消滅させて、過去の東京の形を作るんでしたよね…僕ら…」「ああ…人も一緒に…」
「…今のまま放っておくよりマシですよ…」「そうか…そうだよな…」カツ…「…へぇ〜君、なかなか良い物作るじゃない…」
「…誰だ!」「…君たちの間では…飼い主って呼ばれてるのかな?どうも〜」「何のようだ…」「いやいやいや〜君たちの
技術に感銘を受けて…どう?僕の下へこない?君らの技術と僕の技術を使えば…何でも出来る思うけどな〜」
「…そんな事に乗るとでも?」「…また君たちもか…じゃあいいよ…バイバイ…」フッ…「…消えた?」
「そのあとの記憶は無くて…いつの間にかここへ…」「へぇ〜そうなんだぁ…」飼い主をまねていってみた
「やめろ…寒気がする…」ハハハハハ…「そ、そうだ!ついでに僕たちが作った地球の武器や、…アレも、もって来ました…」
ああ…アレね…何だっけ…時間…破壊…整形…マスター?…だっけ?(うろ覚え)「あと…」ドサッ!ガサガサガサガサ…
ボトボトボト!雪崩のようにありとあらゆる武器が凄い勢いで落ちてきた、こんなにいっぱいどこに隠してたんだ…?
「…それだけなんですか?」思わず口にしてしまった…なんか隠してる直感で感じた
「ど、どういうこと?」大野さんが慌てている…(?)何かありそう…と思ったのは自分だけだろうか?何で気付かないのだろう?
「だって僕があの世界に行ったとき色々な苦労をしたよ、飼い主を探したり…飼い主の手がかりを見つけたりして何とか出れた、
…なのにあんた等だけ飼い主が軽いわけも無い、何の手がかりも無い、すぐ帰ってこれた。…おかしいでしょ。」
「…でもカイも簡単に出られたじゃないか!」「…ああ確かにそこまで苦労はしていないと思うが?」稲田さんは確かに
間違ってない…けど「あんた等二人組みに『簡単に出れた』とは言ってない、ただ『苦労して出れた』としか言ってない、
どうして『苦労して出れた』と言っているのにどう考えても『簡単に出れた』なんて思いつかないと思うけど?」
「ということは…」ガチャリ!「偽者!」早くも稲田さんが戦闘体制に入った「違うよ、本物だよ…こいつ等」
マリア…やりたい事はわかった…横取りだろ!「あいつの作り話で『僕の下にこない?』って言ってたでしょ?
作り話を作ったりするときに本物感を出すためにほんとの話を入れた…じゃない?でも話のオチで落とし穴があった。
つまり仲間になった…多分何かを人質にとられたか、何かをもらったか…」ちくしょう…悔しいけど正解じゃないかよ…
さすがって言うか…ちくしょう! …ピシュン!ドサッ…光線が大野さんの胸を貫いたこの殺気…威圧感…「やっぱり役立たずだね…」
「飼い主!」ガシッ!「おっと…攻撃したら…こいつ死ぬよ?」「汚ねぇぞ!」でた、飼い主特有の不気味な笑み…
「悪役に汚いも何も…悪役ですからぁ!」殺気がまた増した気がした「ヴ…ラス…ター…を…使っ…て…」「大野さん!」
「ア…レな…ら…倒せ…る…はず…うっ…」「大野さん!」ドサッ…
「おっと…あのヴラスター使われちゃったら死んじゃうよ…今日は…帰ろっと♪バイバ〜イ…」ザシュ!「…横山さん!」
ドサリ…最悪だ…一人も救えなかった…「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
14日目戦歴…
遭遇回数0回、戦闘回数0回、逃走回数0回、14日目終了…
残り人数約24億1000万人…
- Re: 狩ラレル・ワールド ( No.15 )
- 日時: 2011/08/18 17:19
- 名前: ☆クッキーパン☆ (ID: hodsxr1W)
15日目
…起きる気がしない。起きたくない。目の前で起きた事が嘘であって欲しい。
昨日泣きつかれて寝たとき、また皆で戦える朝が来る。夢だ。幻覚だ。そう強く思ったのは
ただ自分の脳に深く刻まれた記憶を押し殺すのみの行為に過ぎなかったのだろう。
起きてみてやっと分かった。夢じゃない現実だ。昨日のあの思いは自分へついた嘘だ
その昨日の思いと今日の重いがさらに自分へ重荷をかけているのは間違いない。
そしてその思いが飼い主への憎しみを増していく。…殺したい殺したい殺したい殺したい
「…殺したぃ。」ついその思いが表に出てしまった。周りはしんとしていて、丸聞こえだった。
「…カイ。その気持ちは分からんことは無い…だがその気持ちを膨らましすぎるな…
いずれ自分の身さえ滅ぼすぞ。」稲田さんが静かに話した。その言葉には
俺へ敵意をむけているような声だった「分かってます…よ…」
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