ダーク・ファンタジー小説

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『たのしい!』わるいこのくに【確定版?】
日時: 2021/01/03 17:05
名前: ドレティカ (ID: xoJWIaF4)

今まで見てた人すみません。
どうしても支離滅裂な文と内容が許せなかったので書き直します。
あんまり文章力あがってないけど!もしかしたら前よりもひどくなるかもしれないけど!
どうぞ長い目で見てください…


>>1~>>?1話「わるいこのくにのシロノワール」

Re: 『たのしい!』わるいこのくに【確定版?】 ( No.1 )
日時: 2021/01/03 17:09
名前: ドレティカ (ID: xoJWIaF4)

人気がない、雨の降る街の中を、白い化け物は靴も履かずヒタヒタと歩く。
小学校低学年ほどの背丈しかないその化け物は、迷う事無く公園の奥の木の下へと
歩いて行く。それが足元の草を掻き分けると、毛の生えた総総とした鳥の雛が地面に
落ちていた。彼はその幼い命をそっと手ですくい上げると、自分より遥か上の巣に
背伸びをして、いれてやろうとする。その瞬間、声が響く

「また"良い事"をしているの?」

化け物は錆びたブリキの人形のように固まってしまった。その形に手がかかる。
肌色で、指は五本。声の主である女性は顔も身体も人間と同じ形をしている。
彼女は白い化け物に怒るでも無く、「あなたはとっても良い子なのね」と言ったのち、微笑みを浮かべて
化け物を見つめた。化け物は慌てた。慌て、その場で立ち尽くし、目を散々泳がせた末に、

雛を手から土へと落とした。そして、脚をあげ、その雛の上へ降ろす。
罪悪感と恐怖により震える、白い毛に覆われた脚をゆっくり、ゆっくり、まるで
叶わぬ抵抗をするように。女性は、尚もその様子を微笑ながらに見守った。
我が子を見守るのと同じ目で。

雨の公園に、後味の悪い雛の喚き声と、小気味の良い何かの潰れる音が消えていった。

白い化け物は安堵と罪悪感に襲われ今にも胸が張り裂けそうだった。
しかし、黒服を来た女性は尚も笑顔のまま静止している。何かを期待する目。
そしてその口から出た言葉は

「頑張って、"シロノワール"」

名前を呼ばれ激励された化け物、〈シロノワール〉は卒倒寸前だった。
ここまでさせておいて他に何を望むのか。


頭上にある鳥の巣から、母を求める幼い鳥達の声が響き出した。


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