ダーク・ファンタジー小説
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- Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照]
- 日時: 2016/03/19 23:43
- 名前: NATTU (ID: qQixMnJd)
こんにちは! NATTUというものです!!
実は小説書くの初めてでして、まるるるっと初心者だす!
なので、暖かい目で見てくれたら助かります(汗)
あと、アドバイスがあったら、遠慮なく言ってください! 助かりますから。
ではでは行きましょう! 楽しく書けるかな〜?
- Re: Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照] ( No.83 )
- 日時: 2016/03/23 02:06
- 名前: NATTU (ID: yE.2POpv)
17
「・・・ということで、こうやって微分というものは、傾きを求めることができ、この微分という所概念は、様々な場で活用され、重宝されている。例えば電子関係の分野では・・・」
「・・・んぅ。」
目を覚ました棺田は、机の上で突っ伏していた。何故かは言うまでもなく、昨日のことで寝不足だったのだ。それどころか、予想していなかった事態。
なんで、なんでよりにもよって俺の家に・・・。
ミーニャが棺田の家に居候することが決まったこと(およそ7時間前)により、棺田は、少ない睡眠時間をさらに削り、結局無眠のまま学校に登校してきたのだ。
「・・・ぎたくん。」
あいつ今頃寝てんだろうなぁ・・・、ああ寝てんだろうよぉ!! うがあああああむっかつくーー! 体中痛てぇし、寝ても浅いからすぐ起きるし! なんなんだよ一体!!!
「棺田君っ!!」
「んだようっせぇ寝てんだよこっちは何なんだっ!!」
棺田が呼ばれる声に反応して声を大にして椅子から立ち上がる。
そして、
「・・・あ。」
まずった・・・。
棺田を刺す視線の数々で、棺田は今の状況をようやく察知した。
「棺田君よぉ〜・・・。」
黒板の前に立つ、サングラスをかけた、オールバックのスーツ姿の中年男性は、棺田に向かってがんを飛ばしていた。
「てめぇ、先生に向かって”うっせぇ”ってぇ、言ったか? ん〜??」
「え? えっとぉ・・・、あ! 聞き間違いですよそう! 質問です質問っ!!」
「ほほぉう? なら言ってみろ棺田ぁ」
- Re: Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照] ( No.84 )
- 日時: 2016/03/31 00:47
- 名前: NATTU (ID: CDKgG8yT)
「え、えっとー、か、核子って、なんですかー?」
・・・・・・。
教室が静寂になって、チャイムが響き渡る。先生はチョークを黒板についているチョーク入れにそっとチョークを入れる。
と思いきや、
「てめぇそりゃあ化学の基礎知識じゃねぇか今やってんのは数学なんだよなめてんのかおらああああああああ!!!!??」
チョークをそのまま棺田に投げつける。チョークはそのまま棺田の額に向かって一直線に飛んでいくが、棺田はそれを頭を横に傾けることによってかわしてしまう。
「てめぇ・・・後で職員室こい。たっっっぷりと、じっっっくりと、話をしような? ん??」
そう言って、先生は勢いよく教室のドアを閉める。
「ひ、棺田お前、アホか・・・?」
「ありゃあ死んだな棺田・・・。」
「元ヤンだろ? 坂本先生・・・。半殺しだぞ棺田・・・。」
教室は、休み時間独特の狂騒よりも、棺田の今後の安否について、生徒の声が響き渡っていた。
「あは、あははは・・・。」
やっちまったぁ・・・。
18
『距離2014mです。
風速と重力と地磁気、空気抵抗に角度や自転速度を加味して運動方程式を算出。ライプニッツ表記に従い、外積を用いて計算結果を伝えると、ターゲットをレティクルに合わせて、2.3cm上、1.4cm右にずらしてください。
また、バイポッドはそのままに。銃弾を装填する際には、銃身をずらすことのない様お願いいたします。』
風が、頬を撫でるように吹いていた。
町を見渡せるそこは、町から南へ離れた場所にある山岳地帯の中腹部。そこからミーニャは腹這いになり、ゆっくりと確実に、ボルトアクションで薬室に弾を装填していた。
『ヘカートⅡでよかったのですか? 対物ライフルであれば、M82A1や、KSVK12.7等、その他にも様々ありました。なんでわざわざへカートⅡに?』
ミーニャは、口の端を少し釣り上げる。
「単純。私はこの、フランス製の"ウルティマラティオ"という言葉が好き。・・・意味はね、ラテン語で"切り札"と、"最後の手段"なの。切り札なんて代名詞じゃなくて、私は、"最後の手段"という代名詞の方に惚れ込んだ・・・。それは奇しくも、この銃を初めて使ったあの時と、このウルティマラティオは、文字通り同じ意味だったから。それだけ・・・。」
そしてミーニャは、右目の眼帯をそっと外し、すぐ右横に置くと、右目でスコープをのぞき込む。すると、口からよだれをたらし、その場で立ち尽くしている化物が一体見える。
『いつでも。あなたのタイミングで撃ってください。』
ミーニャはスコープを覗いていた目をそっと閉じる。
それだけじゃない・・・。このへカートの名前には元がある。
ギリシャ神話の女神。夜の女神ヘカテ—。
私の、私のこの眼。このヘカテ—は、私の眼になってくれている・・・。このヘカテ—と同じ、"夜"。私の眼は・・・。
ミーニャは右目をそっと開ける。その目は、左の紅い色の眼とは違い、黒く染まっており、その中には散り散りに白い光が輝いている。まるでその右目だけで、燦々とする夜空を模しているかのような綺麗な眼だった。
「"夜"の眼は、ターゲットを射きる・・・。」
ミーニャは、指をかけていたトリガーを思いっきり引く。
ドォオオオオオオオンッッ!!!
へカートⅡから発射された12.7x99mmNATO弾は、ターゲットの頭に、吸い込まれるように着弾していった。
- Re: Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照] ( No.85 )
- 日時: 2016/04/02 03:13
- 名前: NATTU (ID: SnkfRJLh)
19
放課後。
職員室でこっぴどく坂本正影数学担当教諭殿から、進学と同時にたるんでやがってこのやる気なさ男等と悪態を付けられた挙句に数学の補習を言い渡された棺田は、職員室のドアを渋々開け、礼をしつつ扉を閉める。
「失礼しゃっしたー。」
「棺田ぁ、明日覚えとけよぉ!!」
やべ、中学の時のいつもの癖がっ!!
てか先生っ!? さっきから思ってたけど、いつの間にか君付けがなくなってるんだけどっっ!!?
棺田がそっと職員室のドアを閉め切る。
すると、
「おいおい正臣ぃ〜!」
急に後ろから首元に腕を回される棺田。
「〜〜〜っっ!!!?」
棺田は咄嗟に腕を払おうとしたが、がっちりブロックされたその腕は、決して棺田を離そうとはしない。
「やめろ羽真っ!! 鬱陶しいし、こそばゆいんだよっ!!」
てかこれ羽真っ! 腕を回すというより、絶対これチョークリーパーああああああ!!???
どんどん絞められていくその腕に、棺田は命の危機を感じずにはいられないらしく、羽真の腕にタップし、ギブアップを表現する。
「正臣なんだよ、三々七拍子なんかやって・・・。そうか! 嬉しいんだな! 誘ってるんだなっ!! ならもっと絞めてやる! そーれっっ!!!」
違う! 違うっ!! どう考えたら三々七拍子と勘違いした挙句に続けるようなサインだと勘違いしてんだよっ! アホかっ! 頭いいのにアホなんかあああああ!? ・・・あ、死ぬこれ・・・。
ドゴオオオオオオオオオオッ!!!!
棺田の意識が薄れようとしている刹那。棺田の目の前には、飛び膝蹴りをかましている真鍋と、それを受けて空中で縦にバク宙一回転している羽真が映っていた。
あ、助かった・・・。ありがとう紫。まだ俺は、死ぬべきじゃないんだね・・・(涙目)
そんなことを棺田が思った瞬間、羽真が廊下の壁に叩き付けられる。
ドゴアァッッ!!
「ガッハァァッッッ!!!??」
まるで廊下の壁にひびが入ったような効果音と声を出し、崩れ落ちる羽真。そしてそれを尻目に、真鍋は足早に棺田の元へ。
「大丈夫!? 正臣っ」
「ごほっ! お、おう紫。た、助かったぁぁ・・・。」
「よかったわ! これであの変態をぶっ潰して私が正臣を独り占め・・・」
違うっ!? 助かってない!!? 引き続きカムフラージュ率無効のALERT警告だよっっ!!??
「ちょっ! ちょっと離してくんない紫!! お、俺急いでるからッッ!!」
そう言って棺田は真鍋の両肩を抱く。すると真鍋は頬を赤くし、
「そ、そんな正臣・・・、愛の・・・告白・・・?」
そう言って真鍋は目を閉じる。しかし、そんなこと棺田には関係ない。
「ごめん紫!! じゃっ!!」
棺田は真鍋を突き放し、走って玄関に向かっていく。
「きゃっ!? そんな正臣、そんな乱暴に・・・、きゃ♡」
うっ!? なんか寒気が・・・?
棺田は自分の体を抱くように腕を回す。そうして玄関に向かって全速力で走っていった・・・。
「う、ううぅぅぅぅ、正臣、紫ぃ・・・。」
- Re: Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照] ( No.86 )
- 日時: 2016/04/03 03:17
- 名前: NATTU (ID: F1B4nr3O)
「あぶねぇ、殺されるとこだった・・・。」
棺田はそのまま走って坂を下っていき、学生寮に小走り気味でたどり着いていた。
「さて、面倒だな・・・。」
そのまま止まらずに階段を三段跳びで四階へ上がっていく。そして突き当りのすぐ右の扉のスキャン穴に、カードキーをスキャンさせる。
あいつが寝てるところを置いてけぼりにして登校したが、あいつに対して何も置いて行ってやれなかったからな・・・。腹を減らしてご立腹になってたら面倒だしな・・・。
何だかんだ言っても居候の面倒はちゃんと見ようとする棺田だった。
「ただいまぁ。」
扉を開けると、玄関は特に変わった形跡が
「ちょっと待て、なんだあれは・・・、ゲソ・・・?」
訂正。リビングへ続く扉に、ゲソのようなものが挟まっていた。
あ、あれは一体なんだ・・・? 俺の家には、ゲソどころかイカすら置いてなかったはずだぞ??
棺田は、恐る恐る玄関を閉め、リビングに続くドアに挟まっているゲソをつかむ。ゲソは生暖かく、心地いい熱を帯びている。
お、おお・・・?
最早疑問しか浮かばなくなった棺田は、恐る恐る扉に手を掛ける。
そこには、ミーニャがエプロン姿でボウルを持っていた。
「・・・んんん??」
「あ、お帰りなさい正臣。」
ミーニャは何事もないような爽やかな笑みで棺田の帰りを迎えた。
「えっとさ、ミーニャよ。」
「?? 何よそんな困ったような顔して・・・。」
棺田は頭を右手で掻いた。
「さっきそこの扉に、ゲソが挟まってたんだけどさ。」
そう言うと、ミーニャはバツが悪いというような苦笑いを浮かべた。
「あ、ごめんね散らかしちゃって・・・。実は、"たこ焼き"を作りたかったんだけど・・・。」
いや待とうミーニャさんっ!? たこ焼きって、タコだよ!? 何処もゲソ使う要素ないよっっ!!?? 何? 中に入れるの? ゲソ??
「でも途中で爆発しちゃって・・・。」
たこ焼きで爆発するのっっ!!? どんな黒魔術っ!!??
「で、そこの残骸の一部が多分そっちに行ったんだと・・・。」
ミーニャが右手の指を床に指し示す。指した先には白い液体とゲソと黒い物体があった。
「まって!! 液体とゲソは百歩譲ってわかるけど、黒い物体は何っ!?」
「え? いや、そこにあったブルー○リー○イだけど、」
「なんで入れようと思ったアホかっっ!!??」
あ〜、こいつはライトノベル辺りで良くある、"料理できないアピールの限度を超えてる料理できない子"だっ。まさか現実に本当にいるとは・・・。
最早引きつった笑みすら出てこない棺田は、清々しい笑みでミーニャを見下ろす。
「お前はもう料理すんな☆」
- Re: Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照] ( No.87 )
- 日時: 2016/07/24 21:23
- 名前: NATTU (ID: 2A9qVz3g)
なにやら忙しすぎて書く暇なくて申し訳ないです(汗)
気が付いたら合間ぬってなろうに投稿してちゃった、あは☆
近いうちにこっちも投稿しようと思いますので、よろしくお願いします。
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