ダーク・ファンタジー小説

VS人類
日時: 2019/05/26 16:22
名前: マシュ&マロ



 宇宙からの侵略者。総称を宇宙人とし地球に生息する生物種を越える程の数多くの種族が宇宙にはいる。

 地球には数えきれない程の宇宙人が降り立ち、人類は瞬く間に壊滅の一歩手前まで追い詰められてしまった。

 そんな人類は自分たちに出来る最後の悪足掻きとして新たな人類を作り出した。



 その名は_______、



 「おっ!、お目覚めのようだね。起きた今の感想はどうかな、新人類“ヘラトクレス”」


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Re: VS人類 ( No.9 )
日時: 2019/07/13 21:10
名前: 綾音ニコラ@MRK

上げます!

Re: VS人類 ( No.10 )
日時: 2019/07/29 21:33
名前: マシュ&マロ



 「よっ!、ユズさん。相変わらずな感じで」


 「いやいや悟史、相変わらずも何も敵が雪崩込んできて大変だったよ」


 苦笑し片手で首を擦る動作をしたユズ、だが一つ気になるのは負傷している様子もないのに彼の服には血が付着している事だろう。


 「まぁ、攻めてきたのは来たので材料の調達をしなくて済んだって事で結果的には良かったのかも」


 「おいユズ、お前が全員殺ったのか?」


 「いやいや警備の人が殺った感じだよ。それに生みの親に対して“お前”って酷いなぁ」


 そう両手を動かして言ったユズ、しかしベルは爪と肉との隙間に赤い何かが付着しているのを見逃さなかった。


 「どっちにしろ、結果オーライってとこかな?.....しかし、被害の方はどうだ?」


 「住民への被害は建物の倒壊といった二次災害を含めて4000人以上なのは確からしい。これなら小規模化させた化学兵器と良い勝負だよ」


 「それで人間側の抵抗としては、どうだったんだ?」


 悟史はそうユズに問いかけ反応を待った、しかし街の景観を見れば結果は手に取るように分かる。


 「敵の戦艦が大気圏を突破後、10機の戦闘機が迎撃を試みたが、.....ここから先の結果は君なら分かっているよね?」


 「あぁ、.....充分にな...。だが戦艦から出てきたのが勝負の切れ目だったらしいな」


 「その通りだよ悟史、何を考えたのか兵力の大半を地上に放ってくれたお陰で迎撃を成功できた」


 「ところでユズ、聞きたい事があるんだが」


 「何だいベル?、答えられる質問なら受けるけど」


 「ホワイトは今どこだ?」


 「あらあら、また大層な名前を口にするとはね。だけど残念ながら質問には答えられない」


 「どうしてもなのか?」


 納得がいかない様子でユズへと詰め寄っていくベル、そんな彼女を落ち着かせようと両手で制止したユズは少し間を置いたあとにこんな事を言った。


 「“厄害”と呼ばれる存在には関わらない、それが生きていく中での鉄則だ。それに君はまだ成長途中だ、悟史に預けてるのも人として経験を積ませるためだしね」


 「私がまだ成長途中?、ならホワイトに勝てる可能性があるという事なんだな」


 「ん〜・・・・・・、理論上ではありえはするんだけどね」


 「だけど何だ?」


 「君の能力は全ての性能を最大で1億倍まで引き上げられる代物、というのは理解できたかな?」


 「あぁ、それがどうした?」


 「もし君が一億倍まで身体能力を上げたとしよう。その場合だと皮膚や骨なども同じく強化されるんだけど、現実的には強くなり過ぎた筋力がその全てを破壊させてしまうんだ。だから行けても1000倍程度が限界かな.....」


 「肉体の限界か.....、なら皮膚や骨を日々鍛えておけば良い話だろう?」


 「まぁ、その考えもありなんだけど....気休めぐらいにしかならないと思うよ」


 「それでも....それでも強くなれるのであれば構わない、それで少しでもホワイトに勝てる可能性が上がるのなら私は.....」


 一心にユズの目を見てそう言ったベル、その様子に押されてか少し溜め息を漏らすとユズの口から言葉が発せられた。


 「そこまで言うなら君の限界を見定めさせてもらうよ、それでこちらが納得できたのならホワイトの居場所を教える、.....分かった?」


 「あぁ、いいだろう。可能かどうかは至福で証明してみせろという訳か」


 「おいおいユズさん、そんな事をベルと約束しちまって良いのか?」


 そんな悟史の声に笑ってみせたユズ、そして何か考え深そうにこんな事を呟いた。


 「彼女がやるって言ったんだ、今は信じて待つだけだよ」


 「・・・・・・・・ハァ〜、とことん悪い予感しかしねぇなコリャ。......まぁ、それなら俺も賭けてみるしかないわな」


 「悟史が分かってくれたとこれで、早速だけどベルには実験に付き合ってもうけど良いかな?」


 「実験? んー、断るような用事もないからな....、手短に頼むぞ?」


 「分かった、出来るだけやってみるよ。それに君に会いたがってる人もいるしね」

Re: VS人類 ( No.11 )
日時: 2019/08/11 22:31
名前: 綾音ニコラ@MRK

上げます!

Re: VS人類 ( No.12 )
日時: 2019/08/16 19:07
名前: マシュ&マロ



 ありがとうございますMRKさん!


 ここからが本編ですっ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ベルは今、非常に困っているところであった。その理由というのも・・・・・・


 「あなたがベルなのね!?、会いたかったわ〜!」


 扉が開くとそんな声と共にいきなり抱きつかれるベル、次に肌を触ったり引っ張ったりと好奇心の塊のような目でジロジロと観察してくる女性にベルは多少の緊張を催したように目が泳ぎ気味である。


 「ふふっ、そんなに緊張しないの。まぁこういう反応も可愛くて鼻血が出そうなんだけど」


 「えっ...と、“ミス・マーム”。まずは自己紹介からの方が・・・・・・」


 ベルからの助けを求める視線に気づいたのかベルとマームという女性の間に割って入るユズ、するとマームはベルから数歩下がって自身の自己紹介を始める。


 「私はマーム。新人類の生みの親にして貴方の母親的な存在よ」


 そう手短に言うとマームは再びベルへと抱きつこうとするがユズに止められて不平不満を呟いた。


 「ちょっと今のじゃ分かりずらいと思うよマーム、今度は僕の方で話すから君は一旦落ち着いて」


 「むー、残念....」


 「まぁ、という事で彼女はマームと言うんだけど、新人類計画の提案者でありベルの製作にあたって指揮を担っていたんだ」


 「あ〜ベル、何て可愛いのかしらぁ」


 ベルの顔を見つめてうっとりとしているマーム、これには流石のベルも警戒せずにはいられなかったようだ。


 「彼女は優秀なんだけど厄介な点があってね。それは一度火がついてしまった事には徹底的にドハマリするというところなんだ。そして今回火がついたのはベル、君ってことだよ」


 「あ〜ベルを抱き締めさせて、逆に絞め殺されたって良いわ!」


 「ちょっとマーム、彼女は実験を手伝うために来たんだよ? このまま話が進まないなら帰らせても良いんだけど・・・・・・」


 「分かったわよユズ、仕方ないわねぇ」


 多少の不満を漏らしながらも何だかんだと実験の準備をするマーム。これから何が起こなわれるのかベルはまだ聞かされていない、緊張はしないが何も説明がないままなのはベル自身納得がいかないのだ。


 「さぁてベル。今回の実験についての説明をするんだけど、君には仮想世界で実戦を想定して戦ってもらいたいんだ」


 「準備OKよユズ、それでベルに抱きついて良いかしら?」


 「ん〜・・・・・もうお好きにどうぞ」


 「ベル〜!、ママが来たわよ〜!」


 そう叫びながらベルへと迫ってくるマーム、するとベルは少し怯むような様子を見せるもマーヤからは逃れる事が出来ず再び思いっきり抱き締められてしまう。


 「ユズ、助けを求めても良いか?」


 「これも社会に馴染むためだと思って頑張って」


 「ベルの匂いって少し鉄っぽいのね....、でもそれはそれで私の好みよ!」


 初めて受ける愛情にベルはまだ少し戸惑うところもあるが悪いという気はしなかった。

Re: VS人類 ( No.13 )
日時: 2019/09/01 21:44
名前: マシュ&マロ



 「それじゃあ実験前に君の対戦相手を紹介しようかな?」


 そうユズが両手を打って言うとベルに抱きつきながらマームは何やら機械にパスワードを落ち込んだ。すると部屋の中心から唐突にドラム官ほどの筒が現れ、それにユズがパスワードを打ち込むと音を立てながら中から何かが出てきたのであった。


 「対ベル専用アンドロイド、その名もキュンシーだ」


 そうユズが説明を挟んでいると中から突如として少女が現れた、淡々とした様子でベルへと近寄っていくと精気の抜けたような目でベルを見つめつつこんな事を言ってきた。


 「あなたが新人類“新型”ですね。差し支えがなければ登録名であるベルと呼ばせて頂きます」


 「お前が私専用アンドロイド?、こんなロボットに私を倒せるような気はしないのだが?」


 「あらあらベル、せっかくのママからのプレゼントに文句はダメよ〜」


 「まぁ君の言い分も分かるよベル、だけどキュンシーと戦ってみたら色々と分かるはずだよ」


 「ところで皆様、私の名前はキュンが名前でシーが名字なので気軽にキュンと呼んで頂きたく思います」


 ベルと似てると言えば良いのかポーカーフェイスな彼女。だが意外と一つ違う点を言うならば人懐っこい所だろう。


 「分かったユズ。そこまで言うなら手加減なしで行かせてもらうが壊れても弁償はしないぞ?」


 「私、起きて早々にスクラップの運命ですか」










 ベルは今、街にこれ以上の被害を与えないために仮想空間へと意識を飛ばされている状況。そこは既に廃れてしまったビル群が立ち並んでいる寂しい場所である。


 「自由に暴れていいとはユズに言われたが、宇宙人でない奴が相手だと少し殺りづらいな....」


 そう少し呟いたベルは警戒したように周囲を見回してみたが、生き物でないせいか気配や臭いといったものを全く感じる事が出来ず相手から来るのを待つか地道に探すしか無さそうである。


 (あいつは機械だ、より私が気付きにくく逆にこちらを容易く見つけられる場所にいるに違いない。だとしたら・・・・・)


 ベルは考えるのを止めると不意に上を見上げてみた、するととあるビルの屋上で何かが反射して光ったのに気づく。


 「やるとすれば上からジワジワと私を射ち殺すチャンスを伺うことだろうな」


 「いえいえ、そんな事はしませんよ」


 突如として真横から姿を現したかと思うとベルに向けて一丁のハンドガンが発砲される。

 だが一足、ベルの方が速かったようで体を反らして銃弾を回避すると即座に戦闘態勢へと入っていく。


 “戦闘段階・10人”


 その直後、ベルは追加で発砲された銃弾をいとも簡単に弾き返すと地面を力強く踏みしめキュンに向けて飛び出していく。


 「そこ、危ないですよ?」


 「んっ?」


 キュンの言葉が聞こえた時に既に遅く、ベルの体は突如出現した落とし穴へと消えていき次の瞬間には落ちた衝撃で穴の中にセットされていた手榴弾のピンが抜けてベルともども爆発を引き起こしたのだった。


 「安らかに眠って下さいね」


 「私を勝手に殺すな!」


 “戦闘段階・100人”


 そんなベルの叫びが聞こえたかと思うと、爆発で周りが吹き飛ばされ煙がまだまだ立っている落とし穴からベルが飛び出してきて頬についた土や泥を自身の着ている服で拭った。


 「お前を嘗めていた....、だが負けるつもりはない」


 「それはどうも、ではこちらも負けないように頑張らせて頂きます」


 そう言ってハンドガンを構えたキュンだったが、先程とは比べものにならない程のベルの素早さに対応しきれず腹部へ百人力の拳が叩き込まれた事によって吐血しながら廃墟ビルの中へとキュンは吹き飛ばされる。


 「機械でも血は出るのだな?」


 そう呟きつつキュンの吹き飛ばされた方へと歩き出すベル、ここは徹底的に叩きのめす気らしい。

 そして、キュンは言うと.....。


 「耐久性には自信があったのですがねぇ」


 キュンはそう言うと腹部への攻撃を受ける直前に割って入らせていた左腕を見下ろす。原型というモノは留めてはいなく、骨の代わりに骨組みとなっている金属が剥き出しになり血液と共に破損部分から火花が散っている。


 「さて...、第二段階始動です」


 そうキュンは言ったかと思うと口から垂れていた自身の血を無事であった右腕で拭い、次に何かのリモコンのようなモノが取り出して躊躇うことなくスイッチを押した。


 ______バァンッ!!


 周囲の建物からそのような爆発音が聞こえ徐々に街全体の建物が倒壊していく。するとその時ベルが現れるもキュンは今いるビルの床の一部をこじ開けると何処かへと繋がっているらしいトンネルへと消えていった。


 「追うしかないか....」


 そう言ってキュンを追おうとしたベルであったが先程の爆発のせいか突如として天井が滑落し、ビル五階分の瓦礫がベルへと降り注いでいった。









 街が壊滅しきった後、とある場所の地面一部が塵積もった瓦礫をおしのけ中から埃を被っているキュンの姿が現れた。


 「ふー....、何ヵ所かある内の此処だけが比較的に瓦礫が少なかったようですねぇ」


 そう言って地下トンネルから自身の体を救い出したキュン。街はもう既に荒れ果てておりこれが現実世界ならば地獄絵図になっていたのはまず間違いないだろう。


 「遠くで生体反応ありですか...、流石に倒すまでは至らなかったよう・・・・・・」


 “戦闘段階・???”


 言葉の途中、キュンの視認していた生体反応が仮想空間全体を飲み込むほどに膨れ上がる。あまりの膨大なエネルギー反応に耐えきれず片方の眼球が火花をあげて破壊されてしまった。


 「あらら、これは私の実力では要領オーバーですね」


 そんな事をキュンシーが言っていると遠くに見えている瓦礫の山々が紙のように空高く飛ばされていくのが見えた。あまりの勢いに遠く離れた場所にいる筈のキュンシーのすぐ真横に車ほどの瓦礫が降ってきた。


 「これは“厄害”と同一視しても良いのではないでしょうか」


 機械に冷や汗などはかけないし必要性もない、だが何が起きたのかのかキュンの右頬を一滴の水滴が流れ落ちていく。


 「これは相応の態度で向かわねばなりませんね」


 徐々に近づいてくる厄害まがいの存在、そんな存在を迎撃しようと無駄とは分かっているが気休め程度に手に持っているハンドガンを構えたのであった。

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