ダーク・ファンタジー小説

僕達の冬休み(コメントもどうぞ!
日時: 2016/12/19 19:23
名前: 臨

ちょっと悪夢の方をお休みして....
冬と言えば冬休み!
さあ、皆さん冬休みは何をしますか?
デート?買い物?雪合戦?色々ありますよね?
これはそんな日常に飽きたある"少年少女"のお話です
どうぞ、お楽しみ下さいませ

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Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.11 )
日時: 2017/01/02 21:59
名前: 臨

第四章『再会』
紙の内容はこうである。
・この武器を持った時からゲームは始まる。
・ゲームにはチームで参加すること。チームは四人とする。
・ゲームは3ゲームある。
「ふざけやがって....」
小さく僕は呟く。
紫宛を見ると一瞬目が合うが紫宛は何故か逸らした。
目が覚めてから時折、何とも言えない視線を感じる。勿論それが紫宛からだということも知っている。
僕は黒く光る大鎌と白い二丁銃を手にする。
そして、隣...紫宛を見ると紫宛は斧と長い銃を手にとっていた。
紫宛の上半身くらいの大きさ刃の斧と銃は.....スナイパー用の銃だろうか。
あんまし詳しくないが父がガン好きな物で父にはよく銃の種類を教えて貰った。
まあ、覚えてないが。
僕の大鎌は刃の縦の長さが頭から膝くらいまでの大きさだった。
二丁銃は白と黒の銃だ。その二つを腰に着けたガンホルダーに入れる。
大鎌はクルリと回転させると小さいコンパクトサイズのピアスになった為、耳に着けることにした。
準備終わると準備室を出る。
そこにはある二人の男子が立っていた。
一人は斉藤孝明。もう一人は田中幸太だった。
二人共、やはり服装が違う。
二人共動きやすい服装に着替えて、孝明は背中に大きな大剣を背負って、幸太は腰に日本刀を下げている。
「孝明っ!.....良かった」
紫宛は何時もより違う、甘い声を出して孝明に抱きつく。
孝明は震える紫宛の方を優しく抱きしめる。
その光景を見て、僕の中で何かが渦巻く。
嫉妬?そんなわけない。
僕は自然と手を口に近付けて、爪を噛む。
噛みすぎて血が出ても噛む。
「.....莢香?....おい....手.....おい!莢香!」
肩を揺すってくるが気にせず噛み続ける。
そこで幸太は"私"の手を掴んで止めさせる。
「....?.....痛い....へ?血?」
ようやく気が付いたのか血が流れる手を見て、痛さに顔を歪める。
「落ち着け....大丈夫だから....」
幸太は優しく私に声をかける。
また、そこで嫌な視線を感じた。
紫宛を見ると明らかに此方を睨んでいたのだ。
監視されている様に睨まれている。
「.....紫宛?」
震える声で相手の名前を呼ぶと此方に気が付いたのかニッコリと笑いかけてくる。
その笑顔が、私は.......怖かった。

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.12 )
日時: 2017/01/02 22:42
名前: 臨

第五章『1、死の鬼ごっこ』
『さあさあ!こんばんわ。随分仲良くなりましたね~!ではでは、ゲームに移りましょうか。第1ゲームは....』
ダダダダダっといった太鼓の音が鳴りジャンッ!と止まると'司会者"はこう楽しそうに言った
『その名も....死の鬼ごっこ!』
死っと言う単語に私は身を震わせた。
そんな私をお構い無しにルール説明が始まった。
『ルールは簡単!今から十分後に鬼が出動します。貴方達はその鬼から"1日"逃げれば良いだけです!』
そこで紫宛が信じられないとでも言う様な顔で呟く
「1日なんて.....そんなの無理に決まってるよ....」
司会者は楽しそうに、馬鹿にしたように笑って答える。
『何も逃げるのは貴方達だけではない。他の参加者も逃げますのでご安心を』
喉の奥を鳴らしながら笑う司会者に私は舌打ちする。
『まあまあ、そんなに怒らないで下さいよ.....莢香さん』
「その汚い声で私の名前を呼ぶな!」
あの猫なで声で自分の名前を呼ばれれば気持ち悪くなりそう叫ぶ。
『クククッ.....それでは、十分後に鬼が出動するので....それまで、隠れるなり何なりして下さいねー。それでは.....アデュー!』
ブツンっと言う音と共に声が止む。
すると、いきなりウ~ーーーっと言うサイレントが鳴り出す。
それが鬼ごっこ始まりの"合図"だと思った。





Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.13 )
日時: 2017/01/03 21:13
名前: 臨

第六章『亀裂』
サイレントが鳴り終わると同時に"僕達"は一斉に走り出した。
この学校のことは僕達が一番知っている。
紫宛とよく一緒に学校内を探検したのだ。
「どうする?何処に行く?隠れるなら更衣室とかの方が良いと思うけど」
その答えに僕は反対する。
「いや、更衣室だと確かに隠れれるが逃げる場所がない。逃げる場所と隠れれる場所考えたら.....」
喋ろうとした所を紫宛が遮る。
「莢香にはきいてない!」
僕に怒鳴ると孝明と幸太の腕を引っ張り更衣室に向かおうとする。
僕は紫宛の肩を掴み止めると紫宛は僕を睨みながらこう冷たくいい放った。
「なら、莢香だけ行けば....」
僕は馬鹿だ。その言葉に意地を張り答える。
「そう.....なら、お前らは勝手に行って勝手に死ね!」
怒鳴り返すと僕は紫宛達と逆の方向に走る。
後ろで幸太が僕の名前を呼んでいるがもうそれは耳には入らない。




嗚呼、どうしてそう君は馬鹿なのさ。
そうやって言いたいこと隠して....
言いたいことは"もっといっぱい"あったのにね....
だから、弱いまんまなんだよ....
その臼汚い仮面もぶっ壊しちゃえば良いのに.....

Re: 僕達の冬休み(応援コメント気軽にどうぞ!! ( No.14 )
日時: 2017/01/13 22:36
名前: 臨

第六章『犠牲』

個々は何処だろうか。
薄暗く酷く狭い。
「確かポケットにスマホ合ったな.....」
スカートのポケットからスマホ取り出すとフラッシュかけて辺りを照らす。
ほうき、バケツに雑巾。
どうやら個々は用具入れの様だ。

キャアアアァァァァァァァァアァァァァっ!

唐突な絶叫に体がビクリと跳ねる。
用具入れの上の方に何本かの線があり、そこから外を見れた。
机が何個も並んである。そこを見れば今自分が何処に居るのかが分かった。
「二年一組の....教室?」
教室の外に見えたのは血まみれの生徒。
ピクリとも動かない。どうやら死んでいる様だ。

グチャッ....ブチブチッ.....クチャクチャ.....

何とも言えない音が聞こえた。
何かを噛む音、何かを噛み千切る音。
その一つ一つがリアル過ぎて吐き気がした。
必死に口を押さえて吐き気と共に押し寄せる涙を堪える。
「ふっ.......ん.......っ」
声を押し殺してその場を見ている。いや、正確には目が話せないのだ。
だって.......鬼が生徒を喰っているのだから。
早く助けて......誰か.....お願い.....幸太っ!
心の中でそう叫ぶと不意に人影が現れた。

バアンッ!.......グシャァ

その音は聞き覚えが合った。
ゾンビゲームに出てくる音だ。
恐らくショットガンだろう。
カチャとゆう音の次にカランっとゆう何か軽い物が落ちる音。
鬼はショットガンで頭を撃ち抜かれたのだろう。
「ねえねえ、鬼ってこんなに弱いの?なーんだ。つまんない.....」
何処かふざけたような口調の男の声。
「逆に強かったら厄介だろ!」
少し怒っている様にツッコンだ男の声。
「........お前ら......煩い」
何処かノッソリとした感じの男の声。
三人とも........イケボ!
だから、こんな時に僕は何を考えているのだろうか。
でも、油断は出来ない。
もしかしたら、捕まって鬼の時間稼ぎに使われるかもしれない。
「........どうしよ」
いちを武器は手に持つ事にした。
背中のガンホルダーから銃を取り出そうとしたその時

カタン.....

やらかした。
肘がほうきに当たってほうきが傾いたのだ。
「なあ.....あの教室から物音しなかったか?」
「確かに......様子見に行こ」
「..........何があるか.....分かんないよ」
三人が話している中僕は必死に思考を回す。
どうやったら見つからずに済む。
どうやったら逃げれる。
どうやったら.......殺せる。
そうこう考えているの内にもう相手達は目の前に居た。
「じゃ、開けるね~」
用具入れの取っ手に手を掛けるのが分かる。

バンッ

勢いよくドアを開けられると足を上げて相手を蹴り倒そうとする。
が、その足は簡単に捕まれてしまう。それと同時に胸ぐら捕まれて教室の隅に投げ飛ばされるのが分かる。
「何こいつ.....」
「個々の.....生徒か?」
「........女」
三人がどんどん此方に向かって歩いてくる。
体が小刻みに震えるのが分かる。
「女?.....ああ、だから簡単に投げ飛ばせたのか~」
相手を睨み、銃口を向けるが恐怖からか銃口が震える。
「...........震えてる」
背が高いノッソリとした声の男がズイッと僕に顔を近付ける。
「......ヒッ!....」
ビクンッと体震わして縮まるとふざけたような口調の男が僕の髪を掴み顔を上げさせる。
「ふ~ん......可愛くねえ....」
その言葉を震えは治まり、変わりに怒りで頬がピクピクと痙攣する。
「離せっ!」
そう叫び相手の手を叩くと手を離してくれた。
安心したのも束の間ツッコンの男が僕の腹にパンチを入れた。
「かはっ!.....あ.....うぐ.....う....はあはあ.....」
お腹押さえてその場に踞ると痛みで涙が溢れた。
頭を踏みつけられた所で意識が消えた。

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.15 )
日時: 2017/01/18 19:53
名前: 臨

犠牲 その2

あれから何時間経ったのだろうか。
外は暗く星がチラリチラリと見えた。
今の自分の状況を把握するために辺りを見渡す。
窓から空が見えるとゆうことは高い所。
机が見えた為個々が教室だと分かるが、二年一組の教室ではない。
そこで自分がどうなっているのかが分かった。
自分は腕を横に広げた様に鎖で縛られ、足はたち膝の態勢になっていた。
「.......っ.....げほっ....げほ......はあ...」
何かが込み上げて来て自然と咳が出ると同時に血を吐いた。
体の至るところが痛い。
どうしようと考えている内に足音が聞こえてきた。
どうやら....二人....いや、三人が此方に向かって来ている。
誰かは大体予想がついた。
「んー?あ、起きてる起きてる~」
「捕まっているのにお昼寝とは呑気だな。」
「もう夜.....」
やはり、あの教室で会った三人だ。
「.......お前らは誰だ」
相手を睨み付けながら聞いてみると相手はアッサリ答えた。
「僕は藤堂 欄斗(とうどう らんと)!宜しくね~」
「俺は赤鷺 澪(あかさぎ れい)」
「.......海馬.....斗真(かいば とうま).....」
どうも知らない名前だ。
制服も此方が着ているものとは明らかに違った。
クリーム色のカーディガンに赤いネクタイ。下は水色チェックのズボンといった、冬らしい色の制服だった。
とゆうことは、コイツらは他校か.....
すると、藤堂欄斗とゆう男が顎クイして来た。
「お嬢さんさあ、個々の生徒さんだよね?僕達場所とか分かんないから教えてくれない?」
うるうるした瞳で僕に"お願い"してくる。
普通の女子ならば直ぐに鼻血出して気絶しているだろうが、僕には生憎幸太とゆう好きな人が居るためトキメかない。
「.......なら、この拘束を外せ。そろそろ肩が痛くなって来た」
そうゆうと、フードを深く被っている身長二番目くらいに高いあのノッソリした男が近付いて来た。
さっきの事もあり、少しビクッと震えるがそんなのお構い無しに、ジャラジャラと鎖を解いてくれた。
まあ、恩を仇で返すのが得意な僕は解放されると、直ぐ様ガンホルダーに手を回す。
しかし、銃は何処にも見当たらず汗がブワッと出てくる。
「はあ、銃抜いといて良かったぜ。どうせ攻撃してくると思った.....からな!」
男は僕の銃を指でクルクル回しながら、僕に近付いて来る。
後ろに逃げようと足を後ろにやった所でまたお腹を蹴られる。
「あぐっ!......っ.....う....」
何とか耐えるも膝を着いてしまう。
そこで海馬斗真に羽織い絞めされる。
「......逃げるな」
「そうそう、逃げたって無駄。それにしても、本当に可愛くないね~」
そう彼は言うが何故か悔しくて言い返してしまう。
「別にお前に可愛いとか思われたくないし......別に可愛いとか思って貰わなくても良いんですけどー。何勘違いしてるの?莢が可愛いなんてあるわけないでしょ?そう.....莢なんて....」
途中から、目の色がピンクに変わり、人格も変わってしまう。
どうしても、こうゆう時は自虐的になってしまうのだ。
すると、彼は
「.....ふ~ん。やっぱりさっきの訂正......今の君の表情とっても可愛い.....あはは」
そこで分かった。
こいつはドSだ。狂ってる。
こうゆう奴こそ人を殺すことが楽しいだのなんだのゆうんだ。
「無駄口叩くな......ソイツ連れてこい。移動する」
赤鷺澪がそう言うと、斗真が私を担ぎ上げる。
米を持つみたいに....
「!?.....なっ.....下ろして!誘拐犯!誰かー!....っ.....こ....幸太.....」
必死に暴れるが相手はビクともしない。
これが力の差とゆうものか.....そう思うと余計怖くなった。
欄斗は今の私の小さい助けが聞こえたのか、ニヤリと笑った。
「へえ.....」

ああ、最悪だ。
どうしてこうなるのかねー。
《君が弱いからだよ》
僕が?......まあ、弱いのは否定しないけど。
《ねえ.....そろそろ、本気だそうよ.....ね?》
........いいや。僕は本気を出さない。出したくない。出すのが怖い
《本当に君は臆病者だ....》
そうだよ。僕は臆病者.......それで、良いんだ

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.16 )
日時: 2017/01/19 13:20
名前: 臨

犠牲 その3 紫宛視点
「おい!....止まれって....なあ......おい、紫宛!」
掴まれている手を振り払うと彼は怒った様に叫んだ。
正直、五月蝿い......莢香なんてほおっておけばいいのに。あんな自己中なんか。
「五月蝿いなあ......そんなに怒んないでよ。幸太」
すると、更に声を荒げて怒鳴りだす。
「アイツは仲間だぞ!ましてや、一人なんて捕まるに決まってる!」
その声に孝明も入ってくる。
「いくら俺でも流石に怒るぞ。アイツは鬼ごっことかには優れた判断が出来る。それに、アイツが言ってたことは合ってる」
「はあ?全部ウチが悪いの?何?ウチが全部いけないの!?どうして、アイツの味方するのさ!」
怒りが沸々込み上げて来て、ヒステリック起こすと孝明はめんどくさそうに額に手を置き私を睨む。
「誰もそんなこと言ってないだろ!少しはその自己チュー治せよ!」
「自己チュー?ウチが?....はは....んな訳ないじゃんか。ウチはあんたらのことを思って....」
「何があんたらのことを思ってだよ!ふざけるな!」
三人がぶつかり合う中、ウチは等々泣き出してしまった。
「.....ヒグ......ウチだって.....ウチだってぇ.....グス」
すると、幸太と孝明はオロオロと焦りだした。
「あ.....悪い、強く言い過ぎた。謝るから....泣くな.....な?」
「そうだよ.....あああ、莢香には後で謝ればいいんだから....ね?」
「でも....きっと莢香は.....ウチのこと嫌って....う....うわああぁぁん!」
遂には泣き崩れてしまった。
そんな彼らを見ている者が四人.....

莢香視点

抵抗するのも疲れた私は、担がれるまま移動していた。
抵抗しないと分かった斗真も態勢を変えておぶる態勢にしてくれた。
さっきの担ぐのよりは大分楽だな。
「ようやく、落ち着いたか。これ以上は暴れたり騒いだりすんなよ」
澪はやれやれと言った口調で話す。
「.....もう、暴れない.....疲れたもん.....」
静かに小さい声で答えると欄斗はケタケタ笑いながら私の顔を覗き込んだ。
「あはははは~!さっきよりは大人しいねー。もしかして、疲れちゃった?」
「だからさっき言ったじゃんか......疲れたもんって....」
めんどくさそうに答えた私に斗真は優しく私の頭を撫でてくれた。
何故か今はそれが泣くくらい嬉しかった。
まあ、当たり前だろう。
腹殴られて、拘束されてって色々合ったし、この三人の中でも一番増しな相手だからね。
そう内心呟いていると、澪が更衣室の前の廊下を指差して唐突に言い出した。
「ん、彼処で男二人と女一人が何か言い合いしてるぞ。あ、女泣き出した。なんだ修羅場か?」
「あ~らら。泣き崩れちゃったよ。可哀想ー」
「......オロオロ.....してる」
自分も顔を上げてその光景を見ることにした。
「......え?」
その三人はとても見覚えがあり、今自分が最も会いたい相手がオロオロとしていたのだ。
「ん?なんだお前あいつらの知り合っ....」
相手が最後をゆうか言わないかの所で思わず叫んでしまう。
「こ.....幸太!」
「幸太?....ああ....そうゆうことね」
後ろで欄斗が何か呟いているが聞こえない。まあ、どうでもいいが
「....!?.....莢香!」
そう幸太が叫ぶと此方に走って来る。
安心して涙が溢れて来る。斗真から頑張って降りると幸太の変わりに紫宛が抱きついて来た。
「うえええっ......エッグ.....うう~......ごめん.....ごめんねえ~!」
泣きながら紫宛が謝って来る。
私はその相手の頭を撫でる。
「......此方も.....ごめんね?.....酷いこと言っちゃって。」
泣きたいのを我慢してまず相手を安心させる。
その光景を見て男子組は思った......

え!?どうなってんの.....俺達モブ?え......てか、二人だけの世界に入ってんじゃねえよーーーー!

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.17 )
日時: 2017/01/23 22:01
名前: 臨

犠牲 その4

「まあ、紫宛と莢香が仲直りしたのは良いとして.....こいつら誰?」
幸太が静かに喋るがその口調と声音からは微かに怒りの感情が入っていた。
私は特に気にする様子も見せずただ答える。
「えと、なんてゆうか.....私が捕まったのかな?」
「そうそう!いきなり蹴り掛かって来るから、捕まえたの。僕達は他校生徒だから、場所とか分かんないんだ~」
「そこでこいつに聞こうと思ったが、捕まっても尚殺そうとしてくるものだから、完全に封じた」
「暴れる......五月蝿い....」
三人のその言葉が胸にグサッと刺さる。
「スイマセンデシタネ....」
「何でカタコトー?」
そのやり取りを見ていた三人の内、一人は俯き、あと二人は何故かアワアワとしていた。
「さ....莢香.....ちょっと、黙ろうね?そこの三人もね?」
「そうだよ!お...お前が余計なことするから.....とにかく、黙ってろ....な?」
「はあ?意味分かんないんだけど。どうしてなの?」
その言い草に少しムッとするとついつい言い返してしまう。
「その.....ね?....ほら.....場の空気!分かんない?」
紫宛が私の口を押さえて辺りを見渡す。
「ちょっと、手には色んなバイ菌付いてるんだよ!そのバイ菌付いた手で相手の口触るのはどうかとおもうよ?」
欄斗が紫宛の腕を掴み、私の口から引き離す。
プチッと何かが切れた音と共に幸太がキレ出した。
「お前らうるせえんだよ!人が黙ってればごちゃごちゃごちゃごちゃ!」
その大声にビクリと体大きく震わす。自然と恐怖から涙が溢れて来る。紫宛と孝明に助けを求める様に視線を送るが二人は「ほら~。言わんこっちゃない」っといった感じに首を左右に振っている。
どうしようと涙目でオロオロとしている所にある殺気が近付いて来るのが分かる。
「おい.....」
「ああ、分かってるよ」
「.......鬼.....」
三人が顔を見合わせてそう呟く。
「紫宛、孝明、幸太.......戦闘準備.....」
『了解』
三人が声を合わせて答える。
腰のガンホルダーから二丁銃を取り出す。
カツンカツンと靴の踵が床に当たる音がする。
廊下の角から赤い鬼のお面が見えるのと同時に先頭の澪が鬼に斬りかかる。
その後に着こうと思い走ろうとすると
「来るな!逃げろ.....何してんだよ!早く逃げろって言ってんだよ!」
そう怒鳴られる。
澪がどんどん後ろに下がって来ると、相手が何に怯えているのかが分かった。
鬼が......沢山居たのだ。
十人.....いや、二十人其をも越える人数だ。
「なんなのさ.....あの人数!」
「チッ.....逃げるぞ!」
「.........に...逃げる!」
それぞれが非難の叫びを挙げる中、私はぼうっと突っ立っていた。
いや、考えていたのだ。
どうやってあんな人数を?
誰が此処まで連れてきた?
絶対に此処はバレない筈なのにどうして?
誰かが......"連れてきた"
なら"誰が"....
「危ない!」
その声で現実に戻るが遅かった。
鬼はもう私に噛み付こうと口を開けて此方に飛び掛かって来ていたのだ。



もう無理だな.....諦めよう。
此処で犠牲になろう.....僕一人が捕まれば他の鬼は全員僕の方へ来る。
そうすれば彼らは助かる。
もう少しで朝だ。
朝になれば鬼ごっこは終わる。
そうすれば.....幸太や紫宛は助かる......









《諦めちゃ.....駄目》

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.18 )
日時: 2017/02/17 20:49
名前: 臨

久々の投稿です!
色々とありましてね。
遅れてごめんなさいです!

第七章『朝・ゲーム終了』
全てがスローモーションに見える。
体がピクリと動かない。
目を瞑り全てを受け入れようとする。
すると....
「くっそがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああぁぁ!」
大声で澪が叫ぶ。
その声にはっ!と我に帰り目を開ける。
最初に目に写ったのは腕を鬼に噛まれている澪。
そして次に写ったのはその後ろから次々と鬼が飛びかかっろうとする所だったのだ。
「....っ!!.....ぅ....行け!早く此処から逃げろ!じゃないと......此処で皆死ぬぞ!?」
その声で一斉に動き出す。
尚も動いてないのは僕と欄斗だ。
欄斗は床に座り込み澪が噛まれる姿を呆然と見ている。
「.......糞....斗真!欄斗を抱えて先に逃げて!僕は後から行くから!」
斗真を此方を振り返りコクリと頷くと欄斗を肩に担ぎ走って行く。
その姿を見送ってから食われ続けている澪の方を向く。
「がっ......何で....逃げない......この馬鹿女が!....ぐ....さっさと行け!」
その声を無視して僕は鬼と澪に近付く。
幸い、鬼は澪を食らうのに夢中らしく、此方には気が付いていない。
「澪.......ありがと。僕の代わりになってくれて。最後に聞いても言いかな?」
血だらけの澪にしゃがみ込み千切られた手を握り聞く。
澪は皮膚を噛み千切られる痛さに耐えながらも頷いた。
「生きてて.....幸せだった?」
その問いにふっと微笑み
「.....ああ.......斗真と欄斗と居れて.....嬉しかっ.........た」
その言葉を最後に澪は力尽きた。
溢れ出てくる涙を堪えてその場から走り去る。
走りながら気が付いた。
窓を見るともう外は明るく、朝日が僕を照らしていたことに。
嗚呼、自分は生き残れたのだっと実感した。
ウゥ~~~ーーーーーーーー
サイレンが鳴る。
『以上で第一ゲーム死の鬼ごっこを終了します。お疲れ様でした』
そんなアナウンスが流れた。
そのアナウンスが切れると同時に僕の意識も途切れた。



フフッ.....今回は実に楽しかったよ。
まさかあの子が犠牲になるとはね。
まあ、いちをこれも計算通りなんだけど。
次は誰が犠牲になるのかな?
さあ、もっと楽しませてよ......莢香

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.19 )
日時: 2017/02/18 22:42
名前: 臨

第八章『準備』
このゲームが始まってから何度目の目覚めだろうか。
ゆっくりと重い目蓋を開ける。酷く眩しい。
腕を持ち上げて目の上に置き、光を遮る。
「莢香?......おはよう」
その柔らかい声に今まで堪えてきた物が爆発する。
目から涙が溢れ出てくる。いくら服で拭っても一向に止まらない。
「ひぐっ.....ご....さい.....」
「ん?」
声を振り絞りこう叫んだ。
「ごめんなさい!....私の.....私のせいで....ごめんなさい.....っ.....」
途中で紫宛に強く抱き締められる。
すがり付く様に抱き締め返す。
今は恥ずかしがってる場合じゃない。
そんな弱気な私をただ睨み付けていた青年、欄斗はついに怒りをぶつけた。
「そうだよ!澪が死んだのは全部お前のせいだ!全部.....お前のっ!」
後ろから斗真が欄斗を押さえつける。押さえつけるその顔も酷く悲しそうだった。
自分はそんな悲しそうな二人を見ながらただただ謝ることしか出来なかった。


あれから数時間経った。
食堂に移動する途中に澪が.....いや、死体が運ばれていくの見た。
その一瞬.......嗚呼、どうしてこんなにも人間は脆いのだろうっと思った。
自分は小さい頃から異常だった。
人との考え方が違い、それで苛められるのは毎回だった。
そのたびに紫宛が助けてくれていた。
自分もその紫宛の優しさに甘えていて、紫宛が裏で苛められてるなんて微塵も考えてなかった。
紫宛が苛められている事を同じクラスの女子がボソボソ喋っているのを聞いた。
「可哀想」だのなんだの言ってる女子に怒りが沸いた。
その刹那自然と手が机を掴み、喋っている女子に持っている机を投げ付ける。
案の定、机は女子達にぶつかる。
それでも気が済まず相手に殴り掛かる。
一人の顔をぐちゃぐちゃに殴ればまた違う人の顔を殴る。
自然と彼女等は逃げなかった。いや、逃げれなかったのだ。
逃げれば殺すと言わんばかりの殺気を私は出していたのだ。
話をしていた女子達では飽きたらずにクラスメイト全員を病院送りにした。
それでもなかなか怒りは治まらなかった。
「何で話してくれなかったの!?」
遂には紫宛にも当たってしまった。
その怒りの声にも紫宛は笑いながらこう言った。
「ごめんね?莢香に心配かけたくなかったの....」
その答えにようやく自分の治まらない怒りが分かった。
自分は紫宛を苛めてた奴に怒ってたんじゃない。
紫宛を噂話してるだけで助けなかった女子達に怒ってたんじゃない。
自分自身に.....苛めに気が付かずに甘え続けてた自分に怒ってたのだ。
それから私は紫宛に依存し続けた。
優しい紫宛を傷付け様とする奴を病院送りにし、二度と公共の場に出てこれないようにした。
でも、そんな依存する日々はそう長くは続かなかった。
紫宛に好きな奴が出来たのだ。
最初は怒り狂いソイツを"殺そう"と思った。
でも、幸せそうにソイツの話をする紫宛を見てれば自然と此方も頬が緩んだ。
そこで私は紫宛の恋を応援することにした。
「告白.....しちゃえば?」
口からそんなことがポロリと出る。
私の言葉に紫宛は顔を真っ赤にして俯き、数秒経ってから頷いた。
その仕草が今はとても可愛らしかった。
ソイツと紫宛は付き合った。
今でも紫宛はソイツと.....孝明と付き合い続けている。
そんな見守り続ける私には好きな人は出来た。
それが幸太なのだ。
告白はまだ出来ていない。
もし.....断られたらって思うと凄い怖い。
紫宛はその怖さに立ち向かったが私はそれが未だに出来ない。
何時だって私は弱虫だ。
あの時だって、生から逃げて死のうとした。
紫宛達の為だとか考えて、このめんどくさいゲームから逃れようとした。
それがこの結果だ。
欄斗が言っていることは全て正しい。
元澪であった死体と目が合う。
その瞳には光がなく、濁っていたが口元は幸せそうに歪んでいた。笑っていたのだ。
初めてカッコいいと思った。
死体をカッコいいなんて思うのは私だけだろう。
そんなことを考えながら歩く。

次の恐怖なんて考えずに。

Re: 僕達の冬休み(コメントもどうぞ! ( No.20 )
日時: 2017/02/20 23:29
名前: 臨

第九章『最悪の事態』

一階 食堂
食堂に入ると中は意外と静かだった。
まあ、そうだろう。仲間を失ったのだから、その反応が当たり前なのだ。
だが、一人"当たり前じゃない"奴が目に入る。
ガツガツとカレー、オムライス、チャーハン色々な物を食べている少年。
自分と同じくらいの年だろうか。
その隣には、ひたすらゲームをしている少女。
そして床には寝ている青年。
皆、悲しみで食欲も睡眠も何もないのに、呑気な奴らだ。
ああゆう奴ほど早く死ぬのだ。精々名一杯楽しんで死ね。
心の中で毒つくとそれを察したのか紫宛が
「やりたいことをやるのは良いことだと思うよ?何時死ぬのか分かんないんだもん」
その通りだ。何時死んでも可笑しくない。今はそんな状況なのだ。それは誰にも変えられない。

パンパカパーン パパパ パンパカパーン~♪

効果音と共にあの"嫌な声"が聞こえてくる。
『生還おめでとう!いや~、君達は実に素晴らしい。自分の仲間を裏切って生きた者も居れば、助け合って死んでいった人もいる。人間とゆうものは実に素晴らしい!見ていて飽きないよ♪』
「手前......っざけんなよ!誰のせいでこんなことになったと思ってるんだ!」
「そ.....そうよ!さっさと家に帰してちょうだい!」
三人、四人と立ち上がり遂には僕ら六人と変人三人以外全員立ち上がり文句をいい始めた。
『.........はあ.....チッ.....うるせえなぁ!お前らに拒否権なんてねぇんだよ!今、自分が置かれている状況を分かれ!このゴミクズ共が....』
「.........」
皆が静まり返ると同時にまた嫌な音がする。

パァンッ!  グシャァ!  ドサドサッ

頭が弾けた。脳みそや眼球がそこらじゅうに飛び散る。
パタタッと僕の頬に跳ねた血が付く。
次々と弾ける。
一人、また一人と殺されていく。
だが、別に可哀想とかそんな感情はなかった。
だって、目障りだったのだから。
このゲームから逃れられないのにギャーギャー騒いで。
僕は(私は) 五月蝿いのが嫌いだ(五月蝿いのが嫌いだ)
不思議と五人も黙っていた。
ああ、これで残ったのはあの変人三人と僕達六人だけになってしまった。
『ふう、これで五月蝿い虫けらは居なくなった。さあ、次のゲームの説明をしよう』

ダダダダダダダダ ジャン!

『その名も........生死の人浪ゲーム』
人浪ゲームか.....
聞いたことあるな。村人の中から狼を探しだすんだっけ?
これで大体分かった。
『これは君らの信頼度が試されるゲームだよ?狼になった者は嫌いな奴を殺せばいい』
殺す......こいつは簡単にそんなこと言えるが僕らは1ゲームで色々な体験をしてきた。
だからこそ、殺すとかあまり言えないのだ。
『まあ、精々信頼できる仲間は選ぶ事だね。じゃ、バイバイビー』
プツンっと放送が切れると一気に脱力する。
崩れ落ちる体を幸太が支えてくれる。
今だけでも良いからこの温もりに触れていたい。
また視線を感じる。それは紫宛からの物ではなくて欄斗からのものだった。
「.....?」
僕が首を傾げると欄斗は俯き僕を引っ張る。
ああ、幸太が離れる。己欄斗っと思いながらも相手を見る。
「.........此方見んな人殺し」
その言葉に全身が強張る。
そうだ.....自分は澪を殺したんだ。いや、殺したも同然のことをした。
そう呼ばれても何も言い返せない。
「おい!それは言い過ぎだよ。こいつだって必死に俺らを守ろうとしたじゃんか!」
「でも、結局は助けられなかった。そうだろ!?」
幸太がどんだけフォローしてくれても、僕が人殺しだってことは変わらない。
「幸太......いいよ。本当のことだもん......僕は人殺しだ....」
幸太の胸に手を置きそう微笑みかけて言うと彼は悲しそうに顔を歪めた。
幸太はどんな顔をしてもカッコいい。
頬を赤くそめて幸太を見ていると欄斗に頬を引っ張られた。
「い....いひゃいいひゃい!やへよ....」
「ブス!」
その突然の悪口に思考が止まる。
後ろで紫宛が爆笑してるが、そんなの今の私には聞こえない。

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