ダーク・ファンタジー小説

ノードゥス・ゲーム
日時: 2018/05/15 07:42
名前: sol
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=11928

ー最悪のデスゲームの幕が上がる時、彼らは*を試されるー

こんにちは!本作はデスゲーム系小説になっております。結構死ぬのでご注意を
登場済みキャラクター一覧
鷹城準也(たかしろ じゅんや)age18 主人公 登場>>1
山中雪(やまなか せつ)age15 登場>>2

では!よろしくお願いします!

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Re: ノードゥス・ゲーム ( No.3 )
日時: 2017/12/01 22:13
名前: sol

3話
「え、おいちょっと待てって!ペアだろ?助け合いってのが普通だろ!」
「あなたとペアになったのは事故。仕方なく。だから私は私で生きてくから。ペアっていうのは名前だけ。生きる為の方便。言い訳。取り繕い」
「ちょっ...」
唐突な協力しない宣言に驚き、反論しようとしたところで急に音が鳴り響き、放送が入った。構わず言おうと思ったが、放送の声があのゲームマスターの声だったので、反論をやめ、放送を聞く。
「プレイヤーは全員さっきの部屋へ集まりなさい。繰り返す。プレイヤーは全員大部屋へ集まりなさい」
「放送の声偉そうだなー」
おっと、第1印象が口から出てしまった。まあいいや、とにかく急ごう
「ね、ねえほら!さっきの部屋だよ多分!急ごう!」
「あんな風に大部屋に、なんて言われたらさっきの部屋に決まってるじゃない。言われなくてもわかるからさっさと立って行く!」
うう、毒舌厳しい...
大部屋に集まると多くの人が不安そうな顔をしていた。そりゃそうだ。こんなとこにいる限りいつ殺されるかわかったもんじゃない。
「えーでは皆様、改めましてルール説明を致しましょう。なに!難しいことはございません。アプリを開き、ルールという場所が新しくある筈です。そこを読み上げるので開きながらお聞きください。
その1,ここは巨大な地下である。階層ごとのルールに従い上がって行き、地上に出ればクリアとなります。その場合、もう二度と私達によってあなたの命が脅かされることはございません。また、クリア後は私達があなたの頼みを大抵の事はバックアップ致します。
その2,ゲーム中の死亡条件は以下に挙げるものである。
(1)ゲームをクリアする過程での死亡(他プレイヤーに殺された場合を含む)
(2)各ゲームに付加された死亡条件を満たした時
(3)もう一つあるが最も重要な為後述
その3,第1階層は負け抜け制により、決められたゲーム数をクリアすれば次の階層へ進む
...以上になりますがルールは予告なく追加されることもあるので頻繁なチェックを推奨致します。
お気付きの方、いらっしゃいますよね?最後の最も重要な死亡条件、それは自分のペアが死ぬことです!」
ペアが死ねば、自分が死ぬ?ということは確実に協力しなければいけなくなる...?
「...やっぱりね」
隣の雪が呟いた。
「え、わかって、いつから?」
「ペアを決めるって言われた時からに決まってるじゃない。そんなこともわからないの?」
即答で言われてちょっと驚いて後ずさる。が、雪は続ける。
「念のため協力しないって言ったけど意味なかったようね」
そう言い終わると、ゲームマスターが再び口を開く。
「しかし、一つ手があります。自分で自分のペアを殺すのです!そうすれば死んだ時にとばっちりを喰らわずにすみます!武器は道具欄にあります!ですが、この方法には一つ注意が...」
言い終わる前に多くの人が手に武器を持ち、殺しあったり交渉したり、(ちなみに道具欄というのはマイクロチップの初期アプリで実際の道具の持ち歩きが出来る便利アプリ。武器類などの危険物や違法なものは入れられない筈なんだが...)生きることを必死に求めていた。俺も生きたいが、この子を殺してまでとは思わなかった
どう考えてもこの子の方が俺より生きる価値があるから。

Re: ノードゥス・ゲーム ( No.4 )
日時: 2018/03/12 20:46
名前: sol

4話
「どうしたの?殺さないの?怖じけずいた?」
表情も何も変えないで雪は言った。まるで自分が殺されて当然というふうに。
「え?いや...君が僕を殺すものかとばっかり...」
そう言っても表情一つ変えず、いや、表情は変えずとも目の奥に微かな憂いをたたえて
「人を殺してまで生きる価値のある人間じゃないから、私」
その言葉を聞いた瞬間、考える暇もなく肩を掴んで叫んでいた
「なに言ってんだよ!俺が死んで悲しむ人間なんかいない!だったら君が生きたほうがいい!俺に友達なんかいないし親だってそれぞれ愛人作ってろくに家に帰って来やしない!俺は一人で生きて一人で死ぬしかないんだ!二人のうちどちらかが死ななきゃいけないなら俺が死ぬ!だから君はっ!...君は」
「うるさいわね!不幸自慢してる場合なの!?それにっ」
腕を振り払って雪も叫んだ。そして一瞬のためらいがあったのちに
「それに、私だって私が死んで悲しむ人なんていない!親にも血縁者にも捨てられて寂れた孤児院で生きてきてるの!誰にも愛されてない!ただ機械的に生かされて一人で生きてるんだから!だったら私が生きてる価値だってないじゃない!」
一気にまくし立てて肩で息をする目の前の少女にはさっきまでの冷静さが嘘のように無くなっていた。
「だからと言って死んでいいことにはならない!」
「あなただって同じじゃない!」
互いに一歩も譲らず、叫びあい、ようやく落ち着いた様子の雪が
「だったら、二人で生きればいいじゃない。もともと50か0かが半々だったのが100か0かでちょっと0に傾くぐらいじゃないの」
異論はなかった。譲られないし譲らないならこうするしか手はない。
「わかった。でもそうするなら...」
「絶対生き残る。当然でしょ」
でもさっき協力しないって言ってなかったっけ?というのが気になったのがばれたようで雪は少し頬を赤らめ
「念のため言っただけで協力しなきゃ死ぬぐらい予測できたし...それに、生き残るなら協力しなきゃ。だからあれは取り消し」
と言った。その仕草が意外に可愛くてつい吹き出してしまった。雪はすぐまた無表情に戻りツンとしてそっぽを向いてしまった。
「えーっと皆さん。大盛り上がりのところすみませんが人の言葉は最後まで聞きましょうか」
ゲームマスターが声を出すと他の人たち、俺らのように0か100かを取った数組と血に濡れた武器を持つ大多数がそっちを向いた。いくつかのペアは相打ちで両方死んだようだった。
「このゲームでペアを殺すということは死亡条件は減っても死亡確率はうなぎのぼりですよ?」
その言葉を聞いた瞬間の大多数のブーイングは凄まじいものだった。もはやブーイングをする元気もない人間も結構な人数いた。
「いや、勝手に人の言葉を曲解しちゃった方が悪いんですよ?それに自分が生き残るために簡単に人を殺すような人間にかけてやる情けなんてあると思います?」
一理ある。とは思ったが大多数はまったく納得いかないようだった。もう何を言っているのかも聞き取れないほどの罵声を浴びながらゲームマスターは呆れたように
「はあ...殺人はいけない事です。それを見たら恐れます。怒ります。でも殺さなきゃ自分が死にます。じゃあ殺します。ここまではわかるんですよ?実は殺したら死ぬかもです。言おうとしてる人を遮って殺しました。でもふざけるなですって?
...自分勝手にもほどがあるだろ屑どもが。お前らより勝手な思い込みで殺された奴らのがよっぽどかわいそうだ」
ゲームマスターが指を鳴らすと死者が消えた。
「ではこれより始めるのはデモンストレーションゲーム。第1階層の全5ゲームにはカウントされるのでご安心を。各階層第1ゲームのデモンストレーションゲームはここにいる全員でプレイします」
いまだおさまらない怒りの声をBGMにゲーム開始が宣言される。
「では気をとりなおしまして...
負け抜け制第1階層デモンストレーションゲーム。幽霊看破ゲーム、開始です!」

Re: ノードゥス・ゲーム ( No.5 )
日時: 2018/03/12 20:47
名前: sol

5話
「幽霊...看破?」
ゲーム名を言われただけではイマイチピンとこないネーミング。ぼそっと口に出しても何がなにやら。
「では、左側のドアにお入り下さい。そこがゲーム会場です」
促されるままにドアをくぐると、白い光で思わず一瞬目を瞑った。目を開けるとそこには、
「...何ここ」
よくわからなかったが聞いたことがある。池や芝生、木などがひたすらに広がっているここはたしか...
「自然公園」
右下から落ち着いた声が聞こえ、そこを見るといたのは雪。すでに調子が戻り、さっきの言い合いが無かったかのようだった。
いきなりマイクロチップのノードゥスゲームアプリからの【アイテムが追加されました】という通知が来た。アプリを開きアイテムストレージを見ると、実体化カードと書かれたアイテムが一番上にあった。
タッチすると【取り出す】というコマンドが出て来たのでタッチすると、ヒュンッという音をたてて目の前にカードが現れたので慌ててキャッチ。白地に実体化と黒文字で書かれたいたって普通のカード。
右下を見ると雪のカードもあまり自分のものと変わりはないが、黒文字で浄化と書かれていた。
「みなさんにはここでひとりのネクロマンサーを倒してもらいます」
空からゲームマスターの声が聞こえてくる。全員が一斉に空を見上げ、声に耳を傾ける。
「ひとりに一つ、実体化カードと浄化カードを配布しました。ペアの方々は一つずつ、その他の方にはランダムに。二枚でワンセット。公園で遊ぶ子供は全員ネクロマンサーの召喚した幽霊。彼らはあなた方を狙ってきます。とり憑かれたが最後。死んだも同然」
一気に緊張感が高まるのが空気を通して伝わってくる。
「幽霊達には実体化カードを使い、その後浄化カードを当てることで倒すことができます。ネクロマンサーも同様」
幽霊とその元締めを看破する...だから幽霊看破。
「幽霊たちを倒して、ネクロマンサーを見分け、倒す。その時に生き残っていた者がゲームクリアです」
気持ちを引き締める。負ければ死という極限状態で、いかに生き残るかを考える。
「最後に一つ注意ですが、ネクロマンサーがほかの幽霊たちのように倒せると思わないよう。では、健闘を祈ります」
声が聞こえなくなる。周りで遊んでいた子供が一斉にこちらを向き、駆け出すが、足は動かず、影はない。
ゲームが、始まった。

Re: ノードゥス・ゲーム ( No.6 )
日時: 2018/05/15 07:38
名前: sol
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=11928

お知らせ
どうでもいいですがツイッター始めました。
詳しくは参照の作者プロフィールからお願いします。

Re: ノードゥス・ゲーム ( No.7 )
日時: 2018/05/15 07:40
名前: sol
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=11928

6話
「全員!一旦逃げて体制を整えよう!そこの茂みに行くんだ!」
その時とれる最善手を誰かが叫んだ。たしかに迎撃手段があるといえ数が多すぎる。ここは逃げて各個撃破がいい。
俺たちは広い茂みに各々飛び込んでいった。が、走って逃げているうち気付いた。
「雪!?もうちょっと早く走んないと...」
明らかに雪が遅れてる。ほぼ最後尾にも近い位置だ。
「うるさい。そんなに騒がないで」
なるほど作戦か。悪いことしたな。
「走るの苦手なの」
「ちょっ...ええ!?」
苦手はわかったけど!こんな時そんなこと言ってる場合じゃ...
俺自身特別運動が得意な訳ではないから雪を助けに行ったらほぼ間違いなく死ぬ。でもほっといても雪が追いつかれて死ぬ。
詰んだ。あんだけ二人で大口叩いておいて。
一か八か助けに行くか?まだそっちの方がいい。そう思い後ろを振り返る。
「雪!後ろ!」
幽霊が迫っている。もう避けようにないうえ、ここからは助けにも行けない。
俺はすでに諦めモードに入っていた。
「そおおおおい!っと!」
横から誰かが雪を抱き抱えて幽霊から避けた。そのまま横っ飛びになり、見事な着地。
一瞬のタイムラグもなくこちらへ走ってくる。
よく見るとその人は雪以外にもう一人肩に抱えていた。年齢は大体俺と同じ感じの高校生ぐらいだ。二人共。
「そこの人!なに見てんの?」
言われて気付いた。あまりのことに馬鹿みたいに呆けて走るスピードが急激に減速していた。
改めて加速してほぼ全力で走っていた。すると後ろから余裕の面持ちでさっきの人が隣に並んできた。
「そこの人、この子のペアでしょ?」
左肩にだれかもう一人担いで右腕に雪を抱えるその人はまるで友達同士の雑談のように話しかけてきた。
「はい...えっと、あなたどういう...」
今までずっと培ってきたどんな時でも対処するというバイトスキルをフル活用して返事を返す。心の中は混乱でいっぱいだったが
「んー...また後で!逃げ切ってからな!」
「ああ、は、はい」
走り続けるといつしか周りには人が激減していた。すでに茂みに隠れている人もいる一方、後ろの方にいた人はもう幽霊に殺された人もいるだろう。確認している暇はないが。
「あそこだ。五秒以内にあの茂みへ隠れれば逃げ切れる。奴らが通り過ぎるまで息を殺すのを忘れるな」
不意に肩に担がれている人が言い出した。
「ってさ!行くぜ!」
そう言うと雪を抱えつつ器用に俺の腕を掴み茂みへ走り出した。
「五秒以内だぞ」
「三秒で十分!二、一、ゼロ!」
猛加速して茂みに飛び込んだ。今までの倍近いスピードを余裕で出されて少し悔しかったがそんなことを考える前にまず言われた通り息を殺し奴らが通り過ぎるのを待った。

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