ダーク・ファンタジー小説

一握りのパイと背中に背負った罪
日時: 2015/04/02 23:25
名前: 黒板係

一握りのパイと背中に背負った罪


この物語はフィクションです。実在の人物名、地名、施設名とは一切関係ありません。


栃木県日光市鮫島村 午後5時38分

2015年現在、こんなに都市開発が進んでいない場所は少ない。見渡せば田んぼが広がり、ぽつんぽつんと建つ家々は、瓦屋根のレトロなもの。

しかし、数年前に山の中に原子力発電の使用済み核燃料の最終処理場が作られた。もちろん、住民は反対した。だが、努力も虚しく処理場の建設は実行された。それを除けば、自然の多く残る綺麗な村なのだ。

夕方で暗くなり、蛾が集る街灯が目立つ。

そのすぐ下を数人の子供が自転車で駆け抜ける。麦わら帽子とタンクトップという、昭和の子供のような格好。最近流行りの携帯ゲーム機や、スマートフォンなんか、存在すら知らないかもしれない。

「じゃあな信男!また明日な!」

「おう!辰男もな!」

一人、また一人と、十字路で別れていく。一人残った信男と呼ばれた少年は自宅へと向かう。

自宅に到着した信男少年は、鍵もかけずに家に転がり込む。

「母ちゃん、今日の晩飯はなんだ?」

返答が無い。いつもなら、ただいまぐらい言いなさい!という具合に怒られる始末だが、おかしい。やけに静かだ。弟達の騒ぐ声しない。父ちゃんの笑い声も、母ちゃんの雷も。

不安になった信男少年は、台所へと向かう。

「なんだよこの臭い…母ちゃん?…どうしたんだよ…?母ちゃん?母ちゃ…」

台所は血の海だった。母ちゃんの体は肉が綺麗に無くなり、骨と臓器が見えている。

「か…母ちゃん!母ちゃぁん!なんでだよ!なん…ひっ!」

遺体の上には、大量の大きな銀色の虫が蠢いていた。

「え…き、きらら虫…?」

大和紙魚ーー通称きらら虫、シルバーフィッシュは、シミ亜目シミ科に属する通常一センチほどの昆虫で、その名の通り主に紙を食する。まだ子供である信男少年も、何度か見たこともあり、父ちゃんも教えてくれたのでそれくらいは知っている。しかし、今、目の前で、その「シルバーフィッシュ」が母ちゃんを…人肉を食しているのだ。

「は…?なんでたよ…?なんでお前が…なんで母ちゃんを…食って…」

背後には、母ちゃんを喰らっているのと同じサイズの「シルバーフィッシュ」が迫っていた。

その夜、村で人の声がすることはなかった。


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おはこんばんちは、黒板係です。ご存知の通り生意気な厨房です。

冒頭をご覧になっての通り、この時点で文章力がくたばってます。なので、『黒い霧』の時とと同じく、本当に暇な方だけお読み下さい。

でも、僕は書きます。飽きるか手がくたばるまで。

※こちらも、多少のグロは含まれます。苦手な方は控えてください。


主要登場人物

安達優
鮫島村の警官。事件当日は隣町まで出かけており無事だった。

桜井飛鳥
警察の科学捜査班に所属する女性捜査官。

ジェームズ・バーキン
元CIAの科学捜査官。詳しいことは誰も知らない。

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Re: 一握りのパイと背中に背負った罪 ( No.1 )
日時: 2015/04/04 20:02
名前: NATU

こんばんは。春休みの宿題全く手付かずで遊びに来ているNATUです。
なんか、1コメゲットしちゃいました笑 わりと嬉しいです。

相変わらずおもしろいなって思いながら、読ませていただいています!
大変だとは思いますが、こちらのスレッドの小説も楽しみにしています!! 更新、頑張ってください♪

Re: 一握りのパイと背中に背負った罪 ( No.2 )
日時: 2015/04/05 01:35
名前: 黒板係

NATUさん≫いつもお世話になっています。ありがとうございます。春休みの宿題ですか。僕もサボってます。特に数学がダメで、一次方程式から死んでました(^^;;

なんか僕こんなグロい話しか思いつかなくて異常性癖持ってるとか疑われました。仕方ないですね。でも、自分で言うのもアレですが僕は正常です。普通に彼女とか欲しいです。(残念ながらいません…)

第一話『帰る所』 ( No.3 )
日時: 2015/04/06 21:54
名前: 黒板係

第一話『英雄』

栃木県日光市 日光警察署前
同日午後11時27分

同じ日に鮫島村の警官、安達優は最近発生した男子小学生の行方不明事件の報告書を提出するために隣町にある日光警察署へ出向いていた。本来なら二十分ほどで勤務先の交番に戻れたはずが書類に手違いがあり、かなり時間がかかってしまった。

「…十一時半か…田辺の奴、手こずらせやがって…ラーメンでも食って行くか。」

パトカーのドアを開けて、乗り込む。腰の拳銃が当たって痛む。

「痛つつ…また変なところにホルスターを付けたよな全く…迷惑で仕方ない。」

エンジンをかけて、アクセルを踏み込んだ。携帯電話で交番で待つ同僚田辺に電話をかける。

呼び出し音

…出ない。

「…田辺の奴、何やってんだよ?またラーメンでも食ってん…ッ!」

目の前に何か飛び出してきて、危うく事故を起こしそうになった。

「…チッ…ンだよ…」

またアクセルを踏む。目当てのラーメン屋の看板が見えてきた。

「ん…まだやってるな。…警官のくせして運転中に携帯をいじるとはね。警官失格ですね。ねぇ?安達巡査!」

勢い良くドアを閉める。こんな時間時間だし、場所が場所だ。大事なものは持ってば、盗難はされないだろう。早く食べ終わして帰るつもりだったので鍵はしめなかった。

店のドアを開けるとうまそうな匂いが…しない。なんだこの匂いは?怪しがりながらも店に入る。

「こんばんわ〜。夜遅くまでご苦労さ…って、あり…?」

店内には骨と、肉片が散乱していた。

「…これは…人骨…!」

厨房の方からがたっと音がした。

腰から拳銃を抜く。弾が装填されていることを確認する。ハンマーを起こして構えた。手が震える。

「…誰かいるのか!?両手を上に挙げて出てきなさい!」

相手に応じる気はなさそうだ。

「聞こえないのか!?早く出てき…ひぃっ…!シッ…シルバーフィッシュ!」

厨房から巨大な大和紙魚が四、五匹這い出てくる。口元には血液と見られる赤い液体と、肉片。

「は!?なんでだよ!?なんでこんなにでけぇんだよ!?これ全部てめえらが!?てめえらがやったのか!?てめえら肉食わねえだろうがよおぉ!!」

誰か見ていたらきっと異常者だと思われただろうが、安達はそう叫び、拳銃を大和紙魚の群れに向かって乱射した。

一番前にいた紙魚は全弾まともに喰らい体液を撒き散らして絶命したが、他の紙魚はなおも安達に向かって全身を続ける。

「あっ…弾切れ!?くそっ!くそっ!」

後ずさりで店を出る。予備の銃弾五発を拳銃に装填し、店から我先にと出てくる紙魚達に照準を合わせる。

「あと五発…ミスは一回まで…!」

初弾、次弾は見事に頭部を捉えて紙魚を絶命へと導いた。しかし、三弾目を外してしまい、四匹目の紙魚に二発つぎ込んでしまった。

「畜生!畜生!」

迫り来る紙魚に狙いを合わせる。

「くたばれ!」

見事仕留めた。

「よっしゃあ!…嫌な予感がする。早く村に戻らないと…なっ!?」

村への一本道を見ると、数えられないほどの巨大な紙魚が道を覆い尽くしてこちらに迫ってくる。

「うッ…うわあぁぁぁあ!」

パトカーに駆け込む。鍵をかけていなくて良かった。エンジンをかけた時にはもう紙魚の波は目の前まで迫ってきていた。安達は元来た道を全速力で引き返した。

「なんだよあいつら…こんなの聞いてねえよ…そうだ、緊急無線…」

安達は本署に無線を繋ぐ。

「頼む…出てくれ…!」


ガチャっと音がする。繋がった。


「こ、こちらは…」

『ひっ…ひやぁぁぁあ!こちら日光警察署!き、巨大な節足動物の群による襲撃を受けている!頼む、助けてくれ!うっ!?く、来るな!うわあぁぁぁあ!』

悲鳴と銃声が鳴り響く。

「畜生ッ!」

安達はハンドルを力いっぱい殴った。クラクションが高らかに鳴った。

「俺は何処に帰りゃいいんだよぉお!」

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