ダーク・ファンタジー小説
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- 交換殺人は三人乗り【超短編推理小説】
- 日時: 2016/03/06 08:47
- 名前: 雪 ◆jYj5cLSwSw (ID: dP9cSz6y)
◆御挨拶
はじめまして、若しくはこんにちは、おはようございます、こんばんは。
今回はタイトルにあるように推理小説でございます。簡単ですが、雪は小学生ですのでご容赦下さい。
◆登場人物紹介
◇ユキーズ(10)
名探偵。よく銃撃戦に巻き込まれるも、未だに負けたことがない。家族を全員殺されたため、一年前に事務所を開設。
「Welcome Trouble」(とらぶるだいかんげい)がキャッチフレーズ。(東川篤哉・烏賊川シリーズにて引用)美人。
(以下ユキ)
◇カノ(?)
ユキーズの助手。兄と同じく、接客しか能がない。(兄は、今回は出しません。)
年齢は不明だが、ユキーズと同じく美人、年齢はユキーズよりは年上と思われる。
◇心峰警部(こころみね)
◇小林杏理(こばやしあんり)(コバちゃん)
ドジっ子。
◇輝生さん(きしょうさん)
大企業輝生グループの令嬢。心峰さんの部下。
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◇相川 一年前に夫を殺される。(A)馬場、神沢の親友。
◇馬場 一年前に夫を殺される。(B)相川、神沢の親友。
◇神沢 (自分の)夫を殺した最重要容疑者。(C)相川、馬場の親友。依頼人。
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◆もしよろしければ、あなたも謎解き如何ですか?
◆何かおかしいな、と思ったら読むのをやめてください。私は、頭の中でシュミレーションするのが苦手なので少しストーリーがおかしいかもしれません。批判のコメントは、無視します。
放置するかもしれません。
ここまで読んだあなたはぜひお読みください。
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最近、小説に荒らしが来ています。
- Re: 交換殺人は三人乗り ( No.7 )
- 日時: 2016/03/05 09:29
- 名前: アスック山中 (ID: /dOKRqFx)
ダヴィンチであるよ
- Re: 交換殺人は三人乗り【超短編推理小説】 ( No.8 )
- 日時: 2016/03/10 06:45
- 名前: 雪 ◆rtc3Jhv4gU (ID: dP9cSz6y)
「警部!だッ、だッ、大丈夫ですか!......ぎゃあ!」
若そうな────きっと警部の部下だろう────が、警部を助けようとして慌てて走り、自らもカーペットにひっかかって転び、頭を打つ。誰か人間が転んだところには、注意して駆け付ける────これ警察の常識。というより、人類にこんなに学ばない人間はいない。どうやら私が出る幕ではなさそうだな......私「探偵」に、馬鹿な警察を助けてやる筋合いはない。それより、まるで死体が二つの無残な殺人現場だ。早く立ってくれ。
カノ?カノも警部たちを助けることに躊躇している。私が助ける他ないのか。
「......大丈夫ですか?警部さん」
決して棒読みじゃない。思ってもいない一言を言っただけ。
「うーん、何?」
......!ああなんてこと!警部は頭を打って記憶を失っているわ!
「はッ!......は、はは、はははー...」
若い方は頭を押さえて起き上がるものの、壁に頭を打って再度ダウン。隣の警部は、「おい」と無愛想な一言を投げかけ、隣の幼稚な警部を起こす。
「け、け、警部!あ!思い出しま警部が頭を打ってわたしが転んあっそこにいるのは神沢さんッ!」
若い方は何を言っているんだか......と呆れる私に向かい、警察手帳を取り出す。そこには丁寧な字で、
「小林杏理です!よろしくお願いします!」
と書かれている。......ここは名前を書く欄じゃないの?最後のよろしくお願いしますいらなくない?まぁ呼びやすい、コバちゃんと呼ぼう。ドジっ子コバちゃんはカーペットを小股で雪の積もった地面を歩くかの如く注意して歩き、神沢愛子の前に逮捕状を格好よく突き出す。
きっと彼女は、学校の宿題で「将来の夢」を書いて国語の時間に発表した時、「格好よく犯人の前に逮捕状を突き出すことです」と書いたことだろう。
「御安心下さいませ。謎はきっと、この私が解いて差し上げますわ」
連れていかれるところの神沢愛子は、ほっとしたような笑みを浮かべた。
- Re: 交換殺人は三人乗り【超短編推理小説】 ( No.9 )
- 日時: 2016/03/12 09:24
- 名前: 雪 ◆rtc3Jhv4gU (ID: dP9cSz6y)
推理編はレスを2〜3個に分けて書きます。
ちょっと家賃の高めな高層ビルが立ち並ぶ、少し栄えた綺麗な街、明ノ原市。余談だが、最近の明ノ原市は花壇を沢山作ることに力を入れている。こんな殺風景な所にどんなに花を植えたって、何も変わらない、ただの金の無駄使いだとユキは思う。いや、ユキだけではなく誰もが思うことだろう。コバちゃんも、カノも。今花壇に躓いて文句を言ったおばさんも、明ノ原市の住民も。
これも余談だが、明ノ原にはあだ名がない。
略をすることが出来ないのだ。地図を見て驚かない人間は少ないだろう。地図を広げると、そこには「明ノ原」「夢ノ原」「月ノ原」「星ノ原」と、わけのわからない市の名前が書き連ねられているのだから。
「アケノハラ」と「ユメノハラ」はいいが、(つきのはらも、ギリギリよしとしよう)「ホシノハラ」は何なのだろう。単なる気分で決めた名前か。因みに、アケノハラとユメノハラ、ツキノハラにはナンセンスであるがスローガンがあるのに対しホシノハラだけスローガンがない。
そして今日は、スローガンのないホシノハラで何が行われているのだろうか......。
そして今日は、街のド真ん中に位置する家賃8万円の10階建てビルで10歳の少女が滔々と推理を語っていた。(1階に8人住んでいて80人住んでいるので、80×8で1ヶ月の総家賃は640万円である。)
「な、な、なんでしょう!ユキさんッ!な、謎が解けましたかッ!あ、わたし、小林杏理と申します!」
「はあ......」
前見せられた警察手帳をまた見せられた。テンションの上がらないユキと、ユキに慌てふためくコバちゃん。
「申し訳ございません!......あッ!ごめんなさい......わあああああ!」
コバちゃんは花瓶に躓く。こりゃあ花壇の外を歩くのは辛いだろうな、とユキは一瞬思う。コバちゃんは花瓶が倒れてから0.974秒経つと直ぐに花瓶を立て直し、少しだけ零れた水をハンカチで拭いた。
「大丈夫ですッ!申し訳ございません!とッ、ところでッ、犯人はッ」
「犯人が分かりましたわ。犯人の名前は──────相川菜々子ですの」
「あッ、あッ、あいかわッ」
噛んだ後、彼女は驚愕の質問をユキにした。
「あの────────そのお方、誰でいらっしゃいますか?」
- Re: 交換殺人は三人乗り【超短編推理小説】 ( No.10 )
- 日時: 2016/03/16 21:35
- 名前: 雪 ◆rtc3Jhv4gU (ID: dP9cSz6y)
「私も知りませんわ。誰でございますか?その方は」
後ろにいた、コバちゃんより少し年上そうな人が単刀直入に言った。ユキはコバちゃんたちの方向を向き、淀みなく答える。
「最重要容疑者──────神沢愛子さんの友達ですわ。高校時代からの友達だそうですの。そのアイカワナナコこそが今回の殺人事件の犯人です。一年前に夫を殺害されたそうです」
「ちょ────ちょっとお借りしますよ。ええっとー」
「相川菜々子の夫の名は悠。それがわからないと検索もできませんわよ?」
冷たい目線でユキに見られ、あたふたするコバちゃん。すいません、ありがとうございました、すいません、ありがとうございましたを何度も繰り返し、たどたどしく 「あいかわゆう」と打ち込んだものの漢字表記が出来ず「あいかわ」で再チャレンジ。そこから悠を打つが、なぜか憂鬱を打ち込んでしまいミス。かなり後ろの方まで行って、ようやく悠を発見。女性刑事とユキ、カノ、コバちゃんの全員が溜め息を吐いた。
「で、出てきました」
出てきたのは「2015年6月29日、相川悠さん(28)が殺害された事件では......」というものだった。
「でも────いったいなぜ。なぜ、夫を殺されてしまった相川菜々子さんが、犯人にならなきゃいけないんですか?いや、ほんとにどうして......」
「そう、今回の事件の肝は、そこにありますわ」
ユキはその時、確信を強めた。
「今回の殺人事件は、交換殺人なのです」
- Re: 交換殺人は三人乗り【超短編推理小説】 ( No.11 )
- 日時: 2016/03/19 11:53
- 名前: 雪 ◆EEpoFj44l. (ID: dP9cSz6y)
「えええええええええええええええええええッ!ほんとに!ほんとに......こうきゃんしゃつじ......ゲホぉ......あ、あっぶねぇッ!」
「コバっち......落ち着いて」
興奮し錯乱状態に陥り、噛みまくる同僚を宥め、まだ落ちた花瓶を拾う女性刑事。しかし女性刑事の頬も、よく見ると薄らと紅潮している。?いったい交換殺人のなにが密室殺人と違うんだ?つまらない謎には変わりないのに。真実は必ずあるのに。それにドジっ子とはいえ刑事は刑事、大人の刑事。そんなことを考えていると、女性刑事はハンカチで花瓶の水に濡れたカーペットを拭く。赤さが増したカーペットは少しマシになったが、代わりのようにハンカチはぐっしょりと濡れた。
「ごめ、やっぱしきょ......うかん......しゃ......つじんなんかに当たったことないんだもん......ね!月乃ちゃんもでしょ!?」
「まぁそうだけど、拭いて、コバ」
いっけねー、ごめんなさい、興奮しちゃって......とユキに謝るコバちゃん。鞄からハンカチを取り出そうとするも、詰め込み過ぎで異常な量(空港税関で止められそうなくらいの)のハンカチがばさばさと落ちた。もう泣きそうになりながら落ちたハンカチを引っ掴んで、一切合切全部一纏めにして拭き始めた。
というより、これくらいで泣きそうになるのなら日常生活で、ドライ・アイには困らないだろう。
「はぁ.........」
拭き終わったコバちゃんが立ち上がると、月乃ちゃん(多分)が本題を切り出した。
一旦切ります。
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