ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- とある愛情と記憶を忘却したぼく。
- 日時: 2012/02/19 14:24
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
————————あの日。ぼくは愛と記憶を失った。
こんにちは、またはこんばんは、またはおh(以下略。
駄作者ことイカ飯です、多分一年くらい温めていたアイデアを小説化しました。
この小説のテーマは『愛』です。まあ、形は数え切れないくらいあると思います。
それを主題に今回は書いていきます。ジャンルは『人間ドラマ』どうぞ宜しく。
※注意:結構グロテスクな表現も入る可能性があります。
微妙にドロドロな感じもあるかも知れません。気分を悪くした場合はは戻るをクリックして下さい。
荒らしは厳禁、軽くスルーです。駄文を読んだら嘔吐をする危険性もありますのでご了承ください。
—目次—
プロローグ
#>>1〆
第一章『愛というものを探求するぼく。』
#>>2#>>5#>>9#>>10#>>11#>>12#>>15#>>20#>>21#>>22#>>25#>>27#
おまけ
『イメージ曲』#>>19#
『プロフ』#川崎真人>>26#
—お客様—
Xatkas ああs Makiahuts 風猫(元:風s 夢姫s
さあ駄文の世界へご案内しましょう。
- Re: とある愛情と記憶を忘却したぼく。 ( No.25 )
- 日時: 2012/02/16 17:13
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
「そういえば、川崎君。あそこの唐揚げどうでした?」
「ん、ああ。最高だった」
もちろんそれはお世辞ではない。はっきりいって天国に登ってしまいそうなぐらい美味かった、正にエクスタシー。
「星で評価をつけるなら?」
「五つ星を三乗しても足りないぐらい美味かった。俺の友達に紹介してやりたいぐらいだ」
無論、その友達とは市原の事である。別に紹介することも無いし、そんな必要は皆無であるのだが、必要がなくても紹介したいくらい美味かったのである。
「そ、そんなに美味しかったんですね。た、たしかにあそこのからあげはおっ、おいしいですよね」
うわ、引かれた。少しだけど距離置かれた感がする。途中から漢字忘れてるし。
ぼくが妙に絶賛するから変に思われたな。まあ星を125個も付けられたって困るだろうけど。
わかってくれ、筑波。ぼくはただこの美味しさを伝えたいだけなんだー!
と、心の中で雄たけびを上げた直後、突如彼女はハッとしたような表情をした。
そして顔をしかめてぼくの前に立ち塞がった。
ああ、予想通りだ。
「川崎君、お礼を言わせてください」
「もちろん却下する、ぼくがお礼を言われる筋合いはない」
ぼくは筑波の言葉を遮るようにして、言葉を紡いだ。
「何でですかっ!!川崎君はっ……、川崎君はっ…………、私を助けてくれたじゃないですか、なのに何でお礼すら言わせてくれないんですか……?」
「何度も言わせないでくれ。ぼくにはお礼を言われる筋合いなんて無いんだから」
そうさ。ぼくは彼女、筑波八千代を助けようとはした。
しかしあくまでも助けようとしただけなんだ。
結果を見てしまえば、あの状況のMVPは仮面女だろう。
仮面女がいなければぼくも完璧に病院送りだっただろうし、筑波もほぼ百%の確率で不良達に捕まってしまうだろう。
その状況を避けられたのは仮面女のおかげなので、お礼を言うなら仮面女に言うのが適当な選択だ。
何もしていない無能なぼくにお礼を言うなんていうことは完璧すぎるほどに間違った行為だ。
しかし筑波は真っ先にぼくにお礼を言おうとしてきた。仮面女ではなくこのぼくに。
筑波八千代、すまない。
——無能なぼくにはお前がわからない。お前は何を思ってぼくにそんな事を言っている。教えてくれよ、筑波。
- Re: とある愛情と記憶を忘却したぼく。 プロフ ( No.26 )
- 日時: 2012/02/16 22:52
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
はい、イカ飯です。またの名を駄作の権化です。今回は主人公兼語り部である川崎真人君のプロフを解禁します。
……大袈裟でした、解禁なんて大層なものではありませんよ。ただのプロフ公開ってことなのでご了承下さい。
はい、それでは待ちに待ったプロフかいk——、じゃなくて公開です。ていうか待ちに待ってないですね。
名前/川崎 真人
読み方/かわさき まさと
性別/男 年齢/16歳(現時点では)で高2。
誕生日/10月14日
性格/他人からはクールや無口に見られるが、
本来は明るくノリもいい。そして情に熱い。
その反面冷静なところ、冷たいところもある。
しかし、ある日を機に記憶と愛情を失ったため、
人間らしくない面も見られる。
容姿/黒髪を肩のところでラフに切り合わせている。
顔はそれなりに整った顔立ちをしてる。瞳の色は黒。
私服はジャージが多い、たまにTシャツやパーカーを着ていたりする。
備考/本来は明るいと前記してあるが、フレンドリーではないため、友人は非常に少ない。
その人数は、はっきりいって終わっているレベル。
喧嘩とか殴り合いは意外と慣れているようで一般人としては強い方である。
後、記憶を失っており友人関係を把握するのにも苦労している。
と、まあ、こんな感じです。抜けているところがあれば追加することもあるかもしれないのでご了承下さい。
- Re: とある愛情と記憶を忘却したぼく。 ( No.27 )
- 日時: 2012/02/19 14:18
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
風が冷たい、今は五月ではあるのだがいくら春といったって朝は肌寒い。
今日は市原が何故か不在だったため、一人で学校に行く事にした。
しかし、大分朝早く訪ねたはずだったのだがどうもおかしいような気がする。
市原ってこんなに早起きするのか、という疑問が頭に浮かぶ。
ただ、実質的には現在のぼくと市原は友達付き合いの日が浅いのでそんなことは知ったことではなかった。
そういえば昨日あの後筑波とどうしたかというと、案外簡単に商店街に出る事ができたので、
商店街入口の十字路で分かれた、ついでにこの経緯に会話は皆無であった。
とてつもなく強張った雰囲気を自ら作り上げてしまったのは、正にミステイク。
ついでに今も後悔している。
——が、しかし。それでもぼくは昨日思った事、言った事を訂正する気など満更無い。
あれはぼくの本心だ、訂正する理由などありはしない。
本当に筑波八千代、その人物が何を考えてるのかなんて分かったものではなかったのだから。
その後帰宅次第、ぼくは風呂や歯磨きを済ませ布団にさっさと潜った。
疲れが25割7分9厘と蓄積されてしまったため、ぼくはすぐ眠りについた。
と、そんな一日を昨日は過ごした。学校から帰宅してからはどうも奇想天外な事が多くて学校にいた時間の2倍ぐらい長く感じた。
もちろん喧嘩の際の傷は痛んだので適当に頭に包帯を巻いておいた。決してミイラではないが。
——そして、しばらく歩くと駅へと着いた。
ぼくはスイカを持ち合わせていたので、財布を改札口のセンサーに翳してホームへと向かう。
するとそこには見覚えのある影があった。
「おーい、市原」
「おっ。よう、川崎。ていうかお前何で包帯巻いてんの、……ミイラのつもりか?仮想下手だな、センス無さ男だよ、お前」
「誰が仮装だ、ミイラじゃないし。さらにお前の方がどう見てもセンスないだろ」
センス無さ男とかその方が絶対にあり得ない。正にナンセンス。
「というか、よう、じゃないだろ。お前何でぼくのことを置いてった。」
「今更かよ?マジでマンマミーアーな奴だな、川崎は。毎週水曜日は朝一でサンデーを買いに行くっていつも言っているじゃないか」
そうなのか。ってマンマミーアーじゃないだろ。マンマミーアーな、とかどんな修飾語だよ。
そんな修飾語はいついかなる時どんな時代でも使われないぞ、絶対。
しかし水曜日は出るのが早いと言うのは初耳だな、……って当たり前だろそれは。
とにかくぼくは適当に受け答えをする。
「あ、ああ。そうだった、悪い」
「ついでに少年誌の発売日は朝一で買いに行くってのも忘れてないよな?」
無類の漫画好きだった!というかマンマミーアーとか聞いて気づかなかったぼくは阿呆だな。
「山賊王に俺はなる!」
「大分違うっ!間違いは一文字だが確実に違うっ!」
こいつ、毎週買っている癖に知識が紙ぐらいペラッペラだっ!
俗に言う知ったかぶりの典型的なパターンだ。ぼくは市原を見ていると何だか哀しくなってくる。
と、そこへ桜花行きの電車が到着する。そしてぼく達はその電車へと乗り込んだ。
「——ところで市原」
「何だよ、川崎」
「お前、筑波八千代って知ってるか。別に知らなくてもいいんだけど」
「……知ってるも何も同じ中学出身じゃん。お前覚えてないの?」
市原は冷たい言葉と共に鋭い視線を向けてくる。……こいつに冷たくされると何故か傷つく。多分いつも阿呆なところしか見ていないからだとは思うが。
「お前さ、昔気になってた子じゃん筑波さんって。俺はお勧めできなかったけど」
——気になってた?今のぼくには、以前の自分の気持ちがわからない。
多分意味合い的には恋をしていたという事になるのだろうか、しかし恋も何もそのおおもととなる愛情がないのにわかるはずもなかった。
とにかく怪しまれないように以前の自分を演じる。
「ああ、確かに気になってたけど……。お前は何でお勧めしないんだっけ、確かにお勧めされなかったのは覚えているけど」
「——いや、悪い人じゃないんだよ。むしろ筑波さんは申し分ないぐらい善い人だ。……だけど。あの人は人が善すぎるんだ。少なくともあの人の辞書に悪という文字の一画目さえ存在しない。誰が見たってわかるさ、中学の時からそうだった。あの人は自分の事なんて考えてない、他人のためになる事しか考えてない。だから昔から不良とかに絡まれてたっぽいし。今はよく知らないけど、筑波さんの近くにいると危険な目に逢うかも知れないって言ったんだよ、思い出したか、ミスターマンマミーアー」
ミスターマンマミーアーじゃねえよ、少なくともマンマミーアーなんて名前の奴は地球の隅から隅まで探したって見つからないだろ。
——と、まあ別にそんな事はどうでもいい、問題は筑波の事だ。しかし、かなり変わってる奴だ。
こんな市原にさん付けされるって、……もうその時点で人とは変わってる事ぐらいわかるけど。
それはそうと、市原の話が本当なら昨日の出来事の一連も辻褄が合う。
が、それでもぼくにはまだ不審な点が残っている。
不良に絡まれるというのはどういうことだ。ぼくにはさっぱりわからない。
少なくとも、市原が『だから』を用いたのは間違いだと思う。何故ならその前後の部分は因果関係にはなっていない。
なっていたとしても市原の説明ではまだよくわからなかった。
ただ、筑波八千代の謎が深まった事だけしかわからなかった。
- Re: とある愛情と記憶を忘却したぼく。 ( No.28 )
- 日時: 2012/02/19 14:19
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
参照200突破。何とか喰いついてきてます、シリアスは神作者様が多いのでね。
やはり駄作者自身知名度が極端に低く、この小説を覘かれる方はごく一部だと思います。
しかし、それでもしぶとく書き続けて行くつもりなので応援宜しくお願いします。
- Re: とある愛情と記憶を忘却したぼく。 ( No.29 )
- 日時: 2012/03/01 23:00
- 名前: イカ飯 ◆woH8nI2Q5A (ID: SyX71hU.)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
「ん?よお、川崎」
「よう、せかいきょ——」
……まだ言い切ってなかったのにぼくの鳩尾に拳が入った。そして力任せに粗いアッパーカットが炸裂する。
ぼくの体は宙を舞い、地面に思いっきり叩きつけられる。酷いってレベルではないよな、この待遇。
この通り、ぼくは昼飯を食べる相手がいないのでこうして保健室に来たわけなのだが。
初っ端から保健室を縄張りとする不良女子生徒、さがみきょ、いやせかいきょうこう、……じゃなかった、相模杏子に手荒い待遇を受けたところである。
しかし、食べる相手がいないというと明らかに怪しむ人がいると思うので先に説明しておこう。
市原とぼくはまず、一組と六組と違うクラスなのでクラスでの市原はどんな立場なのか知らない。
なので、保健室に来る前に一組を覘いたのだが。
開いたロが塞がらない。いや、開いた口が塞がらない、だ。
勢い余って口という漢字とロを間違ってしまったがはっきりいって仕様が無いことだとは思う。
何せ市原の周りを取り囲んでいたのは仲の良さそうな友達であった(男友達、女友達どちらも含めて)。
そしてその中心にいた市原は友達等との会話を楽しんでいるようで笑みを漏らして、いやこの場合は笑みをさらけ出していたというのが適切だろう。
とにかく市原は言葉に出来ないぐらい幸せそうな顔をしていた。
ぼくはその様子を見ても確か何とも思わなかった気がする。
俗にいう妬みや羨みは愛情という感情の類であるので、それらを失っているぼくは羨むことも、妬むことも、憎しむことも全くといってなかった。
しかし、ぼくはこの時のことをよく覚えている。
それは何故か。具体的なことは、はっきりいって僕にもわからなかった。
それでもぼくはしっかりと覚えている、頭が本当に焼けるぐらいその時の感覚は焼き付けられていた。
その時、ぼくの心の中が空虚になるのを感じた事を。
——回想はこのぐらいにしておこう。
ぼくは叩きつけられた体を両腕を使って起こす。そしてゆっくりと立ち上がる。
立ち上がったところでぼくは大きく息を吸う。そこで一喝。
「相模、今のは酷いんじゃない!?横暴だ、横暴だ!」
「何だよ、お前世界恐慌とか言おうとしただろ?女の子の名前を悪く言うやつには当たり前の制裁だ」
「少なくとも、そんな細身で幕ノ内に劣らない腕力を持つお前を生粋のか弱い女の子とは見れないな」
「じゃあ生粋の女の子じゃなきゃ俺は何なんだよ?」
「鬼の娘」
「お前の方が酷いだろ、それは。後、そりゃ洒落にもなってないぞ」
「別にそういうわけではないし、お前にピッタリだろ」
「絶対可愛くないだろ、娘の要素が二酸化炭素並みに少ないだろ」
「擬人化すれば可愛くなるだろ、保証できないけど」
「保証できないのかよ!」
と、こんな風に雑談で会話を切り出す。ついでに今のはほぼノリで言ったことだ。
そして実をいうと、鬼の娘は受け狙いだったが反応がよくなかったのでもちろん隠した。
会話が終わると相模は目を凝らして僕の方を見ているようだった。数秒経ってやっと口を開く。
「川崎。お前、頭どうした」
「ああ、…………昨日不良の喧嘩に巻き込まれた、じゃないな。不良に喧嘩売った」
「……!……意外と喧嘩するんだな、川崎も」
「ん、まあな。っじゃなくてワケありだからな、戦闘狂じゃないぞ」
「うお、おう。まあお前がそんな奴には絶対見えないだろ」
一時保留。
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