ダーク・ファンタジー小説
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- 僕達の冬休み(コメントどうぞ!
- 日時: 2017/07/27 10:54
- 名前: 臨 (ID: sm7BxIMi)
ちょっと悪夢の方をお休みして....
冬と言えば冬休み!
さあ、皆さん冬休みは何をしますか?
デート?買い物?雪合戦?色々ありますよね?
これはそんな日常に飽きたある"少年少女"のお話です
どうぞ、お楽しみ下さいませ
(コメントもどうぞとは書きましたが要らない小説を書き置きするのは止めてください。とても迷惑です)
いやー、この頃なかなか投稿出来てませんでした!
なので、夏休みだし一週間に二、三回は投稿したいと考えています!
- Re: 僕達の冬休み(北大路さくらさんへ。小説消して下さい ( No.33 )
- 日時: 2017/06/30 21:26
- 名前: 臨 (ID: sm7BxIMi)
『二つに別けると?』 幸太視点
この最悪なゲームに巻き込まれてから莢香は酷く弱々しくなっていっていた。
嗚呼、彼女の泣き顔はいつ見ても"綺麗"だ。
まるで、血の海の中で弱々しく咲いている一輪の華みたいだ。
俺は全て知っている。
莢香の異常な行いも、性癖も全て。
知っている上で彼女の近くに居る。
何故かって?そんなの.....彼女が好きだからに決まってるだろ。
彼女が好きすぎて"殺してしまいたい"くらいに.....
そんな僕がおかしい?そうかもね.....あんな化け物を、『鬼』を好きになる俺はおかしい。
そう思ったのなら正常だ。
ただ、俺の周りに居る奴。莢香の周りに居る奴.....殆どは狂っている。
俺と同じ人種だ。
それでも彼女の傍に居る。
俺達皆狂っているんだ.....
そう。狂ってる
それで良いんだ。
彼女は俺が守る。
だから、今回の人狼ゲームで俺が"騎士"になった時はこの上無い興奮が俺を襲っていた。
今、彼女を守れるのは俺だ。
俺なんだ!他の誰でもない俺....
徐々に歪んでいく口元を手で隠しながらそう思う。
そうと決まれば莢香は俺の近くに....
彼女を持って移動しようとすると、首に冷たい刃物が当たる。
「莢香はウチのだ。ウチが持つ。余計な真似すんなよ.....」
出たよ。一番厄介なのが残ってた。
紫宛.....莢香の隣に長く居た女。
この女も俺と同じだ。
ただ、一つの問題としてはこの女も俺と同じことを考えているとゆうことだ。
それが一番厄介.....
(はぁ......早くコイツ死なねぇかな)
そう内心で呟くと彼女を返して.....いや、貸してやる。
今だけな.....
「何時か必ず迎えに行くからな.....莢香」
そう呟くと紫宛に着いていく。
そして彼も気付いていない。
もうすぐに自分が.......死ぬことに
- Re: 僕達の冬休み(北大路さくらさんへ。小説消して下さい ( No.34 )
- 日時: 2017/07/26 08:48
- 名前: 臨 (ID: sm7BxIMi)
『二つに別けると?』 孝明視点
二人とも何か妙にピリピリしてるなぁ。
あははは~、莢香なんて寝ちゃってるよ。
紫宛のあの独占欲の塊みたいな顔は何時見ても可愛いなぁ。
今回のゲーム....."参加"しといて良かった。
幸太には悪いけど....
「ねえ、欄斗君。僕ね預言者なんだけどね、幸太を預言したら人狼だったんだ。だから.....殺しちゃわない?」
そう話を持ち掛けると見事に食いついてきた。
そう、この場面で気付いてる人も居ると思うけど.....僕が人狼だよ。
何かさ....もう邪魔で仕方ないんだよね。彼奴等がさ
ま、紫宛は別だけどね♪
早く帰りたいなぁ。
- Re: 僕達の冬休み(北大路さくらさんへ。小説消して下さい ( No.35 )
- 日時: 2017/07/26 10:26
- 名前: 臨 (ID: sm7BxIMi)
『裏切りの罪』
今はどちらが人狼かは分からない....
ただ、僕を間に入れて話し合うのは止めて欲しいよ!
《莢香はどっちを信じる!?》
二人に問い詰められて涙目になりながらこう答える。
「悪いけど....どっちも信じられない...です」
いや、別に二人が嫌いって訳じゃないんだよ?本当だよ?
でもさ、紫宛と僕が一緒じゃないってなんか引き離してるみたい。
もし、引き離してるのなら理由は分かる。
二人のどちらかが僕を殺そうとした瞬間自分が死ぬ可能性があるからだ。
僕は紫宛が大好きだよ?紫宛を殺そうとする奴は直ぐに"壊す"よ?
それと一緒で、紫宛も私と同じ気持ちなんだ。
だから、自分が死なないで僕を殺す方法としては紫宛と僕を引き離す。
ほら、これで大体は話が合うでしょ?
ただ、僕なんか恨まれることしたかな?
欄斗はともかく....幸太には何もしてないよ
なら、欄斗が人狼?
ああもう、ワケわかんない。
考えるのめんどくさい。
そういろんなことを考えていると幸太が僕の肩を強く掴んだ。
「....っ!痛っいよ...」
「何で....何で俺を信じないんだよ!!俺はこんなにも君が好きなのに....なあ、どうして?どうしてなんだよ!」
怖い恐いこわいコわいコワいコワイ!殺される!
「嫌....こ..幸太やめてっ...ねえ...落ち着こうよ...」
欄斗に助けを求める様に視線を向けると幸太が僕の片方の目に........"指"を刺した
目が潰れる音がする....グチャ...グリッ...
酷い激痛が全身を駆け巡って行く。
痛みで声が出ない。金魚のように口をパクパクさせて必死に息を吸おうとする。
ようやく指が目から離れる。糸が切れた様に倒れると痛みで意識が朦朧とし出す。
幸太と欄斗がなにやら言い合っている。
ああ、幸太がナイフを取り出した。
ダメだよ....刺しちゃ....
幸太のナイフが欄斗の腹部の服を切り裂き肉に食い込み刺さる。
何故かスローモーションでまるでゲームの世界に居るみたいだ。
血飛沫が辺りに散らばり仕舞いには頬にまで付着する。
欄斗が地面に倒れる。
刺された腹部を押さえて踞る。
どんどん血の水溜まりが出来てきて規模を広げている。
幸太が此方に来る。
少しでも遠くに逃げたい。でも、体が上手く動いてくれない。
幸太が僕に馬乗りになる。
彼の体重全てが腹に集まって苦しい。
「苦しいよね?大丈夫だよ。直ぐに楽にしてあげるからね...」
そう言うと彼は僕の首を絞めあげていく。
どんどん力が籠っていくのが分かる。
苦しい、喉が潰れる、息が出来ない。
痛みと苦しみのオンパレードで生きているのが辛くなってくる。
早く楽になりたい、早く死にたい。
もう嫌だ。ただ、"私"は平和に暮らしたかっただけなのに....どうして...
目の色が徐々に桃色へと変わる。
それを見た幸太は微笑んだ。
その微笑みはまるで母親を見るかの様な.....可愛らしい妹弟を見守るかのような。
誰かに似てる.....嗚呼、兄貴か。
まだ、私が幼くて兄貴もまだ優しかった頃の。
戻りたいな....あの頃に戻って....また、名前呼んで欲しいな。
私は脱力しかけている腕を必死に上げて彼の頬を優しく撫でた。
彼は目を見開き驚いた様な表情をすると.....涙を流した。
首を絞める手も弱まっていく。
「...こ....た...」
震える声で愛しい彼の名前を呼ぶと彼は....................彼の頭が吹き飛んだ。
- Re: 僕達の冬休み(コメントどうぞ! ( No.36 )
- 日時: 2017/08/28 17:37
- 名前: 臨 (ID: 58y6MThT)
PCからこんにちは。
『最後の助け』
何が起きたのかわからない。
頭が追いつかない。
糸が切れたように彼の体が自分の方に倒れる。
その重さが彼の死を表しているようで自然と涙が流れる。
視界がぼやける。
「ありがとな、莢香。お前のおかげでゴミが二つ消えた」
声がした。聞き覚えのある声。
名前と顔が思い出せない。
頭がフリーズしてしまって考えられない。
声でわからないのなら顔でと思ったが視界が涙でぼやけてよく見えない。
幸太の頭を撃ち抜いたであろう声の主が自分の方に近づいてくる。
それでようやく正体が分かった。
涙が一瞬で引っ込む。
体が硬直する。
声が出ない。
見間違いであってほしかった。
信じられない。
ありえない。
こんな現実受け入れたくなかった。
だって、幸太を殺したのが
孝明だなんて
「これで動けないお前を殺せば終わり。あとは紫苑を連れてこのゲームをクリアすればあとは楽勝だよ」
何時もの笑顔で淡々と喋る彼が恐ろしかった。
《マジかよ・・・こんなのって・・・・・》
もう一人の自分も驚愕していた。
当たり前だろう。
途中だけどおしまい!
続きは家に帰ってから!
- Re: 僕達の冬休み(コメントどうぞ! ( No.37 )
- 日時: 2017/10/06 17:37
- 名前: 臨 (ID: YhpKr5Ny)
続き
《.....はぁ、結局コイツも黒か。本当にお前の周りは狂人しか居ねぇのな》
驚きの次は呆れ。此方の私は随分気分がコロコロ変わるようだ。
「嘘...だよね?こんなの....だって、孝明は」
「だから、全部嘘なんだよ!幸太の近くに居たのは、幸太がお前のこと好きで。そのお前の隣に紫宛が居たからなんだよ!分かる?ごめんねぇ?俺説明下手なんだわ。まあ、詳しく言うと全部紫宛の為なの。俺が紫宛の近くに居たかったからなの。これで分かった?」
声を被せて彼は言った。
彼の顔がぐにゃりと歪んだと思ったら目に映っているもの全てが歪んだ。
今の自分にはそう見えている。
錯覚・・・その言葉が一番合うだろう。
「さ、お話はこのくらいにして・・・あとはお前だけだ。お前を殺せば全てが終わる。俺の夢がようやく叶うんだ!あは・・あははは・・・・あはははは!」
気持ちが悪いくらいずっと笑い続けている彼を僕はただただ震えながら見続けることしかできなかった。
「あ、そうだ、命乞いすればいいよ!そしたら考え直してあげるよ?僕はそこまで鬼じゃないからね♪ほら、床に頭こすりつけながら言いなよ『お願いします、助けてください』ってさ〜」
(今目の前にいるのは誰だ?こんな奴知らない・・・助けて・・・)
「逃げないし、命乞いもしない。つまらないけどいっか・・・・そのほうが殺しやすい」
彼が徐々に徐々に僕に近づいてくる。
夜の月に照らされ、黒く光る拳銃を右手に持ちながら。
「そのほうが余計なこと考えなくて済むし・・・」
彼は悲しそうにそう小さくか細い声で呟いた。
(ああ、なんだ。今までの学校生活が全て嘘だったとしても、ちゃんと楽しかったんじゃん・・・)
≪これもハッピーエンドなんじゃない?≫
(確かにそうかもね・・・これでいいんだよ。きっと・・・)
額に銃口があてられる。目を閉じて受け入れる。
銃口がひんやりしていて妙に気持ちがいい。
グサ・・・グチュ・・・・ポタポタ・・・
刹那、気持ちの悪い音がした。
気持ち悪い音だが聞き覚えのある音。
ゆっくり目を開けると思いもよらない光景が目に飛び込んできた
「・・・ざまぁみやがれ・・・」