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境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜
日時: 2011/11/03 20:16
名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)

初めましての人は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。
複雑・ファジーの方で【REVERSE WORLD】を書かせてもらっている将軍です

今回は恋愛をテーマに書いてみようと思ったので書かせて頂きます。

【注意点】

・駄作になるかもしれません(恋愛ものなどを書いた事がないからです)
・荒らしや中傷目的の人は回れ右お願いします
・将軍が嫌いという人も回れ右

目次
第1話>>1
第2話>>2
第3話>>4
第4話>>5
第5話>>6

主要登場人物

佐崎 竜司【ささき りゅうじ】
本作の主人公
桐谷高校 2年 帰宅部
感情を表に出さない、無愛想、口数も少ない
目立った友達がいない

林 里香【はやし りか】
本作のヒロイン
桐谷高校 2年 吹奏楽部
感情豊かな少女
竜司に一目惚れする

梅原 真【うめはら まこと】
桐谷高校 3年 吹奏楽部
林の先輩
面倒見が良く、後輩から慕われる
吹奏楽部の部長

山下 秋【やました あき】
桐谷高校 1年 吹奏楽部
林の中学校からの後輩
林の事が大好き、元気いっぱいの少女
林を追って、この学校に入り吹奏楽部に入った


【あらすじ】
桐谷高校 2年の佐崎 竜司は目立った友達もおらず、ただ毎日を捨てるかの様に生きていた
そんなある日、同じクラスの林から告白を受けるが断ってしまう
何故なら彼は余命があと1年と医者から宣告されていたからだ
しかし林はそれでも竜司と付き合おうとするのであった

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Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.2 )
日時: 2011/09/29 23:06
名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)

第2話
「この数式を……佐崎解いてみろ」
「はい…」
佐崎は席を立ち、黒板に書かれた数式を解いた
「これで良いですか?」
チョークを置き、数学教師の方を向いた
「あぁ、正解だ」
佐崎は席に戻って行った
…さっきから、何で林はこっちばかり見てくる、
数学が始まってから林はずっと佐崎の方を見ていた。
「じゃあ、次の問題を……林解いてみろ」
林は勢い良く立つと
「分かりません」
…やっぱりコイツは俺が思った通り馬鹿だった
「ったく、これぐらいの問題解けなくてどうする? いいか、説明するから聞いておけ」
数学の教師が黒板に数式の解説を書いていった

数学の授業が終わり、HRになった
「以上だ、気をつけて帰れよ」
連絡事項を伝え、担任が教室を出て行った
…屋上行かねーとな、どーせ、付き合って下さいとか罰ゲームで言わされてるだけだろう
佐崎はバックを持ち、渋々屋上に向かって歩いて行った

屋上に着くとそこには林がいた
「佐崎君…私と…付きあっ「お断りします
林が全て言い終わる前に佐崎が言った
「何で!? 佐崎君は私が嫌い?」
林がちょっと涙目になっていた
「いや…嫌いじゃないが…」
「なら私とつき合ってよ」
…面倒くせー、嫌いじゃなかったら付き合ってって、そんなんじゃ世の中カップルだらけじゃねーか
「俺みたいなのの何処が良いんだ?」
佐崎が疑問を口にした
「その……何て言うか…一目…惚れ」
顔を真っ赤にして頬に手を当てていた、佐崎も予想外の返事に戸惑った
「佐崎君は…嫌?」
上目遣いで見上げてきた
「……俺の余命はあと1年、俺は1年しか生きれない、だからほっといてくれ」
佐崎は真実を口にした
…この事を言えば諦めるだろう
「私は…それでも好きなの」
佐崎は予想外の答えに驚いた
…まぁ、コイツといると飽きなさそうだし良いか
「分かった、付き合ってあげる」
すると、林は目をキラキラさせて、佐崎の手を握った
「付き合ってくれるんだね、ヤッター」
佐崎の手を上下に激しく振り回した
「分かったから…離せ」
林が手を離すと
「ゴメン、クラブあるから行くね」
佐崎の方を向いて、手を合わせるとそのまま去ってしまった
「…折角付き合ったんだから…クラブ終わるの待って一緒に帰るか…確か吹奏楽部だったな」
林を見送って数分後、佐崎も屋上をあとにした

Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.3 )
日時: 2011/09/23 22:01
名前: 千愛 (ID: 2IhC5/Vi)
参照: 依頼ありがとうございます^^


  こんばんは。
  鑑定屋の千愛です(*・ω・*)


   依頼が終了しましたので、報告に来ました^-^


 それにしても、素敵な小説ですねッッ!!!

 個人的に大好きな展開でしたので、次は客としてくるかもくると思いまs(


     改めて、依頼ありがとうございました。

   スレにて、将軍様をお待ちしております♪

Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.4 )
日時: 2011/09/29 23:06
名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)

第3話
「♪〜」
笑顔で里香は自分が使っているトランペット磨いていた
「どうしたの林さん? いい事でもあったの?」
林のほうに一人の男が近づいてきた
「あっ梅原先輩…実は…彼氏が出来て…」
顔を赤くして手をモジモジさせていた
「そうなの! 良かったじゃないか…以前言っていた子に告白したのかな?」
最後の方は里香にしか聞こえないように耳元で囁いていた
「はっはい」
里香は大きな声を出してしまい他の部員がこっちを注目してきた
「林さん、声が大きいですよ」
他の部員の注目を逸らせていた
「すいません、先輩」
「いいよ。それよりカップルが末永く続くようにこれをあげるよ」
梅原はポケットから出したお守りを林に渡した
「これは…恋愛のお守り…ですか?」
里香は首を傾げていた
「そう、恋愛が長続きすると有名な葛瑠璃神社のを買って来たんだよ」
「いいんですか? もらっちゃって」
里香はバツ悪そうな顔をした
「いいよ。俺からささやかなプレゼントだから…おっと部活終了の時間だな、みんな今日はこれまで帰っていいよ」
みんながぞろぞろ帰っていった
「じゃあ私も帰りますね。お疲れ様です梅原先輩」
梅原のほうの見てお辞儀した

「もう…そろそろ…かな?」
佐崎は腕時計を見た
「あの中に…いるかな?」
遠巻きに眺めていた
「あっ…あれだ」
佐崎は里香を見つけて近づいていった
「えっ!? 何で佐崎君がここにいるの?」
里香は佐崎を見つけて驚いていた
「いや…俺は一応…お前の彼氏だから…待ってた」
頭を掻いていた
…いつもの俺はどうした? 何でこんなに緊張してんだ
「待っててくれたの?」
里香が涙目の上目遣いで佐崎を見つめた
「あぁ」
佐崎は目線を泳がせていた
「うぅ(泣」
里香が急に泣き始めた
「どっどうした!?」
佐崎が慌てふためいていた
「ごめんね、急に泣いたりして、嬉しかったんだよ。ありがとう」
里香は佐崎に抱きついた
「なっ////…やめろ」
佐崎は顔を赤くしていた
「じゃあ帰ろうか」
佐崎の手を握って歩き始めた
「あっ…あぁ」
佐崎も歩き始めた

「…でね、そしたらその子が急に…」
里香と一緒に帰り道を歩いていた
「へぇ」
佐崎は短く返事した
…カップル同士とはいえ、初日で手を繋ぐか?
「どうしたの? 難しい顔して?」
里香が佐崎の顔を覗き込んだ
「なっ…何でもない」
佐崎は顔を背けた
「じゃあ私家こっちだから、また明日ね」
里香は佐崎の頬にキスをした
「えっ!?」
「カップルはこういう事するんだよ」
と言い残して、里香は去っていった
…カップルとは分からない
佐崎は一人首を傾げていた


Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.5 )
日時: 2011/10/02 22:17
名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)

第4話
「ねぇ、今度の日曜日にデートしようよ」
昼休みに屋上で林が作ってきた弁当を食べながら(林が無理やり佐崎を屋上に連れてきたが)林がニコニコ顔で言った
「……はい?」
佐崎は間の抜けた返事をした
「だーかーらー、日曜日にデートしよって言ってるの」
佐崎の頬に指を押し付けた
「それは…分かるが…何故だ?」
自分の頬に押し付けられている指を払っていた
「佐崎君と二人っきりで居たいから」
ちょっと恥ずかしそうに顔を俯けていた
…くそっ、可愛いじゃねーか…って何思ってんだ俺
「…嫌?」
上目遣いで佐崎を見る
「わっ…分かった」
「本当! やったーー、じゃあ待ち合わせ場所は小百合駅前に朝10時でいい?」
「あぁ…小百合駅前に朝10時だな」
「うんっ、じゃあデートコース考えててね」
「俺が…か?」
「当たり前だよ〜。ちゃんと考えててね」
チャイムが鳴り、林と佐崎は教室に戻った
…ろくに友達と呼べる奴がいなかったから、遊びに行く事自体が初めてなんだがな、さてどうしよう?
佐崎は午後の授業はその事ばかりに気をとられて集中できなかった

「すまん…今日は…一緒に帰れない」
佐崎は林のところにいた
「うん、分かった。じゃあ今度の日曜日会おうね、忘れちゃダメだよ」
「あぁ…じゃあな」
佐崎は教室から出て行った

帰り道
「うーん…どうしたら…良いのだろうか?」
ふと目線に馴染みの本屋が見えた
「あそこの店長に…相談するか」
本屋に入っていった
「いらっしゃい佐崎君、今日はどんな本を探してるんだ?」
気さくな挨拶で店長が話しかけてきた
「実は…彼女が出来て…デートにはどこが良いか…相談したいんだが」
「それならな、まずは此処に行ったらいい」
そういうと佐崎に遊園地のチケットを渡した
「店長…いいのか?」
「いいさ、いつも本を買ってくれてるお礼だ、その代わりデート、しっかり成功させろよ」
笑いながら佐崎の肩をバンバン叩いていた

自宅
「どんな服が…あったけ?」
部屋のタンスをひっくり返すように服を探していた
「日曜日…か」

学校
「へへっ、早く来ないかな、日曜日」
「先輩どうしたんですか? 顔が緩んでいますけど…」
山下が心配そうな顔をしていた
「ううん、何でもない、何でもない」
笑顔で繰り返していた
「そうですか? ならいいですけど…」
渋々といった顔だった
「日曜日かぁ」
里香は眠れない夜を日曜日まで過ごす事となった

Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.6 )
日時: 2011/11/03 20:32
名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)

第5話
「…早すぎた…かな?」
小百合駅に向かいながら、腕時計を見た、時間は9時を指していた
…10時に集合だったから、早すぎたな
小百合駅に着くとそこにはナンパされそうになっている林がいた
「なぁ、お嬢ちゃん俺らと遊ぼうぜ」
軽そうなチャラ男が林の腕を引っ張っていた
「い…嫌、離して」
震えながら腕を振りほどこうとしていたが、男にしっかり腕を掴まれているので振りほどけない
「やめろ…俺の連れだ…」
林の腕からチャラ男の手を剥がしてから、林の前に立った
「ちっ、彼氏持ちかよ」
チャラ男たちは苛立ちを隠さずそのまま歩いていった
「こ、怖かったよ〜」
泣きながら佐崎に抱きついた
「もう…大丈夫…だから」
優しく声をかけて、頭を撫でた
「ありがと、もう大丈夫だから、で何処に連れて行ってくれるの?」
涙を拭き、笑顔で佐崎に聞いた
「あぁ…此処に行こうと思う」
この前店長からもらった遊園地のチケットを出した
…女って、すごい立ち直り早いなぁー
「あっ、此処って凄く人気があるんだよね〜、それじゃあ早く行こ」
佐崎の腕に自分の腕を絡めた
「あぁ…」
佐崎は少し顔を赤くしていた

「さっきのジェットコースター凄かったね」
お昼時、遊園地の中の売店でジュースを買って、林が作ってきたお弁当を食べていた
「林さん…お化け屋敷のお化け見たとき…すごく怖がってたな」
林が作った、おにぎりを食べていた
「だって、いきなり出てきたんだよ!」
その時の事を思い出したのか、少し涙目になっていた

夕方、遊園地の帰り道
「林さん…少し…寄りたい場所が…あるんだけど…」
「うん、じゃあそこに行こ」
少し歩いて、人通りが少ないところに小さな森のようなところがあり、その奥には大きな桜の木があった
「此処…なんだけど」
「すっごく綺麗」
桜の木の下で佐崎と林は座った
…自分の気持ちに正直になろう
「俺は…あと1年しか…生きれないけど…それまででもいいから、俺を…愛してくれるか?」
意を決して林に言った
「うん…ずっと佐崎君だけを愛してるよ」
佐崎に抱きついた
「俺の事は…竜司でいい」
「なら私も里香って呼んでね」
「分かった…里香」
佐崎は林を抱きしめ返した
「竜司が死ぬ時までずっと傍にいるからね」
「なら…俺は死ぬ瞬間まで里香を…愛し続ける」
「また来年…この桜2人で見ようね」
「あぁ…また見に来よう」
抱き合う二人を見守るように夕日がずっと二人を照らしていた


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