ダーク・ファンタジー小説
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- シエルデジール
- 日時: 2018/07/22 17:59
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: IkQo2inh)
こんな世界は飽きたから
籠の中から抜け出して
空に行くことにしました
初めまして抹茶ぱふぇです。
投稿は初なので色々おかしいかと思いますが
温かい目で見てくださいw
!注意!途中で天使についての話や聖書神話に
ついての話がでてきますが、
完璧に妄想でできています
実際の神話などには全く関係がありません
ご了承ください。
なんでも大丈夫ですという方だけどうぞ→
ーーーー主な登場人物ーーーー
フィズ(仮名)
男、子供
かなり幼い容姿で髪はボサボサ
白い髪だが毛先に行くにつれて水色になっている
無地のフードのついた長袖、明らかにサイズがでかいため
片方の肩が出て袖も萌え袖的な感じになってしまっている
紺色のダボダボズボン
獣人族(?)垂れた狼の耳
ニーヤ
女、子供
フィズよりも年上
白くて長い髪が腰のあたりまで伸びている
袖口にフリルのついた長袖のボリュームスリーブ
刺繍の入った短いスカート
人間族
- Re: シエルデジール ( No.13 )
- 日時: 2018/04/25 18:38
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: IkQo2inh)
厳島やよいs>>
お褒めの言葉ありがとうございます!
抹茶…いいですよね…!
シエルデジールのキラキラとした世界観。読み取っていただき凄く嬉しいです!
こんな文才のかけらもないお話ですが
これからもフィズとニーヤの冒険を見守ってあげてください…
- Re: シエルデジール ( No.14 )
- 日時: 2018/04/25 18:45
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: IkQo2inh)
ずっと楽しくって話していたらいつのまにか日が暮れていた。
「…フィズは…私の友達だよね」
…友達?僕なんかが?
…いや実を言えばあつかましいかもしれないけれど僕も少し期待してた。
もしかしたら、僕も普通にニーヤと
友達…になれるかもとか。
「…うん、もちろん。」
…?なんだろう…
今なにかが引っ張ったような…?
後ろを振り向いたが広がっていたのは夕焼けに照らされキラキラと輝き光をこぼす棉の草原が広がっているだけだった。
…僕の考えすぎ…かな?
「やった!じゃあ友達の証として…魔法を教えてあげる!」
「魔法?」
「そう。どうしても辛い時、悲しい時
そんな時はこの宝石、私のドラゴンにあげて。」
そういうとニーヤは宝石を僕の手のひらに乗せた。その宝石は蒼く輝きまるで周囲の光を全て吸収して集めて集めて…何倍にもして跳ね返しているような…言葉には表せないくらいにとても綺麗だった
「わかった。そんな魔法も知ってるなんてニーヤは物知りだね。」
「ぇっ!?そうかな…?えへへ…」
ニーヤが微笑む。
あ、僕はいま、幸せだ。
思わず僕の口角も上がる
「ねぇ…フィズ…」
これから続くであろう幸せに
「なに?」
今進行している幸せが
「ごめんね」
一瞬で音を立てて崩れ去った
- Re: シエルデジール ( No.15 )
- 日時: 2018/05/27 20:07
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: IkQo2inh)
若干のグロ?注意です
思考が停止する
ただ目の前の光景が脳に網膜に焼き付く
ニーヤの笑った顔が宙を舞う
笑顔のまま
宙を舞い、僕の視界から外れた
目の前には華奢で白く透明な体だけが
ポツンと取り残されている
あれ?考えろ
今目の前で何が起きた…?
理解できない頭で必死に考える。
ニーヤ後ろには孤児院の先生が居る…なんで?
先生は手に斧を持って居る…なんで?
そして
ニーヤの頭がない…
思考が現実に追いつく
さっきと真逆に理解したくなくても考えてしまう
息が荒くなる
嫌な汗が垂れる
目の焦点が合わない
喋りたくても喉からは空気しか出ない
胃液が逆流しそうになる
僕に初めて話しかけてくれたのは?
うまれてはじめて幸せを与えてくれたのは?
その相手が今分裂した。
これは夢なんじゃないのか
それとも今までが夢だった?
- Re: シエルデジール ( No.16 )
- 日時: 2018/06/27 06:49
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: z5NfRYAW)
「理解できてないみたいですねー。」
わからない。
「あの孤児院てー実は臓器売買のために子供集めてるだけなんですよー。貴方も『それ』も。」
そういって先生は笑顔のニーヤを蹴り飛ばし
白いニーヤを踏み付けた。
「戦い方とか外の世界とか教えてたのも怪しまれないためにってだけなんですよー笑」
わからない
「争奪戦の話も嘘なんですよー穴の上とか行けるわけないじゃないですかー。」
「あれー?現実逃避ですか?じゃー教えてあげますよー。」
やめてくれ。
違う。それが分かってはいけない
だめだ。だめだ。ダメだ。だめだだめだだめだだめだだめだダメだダメだだめだだめだダメだダメだだめだだめだダメだだめだだめ
「ニーヤさんは死にました。貴方も死にます。
穴の上にも行けません。」
「要するにー」
「バッドエンドですー笑」
バッドエンド?先生はなにを言ってるんだ?
早くニーヤを助けないと
なんで先生は手伝ってくれないんだ?
「うえっ…あ、ご、ごめんニーヤ、い、痛い?あ、血が出てる、え、あ、手当て、手当てしないと…うあ…うっ…うえっ…し、止血しないと…」
「もーこんだけ言ってもわかんないんですー?」
「ニーヤさんは死にました。私が殺したんです」
分かってしまった理解してしまった考えてしまった想像ができてしまうなんでこんなことになった僕がもっと強ければよかったのかなんで気づかなかったなんで疑わなかったんだ
わかってしまった脳は勝手に思考を巡らせる
僕の知能ではとても追いつけない
自問自答という言葉があるが自問するだけで答えが返ってこなかった
考えて考えて考えて考えて考えて考えて
必死に思考に追いつき僕が出した答えは
すでに手に握られていた
それと同時に
僕の中で保っていた何かが
この細いキラキラと光る糸が
プツンと音を立てて切れた。
- Re: シエルデジール ( No.17 )
- 日時: 2018/07/22 18:06
- 名前: 抹茶ぱふぇ (ID: IkQo2inh)
あぁ、
こういう時って頭に血が上って叫んだりとか
特別な力に目覚めるものではないのか。
まぁ所詮脇役だ。
先生に襲いかかったところで勝ち目はない
僕は何か凄い力に目覚めるわけでもなく
落ち着いて
冷静に
光に語りかけた
「あぁ大天使様。これ以上僕は何を差し出せばいいのでしょう?」
「おやおや?独り言ですか?とうとう頭おかしくなったんですかね笑」
雑音。気にすることはない
「僕は頑張ったつもりでした。」
「まだ…足りないのでしょうか?」
頭がいたい。
吐き気がする
すると
儚く
脆く
まるでポロポロと剥がれ落ちているかのように
空から光が降ってきて
僕に話しかけた
「お兄ちゃん頑張ったんだね。ずっと見てたよ。
もう頑張らなくてもいいんだよ?」
甘い言葉にもう心は揺らがない。
ここで揺らぐようならもういっそニーヤと死んでる。
それほどまでに僕の意思は固く決まっていた。
たとえこれが間違った選択でも。
「…変える気は無いんだね?本当にいいの?
…わかったよ。じゃあ契約。」
「君はこの戦いに勝ったら私に代償を払ってもらう。それは。」
「 」
それは…残して起きたかった。
「構わないですそんなもの」
「…わかった。天使の誓いの元この者に光を授けよう」
あ、力が
増えたと思うより先
先生は僕の力で消えた。跡形もなく
それと同時に膨大な光に耐えきれない体から
血や骨が飛び出す
まぁ…そんな簡単に制御できるわけないか。
もしかしたらと思ったけどそう上手くはいってくれない
痛みが増していく
勝ったという喜びも
仇を討った達成感もない
ただ虚しい
代償…やだなぁ…
口から血が出る
喉の奥は鉄の味。
昔出た鼻血のときのような匂いがする。
殴られたところは焼けるように痛く
逆に神経が麻痺してとても冷たくかんじる。
カッカツと折れた骨同士が当たる音がする
「がばっ!ゴブッ」
喋ろうとしても音が出ずに血がぶくぶくいうだけで無駄だった
限界の体を引きずり笑うニーヤへ近づく
ニーヤ。ニーヤ。大好きなニーヤ。
もう一度名前を呼んで。笑いかけて。
一緒に授業を受けよう。
それでもニーヤは起きてくれない
痛い。痛いよ。
ニーヤ、また手当てをしてよ。
痛い。死んじゃうよ。
起きてよ。
目を開けてよ。
なみだがボロボロと溢れる。溢れる。
ニーヤも死んだんだ、僕が死んだらまた会える。
天国を教えてくれたのもニーヤだ。
だけどそう思ってもやはり本能的な死の恐怖からは逃れられなかった。
怖いよ。痛いよ。死にたくないよ。
ニーヤ会いたいよ
しにたくないや
「う"うゴボっ、にーヤ"っ…ゲブッぅ…あぅゴブッ」
でも僕頑張ったんだよ。
先生にも勝てたんだ。褒めて褒めて
意識が遠のく
もうだめなのかな。
せめてもう少し一緒にいたい。
笑うニーヤを抱いて
僕は笑った
ふと上空を見やるとニーヤのドラゴンが飛んでいた。ふらふらと飛んでから僕のところに飛んで来た。
あ、そういえば魔法。
使ってみようかな。
つらいなぁ
そういえば先生はあいつは気づいてたっていってたっけ。
ニーヤは…こうなるとわかっていたのだろうか
わかっていてなお…戦わせたのだろうか
持っていた黄色のキラキラした宝石をドラゴンに見せるとスッと飛んで来て
食べてしまった。
まるで争う余地もない
さらに深くに意識が遠のく
深い深い暗闇に飲まれていく
そこが見えることのない道の恐怖
しかしそれ以上に
眠いなぁ…
あぁ、もう少しニーヤと一緒にいたかったなぁ。
ポロポロと零れた涙ももう止まり
僕は意識を手放した。
ニーヤのことを考えながら
「おい、起きろ雑魚。」
「あいたた…誤算でしたねー笑」
先生の体は修復されて何事もなかったように立ち上がる。
「あんなガキに負けるとかありえねぇ。」
「ちょっと舐めてかかりすぎましたかねー上からの話によると光はみえてなかったはずなんですけどねぇ。」
「まぁでも依頼はオールコンプリートですよー」
ピースをしてへらへらと笑いながら呑気に話す
「チッ…しっかり仕事はするところ、ホンッットにウゼェ、お前のそう言うとこ大嫌いだよ。」
「私はあなたの毒しか吐けないとこ、大好きですよー笑」
そう言って男によるが顔面を強く蹴り飛ばされてしまった。
「キメェ、よるな。」
「ひどいですねー」
「ほら、やることはやったんだろ?じゃあ帰んぞ。こねぇならおいてく」
「待ってくださいよー」
そう言うと2人は消えていった