ダーク・ファンタジー小説

White/Fang(過激グロ注意)
日時: 2019/11/09 18:21
名前: 祝福の仮面屋

代零節「求められる知識」

登場人物『White/Fang編』

一ノ瀬小隊
葛城 静流→雨宮 赤城
生年月日(2106年、12月25日)
身長 162cm
体重 52kg
好きなもの ふわふわした物
嫌いなもの 鴉
所属 対特殊災害隠密局『White/Fang』
コードネーム『クノイチ』
専用装備「粒子加速式忍刀『ムラクモ』」
「式神(レギオン)『双刃』」

一ノ瀬 燈矢(一ノ瀬小隊隊長)
生年月日 (2070年4月1日)
身長 176cm
体重 85kg
好きなもの 筋トレ、部下達
嫌いなもの レイヴン、得体の知れない物
所属 White/Fang
コードネーム 『スサノオ』
専用装備 「7式大型変形斧『オシリス』」
「式神(レギオン)『爆斧』」

鹿島 新(一ノ瀬小隊副隊長)
生年月日 (2092年6月4日)
身長 172cm
体重 63kg
好きなもの 読書、料理
嫌いなもの 特になし
所属 White/Fang
コードネーム 『ホロウ』
専用装備 「粒子圧縮機構搭載型大鎌『セト』」
「式神(レギオン)『大蛇』」

灰崎 佐之助
生年月日 (2106年1月1日)
身長 180cm
体重 75kg
好きなもの 鯛茶漬け、強い奴
嫌いなもの 弱い奴
所属 地下格闘技会『天逆鉾』→White/Fang
コードネーム 『ナックルダスター』
専用装備 「火薬炸裂式加速手甲『レッカ』」
「式神(レギオン)『鉄拳』」

氷室 三葉
生年月日 (2100年3月9日)
身長 158cm
体重 40kg
好きなもの ふかふかベッド
嫌いなもの 硬い物全部(食材は除く)
所属 White/Fang
コードネーム 『ラプンツェル』
専用装備 「狙撃式大型銃剣『アズサ』」
「式神(レギオン)『天弓』」

東 総二郎(White/Fang総司令官)
生年月日 ?
身長 ?
体重 ?
好きなもの ?
嫌いなもの ?
所属 White/Fang

日出 有紗(戦術オペレーター)
生年月日 (2089年11月10日)
身長 160cm
体重 50kg
好きなもの ショッピング、子供達
嫌いなもの 叔父
所属 WF

相葉 相太(メカニック)
生年月日 (2085年8月15日)
身長 173cm
体重 65kg
好きなもの 運動、トレーニング、植物園巡り
嫌いなもの 無し
所属 WF

青原 霞(専属医)
生年月日 (2085年10月9日)
身長 168cm
体重 50kg
好きなもの 特になし
嫌いなもの 特になし
所属WF

二伊小隊
岸利 誠
生年月日 (2106年5月3日)
身長 170cm
体重 55kg
好きなもの ガム、音楽
嫌いなもの 雑音、食べにくいもの
所属 White/Fang
コードネーム『スレイヤー』
武装 「汎用拳銃」

二伊 冷次(二伊小隊隊長)
生年月日 (2070年8月6日)
身長 176cm
体重 83kg
好きなもの 鍛錬、部下達
嫌いなもの レイヴン、ブニョブニョしたもの
所属 White/Fang
コードネーム『イザナギ』
専用装備 「圧縮機構搭載型鉄球『イシス』」
「式神(レギオン)『鉄壁』」

飯島 晴矢(二伊小隊副隊長)
生年月日 (2092年3月17日)
身長 169cm
体重 61kg
好きなもの 野菜、レギオン
嫌いなもの ありふれたもの
所属 White/Fang
コードネーム 『カリム』
専用装備 「遠隔操作式浮遊爆弾『ドラフト』」
「式神(レギオン)『流体』」

麗華 榛名
生年月日 (2100年9月16日)
身長 159cm
体重 43kg
好きなもの 紅茶、モコモコしたもの
嫌いなもの ゴワゴワしたもの
所属 White/Fang
コードネーム 『サギリ』
専用装備 「特殊榴弾砲搭載型拳銃『ラミエル』」


三島小隊
三島 朝霞(三島小隊隊長)
生年月日 (2070年6月8日)
身長 159cm
体重 44kg
好きなもの 自然観察、お寿司
嫌いなもの 人口密集地
所属 White/Fang
コードネーム 『リシュアル』
専用装備 「近接戦特化型振動刀『アクシズ』」
「式神(レギオン)『豪腕』」

不破 大志郎
生年月日 (2103年10月2日)
身長 173cm
体重 55kg
好きなもの ごはんですよ、体に良いもの
嫌いなもの 食品添加物めっちゃ使ってるもの
所属 White/Fang
コードネーム 『ラブヘルム』
専用装備 「特殊支援攻防一体変形盾『イージス』」
「式神(レギオン)『防楯』」

四堂小隊
阿笠 啓示
生年月日 ()
身長 171cm
体重 59kg
好きなもの 牛乳
嫌いなもの 生モノ全般(当たった事がある)
所属 White/Fang
コードネーム 『スイーパー』
専用装備 「投擲式徹甲榴弾『スマッシャー』」

四堂 叡山(四堂小隊隊長)
生年月日 (2070年5月6日)
身長 cm
体重 kg
好きなもの
嫌いなもの
所属 White/Fang
コードネーム 『』
専用装備 「腕部脱着式防御装甲『アルバ・D・ナウ』」
「式神(レギオン)『剛翼』」

五河小隊
片倉 紳助
生年月日 (2100年12月12日)
身長 174cm
体重 53kg
好きなもの 犬、家族
嫌いなもの 鴉、妖
所属 White/Fang
コードネーム『ソンゴクウ』
専用装備 「特殊連結式鋼鉄棍『アシュラ』」

五河 日鞠(五河小隊隊長)
生年月日 (2099年3月3日)
身長 155cm
体重 39kg
好きなもの 寝る事
嫌いなもの 眠りを妨げられる事
所属 White/Fang
コードネーム 『眠り姫』
専用装備 「重力子加速型狙撃銃『マグナトーチ』」
「式神(レギオン)『餓狼』」

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Re: White/Fang(過激グロ注意) ( No.17 )
日時: 2019/11/10 15:04
名前: 祝福の仮面屋

White/Fang代拾壱節
「踊る阿呆に見る阿呆」



再びThunder・Volt入り口までやって来る、一回目の調査の帰還時に簡易結界(と言う名の電磁フィールド)を張っておいたから問題ない筈だ、このThunder・Volt自体が増幅装置の役割を果たしている為、簡易的だが相当な効果を望めるだろう。
「準備は?」
「問題ないよ」
「よし、ここで降りるぞ、防衛班並びに衛生班と補給班は俺達が降りた後に降りろ」
四堂は本当に指揮官に向いている、一応五河隊の隊長以外は訓練学校時代からの付き合いなので、誰がどの様な傾向を好むのか、どの様なパターンで行動するのかが良く分かる。
「先遣隊は俺達四堂小隊が務める、ここまで培ってきた隠密任務のノウハウって奴を見せてやるよ」
「あぁ、楽しみにしてるよ、僕達もすぐに合流する」
「分かった、四堂小隊、前進!」
四堂の合図と共に小隊のメンバーが内部へ駆ける、まるでかつての特殊機動隊を思わせる無駄のない動きだ、まぁ四堂の事だから参考にしているのだろう。
「じゃあ一ノ瀬小隊も行こうか」
「了解」
「はーい」
「っす」
相変わらず一致しない返事をして私達一ノ瀬小隊も内部へ侵入する、すると同時に叫び声と走行音が聞こえてきた。
「四堂!これは!?」
「妖だ、だがC-1クラスの特攻要員だから各界から出るな、ただし爆発でやられるだろうから一気に駆け抜けるぞ!」
突進して来た妖が結界にぶつかった瞬間に大爆発を引き起こし、それが別個体に次々と連鎖して行き、限界を超えた結界は5撃目で遂に決壊した。
「走れぇぇぇ!」
四堂の合図で各班員及び隊員が一斉に走り出す、おそらくその先にも妖はいるだろう。
「殿は僕達一ノ瀬で担当しよう、四堂は皆と先に行ってくれ!」
「…良いのか?」
私は頷く、流石は四堂、訓練校時代からの友は察してくれた
「……死ぬなよ」
「なに、危なくなったら逃げるさ」
「なら良い…、行くぞお前らァ!」
四堂小隊と各班が走り出すと同時に特殊型5体、異形型2体、人型3体の計10体もの妖が現れる、だが妖討伐を専門とする一ノ瀬小隊はこの程度では怯まない。
「さぁ、ここは守り切るよ!」
「「「オウッ!」」」










〜四堂Side〜
「隊長…」
「あぁ、不自然な位に妖が居ないな…」
現在俺達四堂小隊並びに各班は地下へ来ていた、閉塞感を全く感じさせない場所で高さと広さが東楼の地下空間にも似通った静けさを感じさせる。
「隊長!ここに扉があります!」
「分かった、どいてろ」
俺は隊員に引くように命じる、そして俺はデルタスーツの腕輪に触れて専用装備の「腕部着脱式防御装甲『アルバ・D・ナウ』」を展開する、こいつは灰崎のと似たような物だがコイツは衝撃を与えると空気反響技術を応用した高周波により物体を切断すると言う代物だ、かつてのウォーターカッターに原理は近いかもな。
「切除完了だ」
カキンッと小気味好い音と共に扉の留め具が外れる、すると扉は横にスライドし、中には実験室の様な場所があった。この様な空間にも不自然すぎる程の存在感を示すそこは、俺の興味を惹きつけるには十分過ぎて…
「何だ、あれは…」
「隊長!」
後ろに立っていた、猟奇的殺人鬼の存在に気付く事が出来なかった。














〜一ノ瀬Side〜
「これじゃキリがない!」
「一体何匹湧いて組んだよ…!」
「戦術的には合理的だけどな」
一方私達はかなり苦戦を強いられていた、10体倒す毎にまた10体と現れるそれは、私達を精神的に追い込むのはそれほど難しい事ではなかった。
「よし、四堂小隊と合流しよう!佐之くん!」
「アァ!?」
「新くんと殿を任せて良いかい!?」
彼は肉弾戦を得意としている、彼の力なら妖数匹を同時に相手取れるだろう。
「分かった!行くぜ副隊長!」
「足引っ張るなよ!佐之!」
「わぁってんよ!」
「「装身《アンペイル》ッ!」」
新くんはレギオンを武器に、佐之くんはレギオンを鎧として纏い妖の群れを薙ぎ払って行く、近接格闘戦において彼ら程頼りになる存在は無いだろう、そう油断していた私に妖が襲い掛かって来たが…
「クッ…!」
「あ〜らよっと!」
赤城ちゃんが一撃を食らわせる、すると斬られた妖が爆発したのだ。
「赤城ちゃん…、今のは…」
「葛城流忍術地の型拾伍式『葬撃』、要するに武器版二重の極みです」
彼女の忍術と、加速粒子を用いて斬れ味を激増させるムラクモはとことん相性が良いらしい、今更になってそれを知らされる。
「だが赤城ちゃん、君は葛城でない以上もう使わないって…」
「気が変わりました、私はもう自分が何なのかすら分からないんで、好き勝手やらせて貰います。」
彼女も彼女なりに覚悟が決まったらしい、その3人により妖は瞬く間に蹂躙され、全滅した。
「よし、急ごう!」
「了解!」
「うっす!」
「はい!」
私達は走る、四堂達がいる地下へ
「…時に赤城ちゃん」
「はい?」
「良い顔になったね」
「そうですか?…ありがとうございます」












〜四堂Side〜
「キャハハハハハッ!」
「くおッ…!」
ガキィンッ!と二つの金属がぶつかる音が地下に鳴り響く、相手は妖じゃない、おそらく人間の類だろうか…女性的な体格だが肌は薄い桃色であり外骨格の様な物を纏っている上に左腕は巨大な鋏だ、シルエットは完全に妖のそれだ。
「隊長!俺達も戦います!」
「来るな!お前らでは勝てん!」
「しかし…!」
「(一ノ瀬…、まさか死んじまったか?いいやアイツは必ず来ると言った、ならアイツが来るまで稼いでやろうじゃねぇか!)」
「キャアアアアアアアアアアアアアッ!」
「おおおおおおおおおお!」
化け物の甲高い叫び声と俺の低く重々しい叫び声が交差する、だがこちらは不意打ちにより負傷した身、力で敵うはずもなく
「があああああああああ!」
脇腹を刺し貫かれてしまう、だが俺は話す事なく刺された鋏を小脇に抱え一言告げる、
「フッハハハ…!ヒーローは…遅れてやって来るってか…!?」
訓練校時代の友に、
「遅えぞ一ノ瀬ぇぇぇぇぇ!」
野次を飛ばしながら!
「柱を爆破しろォ!」
「分かった!」
一ノ瀬により命令を受けたレギオンは、柱に干渉し柱を爆破させる、すると地下空間に天変地異の如き揺れが鳴り響き、天井が落ちて来た。
「全員掴まれぇぇぇぇぇ!」
「俺がやる!」
「佐之!?」
「昇龍!」
レギオンを纏った事で膂力を強化された灰崎が放った強烈なアッパーは、落ちて来た天井の一部を打ち抜くと同時に上昇気流を発生させ俺達の体を浮かせた、おそらくあの化け物は圧死しただろうか…




「はぁ…はぁ…ふぅーっ」
「四堂、一体何だったんだあれは…?」
「分からん、だが…」
「キ"ィ"ィィア"ァア"ァアア"ア"ア"ッ"!」
それは何と愚かな考えだったのだろう、化け物が瓦礫程度で死ぬ事はないと分かっていた筈なのに、明確な『死』が俺達の目に飛び込んで来た瞬間…
「ア"ァア"ア"アァア"ア"ッ"!?」
突如として動きを止めた
「何だ!?」
「Chloe…Si tu t'efuis sans permission N'est-ce pas?」
1人の男がそこに立っていた、待てよ?今この男はあの化け物を『クロエ』と呼んだのか?
「アンタは…一体誰なんだ…?」
「Je m'apelle Abel.je suis dersole」
「(この発音はフランス、いや今はセントブリーズだったか…意思疎通が図れるか…?)Vous etes Parlez-vous Japanese?」
「ん?あぁ!アンタら天津人か!?いや〜すまんすまん!つい母国語で喋ってしまう」
「なっ…初めから天津語は喋れたのか?」
「あぁ、さっきもしたが自己紹介と行こうかな、俺の名はアベル、Abel Blancだ、よろしく頼むよ。」
「俺は四堂 叡山」
「一ノ瀬 燈矢です、アベルさん…貴方はその化け物の管理者で?」
「化け物?あぁ、これはキメラと言ってね我々セントブリーズが作り出したレギオンと人間の融合体さ」
この男はいきなり凄い事を言って来た、少なくとも天津ではレギオンと人間の融合実験は行われていない、まず倫理上莫大なコストが掛かるのと被験者と周囲に何が起こるか分からないからだ。
「俺はChasse aux demons…CADの科学班長を務めている、ちょっとこっちの政治状況に興味があって来た、暫くはお邪魔させて貰うぜ?」
どうする、セントブリーズからの客人…しかもそうそう来ない特殊部隊の重鎮と来た、ならば手段を選ぶ暇は無いだろう。
「壁外遠征は中止だ!今すぐアベル氏を連れて東楼へ帰還する!」
「なんだ遠征中だったか、なんか悪い事しちゃったな」
「アベル氏、貴方には聞きたい事があります」
「あぁ構わんよ、こちとら天津の技術にも関心を持っていた所だ、ギブアンドテイクでどうだね?」
「交渉成立だ」
各班員が帰還準備をしている中、俺と一ノ瀬はただ呆然と立ち尽くした、アベル ブラン、この男が何を知り何を握っているのかはまだ、誰にも分からない…









報告書
遭遇した妖「異形型、人型、特殊型」
数 15体
目立った収穫 『セントブリーズの人間及びレギオン融合体(仮称)』
進捗率 5→0%







次回White/Fang代拾弐節
「我ら其れを端から笑う阿呆」
フランス語の文法めちゃくちゃですけどどうか許して下さい
セントブリーズの重鎮アベル、彼は世界の秘密を知る人なのか否か

Re: White/Fang(過激グロ注意) ( No.18 )
日時: 2019/11/10 20:15
名前: 祝福の仮面屋

White/Fang代拾弐節
「我ら其れを端から笑う阿呆」
今回久方ぶりに過激グロ要素くるかも






『ぎゃああああああああああああああっ!』
『首尾は?』
『順調ですが、実験体577に外見的変化は未だに見られません』
『成る程な、薬を投与しろ』
『ですが…もう投与限界値を超えて…』
『やれ』
『…はっ』
『嫌だ!化け物になんかなりたくない!お兄ちゃん助けて!お兄ちゃん!お兄ちゃ"ぁあ"ぁ"ぁあ"ぁ"ああ"ぁあ"ん!』
グジュッ、グジュッ、と彼女の…Chloeと呼ばれる少女の左腕が縦に裂けながら金属質へと変化していく、私達は壁外遠征から予定の一週間より少し早く東楼へ帰還していた、何の成果も得られなかったのか?否、我々は大き過ぎる成果を得たと言っても過言ではない。
「これがウチの…政府の研究データらしい」
「随分と悪趣味な事をするな」
「おいおい、やってるのは政府だぜ?」
「お前の所属しているCADも我々White/Fangと同様に政府直轄の極秘部隊だろう?」
先程のムービーが映されていたタブレット端末の電源を切ったのはセントブリーズ(旧仏)の極秘部隊「Chasse aux demons」通称『魔獣狩り』の科学班長Abel・Blanc氏だ、Abel氏は私達White/Fangの量子操作技術を取引材料に、セントブリーズにて行われている実験の一部を見せて貰ったが…
「明らかに非人道この上ない実験だな」
「落ち着けよ三島、ここで取引終了になっちまったら何も打つ手がなくなっちまう。」
「ま、二伊隊長の判断が賢明だな、だが俺は何も取引したいってのもあるが何よりも北方連合やユニオンを相手にしなくちゃならなくなるだろうアンタらを思ってやってるだぜ?」
Abel氏が言ってるのは最もで、どうやら近い内にユニオン、ブリタニア、北方連合によって始まる戦争にレギオンの技術が使われるらしい、現在レギオンを使役出来るのは天津とSBの二ヶ国のみだ。
「まぁ話を戻すんだが、このChloeって少女はそこのMr.四堂が若手時代に手に入れた名簿に名前が載っていたんだろう?」
「あぁ載っていた、ユニオン、ブリタニア、北方連合の子供の名前もな」
「男3人女3人、それもその内の2人はWhite/Fang一ノ瀬小隊で現役軍活中…と」
二伊、婚活みたいなノリで言うのやめようか
「とは言えAbel氏」
「何だいMr.東」
「貴公はユニオン、ブリタニア、北方連合の子供達と会った事はありますか?」
「無いな、少なくともブリタニアに友人はいたがそれだけだ、めぼしい情報は期待しない方がいいぜ。」
「…その…ブリタニアの人…、貴方と…同じ…?」
めちゃくちゃ、本当にめちゃくちゃ珍しく五河隊長が口を開いた、明日槍でも降るのか?
「どう言う事だ?Mrs.五河」
「Abel…さんは、その人の…連作先…知ってる?」
「いや、生憎だがそいつは何も話して…まさか!」
「その…まさか…」
どうやら話の核心に近づいて来たらしい、各隊の隊長達はそれぞれ顔を見合わせた。
「司令」
「あぁ、Abel氏と五河隊長が言ったようにブリタニアにいるAbel氏の友人も我々と同じ特殊部隊の人間として考えていい、彼等に近づければ妖やこの世の真実がある程度分かる筈だ。」
次も私達一ノ瀬に任務が来るだろう、おそらくは要人…Abel氏の警護、要人警護こエキスパートとして二伊小隊も来る筈だ。
「一ノ瀬、お前達にばかりすまないが次は要人警護だ、受けてくれるか?」
「勿論です」
ほら来た、だが私達が受けるとなると当然二伊も…
「二伊、お前も付いてやれ」
「了解〜♪」
やっぱり付いてくる、この辺りは流石二伊と言うべきか、私はこれまで彼が与えられた任務を拒否する所を見た事がなかった。
「よし、じゃあ各隊の打ち合わせはしておけ、解散!」



「二伊」
「あぁ、打ち合わせは昼飯終わったからな」
私達は現在食堂に来ていた、White/Fangの食事はバイキング、自分で好きな物をとり好きなだけ喰らう事が出来るが、元々少食な私はあまり食べない…二伊はその逆だが。
「くぅ〜っ!やっぱここのカレーは最っ高だな!」
「あまり食べない私に言われても困るかな」
「何だよしっかり食えよ〜、大きくなれないぞ!?」
「いやもう背は伸びなくて良いし…」
「ま、後で小会議室借りとくからそこで打ち合わせと行こうぜ」
「分かった、後で会おう」
そう言って二伊は食器を片付けて小会議室へ向かった、私もそろそろ行こうか、私も食器を片付け部下達にこの事を知らせに行こうと廊下を歩いていると…
「赤城ちゃん…」
「静流で良いです、どっちにしろお爺ちゃんが名前を変えろと言っていたのは一般人として生きる選択、お爺ちゃんの思惑通り忍になった今は名を変える必要性がありませんから」
「そっか…」
どうやら彼女の中で何かが吹っ切れたらしい、今の彼女はもう過去の怨念に囚われる事は無いだろう、なにより笑顔の可愛い美少女のそれだ…いやいや、私は何を言っているんだか
「そう言えば静流ちゃん」
「午後14時から小会議室ですよね、分かります」
「あぁ、うん…そうだけど何で知ってるの?」
「レギオンって便利ですよね」
成る程レギオンに盗み聞きさせたか、吹っ切れたと同時に狡賢さも彼女は手に入れたらしい、私は近々自分の胃に穴が開く予感がした。
「前はそんなじゃなかったのに…」
「えへへ〜♪」
「褒めてないけどね、とりあえず連絡網で回しておこうか、彼等は知らないだろうし」
今は自由行動時間だ、隊舎の各々の部屋の物資の買い込みや外出が許可されている。







〜佐之助Side〜
「着いたか…」
今、俺は暇潰しに東楼の娯楽街の路地裏へ来ている、何が目的かって?そりゃあ
「よぉ、元気にしてたか?」
「な〜ご」
「にゃ〜」
「みゃ〜ん」
猫達である、コイツらは路地裏に集まった野良猫達で、この5番路地は『猫の集会所』、『路地裏の猫カフェ』、『猫団地』などと呼ばれ意外と見に来る奴らが多い。無論俺もその1人なのだが…
「よ〜しよし、いつもの買って来てやったからな〜」
俺は猫缶を出す、俺は基本物欲が無いから貰った給料等は殆ど募金や寄付に回しちまう、隊長や司令には『たまには自分の為に使え』って良く言われるがこれが俺の生き様だ…
「ん?」
…と思っていたのだが、何処かから叫び声が聞こえる、数はおそらく6で1人が逃げてて5人が追いかけてる。
「良くねえなぁ、そう言うのはよ」
俺は路地裏を飛び出す。



「Что вы,ребята!?」
「ちょっと待ってよ姉ちゃんよぉ!」
「俺らと遊びに行こうぜぇ」
「マジで気持ち良くなれるって〜!」
「Кто-нибудь,пожалуйста помогаите!」
「見つけた…!」
俺は逃げている少女と追っている男達を見つける、見つけたなら後は簡単だ…全速力で捕まえに行く!
「マジ待ってって!」
「んのアマ…良い加減に…!」



「うおああああ!」
「何だ!?」
「何だコイツ…ボハァ!」
「そこォ…どけやダボがぁぁぁぁぁ!」
「「「いやマジで何だありゃあ!?」」」
俺は追う、誰を?男共を、取り巻きどもを吹き飛ばしながら前傾姿勢で走り抜ける!
ギュンッ!とすぐに追われていた少女と追っていた男達の間に入る、周囲の市民はまるでヒーローショーでも見るような顔だ。
「誰だテメェ!」
「何だ?正義の味方かぁ?アァ!?」
「調子乗ってっとッコロスゾラァ!」
やはりチンピラはチンピラだ、ちょっと油を注いでやれば勝手に燃える、まるで少しの衝撃で爆発するニトログリセリンだな。
「俺は…正義の味方?いや違うな…あ、俺ぁ何なんだ?」
「「「知るかああああああああ!」」」
チンピラどもの息の合ったツッコミが入る、もしかしたら俺達漫才いけんじゃね?
「訳分からねえ事抜かしやがって…!テメェら、やっちまえぇぇぇ!」
「死ねオラァ!」
1人が拳を振るう、チンピラの攻撃は単純かつ単調だ、ちょっと体を動かせば余裕で回避出来るし…
「甘い!」
「グハッ!」
カウンターを決める事だって造作もない!
「なっ!野郎…」
「テメェェェ!」
「また脳無しに突っ込んで…うわ!ガム吐きやがった!汚ねえ!」
何と目潰しを使って来た、地下格時代でも目潰しやって来る奴はいなかったぞこの野郎!
「小賢しい!」
「プギャッ!」
アッパーを叩き込んでやったら舌を噛んで気絶しやがった、ざまあみやがれ、ガムを吐き捨てるからだ罰当たりめ。残るは1人
「で?どうする、お前もやるか?」
「フッ、ハハハハハ!」
突然男が笑い出した、何だ?プッツンしちゃったか?
「何が可笑しい?」
「テメェ、拳一つで勝てると思うなよ?」
男が出した物…それは、拳銃だ
「うわあああああああ!」
「警察、警察呼べ!」
「おい嘘だろ!?兄ちゃん死んじまうぞ!?」
周りの民衆は叫ぶ、そりゃそうだ近くの人間がいきなり拳銃を出したのだから、だが俺はその程度では怯まない。
「落ち着けェッ!」
一喝して騒ぎを収める、民衆の騒ぎが収まり俺の方に視線が向く。
「その銃、本物だな?銃刀法違反だ、今下ろせば殺人も加わらなくて済むぞ」
「はっ!テメェを殺す為ならムショに入ろうが知ったこっちゃねぇよ!」
男は本気だ、おそらく何を言ってももう無駄だろう、ならば、こちらも相応の本気を出すまでよ…!
「(ちょっと重大事件に巻き込まれちゃったんで許してくれよ?)」
レギオンを解放する、レギオンは一般市民…というかレギオンの保有許可を得た物にしか見えない、俺はレギオンをそっと纏う。
「なら撃てば良い、その後の人生を全て棒に振る事にがな」
「今更命乞いか?」
「否だ」
「そうかい」
パァンッ!と銃声が響き渡り、チンピラの放った弾丸が俺の胸を貫く
「きゃあああああああああああ!」
「はっ、俺に楯突くからそうなんだ…何!?」
筈だった、そう、倒れなかったのだ、目の前の俺に撃たれたはずの男は悠然と俺の懐まで来ていて…
「罪状、銃刀法違反に殺人未遂の追加だ…豚箱ん中で永遠に公開するんだな」
「ヒ、ヒィッ!まっ待ってくれ!やめてくれ!分かった反省する!反省するから!」
「もう…遅え!」
ドッゴォォォォォンッ!と豪快な音を立てて俺を撃ったチンピラが吹き飛ぶ、そして周囲からは歓声と拍手の嵐が鳴り響いた。
「すげぇぞ兄ちゃん!」
「銃持った奴に勝ちやがった!」
「格好いい!」
その周囲の完成を尻目に俺は少女の元へ歩み寄る、セミロングで銀髪ブロンドの、まるで人形のような少女だった。
「大丈夫か?アンタ…名は?」
「Спасибо,меня зовут Ирина・Азимов」
「「「「「!?」」」」」
俺と民衆は呆然とする、まさかロシア人だったとは…
「すまねぇ、ロシア語はさっぱりなんだ」
まぁ、保護すれば良いかな、そう思っていると不意にスマホが鳴り響いた。
「あ!すんません!ちょっと会社の方からのメールでして…」
メールを見る
『佐之助、今どこにいる?』
「(ヤッベぇぇぇぇぇ!副隊長だ!しかもキレてる!やべえってどうしよう!)」
副隊長がキレるって相当だぞおい、しょうがねぇ、この少女拾ってくか。









どうやら打ち合わせがあったらしく、遅れた俺は別室でめちゃくちゃ怒られた。











次回White/Fang代拾参節
「僕は昇りまた堕ちて行く」

ロシア人の少女、イリーナ登場、名簿に記載されていた人物は後3人です。
(クロエに関しては名は同じだが本人ではない)
最近描いてて思ったんですが、この作品主人公いなくない?
そして久々の佐之助回、近々好きなキャラに投票してもらおうかしら
そしてコードネームと仮面は主に1人の任務の際に使用されます、わ、忘れてたわけじゃないからね!

Re: White/Fang(過激グロ注意) ( No.19 )
日時: 2019/11/10 22:31
名前: 祝福の仮面屋

White/Fang代拾参節
「僕は昇りまた堕ちて行く」
白牙史上最恐の回、お楽しみに



〜2109年、北方連合とある戦場〜



「隊長、сирена(セイレーン)、出撃準備完了しました」
「よし、行け」
私が初めて見た世界は真っ白だった、家も地面も空も木も何もかもが真っ白、まるで有るべき色を無くしてしまったかの様に、私は歌い続けていた、何故かは分からない、ただ歌いたかったのだ。そしたら街の人たちは、「歌上手だね〜」って私の足元にお金やお菓子を置いていってくれた。
「隊長!誰かが来ます!」
「あれは…子供か…!?」
「どうしますか…?」
「とにかく保護だ、外に行くぞ」
「はいっ!」
でも私の所に来るのはおじさんやおばさんだけじゃなかった、偶に来てくれる若いお姉さんは私に綺麗なお洋服を買ってくれた、偶に来てくれる若いお兄さんは私に色んな物を食べさせてくれた、だから皆私の事が嫌いだったんだ。自分達は貧しい暮らしをしているのに、1人だけ綺麗なお洋服を着て豪華な食べ物を食べる、それが気に食わなかったんだ。私の何がいけないの?私はただ歌い続けてただけで、その人達が寄って来たのに。
「お嬢ちゃん…大丈夫かい?寒いだろう、中へ入りなさい」
「〜♪」
「?何を歌っているんだい?」
「喜びの歌♪」
「何を言って…ガッ!?」
「た、隊長…うぐあっ…!」
踊れ踊れみんな踊れ、狂った様に踊り出せ♪
踊らない奴はどうするの?
舌を切り取り目を抉れ♪
血で血を洗い殺し合え♪
さぁ始めよう1、2、3♪
楽しいショーの始まりだ♪
「がっ…かっ…」
「ば、化け物…が…!」
「один」
「な、何を…!?」
「два?」
「答えろ…!」
「три♪」
「一体何を…ぎゃああああああああああ!?」
「た、隊長…ぐあああああああ!」
ドロドロ、グチャグチャ、ブチブチと音を立ててみんなみんな死んで行く、1人は眼窩を溶かして口から泡を吹き、もう1人は体という体を幾千もの槍に貫かれ、そしてもう1人は体の中を食い潰されて。
国の敵は私の敵、そう思ってた、王子様に会うまでは…









〜佐之助Side〜
「で、お前はチンピラから少女を救い、その少女を追っていたチンピラを警察に突き出したから遅れたと」
「だからそう言ってんじゃん」
「Есть точн!」
今俺はWhite/Fangの取調室にいる、俺の目の前に座っているのは鬼上司の鹿島 新、そんでもって俺の隣に座っているワンピースの少女は俺が救った少女だ、決して事案じゃねえぞ
「北連人か…」
「そうっす、俺が救った女の子が北連人って俺色々と凄くないですか?」
「お嬢さん、年齢は?」
「16 лет」
「16歳か」
「俺や静流と同級っすね」
「だな」
このセミロングの銀髪ブロンド少女はどうやら一人で天津まで来たらしく、手持ち無沙汰でどうしようもなかったらしく、そこを俺が保護して現在に至る。ちなみにだが表情や仕草、ニュアンスの違いが分かれば外国語を聞き取るのは然程苦にはならない、まぁ個人差あるからおすすめしないが。
「Да,он мой жених,тас что не говори со мнои」
「ブゥーーーッ」
待って、なんかいきなり凄い爆弾発言かまして来たよこの娘、俺にこの組織全体を敵に回させる気か!?
「ほう…、婚約者を名乗るとはお前も偉くなったな…」
「いや違うんすよ!?イリアはちょっと恋愛脳だから…!」
「Меня зовут Ирина・Азимов Спасибо」
どうやら彼女の名はイリーナ・アシモフと言うらしい…、アシモフ?ん?アシモフ!?
「Ирина・Азимовだと…!?」
「Ирина・Азимовって、四堂隊長の名簿に載ってるあのИрина・Азимовか!?」
どうやら俺は、とんでもないものを釣り上げてしまったらしい、まさか四堂隊長の名簿に名前が記載されている少女だったとは…!
「隊長…!」
「あぁ、時は一刻を争う、直ぐに隊長の元へ行くぞ!」
「イリア、付いて来てくれ」
「Что?Что?」
彼女は今ひとつ理解出来ていないみたいだがしょうがない、俺達は全速で一ノ瀬、二伊混合大隊の元へ駆け付けた。
「隊長!」
「遅かったじゃないか二人共、何かあったのかい?」
「いえ、端的に言わせて頂きます、護衛対象が増えました」
「…聞いたかい?冷次」
「あぁ、ばっちりとな」
どうやら俺達の護衛対象が増えるらしい、だが俺達は二伊小隊は要人警護のエキスパートだ、護衛対象が一人や二人増えようが苦にはならない。
「えっと…、本日貴方の護衛を勤めさせて頂きます、White/Fang二伊小隊隊長、二伊 冷次です、Ирина・Азимов様でよろしいでしょうか?」
「Да спасибо сегоданя」
成る程、天津語は話せない訳ではなさそうだが無理に話させる必要はない、要人には北連の方も多い、何の問題もない。
「なぁMr.二伊、これは何の騒ぎだ?」
「Abel氏、此方は北方連合のИрина・Азимов嬢です。」
「初めましてMrs.Азимов、Abel・Blancだ」
「こちらこそ初めましてбарон・Blanc、Ирина・Азимовです。」
かなり流暢な天津語だ、おそらく幼少の頃から学んで来たのだろう、この歳でここまで流暢なのは流石の一言に尽きる。
「私は一ノ瀬小隊隊長を務めております、一ノ瀬 燈矢と申す者です、Азимов嬢、いきなりですが北方連合、ユニオン、ブリタニア、SBによる戦争に付いてはご存知でしょうか?」
「えぇ、もちろん存じております、私達北連はあなた方天津巫國の量子操作技術並びにレギオンの技術を高く買っております、なのであなた方をウチの技術顧問として迎え入れたいのですがどうでしょうか?」
「「「「「ッッッ!」」」」」
全員が絶句した、なんと彼女の考えている事はAbel氏の考えと全く一致しているからだ、とは言え天津には今後一切の戦争に参加しない『不戦の契り』が交わされている為、おそらく…
「お待ち下さいАзимов嬢、私達天津巫國はかつての日本の時代から続く一切の武力行為を捨てる『不戦の契り』がございます、残念ですが断念下さい…」
「何で?」
瞬間、俺を含む混合大隊の全員の動きが止まった、彼女の威圧感によってだ、あんな可憐で華奢な体のどこからドス黒い威圧感が出て来るのだろうか。
「なら、灰崎 佐之助君を下さいな」
「何故、灰崎を…?」
「彼は私を救ってくれた王子様なんです♪私は彼と一緒に居たい、ねぇ、佐之君は私と一緒に居てくれるでしょ…?」
よせ灰崎、その手を取るな!そう叫びたかったが声が出ない、体が動かない、そして彼は…灰崎はなされるがままに彼女の手を
「悪いな」
「え?」
パンッと払った
「…何で…?」
「言っておくが、俺はあくまで俺が助けたいからお前を助けただけでお前を助けたくて助けた訳じゃない、そこんところ勘違いすんなよ」
彼は言う、バッサリと、それも本当に恋をしている少女ならその場に泣き崩れる程の…だが彼女は
「じゃあ何で助けたの?」
微動だにしなかった
「何で助けたの…?助けなくても良かったじゃん…、男は皆そう、期待させて裏切る…力任せで女にしか脳がなくて醜くて傲慢で強欲で怠惰で嫉妬深くて意地汚くて自分勝手なわがままでそれでもって…恐ろしい」
「………っ!」
灰崎も危険を感じ取ったのか臨戦態勢に入る、そんな彼には目もくれず
「そうだ、なら死ねば良い、私の事を裏切る男は道具としか見ない男は、皆、皆死ねば良いんだ♪」
彼女は歌い出した、それはまるで小鳥のさえずりの様で、なのに悪魔の囁きにも聴こえて、それでもってなお天使のラッパの様に聴こえる悲しく醜くて美しい破滅の歌

「Танцуй,танцуй,все танцуют♪
(踊れ踊れみんな踊れ)」
「Танцуй как сумасшедший♪
(狂った様に踊り出せ)」
「一体何を…ぐあぁ!?」
「ぎゃあああああああああああ!」
歌を聞いた隊員達に異変が訪れる、隊員達の眼窩が溶け出し、口から泡を吹き出し倒れ始めたのだ。
「(一体何が…?)」
だが破滅の歌姫は歌うのを止める事はない
「Что вы делаете,если не танцуете♪
(踊らない奴はどうするの?)」
「Вырежьте язык и утолите глаза♪
(舌を切り取り目を抉れ)」
レギオン保有者である俺達の眼窩は溶け出る事は無かったが、その代わりに尋常じゃない痛みが全身を襲っている。
「(くっ…おおっ…!)」
だが殺戮の歌は終わらない
「Это налачо веселого шоу♪
(さぁ楽しいショーの始まりだ)」
「Давай начнеи Один?Два?три!♪
(さぁ始めよう1、2、3)」

「ぐあああああああ!」
「嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!」
「クソォッ…クソォ!」
痛みが全身を駆け巡る、まるで寄生虫に食い潰されるかの様に、痛みが酷くて、なのに体は動かなくて、体を内部から弄られてるみたいで、場所が見えないから余計怖くて
「嫌だ…!まだ死にたくない!」
だけど希望は叶わない、ブチブチ、グシャリ、グチャグチャ、ズブリ、と体から幾千の槍が生え出て来る。腹を、手を、腕を、顔を、目を、鼻を、喉を、耳を、足を、背中を、ありとあらゆる場所から槍が生えて来る。
…もう死んだ、みんな死んだ、私を虐める男達も、王子様を誑かす醜く汚い女もみんなみんな死んだのだ。
「Я люблю тебя принц♪」
私は血の海になった地面の真ん中でぐったりとした唯一無事の佐之君を抱き抱える、156cmしかない小柄な私でも彼を軽々抱ける理由は簡単、私はもう人間じゃないから



私の歌は人を殺す、その姿は伝承上の怪物に例えられ
「сеирна(セイレーン)」と呼ばれた。






次回White/Fang代拾肆節
「殺人鬼も聖者も凡人も」
書いてる自分でも感じたWhite/Fangで一番狂気に溢れた回
そして全滅end(復活するけどね)北連へ連れ去られた佐之の結末は?
祝福の仮面屋の次回作にご期待ください(終わらないけど)

Re: White/Fang(過激グロ注意) ( No.20 )
日時: 2019/11/11 19:01
名前: 祝福の仮面屋

White/Fang代拾肆節
「殺人鬼も聖者も凡人も」


『嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!』
『クソォッ…クソォ!』
『ぐあああああああ!』
聴こえる、破滅の歌が、澄んだ美しくも醜くて悲しい歌声は私達を包み込む。嫌だ、死にたくない、その儚い希望も叶わぬまま、幾千もの槍が私の体から生え出る瞬間…
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
私は目を覚ました、最初に飛び込んで来たのは恐ろしい程の白、どうやら医務室に運び込まれたらしい。
「目が覚めたかい?」
「はぁ…はぁ…貴方は…?」
「かなり魘されてたけど大丈夫?私は青原 霞、White/Fangの専属医を務めさせて貰ってる」
どうやら彼女は専属医らしい、どうりで私のベッドの隣から色んな人の呻き声が聞こえてくる訳だ、私が生きてるなら隊長達も…
「霞さん、私達…一回死んだ筈では?」
「あぁ、確かに君達は一度死んだ」
では何故、私達は今生きているのだろうか?その答えはすぐに解った。
「君達が死ぬ瞬間にレギオン達が盾となったらしくてね、ダメージの多くはレギオンに行っている、故にレギオンは暫く使い物にならないし呼び出せたとしても一瞬だ。だがレギオンは流石だね、主人を守る為に自らの身を犠牲にして損傷した身体を自分達で補うのだから。」
どうやら、私達はレギオンのおかげで生きているらしい、ありがとう、そしてごめん…。
「じゃあ、レギオンを保有していなかった二伊小隊の皆さんは…」
「勿論あらかた死んだな、くそッ、また編成し直しじゃねーか…」
「二伊さん!無事だったんですか!?」
「あぁ、何とかな」
彼は無事だが、彼と副隊長を除く隊員は悉く死亡したらしい、それ故に彼はまた編成し直しだとか色々ブツブツ言っている。だがAbel氏は?彼の生死はどうなった?
「あの…」
「ん?」
「Abel氏は…?」
「あぁ、彼なら生きてるさ、飯島!」
彼は自分の小隊の副隊長を呼ぶ、眼鏡を掛けた知的な男性だった、私の副隊長は渋いおじさん的なイメージあったけど彼も彼で相当だ。
「貴方が…」
「二伊小隊副隊長、飯島 晴矢です、彼は私のレギオンの内部へ入る事で、死を免れたと言っても良いでしょう」
どうやら彼も死んではいるらしい、だがレギオンによって辛うじて生き延びる事が出来た、そう言った所だろう。
「そう言えば佐之は…?」
私は本来聞いてはならない事を聞いた、知っておきたかった、佐之は今どうなっているのか。
「佐之くんは…残念ながら連れて行かれてしまったよ」
「隊長!」
「一ノ瀬、体は大丈夫なのか?」
確かに隊長の損傷が一番酷かった筈だ、そんなものも数時間で治すレギオンの治癒力に今更ながら恐怖する、それでありながら隊長は話を続けた。
「彼女…Ирина・Азимовは、歌で人を殺す能力を持っている、彼女に長期戦は無謀だろう。なら我々に出来る事は一つ」
「短期決戦で叩き潰す…か」
「そういう事だ、我々も覚悟を決めなければならない、レイヴンの計画を、世界の戦争を止めなければならない。」
「ですけど…、現状使えるレギオンは三島隊長のを除いて全て非・戦闘型の個体です、とても彼女と渡り合えるとは…」
そうだ、確かに彼女は不意打ちとは言えレギオンを出すは暇を与えない程、一方的に私達を蹂躙した。戦闘用がいながらこの結果では、非・戦闘用の個体で言っても結果は目に見えている…
「その心配はない」
はずだった、その声の主は
「司令!」
「総力戦となるなら私のレギオンも出そう、君達の様に応用性こそないが戦闘に特化している、汎用性を重視した君達のレギオン以上の戦力になるだろう。」
東 総二郎、White/Fang最強の男、彼のレギオンは現状の技術では不可能なC-8の個体を使っていると噂されているが、真実は語って貰えまい。だが私達も着々と進めている、鴉と、世界と、全てを敵に回す覚悟を。










〜レイヴン 本拠地〜
「ねぇ聞いた?カンヘル」
「ん、おぉ…何をだ?カミラ」
俺はカミラに聞く、大体聞いてなかったがWhite/Fangが全滅したんだったか、まぁそれは明らかなデマだろう、狼はその程度で滅ばない事は知っている。
「もう!大体聞いてないでしょ?」
「解ってるじゃねぇか、それが俺だ」
カミラは心底不満そうな顔をする、そんな顔するなよ、余計可愛がってやりたくなるじゃねぇか。
「ホントしっかりしてよね、レイヴンリーダーにして葛城家の当主…『葛城 真一』くん」
「あぁ、楽しみにしてるぜ…愛しの娘がどこまで人間を辞められるか…ククッ、ッハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
俺は声を上げながら笑う、久方振りに笑った気がするがどうでもいいや。
「さぁ早く悪まで堕ちてこい、可愛い娘よ」

















次回White/Fang最終節
「めくるめくのEveryDay」
第壱幕は次回で終了、そして遂に静流の父、葛城 真一登場。
今回はかなり短かったけど元々負けイベの後日談をそんな長く書く必要はないのでね。
(それが俺のスタイルです)

Re: White/Fang(過激グロ注意) ( No.21 )
日時: 2019/11/11 21:36
名前: 祝福の仮面屋

White/Fang最終節
「めくるめくのEveryDay」






〜天津巫國
首都・東楼〜
今、私はWhite/Fangの食堂にいる。体は大丈夫なのか?本当はもう少しリハビリしておきたいんだが、状況が状況故にそうゆっくりとしてはいられない、医師が言うにはおよそ一週間は眠っていたらしく、その間は点滴をしなくても大丈夫だったらしい。
どうやらレギオンの治癒力を得る…即ち少し同化する事で、運動以外で体に溜め込んだ栄養を吸収せずに残す事が出来る様になった、我ながら化け物だと思うがレギオンのパートナーになった時点で人間ではないのかも知れない。
大会議室では、東楼を含めた五つの首都の首脳会談が行われている、世界戦争が起ころうとしている今、今後の天津の在り方を考えているらしく、私達一ノ瀬小隊の隊長も参加しているし他の隊の隊長も参加しているだろう、他部隊の隊長はアクが強いからウチの隊長が胃を痛めていないと良いのだが…。
当然一般市民にこの事は明らかにされていないから発覚後にどんな報道が起こるか解ったものではない。



拝啓お爺ちゃん
私は今、お爺ちゃんの思惑通りに忍として國の為に働いています、私や佐之、そして諸外国の子供達の名前が記載された名簿の真相は分かっていないし、父ともまだ会えていません。
お母さん、お爺ちゃん、どうか私達を見守ってください。
敬具














〜北方連合
首都・Гангут(ガングート)〜
私は、今佐之君と一緒に自室にいる。彼はまだ寝ているがレギオンの能力により体を効率的に改造されているのだろう、彼は私の理解者で、必ず私の元へ来る。
私は彼が好きだ、私を助けてくれたのもあるが彼は私の事を邪険にしなかった、この基地の中の人達は殆どが男で数少ない私達女は虐げられていたから、彼に助けて貰ったのは私にとって大きな革命だったのかも知れない。私の歌が殺すのは私を憎んだ、私に怒りを宿した人間だけだから昏睡するだけだった彼は私に憎しみや怒りを感じなかったのだろうか、その真実は分からないし聞いたら何を言われるか分からないから良いや。
所長秘書がちょっと囃し立てるけど私は出て行かない、私は今とてつもなく眠いからだ。私はもっと睡眠を貪り尽くしたい、空気を読めない奴は死ねば良い♪
Сожги ceбя пламенем копья♪
(竃の炎でその身を焦がせ)
Давай начнем один? два? тpи!♪
(さぁ始めよう、1?,2?,3!♪)

すると扉の向こうで所長秘書が焼ける音と彼女の悲鳴が聞こえる、この声だ…この恐怖と絶望に塗れた声だけが私を潤してくれる♪
私は眠り続ける、だから今の私は可愛い可愛い
Cпящая пpинцеcca♪(眠り姫)












〜ユニオン
首都・Enterprise(エンタープライズ)〜
研究は順調だ、Graham・Tyler…面白い事に彼は体の強度が人間のそれではなかった、まるで人でない存在として生まれるのが前提だった様に、そして何より興味深い点として彼は翼の様な器官を出す事が出来るのだ。だが最初はこの器官の操作に慣れていなかった為か私の部下が5人死んだ、まぁ我が国の大義の為なら微々たる犠牲だろう、何の苦にもなるまい。
Professor.Aaron!と私の助手が私の名を読んだ、私はここではprof.Aで通っているのだが…まぁ良いか、この興味深い実験体…彼は我々の間ではこう呼ばれている。
The,Hero(英雄)と
そう呼ばれている彼だが、私の目には悪魔にしか見えなかった。










〜ブリタニア
首都・Warspite(ウォースパイト)〜
元気に外で遊んでいる少年…Jack・Thomasは私達ブリタニア最後の切り札だ、かつては強国と謳われたブリタニアも近年では諸外国に遅れを取っている、天津で使われているレギオンの技術を…一刻も早く我々も導入しなければならない。
私はもう一度Jackを見ると彼は手を振って来た、本当に人懐っこいなと思いながら見ているとQueen・Micheraと呼ばれた、私の護衛の男だ。
私の名はMichera・Euclid、ブリタニアを守護する騎士団の女王也。













〜セントブリーズ
首都・Richerieu(リシュリュー)〜
俺は誰か?勿論、CAD…通称魔獣狩りの科学班長を務めるAbel・Blancだ、俺は天津巫國の技術提供によりレギオンとの融合実験を再開する事にした、あの廃墟…Thunder・Voltにいた個体Chloe4型(クロエヽ)の回収と解析及び処分は完了した。
俺はシリンダー型液体槽の中の少女を見る、Chloe・Alain、それが彼女の名だ。
彼女は生まれつき左腕が無かった、だからレギオンの細胞を利用した義手を提供したのだ、だが当時の技術では未知の存在であるレギオンを制御出来る筈もなく、彼女を宿主とした新たな生物『キメラ』として生まれ変わった。
やはり世の中は刺激と未知との遭遇ばかりだ、何事もMerrily(楽しく)Merrily(愉快に)Merrily(痛快に)で無ければならない。








始まる、世界の命運を分かつ戦いが













White/Fang代壱幕 完結
次回代弐幕代壱節
「どれだけ背丈が変わろうとも」
代壱幕はこれにて終了、今回は台詞一切なしの回想回とさせて頂きました。
皆様には楽しんで頂けたでしょうか?コメント等、いつでもお待ちしております。
White/Fangの更新は暫くは致しませんのでご了承下さい、代わりに新作
「没落魔女の大魔導(プロトコル)」を開始致します。
こちらはWhite/Fangと違って王道学園バトルファンタジーですのでお楽しみに、またいつかお会い致しましょう。
フォッフォッフォッ…

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