ダーク・ファンタジー小説

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リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ
日時: 2015/04/03 18:45
名前: 蘭子 (ID: jk5mSNBu)

ねぇあそばなぃ??
そう、クールな柴木 ヤマト君に言われた。
それから地獄の日々が始まった。






リレーしょーせつなので、勝手に続きをかいってってくださぁーい。
因に、鬼game と言う小説は、本気で更新してるんで良かったら、見てねぇーーーー

Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.166 )
日時: 2015/08/27 00:31
名前: Garnet (ID: nnuqNgn3)

次書きまーす!
おやすみ←←←

Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.167 )
日時: 2015/09/29 02:40
名前: Garnet (ID: /48JlrDe)

§∽§




「ねえ、知ってる?」

 ジャングルジムの上から、言葉を投げ掛けてくる彼。
 抜けるような青空の天辺で、太陽が真っ白に輝き、燦々とぼくらを照している。銀色に眩しくなる白砂の園庭。その隅っこでさわさわと揺れる、紅い葉も僅かとなったソメイヨシノ。
 こんな季節に、タンクトップとセーターと薄っぺらな園服で外を彷徨いていては、寒いのは当たり前。其れでもぼくらに、"戻る場所"は無いのだ。
 錆びて塗装の剥げた、桃色のジャングルジムに、指でそっと触れる。

「何を?」

 勿論、ぼくは彼にそう聞き返す。
 残念ながら、相手の思考を読み取るという超能力は、持ち合わせていないからだ。
 冷たい鉄の樹に、ぼくも足を引っ掛ける。

「日本人形の言い伝え。ほら、雛祭りとかでたまに見るでしょ?」
「……うん」
「お祖母ちゃんから聞いたんだ。人形たちが、あんな顔をしている理由を」

 あの、作り笑いみたいな顔か。
 頭の中で、色んな人形たちがごちゃ混ぜになって、ひとりの人形に合成される。其は何処か曖昧で、直ぐに崩れ落ちてしまいそうに組み立てられた。
 見上げた視線と、彼の視線が絡み合う。
 彼がふと微笑むと、呼応するかのように柔らかな風が吹いた。柔らかいのに、とてつもなく冷たい風が。

「その昔、とある人形師のお爺さんが、直にうまれてくる孫の為に人形を作り始めたんだ。」

 ───可愛い娘が宿した、小さな小さな生命。
 子に恵まれなかった其の夫婦は、さぞ喜んだだろう。
 そんな彼等と赤ん坊に、お爺さんは人形を作る。
 男の子か、女の子かはまだ判らない。だから、顔は描かずに、産まれてくるのを心待ちにしていた。

「…でもね、3人の願いは、叶わなかった」

 死産したのだ。
 お爺さんの娘が、様子がおかしいと気付いたときには、赤ん坊は、彼女の腹の中で冷たくなっていた。
 此の世の空気に初めて触れたとき、其の子は、眠るように、夢みるように亡くなっていた。
 何処と無く夫に似ている、小さな手のひらの女の子。

「しん、じゃった」

 悲しみに暮れたお爺さんだったが、人形を完成させる為、其の晩は一睡もせずに作業に掛かった。
 涙と灯りで揺れる人形に、丁寧に、心を込めて筆を入れる。
 テレビか何かで見たことのあるそんな様子が、目に浮かぶようだった。
 翌朝、眠りに落ちたお爺さんの隣で、人形は、涙を零しながら微笑んだそうだ。細く小さな瞳から。
 其の小さな手に抱え切れない程の愛を注がれ、何時も会えるのを楽しみにしていた彼等と、生きられなかったことを、哀しんで。

「…………だからね、皆、ああいう顔をしてるの。女の子のことを忘れないように」

 彼はそう言って、鉄の樹の枝に、細い腕を大きく絡ませた。
 短い髪が陽に透けて、茶髪になる。

「君を見ていたら、その話を思い出したんだ」
「やっぱりぼくは人形だ、って?」
「そうじゃなくて」

 彼の隣に行こうと、ぼくは左足を蹴りあげた。
 ザアッ、と砂が擦れ合って、白い煙が舞い上がる。
 遠くから見たら、結構良い絵になっていたかもしれない。

「渚くん、君は、あの人形みたいに生きちゃ駄目なんだよ。生きているんだから、渚くんは。」

 そんなこと知ってるよ、と、笑いながら言えたなら。どんなに良いだろうか。

「笑えない渚くんを、嫌いなわけじゃないんだよ。其れよりもぼくは───」
「もういいよ、無理しなくて」

 半ば投げやりに溢した言葉に、彼の口から、行き場を失った空気が漏れた。
 足を滑らせながらも、ぼくは彼のもとに、ヤマトくんの処に辿り着いた。
 冬の軽やかな足取りを告げる冷たい空気が、身体にぶち当たる。

「考えていることは、一緒なんだし」

 意味深な此の言葉を、君は如何取った?
 歯をにっと見せて、目を細める。ヤマトくんが、顔を強張らせた。何時か大人が見せたのと同じ表情に、軽く目眩を覚える。

「……おりよう、渚くん」

 焦ったように言うヤマトくんに、ぼくは否定も肯定もしなかった。
 ただ同じように、飛び降りるだけ。
 じぃん。身体を伝う衝撃が心地良い。
 ……と、パシパシとはたかれるヤマトくんの両手に、比較的新しそうな傷痕を見付けた。左手はそうでもないが、右手に、其は深く残っている。
 其れはどうでも良いのだが、傷の付き方が普通じゃない。

「…」

 そういえば何となく、ヤマトくんって、他の子にも手のひらを見せなかったよなあ。然り気無く隠してさ。
 別に、粗探しする積りは微塵も無いのだけど。

「サボりって面白いねえ」

 きしし。漫画のキャラみたいに笑ってる。比較的健全じゃないか、ヤマトくんは。
 ぼくみたいな人間を選ぶ変わり者だから、ぐっちゃぐちゃなんだろうと、一寸期待してたのに。なーんていうのは嘘。ほら。戯言。ひとりごと。

「小学校になったら、外でサボるのって白い目で見られるらしいよ。今のうちに楽しんどこうか」

 ぼくの可笑しな台詞に、彼は苦笑した。



 ヤマトくんと初めて言葉を交わしたのは、何時だっけ。
 初めて一緒にサボったのは何時だっけ。
 初めて一緒に遊んだとき、何したっけ。
 変な時期に転入してきたのは覚えている。でも其以外はさっぱり。
 普通の子なら、ちゃんと覚えているだろうな。
 でもぼくは、大人たちが求めてくる"いいこ"じゃないから、演じる意味が解らなくて、自分で勝手にレールを外してる。
 雑草の生える石だらけの線路から、とっとと脱出した。
 馬鹿でしょう。
 勝手に壊れてるんだもん。
 そんな、愚かで壊れたぼくと、そういうぼくを選んだヤマトくん。きっとぼくらは、依存し合っているんだ。
 そして───
 心優しいヤマトくんには悪いけど、此の冬、ぼくは、こんな人生に終止符を打てそうだよ。
 閉じていた目蓋をそっと開く。

「だったら私は、此の家を出ていくわ!渚はアンタが育てなさいよ!!」
「ハッ!親権を棄てるとは、世間の笑い者だなあ!お前も所詮は女だ、金だって稼げない!親の脛かじって生きる気か?」

 何時もの口喧嘩から、此の様だ。
 何の気無しに見上げた掛け時計は、8時を回っていた。勿論、夜のだ。

「何ですって?!」

 半取っ組み合い。
 食卓の上には、お母さんの記入済みの離婚届。
 きんきんと頭に響く2人の怒鳴り声。
 頭がぼうっとする、石油ストーブの温風。
 固く目を瞑りたくなる、ぎゅうと耳を塞ぎたくなる、大嫌いな此の空気。
 でも、良いことを思い付いたんだ。
 いっそのこと、全部ぶっ壊しちゃえばいいんだって。
 天才的な閃きには、自分でも吃驚したよ。
 此奴等が如何なろうが知ったこっちゃない。ぼくはまだこどもなんだから。こどもなんだから、おかあさあん、おとうさあんって、泣き喚けば、何も知らない大人たちは、憐れんでくれる。

「お…かあ、さん」

 俯いて、掠れた声を洩らして、ぺたぺたと足を進めていく。
 彼女のシャツの襟を掴んでいたお父さんの手が、ふわりと解けた。
 そして、力を失くしたお母さんは、其の儘座り込んでしまった。

「ぼく……おかあ、さんと、行きたい」

 こういうくだらない演技なら得意だ。涙を浮かべて、上目遣いで見詰めればいい。
 揺らぐ視野に、目を見開く彼女が見える。得体の知れない恐怖に戦き、身体を震わせる彼女だ。
 そうだよ、其の顔が見たかったんだ。

「ぼく…ひとりぼっちはやだよお」

 第2ステージ突入。
 次は、もっと目に涙を浮かべて、父親を脇目に、母親にすがり付く。

「い、いや……ぁ」

 第3ステージ。
 嫌だと言わせたら。ゆっくり瞬きして、その涙を溢す。

「いやっ、いやっ、いや、いや、いや、いやだ、いやだ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」

 彼女はぼくの手を振り切って、脚をばたつかせて逃げ出しそうになる。
 髪を乱し、顔をぐちゃぐちゃにし、腕を掻きむしって。
 遂に堪えかねたのか、ぼくの頬を思いきり引っ叩いた。

「お前っ!渚に何て事を!!」

 お父さんが、ぼくを庇うように、腕を引いた。
 第4ステージ。
 其れでもぼくは、お母さんと行きたいのだと、力無く歩み寄る……。

「如何して…?お母さんと、一緒がいい……っ」
「止めて……来ないで……」
「やっぱり、ぼくが笑えないから、いけないの?」
「嫌だあぁ……」
「だったらぼく、笑っても良いよ…?」
「止めてっ、止めて…っ、止めなさい!!」

 そっと、その胸に飛び込んで。
 そっと、顔を上げて。
 口角を上げて、目を細めて──────
 その後、身体に大きな衝撃を感じて、ぼくは意識を手放した。
 上手くいってくれれば、これで、終わりになる。



「アンタが笑うから、皆不幸になるの!!!」



 序でにぼくもジ・エンド。

Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.168 )
日時: 2015/09/29 03:24
名前: Garnet (ID: G1aoRKsm)

 煙たさと異常な熱気で目が醒めると、其処は真っ暗だった。
 ただただ、真っ暗だった。
 鈍く痛む身体で探ると、壁のような物に当たる度、ガタガタと其が揺れる。
 鍵付きのクローゼットだ。匂いと音でそうと判った。

「…!」

 僅かな隙間から、白い煙が這ってくる。
 どうやら、上手くいったらしい。
 あの後、ぼくを殴った彼女は、本当にお父さんとやり合っただろう。
 そして、石油ストーブを倒し、此の家に火を点けた。つまり……計画は、成功したんだ。
 意識が段々と薄らいでいく。
 もう、こんな毎日とはさよならだね………………

 静かな世界へ行ける。
 彼奴等の居ない世界へ行ける。
 何もかも、忘れられる。

 恐怖なんて、全然感じなかった。寧ろ、歓喜に包まれていた。
 何処かで硝子が割れる音がする。
 あ、そういえば…、ヤマトくんにさよなら位言っておけばよかったな。
 きっと、笑ってぼくを見送ってくれるし。
 ぼんやりと、彼の顔が脳裏を掠める。
 けれど、其れ以上はもう何も思い出せなかった。

 その時……

「渚くん!なーぎーさ!」

 ヤマトくんの、声がした。
 ……なんて言っている自分が馬鹿馬鹿しい。あの子には、ぼくの家の場所は教えてない筈だから。
 遂に御迎えがやって来たか…。

「此方に居るんだろおっ?!渚ァ!」

 其の声は、どんどん近付いてきた。
 もう駄目だよ。ヒトリデシナセテヨ。

「此所だな…?!此所に居るんだな?返事して!」

 どんどんどん、と、クローゼットの扉が叩かれる。
 こんなに力があったなんて知らなかったよ。此が本当の、火事場の馬鹿力?なんて。
 頭ではこんなに冗談がぽんぽん出てくるのに、身体は既に限界に達していた。

「今出してあげるから!」

 意識が遠退いていく。
 しかし、とんでもない爆音がして、彷徨いそうになっていた意識が帰ってきた。
 ありったけの力を振り絞って、重たい目蓋を持ち上げる。
 とんでもなく染みた。とんでもなく煙かった。

「渚くん…!よかったあ…!」

 真っ白に霞む目の前から、そっと手が伸びてくる。
 傷だらけの手。
 ヤマトくんだ……ヤマトくんだ。

「生きててよかった。生きててよかった。渚くん……ぼくは、ずっと、君の友だちだから。ずっと、ずっと。笑えなくたっていい。汚くたっていい。どんなことがあったって構わないんだ。生きていてくれさえすれば、いいんだ」

 ぼやけて、霞んで、何が何だかわからない。
 でも、此れ迄に無い程の温もりを感じて、此れ迄に無い程泣いた。
 そして。

「ヤマト……くん」

 初めて、笑えた。




 かけがえのないものを得た代わりに、失ったものも大きかった。
 先ず、両親は亡くなった。
 お母さんは、全焼した家から遺体で見付かり、お父さんは全身火傷により、意識不明の状態から、堕ちるように亡くなった。
 そして、家は勿論無くなった。
 住むところは無いし、将来、未納分のローンを払うことにもなった。
 他にも色々あるが、一番は、養子になった事がぼくの中では大きい。
 特に頼れる親戚も居らず、児童相談所に預けられたばくは、沢山の里親候補者の中から、今の両親を選んだ。
 父親は良い人なのだが、問題は母親。
 渚と凪子で丁度良いだろう、はわからなくもないけど、色々とおかしい。
 海外出張ばかりで家に帰ってこないし。



そして……今ぼくはゲームの中に居る。
ツケは、必ず回ってくるらしい。

Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.169 )
日時: 2015/09/29 07:06
名前: Garnet (ID: GlabL33E)

一ヶ月以上空けてしまい、ホントにすみませんでした!!!m(__)m
お詫びといっては何ですが、長め投稿です…。

次の方、ど、どうぞ…。


勿論、人形の話は捏造です←

Re: リレーしょーせつ ねぇ、あそばなぃ ( No.170 )
日時: 2015/12/28 23:56
名前: 独楽林檎 ◆tr.t4dJfuU (ID: VpfXouOp)



























此処は何処なのだろう。
いや、ゲームの中なんだって事は分かってる。
問題は『此の世界』が『夢』なのか、『元からあった異次元』なのか。
此処での『僕』は『人間』なのか、『幻』なのか。

元から人間でもない僕が思うことじゃないけど。

三井「鳴神さん?キャラが怖い顔してますよ?」
下着「」
三井「……あれ?輝来?」
下木「ごめん、バグを直してた」
三井「なんでいきなりコメディ感出すかな……」
下木「なんでいきなりメタ発言するかな……」


なんで2人揃ってキャラ崩壊するかな……。


かなりヤバい状況だというのに、何故か明るい雰囲気が一人歩きしてしまった。
先程までの僕の回想は何処に行ったんだ。
画面を上にスクロールしたら出てくるけど。

三井「いや、そろそろメタ発言止めよっか」
下木「そうだね」

それが一番のメタ発言だという事に気が付いていないらしい。

三井「鳴神さん、さっき何を考えていましたか?」
下木「なんか訊きにくいけど……」
鳴神「うん……忘れられない過去の事を思い出してた」
三井「忘れられない、ですか。表情からして良いことでは無さそうですね」
下木「旧式なのに表情なんてあるんだね……」
三井「黙らっしゃい」
下木「はい」
鳴神「(駄目だ駄作者のせいでメタ発言しか出てこない)」

なんだかよく分からない会話が続いて、ふと気が付く事があった。
僕が救急車で運ばれてから2時間程経つのに、まだヤマト君がいない。
……時計は僕のキャラが左腕に持っている。装備を現実的にしておいて本当に良かった。

三井「ところで柴木さん遅いですね」
鳴神「ドンピシャリ!?」
三井「はい?」
鳴神「……いや、何でもない」
下木「きっと倒れた鳴神さんの顔を見詰めて何かを考え込んでんだよ……」
鳴神「それは無いと思うけど……」
三井「え?」
鳴神「いや、ヤマト君が僕の事を心配する理由が見当たらないし」
下着「ご、誤解というか……考え過ぎなような」
三井「」もしかして『忘れられない過去』って……
鳴神「考え過ぎなんかじゃないよ。上辺の部分も奥もその奥も僕は汚いんだから」

ちょっと告白し過ぎたかな。
でも、この2人はヤマト君の事を少なくとm……

下着「」
三井「」
下着「」
三井「」
鳴神「な、何か言ってくれない……?」
下着「」
三井「」
鳴神「ちょっと!」
三井「ごめんなさい、バグを直してました」
下木 「ごめんなさい、バグを直してました」
鳴神「このタイミングで!?」



















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