ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

目が覚めたら 【SS集】
日時: 2014/04/12 01:45
名前: 団地 (ID: Lf/lO.ZE)

秒針のように規則正しくなるように、途中から意識して階段を昇る
扉を探しながら歩いていたらいつの間にか戻れなくなっていたのはいつからだろう
螺旋階段だと思えば質素に真っ直ぐ伸びる階段にも見えた

「新春とは言え、まだ寒さの増す一方、先生は元気にしておられますでしょうか
 先日、名誉なことに上様から薫陶を賜り見事中尉へと昇りました。
 わたくし自身、先生のお蔭でございますと失念の程をありません。
 そういえば、先日送っていただいた原本、拝見させて頂きました。とても充実した内容だと思いました。
 この時ばかりは先生に師事していて良かったと思う一存で有ります。
 また廿程してからの日取で会いました時に詳しくその旨を伝えさせていただきます。
 これからも、お体に気を付けて。わたくしも国の手足となり、日々鍛錬の一身です。
 では。」


ご丁寧にどうもその手紙を渡す際、朗読してくれた軍人は何時前にあっただろう
わからないまま、私は郵便を届ける職を続けるだろう



  戦前郵便


Re: 目が覚めたら 【SS集】 ( No.4 )
日時: 2014/04/12 06:28
名前: 団地 (ID: Lf/lO.ZE)
参照: @pkmn_danchi

「私、今日の夕飯何にしようかしら」

「きっといつかまた何らかの形であえるわ」








これほどまでに後味が悪い相手は初めてだった
いつもなら、いつも通りなら、自分は相手に対し引き金を引いたのに
柄にもなくスコープを壊してしまった
吃驚し過ぎて落としたなんて、絶対に言えない
ま、きっとこんな奴でも10歩歩けば忘れるさ

違う形で会ってたら覚えてたかもだけど




・・・・うーん。あんなに簡単に死ぬんじゃすぐ忘れちゃうな
駄目だこりゃ



 とある男の子の話




Re: 目が覚めたら 【SS集】 ( No.5 )
日時: 2014/04/12 06:53
名前: 団地 (ID: Lf/lO.ZE)
参照: @pkmn_danchi

お気に入りの赤のチェックプリーツスカート
お気に入りの黒のヒール
お気に入りじゃないのはこのつまらん世界ということだ

ただがむしゃらに高いところへと目指した結果、こーんな高いビルへと行き着いた
高所恐怖症がやる死に方じゃなないね。ま、電車止めるよりはいいか
あの有名なカーズ様も空に飛んだし私は地面に激突だから宇宙に行ったけどね
考えるのをやめたのは一緒か
あーあ、生きるのってめんどくせー






 明日の新聞に載った少女





休憩 ( No.6 )
日時: 2014/04/12 07:05
名前: 団地 (ID: Lf/lO.ZE)
参照: @pkmn_danchi

ジョジョゆりの動画やら見てたらすごい内容になりました
基本パロディネタが大好きなので(その方が楽なので)味付け程度に入れてます
場面展開っていうかなんというか、笑いを入れないとダークどころじゃなくなる気がするのです
反社会的描写はできるだけ入れたくないのでこんなふざけたSSになってしまっております
そんなこと言っておきながら徐々に暗くなるんだろうなぁ・・・・なんて

Re: 目が覚めたら 【SS集】 ( No.7 )
日時: 2014/04/12 14:10
名前: 団地 (ID: vKymDq2V)

落ちない、落ちない
洗っても落ちない
ああ、いくら水で洗っても落ちてくれない
赤色が清水をにじませながら、傍らにいる憎い女も首から血を流すだけ

憎い憎い、落ちない、落ちない

手も真っ赤だわ。汚らわしいわ
あの女の血だもの。腐ってしまうわ
包丁についた血が落ちない

落ちない、落ちない
ああ、あの醜女。最後まで私を怒り狂わせる

憎い、憎い




落ちない赤色




Re: 目が覚めたら 【SS集】 ( No.8 )
日時: 2014/05/07 18:35
名前: 団地 (ID: Uc2gDK.7)

簡単に言うと、隙間、そ、スキマね
ちょっとしたスキマに、あのニタニタした薄気味悪い顔が居るのさ
俺は今まで聖人君子の様に生きてきたから人から恨まれたりファンタジーな呪詛なんてのも無縁だと思いたい
てか、俺坊さんだし仕方ないけどね。酒池肉林の親鸞聖人とは違うよ。浄土真宗じゃないからね。殺生はご法度だよ
はは、商売敵を悪く言うのはよそう。隙間が笑う
で、本題なんだが俺は残念ながら憑き物を祓うなんてご都合能力はないんだ

だからアンタに頼んだんだよ。あのスキマの顔は何だってな
顔ってのはわかる。男か女かわからない。只、目が二つあって鼻と口がそれぞれ一つずつ。んでもってやたらと色が白い。マネキンみたいな奴だ
まるで正気がない。最初は気味が悪かったが、今じゃ無害ってわかってね。正体だけでもってね

「そうですか、それは大変な事だ」
「そうだろう、そうだろう」
「ですがあれは今あなたの後ろにあるドアの隙間から覗くアレでいいのですかな」
「そうだそうだ。気味が悪いだろう?」
「そうですかな。私には只の家系としか思えません」
「家系?というと」
「あなたは今まで祖母や母、一家の女に出会いましたか」
「いや、両方とも事故や病気で死んだらしい。俺の記憶には全くないね」
「そうですか。正体はわかりました。業ですね」
「は、どういう」
「貴方の体は、女人の血肉でできている。ってことですよ」
「・・・・いやはや、なにがさっぱり」
「女人が沢山覗いておいでですよ。あなただけは業を重ねるなと言いたいようで」
「そういえば、俺は来月、女を娶らされる」
「でしょうでしょう。このままだと血を見ますよ」


  隙間の奴



Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。