ダーク・ファンタジー小説

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人間VSロボット
日時: 2012/03/23 15:32
名前: SEVENエイト (ID: RuL2wqqJ)

みなさんおはようございます、こんにちは、こんばんは。
趣味がすべてひきこもる系の寂しい人間、SEVENエイトですw
学生なんでニートとは言いませんが、もっと外でわいわいやれるような趣味を見つけなくてはなりませんね
複雑・ファジーの小説で「神が作りしこの世界」を書かせていただいております。
結局のところ、恋愛を書こうと考えていたにもかかわらずバトル系となりました(笑)

それと、プロローグ書こうと思ったんですけど……書けなかった。
まあそんなこんなでこちらもよろしくです

〜登場人物〜
鷲褄隼人(わしづま はやと)男
高校2年生 17歳
今回の作品となるであろう主人公。
父が作り出した兵器と戦うため、立ち上がる。
父は有名な科学者である。

喜美原美香(きみはら みか)女
高校2年生 17歳
隼人の幼馴染。隼人に「キミカ」と呼ばれる。(喜美原の喜と美香を合わせた)
隼人の父が作り出した兵器により、隼人とともに戦うことになる。

鷲褄志津男(わしづま しずお)
科学者 41歳
隼人の父。この物語の現況となる機械を作り出して世界を崩壊させた馬鹿野郎。
なぜ兵器を作り出したのかは後のお楽しみ

Re: 人間VSロボット ( No.1 )
日時: 2012/03/23 15:57
名前: SEVENエイト (ID: RuL2wqqJ)

第1話 『崩壊』


いつもと変わらない退屈な授業、いつもと変わらない校庭で走る生徒たち。
こういういつもと変わらない風景が今日で見納めになるということは、誰も知らないであろう。
——俺と父以外は。

「もう一度言ってくれ、父さん」
昨日のことだ、普段は家にいない父さんが帰ってきて、俺と一緒に夕食を食べているときのこと。
父さんが俺に話があると話をしてきた、これも珍しい事である。
普段は、一切話すこともないはずだった。
母さんはいない、科学者である父さんの仕事の熱心さに呆れ家を飛び出していった。俺もついて行こうとしたが、あえていかなかった。
母さんが嫌いだったから。
「明後日、日が変わるのと同時の時間。破壊兵を起動することにした」
父さんと久しぶりに話したと思ったら、こんなわけもわからない話。
明後日の日が変わる時間ってことは深夜0時か。
「おそらく日本は崩壊し、日本はなくなるだろう」
俺は食べるのをやめ、向かい側に座って食べている父さんを真っ直ぐ向きながら話を聞いていた。
それだけ重要なのだ、日本がなくなるってことは俺は一体どうすればいいのか。
「いや、言葉が悪かったな。日本自体がなくなるわけでなく、日本人が消えて、日本を孤立させる」
「そんなことしたら日本はどうすんだよ!?」
ついに俺は口を出してしまう。
「お前は私の息子だ。いくら私でも息子の命だけは奪えない」
「なら日本にいる母さんの命はどうなってもいいのか?」
こんな事を聞いて黙っていられる俺ではない。
というか、まるで映画みたいな話だな。だけど、今の科学力ならそれができるから困る。
2039年、科学は最高潮まで発展し、ついには働くロボなんてのもできた。
自動運転ロボがかなり有名だが、おおよその住民たちからは苦情を受けている。
人の職を無くすロボ、とも言われていた。
「今ここにはお前しかいないだろう、隼人。明日の早朝、海外へ逃げろ、資金は用意してある」
「逃げろっておかしいだろ……せめて友達を連れて行くとかは!?」
「言っただろう、私にとって失いたくない存在はお前なのだ、隼人」
これが父さんにできる最善の愛。
俺はこの人からは何ももらってない、毎日俺は1人で何とかやってこれた。
確かにお金の問題となると父さんには面倒をかけるが、それだけ。
あとは自分で何とかしろというパターンが多い。
でも俺はそれでいい、もうあきらめている。昔から父さんが俺に何かを恵んだことなんてないからな。
「行かないって言ったら?」
「残念だが、死ぬことになる」
俺だけ逃げて、日本にいる奴らはどうでもいいって言うのか……。
数年くらい前までの俺なら、構わずに日本から逃げ出してたかもな。でも今の俺は違うんだ、大事な友達がいて、幼馴染だっている。
そんな中、俺だけ逃げる事なんて、できるわけねえよ。

Re: 人間VSロボット ( No.2 )
日時: 2012/03/25 22:37
名前: SEVENエイト (ID: RuL2wqqJ)

「なんで殺人兵器なんて作った?父さんは日本人だろうが」
「では日本人でなければ日本を崩壊してもよかったのかな?」
「そう言う意味じゃねえよ!なんで殺人兵なんて作ったんだって聞いてんだ!」
俺が怒鳴ると、父さんは少し驚いたように俯いた。
「とにかく、お前が行かないというなら私はお前を見捨てるぞ」
「それで構わない。父さんがそんなもん作るっていうんなら俺がそいつらをぶっ倒してやる!」
俺は断言してしまった。
この後のことは何もわからないのに、殺人兵器と戦うことを決意してしまったのである。
まあただ死ぬだけって言うのも嫌だしな。
それよりも気になっているのは……父さんは何か隠しているように見える。

今日家に帰ったら0時までゆっくり寝たほうがいいな。
それと、なるべくこのことは言わないことにする、俺が言ったところでそれは信じない奴のほうが多いだろう。
仮に信じたとしても、起動する時間が速くなってしまうかもしれない。

Re: 人間VSロボット ( No.3 )
日時: 2012/03/25 23:01
名前: SEVENエイト (ID: RuL2wqqJ)

知らせたとしても、知らせなかったとしても同じだ。
ただ、対策ぐらいはしておいたほうがいいのかもしれない。
でも高校生の俺がどうこうできる問題じゃないぜ?これは。俺の話に耳を傾けるやつはいるのか?
俺は父さんと違って頭がいいわけでもないし、人から信頼されてるわけじゃない。
どうやって対策立てりゃいいんだ……?
俺の友達だけに教えるっていうのか?それじゃ差別だろ。
「ここはあえて誰にも言わないほうがいいのかもしれないな」
俺は小さくつぶやいた、
授業はいつの間にか終わっていて、それでもまだ俺のクラスは席についてる生徒が多い。
授業の先生が書いたのを写してるから、それで手一杯なんだろうな。
もう昼休みだっていうのに真面目な奴らだよなこのクラス。
「お〜い!隼人〜!早く来てよ〜!」
「何だよ騒がしいやつだなあいつ……」
ため息をついた俺は、面倒臭そうにして教室を出る。
「で、何?キミカ」
「だからキミカ言わないでよ〜」
俺の目の前にいるいかにも天然そうなやつは喜美原美香。俺はキミカと呼んで慕っているが、幼馴染である。
天然そうじゃなくて本物の天然だ、そういやこの前砂糖と塩間違えてコーヒーに入れてたな。
「もうそこはツッコまなくてもいいんじゃ……まあいいや。で、何だって?」
さっきから騒がしいので俺は教室を離れて廊下を歩く。
渡り廊下には走っている生徒や数人で歩いている生徒が、弁当をもってあるいていた。
「そうそう、さっき見つけたんだけどね?購買でおいしそうなものが撃ってたんだ〜、おばちゃんが言うには限定メニューなんだってさ」
キミカは俺の方を見ながら笑顔で言う。
それをぶち壊すようで悪いけどさ、限定って言ったよね今。
「限定ならもう売り切れてんじゃないの?」
うん、さすがにこれは気づけよ天然さん。
俺が言ったことに気付いたキミカは、笑顔で固まりながら足を止めた。
「……行かないのか?」
「売切れちゃったの?」
「…………」
数歩前から見ていた俺は、内心面倒くせえと思いつつあった。
なぜならキミカのこの後の行動は、わかっていたから。
「隼人が早く来てたらこんなことにはならなかったのにぃ」
いや、購買見てきたんなら俺を後にして買ってからこいよ……。
俺なんてそこら辺に落ちてる焼きそばパンでもいいのに。
限定メニューがどうだか知らんけど、いつも行ってるときにはそんなのみたことないから、人気あるんだろうな。
「俺がなんか奢るから、駄々はこねるな……」
「え!?ホント!?やったー」
キミカの付き合い方を分かっているからこそのやり取りである。
こいつ男子に人気あるらしいけど、付き合った男は絶対金を多めに持っていかないと自滅するぞ。

Re: 人間VSロボット ( No.4 )
日時: 2012/03/26 01:06
名前: SEVENエイト (ID: RuL2wqqJ)

ていうか……まだ売切れてるって可能性はないだろ。
いや、人気だから売り切れなのはあると思うが、必ずしもそうではないじゃないか。
「何にしよっかな〜。カレーパン?メロンパン?」
しかし俺の横を嬉しそうに歩いてるこいつを見ると、今更まだ売ってんじゃないのか?とは言えない。
口に出していう事はないが、こいつは可愛いと思ってしまうときはよくあるのだ。
それと……パン限定なんだな。
「で、結局どれにするんだ?」
購買へとやってきた俺とキミカは、パンがたくさんあるコーナーへとやってきた。
「えっとね〜。メロンパンにする!」
そう言ってキミカは、メロンパンを3つぐらい手に持ってレジに出した。
……3つ?
「同じパン3つも食うのかよお前……」
「あ、飲み物はコーヒー牛乳」
「はいよ」
無視かよ、おばちゃんもスルーかよ!
なんで普通にコーヒー取ってんの!?もう俺が奢るとか分かってんのかこのおばちゃん!
「ありがとおばちゃん!」
「どういたしまして。じゃあ480円ね」
と、なぜか俺に向けて請求してくるおばちゃん。
もうわかってたのか……。
俺は財布から金を出して購買を後にした。
「隼人は食べないの?」
「いらん。食欲ない」
俺たちは屋上へ向かう。
屋上は広いし、ゆっくり寝れるからな。
少しでもこの学校にいたい、明日からは地獄の始まりだ。父さんは同じ科学者にもこのことは言っていないらしいが、俺はどうすりゃいいんだろうな。
「俺は少し寝るから、食べ終わったら先帰ってていいぞ」
「は〜い!」
俺の横で体育座りになってメロンパンを食べているキミカに背を向けた俺は、そのまま寝る態勢になって目を閉じた。
まあどうせ、自分が食べ終わったら起こすんだろうけどな……。

「あーーーー!」
ふと目が覚めると、キミカが大声を出していた。
「どうしたよキミカ……」
「隼人〜。私たち授業サボっちゃったよ〜」
そう言われてみれば今何時だ?
……午後6時25分。
うん、なんで誰も起こしに来ないんだろうね、屋上でただいただけなのに。
「ん、お前も寝ちゃったのか?」
「そうだよ〜。なんか隼人の寝顔見てたら眠くなっちゃったんだもん」
人の寝顔勝手に見るなこの野郎。
しかし困ったな、いろいろ準備しようかなって思ってたのに……まあまだ時間はあるか。
「まあいいや、とりあえずキミカ。今日はもう帰れよ」
「わかってるよ〜……あーでもよかった、午後の授業私寝ちゃうや」
寝るなよ……。
俺とキミカはクラスが違うけど、まあ俺のクラスは俺がいない方がやりやすいんだろうな……。
先生も先生だ、俺にはなんも期待していないらしいからな。


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