ダーク・ファンタジー小説

スキルワールド
日時: 2019/02/24 17:59
名前: マシュ&マロ
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=1029

 どうも、マシュ&マロです

 この小説は『スキル』と呼ばれる能力を持つ者が存在する世界を題材にしたファンタジー作品です。
{自分の文才はかなり低いですが、諦めずに書こうと思っています}



※注意書き※

・オリキャラの募集はリクエスト掲示板でやっています。

・小説への意見や指摘は、リクエスト掲示板にあるスレットへお願いします

・作者は投稿が遅かったりしますので、ご了承下さい

・スキルワールドの説明などはリクエスト掲示板にありますので興味のある方はお読み下さい


それでは小説スタートッ!!



 第一幕『黒奈友間という少年』
 >>64


 第二幕『一人の裏切り者』
 (前半)>>102

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Re: スキルワールド ( No.171 )
日時: 2020/01/21 21:52
名前: マシュ&マロ



 「それでは、本題に入りましょうか」


 お茶に一口触れた後、そう言ってニコラは対極するように座る全員へと視線を手にしているコップから上げる。


 「ふぅ.....私からの提案はただ一つ、貴方達を私が手助けしてあげますよ。言うなればノア退治のために一役買って出るといったところでしょうか?」


 そう言ってニッコリと笑うニコラ、それに対しボスは納得のいかない様子でニコラへと問い掛ける。


 「何故そうまでしてノアを倒したい?、何かお前に利があるようにも思えんのだがニコラ.....」


 「・・・・・勘違いしないで下さいよボス.....いえ、それとも今は元ボスと言うべきでしょうか?」


 「話を反らさないでくれニコラ、お前の企みは何だ!?」


 「・・・・・・・・私はただ.........、自分に正直であろうとしているだけです....」


 急に声のトーンが暗くなったニコラ、その様子にボスは感情を踏みとどめたように先程よりも優しい口調で話しかけた。


 「実際のところ、お前の企みに興味はない。手を組もうと言うのなら今は組むだけの話だからな」


 「話がまとまって良かったです、それに今のメンバーだと心もと無いので助っ人も準備済みですしね」


 “お願い『来て』”


 その瞬間、ほんの微かな一瞬に強烈な閃光が部屋全体に弾けとんだかと思うと部屋の中の声が増えた。


 「ちょっと何っ!?、何なの!?」


 「お姉ちゃん、見て.....」


 「チッ、目の前が見えねぇ! 姉さん! いるか!?」


 「“伊月”、私なら此処よ!」


 光が消え、皆の目線の先に現れたのはジャッキーにシセラ、それに天音伊月にその姉の美琴までいたのであった。


 「戦力的にはこれで少しばかり希望は見えてきたというところでしょうかね?」


 そう言って軽く笑ってみせるニコラ、なんというか凄いの一言に尽きるであろう。


 「ちょっと京八、というか何で皆が私の部屋にいるのよ?」


 「状況については順を追って皆さんに説明します.....、それより敵が接近してきますよ」


 その直後、ニコラからして部屋の左側にある壁が音を立てて吹き飛んだかと思うと何かが一直線に突っ込んできた、が....しかし美香の展開したシールドによって進路を遮られ派手な衝突音と共に勢いは止められてしまった。


 「それでは健闘を祈ります、美香さん....それからボス」


 “お願い『連れて行って』”


 ニコラのスキルが発動しボスと美香の二人を除いた述べ8人がその場から姿を消し、そしてストラング防衛戦もまた幕を挙げたのであった。


 「状況はどうなっている美香!」


 「このデカブツに風穴を空けられたのよ!、敵が雪崩れ込んで来てるわ!?」


 そう美香が言ったが早いか、突如として展開していたシールドが砕け散り部屋へと外のシールドを破壊したであろうロボットが口を開いた。


 「私はマキナス、この場を血色に染める者なり」


 「あっ、そっ! 私そういうタイプの輩は断固として受け入れられない派なのよね」


 「体調は大丈夫なのか美香!」


 「もうクラクラで今にでも倒れそう、強力なシールドを張ったせいで特によ」


 そう言って苦笑いをしてみせた美香が指を鳴らすと、同時にマキナスの巨躯が背後にある瓦礫の山へと吹き飛ばされていき美香も戦闘準備はバッチリのようである。


 「金森!、ここは私が! あんたは基地内に侵入しちゃった奴らを任せるわ!」


 「・・・・・・・・・・・・死ぬなよ....」


 そう言い残し走り出したボス、彼が部屋の外へと飛び出した瞬間には中で美香とマキナスによる戦闘が既に始まっており通路には瓦礫が散乱していた。











 「私から一つ訂正があります。ノアの元へと連れて行くのは私ではなく、とある私の知り合いになりますので...」


 そう呟くニコラに連れられて皆が歩いているのは木材で作られているらしい何処かの通路であり、実のところ奥が見渡せるどころか足元が微かに見えるかどうかでニコラの声と壁の感触を頼りに皆は歩いていた。


 「ありました、×××××××」


 ニコラはそう言って明かりの灯ったドアにそっと何かを呟いた、何かは分からなかったがその瞬間にドアは意思を持ったように開き始めた。


 「それでは皆さん、お酒は好きですか?」


 そう冗談を交えて笑うニコラ、そんな彼女に導かれるように友間達一行は『真実』と『自分自身』を求める者が集まると言われるバー、その名も“真実と本心の店”へと足を踏み入れていったのであった。


 

Re: スキルワールド ( No.172 )
日時: 2020/02/02 00:00
名前: マシュ&マロ



 バーの雰囲気は客の出入りも特に無く落ち着いていおり、友間はエスからそっと出された麦茶を飲み干した。そして皆は自由な席に座っており友間とニコラはバーのカウンター席に座っており、どうやら店長のエスからのお呼ばれらしい。


 「・・・・・・・ちょっとエス.....、私達はここで呑気にティータイムをしに来た訳じゃない事ぐらい分かるわよね?」


 「えぇニコラ、貴方の目的は“私のスキル”という事はとっくに察しているわ。だけどタイミング的に今ではないわ」


 読んでいた本を閉じ、そう落ち着き払った様子で少々ご機嫌斜めなニコラへと語り掛けるエス。そして二人に一瞬ニッコリと微笑みかけたエスは閉じていた本をパラパラと捲るとまた読書へと身を投じ始めたのであった。


 「もー、こんな一大事って時に何を悠長なこと言ってるのよホント」


 「ねぇニコラ?、ニコラのスキルでノア達のいる場所へは行けないの?」


 そう聞いてみた友間、するとニコラは肩を落とし首を横に振りながらこう呟いた。


 「残念ながら私のスキルを以てしても電脳世界にほんの指先少しを踏み入れさせる事すら叶いません......、なので此処へ来ました」


 そう言うとニコラは手に持っていた麦茶の入ったグラスをぐいっと口元へと流し入れ、その後小さな溜め息が彼女の口から漏れてきたのであった。


 「ところでさニコラ.....、前々から気になってたんだけど何でストラングを抜けたの?」


 「・・・・・・・、勿体なかったからです....」


 「えっ.....?」


 意外な答えに思わず出てしまった友間の一言、そしてニコラは空になったグラスを見下ろしながらこう続けた。


 「私のような存在がいつくには勿体ない程の場所だったから.....、ただそれだけです」


 「あの....失礼かもだけどさ、何でニコラはそんなに悲しい顔をするの?」


 「なら私からの問いかけです。私は前に一度、黒奈友間という存在を消そうとしました.....。なのに何故あなたは私を恨むことも私に対しての怒りを見せることもないのですか?」


 「それは・・・・・・・、答えなんて“無いよ”」


 「はっ....?」


 今回驚かされたニコラの方であった、そして理解の追いつかない様子で小首をかしげていると友間の方がクスクスと笑いながらニコラの顔を覗いた。


 「な、何ですか?」


 「いや、なんかニコラの困ってる表情が可笑しくて」


 「あなたの言動には毎度のように理解に苦しまされます。だって普通は殺されそうになれば憎悪を燃やすもので・・・・・」


 「んー・・・・・・、強いて言うならそういう事を水に流せてこその人間じゃないのかな?」


 「・・・・・・・分かりませんね、あなたの言うその一言一言が.....」


 ニコラの持つグラスに力が加わえられた、ぐっと心にある何かを押し殺すかのようにそれは力強くもどこか不安定なものであった。

 だが不意に、ニコラの手から力が抜け落ちた。


 「しかしまぁ、そういう私の価値観と異なるところがあなたの良い所なのかもしれませんね.....」


 「・・・・・・・ニコラ?」


 急に咳き込み始めたニコラ、そして口元を抑えるその手は鮮血で染まっていた。


 「ニコラッ!?」


 「大丈夫、このぐらいは平気だから.....」


 「ニコラ......もしかして・・・・」


 するとここで友間の耳にエスの呟く声が聞こえてくる。


 「“スキルへの対価”、スキルは無償ではなく代償という名の対価を払わなければならない...。それにもうニコラの方は長くない筈よ、.......まぁその事については彼女自身が一番理解しているようね」


 「余計なお世話よ.....ゴホッ!、ゴホッ!!」


 「あら、そうかしら? でも持って明日までの命、あなたの最後は本当は見たくないのだけれど.....悲しいわ」


 今にも椅子から崩れ落ちそうなニコラ、両手はズキズキと痛む胸部にしがみつき額からは油汗がポタポタと床を打つように垂れ落ちていく。


 「明日までの命なら明日なんていらない!、今日で全てを燃やし尽くしノアを討つわ!」


 一瞬くらめくニコラの体、それを咄嗟に受け止めた友間の手に感じたものは今にも消え失せようとする微かな燃えカスのように残る命であった。


 「エス...、まだ扉を開いてはくれないの?」


 「んー、そろそろ頃合いかしら.....」


 そうエスが呟いたその瞬間、店を浮遊していた無数の蝶が一ヵ所に集まりやがてそれは一枚のドアへと形を変えたのであった。


 「あっ、そうそう友間くん.....美香からの預かり物よ」


 そう言ってエスが友間に放ったのは灰色の球体である。そしてそれを友間がキャッチしたタイミングでその場にいたエスを除く全員がドアに飲み込まれるかのように吸い込まれていったのであった。


 「さて、この本の結末はどうなるのかしらね?」


 そう自身の持つ本を見下ろして言ったエス、そしてその本のタイトルは『電脳の王と11人の英雄』というものであった。

Re: スキルワールド ( No.173 )
日時: 2020/02/12 22:39
名前: マシュ&マロ



 場所は変わってストラング、そして今ここは戦場と化していたのであった。


 「このままでは埒が開かないな」


 そう呟いたのはボス、そしてボスは迫り来る無数のロボットを相手に通路を駆け抜けつつ一体一体の頭部を壁へと叩きつけ着々と再起不能にさせていく。


 「ゴキブリのように次々と湧いてくる奴らだな、いや.....ゴキブリの方がまだ可愛いものか」


 


 そう苦笑いを見せつつ相手のパンチを見切り、並外れた反射速度でそれを回避しつつボスは相手の腹に膝蹴りを喰らわしロボットの腹部を粉砕する。


 「くっ....、どうにも前には進ませてくれないようだな・・・・・・なら、仕方ない....」


 ボスはそう言い軽く息を漏らすと次の瞬間にスキルが発動され、直後にダイヤの塊と化したボスの肉体が進路を塞ぐように鎮座する敵の群れへと吸い込まれるように消えていく。

 それと同時のこと、ロボットの群れは突っ込んできたボスの力に押され通路に詰まり気味に為す術なく後退を余儀なくされてしまう。それにより仲間同士の体に圧迫され軋みを挙げるロボット達、もはや既に数体は圧迫により再起不能の状態まで陥っていた。


 「機械ごときに落とせるストラングではないぞッ!!」


 _____ガッシャン!


 ちょうど突き当たりに差し掛かっていたらしく勢いそのままに壁へと打ち付けられるロボット達、即死の者もいれば幸いにも動ける者とまちまちであったが、それはボスには関係なくその中を掻き分けボスは歩みを進めていった。

















 ここは美香のいる場所、戦場が幾度か変わったらしく今は基地を抜け上空でマキナスと交戦中である。


 _____パチンッ!


 空中に幾らかの閃光が発生しマキナスを討ち取るべくそれらは湾曲を描くように宙を駆けていく。


 「ほう....、これは面白い」


 そう言うと突如として飛行速度のギアを上げたマキナス、自身へと向かってくる無数の閃光を縦横無尽に空中を飛ぶことで回避してみせた。


 「あーもー、こっちは気分悪いってのに....」


 _____パチンッ!


 今度は乱れ射つように発射された百を越える衝撃波の砲弾である。それには流石のマキナスも全てを回避することは出来ず、数発の衝撃波を直に体へと受けたことで空中で2、3度弾かれたかのように吹き飛ばされマキナスは急降下していった。


 「ふん、口程にもないわね」


 海へと急降下していくマキナスを見届けつつそう呟いた美香、すると急な眩みに襲われ思わず額を押さ込む。だが次の瞬間、そんな彼女の背後からマキナスの声が聞こえてきた。


 「おいおい、注意散漫すぎはしないか?」


 マキナスの巨大な拳が美香へと振り落とされた、しかしそれは空中で縛られたかの如く動きを止めた。否、動きを止めたのではなく止められたのである、そして本当の意味でマキナスの体は空中から飛び出してきた鎖により縛られていたのであった。


 「あらあら、ちょっと注意散漫すぎなんじゃないかしら?」


 「クッ!、罠かッ!?」


 「そう!、馬鹿みたいに私があなたに対して攻撃を仕掛けてたのはコレの下準備をするため。それに詰めが甘いのよ、マキナス」


 「ま、待て!? 私にはまだやる事が・・・・・・ッ!!」


 _____パチンッ!


 指が鳴らされたと同時に美香の目の前で弾け飛んだマキナスの肉体、美香へと飛び散ってきたのは血や肉片ではなく鉄屑ではあったが消し飛んだという事に変わりはないだろう。


 「よーし!、まだまだ働かなくちゃ後で金森に怒られるし戻るか!」


 そう言ってその場から消えていった美香、だが先程に彼女が呟いた『詰めが甘い』という言葉が意外な形で彼女へと返ってくる事になることは今は誰も知らないもう少し先のお話である。

Re: スキルワールド ( No.174 )
日時: 2020/02/13 22:58
名前: マシュ&マロ



 はたまた此処はストラング内部、そしてそこのとある通路では沖田が並みいる敵を切り捨てているところであった。


 _____スピンっ!


 「ふん、いくら斬ろうとゾンビの群れのように次々に湧いてくる奴らだな」


 そう言いつつ迫り来る敵の頭部を容易く切り捨ててみせた沖田、すると背後から突如として気配を感じ振り向いた瞬間、沖田は青ざめてしまった。


 「沖田ちゃ〜〜〜んッ!!」


 「ナッ!?、美香ッ!」


 いきなり沖田の視界へと現れ、飛び付いてきた美香。防御姿勢への態勢移動が間に合わず腹部へと諸に衝撃が走った沖田ではあるが、それを己の鍛え上げた肉体により少し後退させられつつも美香をしっかり受け止めてみせたのであった。


 「ヤッホー!、元気にしてた〜?」


 「ぐっ....、この馬鹿者めがッ!」


 「ぎゃ〜!?、沖田ちゃんが怒ったー!」


 そう言って逃げるような素振りをし沖田をからかう美香、その様子に怒りを越えて呆れへと変わってしまったのか沖田は少し溜め息を漏らすと自身の手に持つ刀を鞘へと挿した。


 「ふぅー.....、危うく殺されちゃうかと思ったじゃない」


 「ところでだ美香、まず一旦私から離れろ」


 そう背後から頬を引っ張ってくる美香へと呟いた沖田は一瞬、刀に手が伸びそうになるもそれを理性という鎖で制してみせると続けてこう呟いた。


 「なぁ美香、何か変じゃないか?」


 「・・・・・・・やっぱり、沖田もそう思うかしら....?」


 「あぁ、監獄で揃えた筈の兵を使わずに機械人形どもで襲撃してきた。相手は消耗戦に持っていくつもりなのか?」


 「いや、あくまで私の予測でしかないが.....これは時間稼ぎの可能性があるな」


 「時間稼ぎだと?」


 思わずそう呟いてしまった沖田、すると美香は間を置いて話を続けた。


 「相手がわざわざ奇襲を仕掛けずストラングに宣戦布告をしてきたのも、何か勝つための算段が整っているからだろうし、相手がそうくるのなら私たちにも都合良い」


 「・・・・・・?」


 疑問の表情を浮かべている沖田、それに対してクスリと軽い様子で笑っている美香は最後にこう呟いた。


 「あと一時間も経てば、この状況は一変するわ」


 「それはどういう意味だ.....?」


 「ふふ...、その時のお楽しみ♪」

Re: スキルワールド ( No.175 )
日時: 2020/02/17 07:15
名前: マシュ&マロ



 一方、友間達一行は激しい揺れに襲われながらも一面を白だけが埋め尽くす電脳世界へと突入する事に成功した。


 「いててて......此処に到着するまでに何人かに蹴られたような気がするよ」


 そう言って立ち上がった友間、一応全員いるかの確認を軽く済ませ一行の行き先はニコラへと託されたのであった。


 「では、行きますよ」


 “お願い『連れて行って』”ッ!!


 その瞬間全員は強い光に包み込まれニコラの目指す場所へと転送されていく。そしてそれが終わるとそこには意外そうな表情を見せるドルスとノアの姿があった。

 だがそれと同時にニコラの体が地面へと崩れ落ち、それと共に咳き込みだし吐血をするニコラ。そしてその様子を嘲るようにノアはこう呟いた。

 「早くも退場者が出そうだが.....、どうやらストラングは此処へ出向かせる人選を間違えたらしいな」


 「嘗めルナッ!!」


 “お願い『ノアを消して』”ッ!!


 その直後、大気が震動するかの如く衝撃がノアへとほとばしる。しかしそれはノアに直撃する寸前で何者かに弾かれたかのように打ち消されてしまった。

 その正体は今ここに顕現したデスオメガの腕である。ニコラの放った即死である筈の一撃を軽々とその巨大な片腕で防ぎ切ってしまったのである。


 「この電脳世界にいる以上、この俺を殺す事は出来ん。何故ならノアこそがここでのルールだからだ!」


 「ハァ ハァ ハァ.....やはり今の私では力不足か.....」


 “お願い『散開』”ッ!!


 そうニコラが叫んだ直後、その場にいた友間達一行は突如として白く発光する光に包まれその場から四方八方へと散り散りに飛んで行ったのであった。


 「ほう、二手に分かれたか......。ドルス、お前はあっちを....俺はもう一方の逃げた奴らを殺る」


 「言われなくとも殺ってやるさ」


 そう言ってこちらも二手に分かれ、それぞれの標的の追跡を開始した。















 こちらは美琴・伊月・シエル・ニコラを面々とした二手の内の一つ、そして4人は止まる事なく電脳世界をひたすらに飛行し続けていた。


 「ねぇニコラ、どこまで行くつもりなの?」


 「出来るだけ遠くによシエル、流石の私のスキルでもこの世界の支配者であるデスオメガの前では為す術がないわ。どうにかして好機を窺うしかないわ」


 ニコラの額からは限界の訪れが近いのか汗がポタポタと垂れ落ち、両手は痛む胸部に強くしがみついていた。


 「ハア...ハァ...ハア...ハァ....苦しい」


 「ならばその苦痛、俺が解いてやろうか?」


 「ハッ!、ノアっ!?」


 “お願い『守って』”ッ!!


 いつの間にかニコラ達へと追い付いていたノア、そしてその背後から出現した巨大なデスオメガの拳を防ぐために展開されたシールドは破れまではしなかったが形を大きく変形させその表面に大きな亀裂を生じさせた。


 「くっ....、仕方ありません.....ここは一度戦いましょう!」


 飛行するのを止め地面へと降りたった全員、しかしデスオメガの攻撃が止まることはなく追撃によりシールドを粉々に粉砕してしまった。


 「姿の全てを現せ!、デスオメガ!」


 大きな物音と共に現れたデスオメガ、その風貌はまさしくデカイという言葉に落ち着くだろう。

 高層ビルに匹敵するであろう程の大きさのデスオメガ、そしてその巨体から繰り出される一撃が今放たれたのであった。

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