シリアス・ダーク小説

半死半生の冒険記
日時: 2020/04/04 19:03
名前: 星騎士
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12739

初めまして。
最近まで読み専だったんですが、
ちょっと書いてみたいなと思い、書くことにしました

目次は、ある程度コメントが増えたら作ろうかと思ってます
文章力はあんまり自信がありませんが、読んでくれたら嬉しいです。

たま〜に、コメントの最初の部分に作者の呟きがあることがあります
コメントや感想は全然書き込んでくれても構わないです!是非!
見返した時に誤字脱字などがあった時はすぐに修正しますので、気にせずにお読みください……

※残酷な表現を使う場合がありますので、苦手な方はご注意ください

1コメに登場人物を書いてありますので、「コイツ誰だっけ……」ってなったら読んでください

目次
人物紹介 >>1 イッキ見用>>0-
プロローグ >>2-4 屋敷編>>5-7 ローナとの出会い >>8-10
悪魔との契約 >>11-12 冒険者の街 >>13-15 冒険者ギルドとクエスト >>16-18
アロマラット >>19-21 魔術師シーナ >>22-23 盗まれた魔法剣 >>24-25

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Re: 半死半生の冒険記 ( No.25 )
日時: 2020/04/04 13:13
名前: 星騎士

作者コメント「目次また更新しなきゃ……」
気づいてる人はいるかも知れませんが、目次を追加しました。
今のとこ毎日投稿!でも6日から学校だから更新ペース落ちるかもしんないです……!
後、目次と一緒に作者プロフィールも作ってみたので、是非!(隙あらば宣伝)

2000文字ぐらいで収めたかったんですが、色々と詰め込んで2500以上になってしまいました……
まぁでも、某小説サイトだと1話の平均文字数は4000〜5000って聞きますし!?大丈夫大丈夫!

(長くなって)すいません……。


第18話「盗賊団と聖騎士」



やばい、どうしよう。何も思いつかない
チラリと隣に視線を向けるが、バーンも固まったように口を空けたまま動かない

「……あ、う」


「おい、さっさと答えろ。何してんのか聞いてんだよ!」

黙り込んでいた僕たちに、恐らく盗賊の仲間であろう男はさらに怒鳴りつける
僕はいつでも戦闘に入れるよう、短剣に手をそえて抜刀の体勢に入る。

『やる気か?僕ちんはいつでもいけるぞ。』
いや、むしろ出ないほうが助かるかな……

『何だと!?』
違う違う。

確かに、くろ丸なら目の前の3人ぐらい倒せるだろう。……でも、そうなったら確実に仲間を呼ばれる。
さっき部屋の中を見ただけでも20人以上はいた。悪魔の力をこんな大勢の人がいるところでは使えない。
最悪、大通りまで抜ければ誰か異変に気づくだろうし、ここは頑張って逃げ切るしかない。

僕は、敵に気づかれないように隣だけに聞こえるような小声でバーンに話しかける

「……バーン、僕が抜刀したら全力で大通りまで突っ走れ。そんで、騎士団でも警備兵でも何でもいいから声をかけてきてくれ。」
「ふ、ふざけんな。……俺様に仲間を一人置いて逃げろっていうのかよ!」

焦ったように小声で声を荒げるバーンに対し、僕は冷静な声で諭す

「……逆に武器がないのにどうやって戦うんだよ。足止めぐらいなら5分……、いやごめん、やっぱ3分ぐらいならいけるからさ」
「……け、けどよ」

「なぁにコソコソ話してんだ!こっちの質問に答えないってことは………そういうことでいいよな?あぁ!?」

盗賊の一人が声を荒げ、腰にかけているカットラスのような短剣に触れる。
ったく、こういう奴らって決まって短気だよな………

「……10秒数える。バーンは先に逃げろ。そして助けを呼んできてくれ」
「……お、おい!」


「……10、9、8、7、」

腰から短剣を引き抜く、いつもの戦闘態勢に構える
それを見た盗賊3人は、笑みを浮かべて同じように抜刀する

「話が早くて助かるぜ」

「……6、5、……ごめんゼロ!走れ!」

盗賊がこちらに向かって短剣を構えて走ってくるので急いでカウントダウンを止める。
バーンは一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに顔を引き締め、全力で盗賊と反対方向の出口に走っていった

走り出したバーンを見て、盗賊の一人……Bでいいや。左に居た盗賊Bが投げナイフのようなものをバーンの背中に向けて投げる
「逃がすかよ!」
「させるかよ!」

その投げナイフを持っていた短剣で弾く。丁度真上に弾いたのでついでにキャッチ

「これ要らないなら貰うよ、っと」

右に自分の持っていた短剣、左に受け取った投げナイフを構える
決めポーズみたにしているが、今のは我ながらカッコよくないだろうか。

………くろ丸と契約してから、反応速度と敏捷さも上がった気がするな
盗賊は怯むことなく、むしろイラついたようにギロりとこちらに視線を向ける

「カッコいいことしてくれるなぁオイッ!」

『ちゃんと前見ろ。』
「あ、っぶな!」

すぐそこに盗賊3人の走ってくる姿があった。
ギリギリまで迫っていた盗賊Aの縦に振り下ろされた短剣を咄嗟に弾く。

弾いた後、そのまま無防備な腹に向かって蹴りを入れる。
後ろに下がって距離を取ろうとするが、右にいた盗賊Cが同じ短剣で追撃をしてきたので、しゃがむように回避する。
反撃が怖かったのでそのまま転がるように背後に回り、距離を取る

転んでもタダでは起きてやんないぞ!

「そこ!」

背後に回った後、盗賊Bの足に下段蹴りを入れて転ばせる。
盗賊Bは倒れる時に頭打ったようで、頭を抑えてもだえている


アレ……?以外といける?


そのまま後ろにステップし、体勢を整えようとする、

順調に思えたその時、

「このクソガキッ!」
「うわぁっ!」

倒れていた盗賊Bは僕に向かって手を伸ばし、皮鎧のズボンを掴む。
受身を取れず、そのまま崩れるように横に倒れる

……あ、やっば

それをチャンスと見た右後ろにいた盗賊Cが容赦なく蹴りを入れる

「おらよッ!!」

「がふっ!?」

わき腹に激痛が走り、押し上げられた胃から嘔吐感が込み上げてくる
不味いッ!

ズンッ!

立ち上がろうと手に力を込めるが、その上から足が勢いよく踏みつけられる

「……う、ぁッ!」

踏みつけられた手が変な音立てる。激痛から力が入らない。
何とか目線を盗賊のほうに向ける。
盗賊Aと、倒れていた盗賊Bがゆっくりと起き上がり、近づいてくる
その後ろのアジトから、次々と仲間らしき人達が出てきている


……本気で、やばいかも。



真ん中の盗賊Aは体についた土埃を払うと、うつ伏せになって倒れる僕の背中に足を乗せる

「身なりからして冒険者。……Lv3か4ってとこか?ただのガキかと思えば以外と手こずらせやがってッ……」

盗賊Aは、手に持っているカットラスを倒れている僕の首元に添える。
鋭利な刃物を近づけられ、頭が危険信号を出している。

そのままカットラスを振り上げ、狙いを定めるように手を泳がしている
「まぁー、勉強になったろ?ベルクード盗賊団に逆らうとどうなるかってな!」



くろ丸の、怒ったような声が響く

『もう我慢できんッ!!出させてもら「──そこまでだ」』


そこに被せるように、よく響く声がした

『んぅ!?』


くろ丸は、出鼻をくじかれたよな、戸惑った声でうろたえた
痛みを堪えて顔を動かす。路地裏の暗さに慣れていた目が、急な光によって眩む

誰だ?

足を乗せていた盗賊も、警戒したように下がってじっと見ている
「誰だてめぇ!」

段々と光に慣れ、姿が見えてくる。
バーンが呼んでくれたのだろうか、随分と早い。
……後でお礼言わないとな……。


「こんな路地裏で少年に恫喝とは関心しないな」

凛とした、路地裏全体に響くような声がする
まず目に入ったのは黄金に輝く光を放つような髪と、綺麗な碧眼に整った顔立ち。
次に、すらりとした長身に存在感を放つ、真ん中に盾と剣の紋章青が入った騎士服のようなもの。

あれは……帝国騎士の紋章だったはずだ。子爵だった時に帝都にも何度か行ったから見かけている
でも、僕が見た帝国騎士より、大分服装が豪華なような……


「てめぇが誰だって聞いてんだよ!」

盗賊Aは痺れを切らしたように怒鳴る。
だが、後ろにいる盗賊のうちの、何人かは察したように顔を青くして黙り込んでいる


颯爽と現れた男は、顎に指を当ててゆっくりと言い放った



「そうだな……、聖騎士っていったら伝わるかな?」

Re: 半死半生の冒険記 ( No.26 )
日時: 2020/04/05 11:07
名前: 星騎士

作者「ぼくにねぇみんぐせんすをもとめないでね」
明日から学校だぁ……


第19話「聖騎士レオニクス」




帝国には聖騎士隊という帝国騎士団を統べる最上位に位置する騎士隊がある。
『聖騎士』は、帝国騎士団の中で優れた騎士が実績や信頼を得て皇帝から授かる称号だ。
ある者は竜を殺し、ある者は数多の戦争で活躍し、ある者は武勇や名声により授かった
帝国の男性なら誰もが一度は憧れる騎士の中の騎士。

それが、聖騎士






「なっ……!?」
『何だこやつ!?』

盗賊Aは驚愕の表情を見せ、怖気ついたように一歩下がる
後ろの盗賊達から色んな声が聞こえてくる。
盗賊Aはすぐに振り向き、後ろの盗賊達に怒鳴りつけるように指示を出す

だが、その声も震えが滲んでいる

「……い、急いで伝達係に伝えてこい!緊急Bだッ!」

緊急Bとは、何かの作戦の名前だろうか。

盗賊団は、我先にと逃げる者や、テンパってワタワタと動き回っている者がいて、
統制もロクに取れていないようだ。何人かは何故か屋根に上って逃げようとしている。
ただ、聖騎士はそれ止める様子はなく、ただジッとアジト見つめている


すると、聖騎士の後ろから聞きなれた声がした

「──大丈夫からアレンっ!はぁ……はぁ……、後…おっさん……速すぎ……」

「バーン!大丈夫じゃないけど助かった!」

息を切らしたようにバーンは壁に手をつけながら、呼吸を整えている
そこで、バーンの魔法剣が盗まれていることを思い出す

「……あっ、バーン!魔法剣がまだアジトの中だ!」

「分かった!」

踏まれた右手を引き戻し、左手で立ち上がろうとする。
蹴られたわき腹から痛みが走り、再び倒れる
それを見たバーンが慌てたように寄ってくる

「だ、大丈夫かアレン!?」

「……おっと、すまない!まずは君の救助が先だったね……」


聖騎士は何かを呟くと、左手を僕に向かってかざした

「……?」

聖騎士の左手から緑色の光が放たれ、僕の体を包むように纏う
さっきまで感じていた痛みが緩くなっていき、体が暖かくなっていく

「……回復、魔法?」
「初級だけどね……。気休め程度だから、無理はしないほうがいい。」

初級にしては効果あり過ぎじゃないだろか……?
初級っていったらアレだぞ。かすり傷負った時に使うような魔法だぞ。

「後、バーン君だっけ。魔法剣は僕が取りに行って来るから君は待ってて」
「え、あ……」

聖騎士はそういうと、ゆっくりと部屋の中に入って行った

「……中にまだ人いるんじゃ」



バギンッ ドゴッ ガッシャアァンッ!
「……こ、こっちに」ガンッ ドンッ!
「ひっ」バキッ!「……く、くんなああぁぁ……」パリンッ!



『まぁまぁだな』

「………」

何か、大地震があった時の家みたいな音するんだけど……
中で何が起こっているのかを想像しながら、痛みも大分マシになったのでゆっくりと起き上がる

「……も、もう何もしない!本当だ!……」

ガッ……ドンッ

乱れた服を手で直していると、扉と一緒に盗賊の一人らしき男が吹っ飛んできた。
見事に気絶していているが、死んではなさそうだ。

はは……やっば。

バーンと目を合わせて苦笑いしていると、中から入っていった時と同じ足取りでゆっくりと聖騎士が出てきた
手には赤く、黄色の紋様が入った鞘に、宝石のついた柄がある剣

バーンの魔法剣だ。

「バーン君の探し物はこれかな?」
「おぉ!それだそれ!おっさんありがとな!」

「……おっさんって呼ばれるような歳でもないけどなぁ」

バーンは魔法剣を受け取ると、確かめるように素振りを始めた
聖騎士はバーンが素振り始めたのを見て、僕のほうに向き合った

何か、言わなくては。

「本当にありがとうございました!……えっと」

……名前なんだろう。
聖騎士なんて誰もが知ってるから名前さえ聞けば思い出すと思うのだが……

「レオニクス」
「え」

「レヴァイア・デューク・レオニクス。それが僕の名前」

「はあぁぁぁぁ!?」

素振りをしていたバーンが仰天したように反応する。

「あー、あれね。うんうん。」
……あらやだ。伝説の聖騎士隊の隊長さんじゃないですかぁ!
バーンさっき思いっきりおっさんとか言ってたけど死刑確定なんじゃないかな。

「と、とりあえず土下座……」

駄目だ。もう子爵じゃないけど、子爵だったとしても天と地の差があるようなお方だ。
……そう言えば僕、先に名乗らせちゃったんだけど……侮辱罪で死刑だろうか。
やだなぁ……。死にたくないなぁ……。

「んんー!?何で土下座!?いいっていいって!」

地面に手をついて頭を下げてきた僕に対し、レオニクスさんは慌てて体を起こしてくる
あぁ、イケメンって性格と比例しないと思ってたけど違うんだ……。

「さ、先に名乗らせてしまってすいません……。僕はアレンです」

「そんなことか……。別にいいよ!僕はそういうの気にしないから!」


あぁ、もう信者になるわ。
とりあえず素振りを再開したバーンの頭を引っぱたいてお辞儀させる

「バーンもお礼、言わないと」

「ん?……あぁ!おっさnべふっ!?……レオニクスさん、ありがとな!」

こ、こいつ……。途中で一回叩いたのに堂々とタメ口……。
レオニクスさんは、何故か小さく吹き出して笑った

「うんうん、元気だね。」
「はい……、馬鹿がすいません……。本当にありがとうございました」
「馬鹿って誰だ!」
「お前だよ」

「じゃあ、僕は戻るからまたどっかで会おう。それと、もう路地裏とか、危険な所に行っちゃ駄目だよ?じゃあね」
「はい!気をつけます」


路地裏を抜けて大通りに出る。レオニクスさんはまだ調べることがあるそうで、もうしばらく残るそうだ。、
やっぱり大勢の人がいるので所々から声がするな……。
後ろからバーンが背中を叩いて肩を組んできたので、とりあえず受け止めて一緒に歩く。
まだお昼過ぎだが、今日はもう疲れたし、適当にブラブラ歩くのもアリかな……


『どうでもいいが早く僕ちんにオークの串焼きを奢るのだ!はーやーく!』

居たんだ。

『!?』

Re: 半死半生の冒険記 ( No.27 )
日時: 2020/04/07 10:09
名前: 星騎士

作者コメント「昨日更新サボってすいませんでしたあああぁぁぁ」
リアルでちょっと色々ありまして……。週末は2回投稿するつもりなんでゆるちて……
レオニクスこと、レオさんは後で人物紹介に増やしておきます。


第20話「パーティ結成」



この街に来てから3日目。
まだ3日しか経ってないとも言えるが、いかんせん内容が濃すぎて1週間に感じる今日この頃。
アロマラットのクエストを達成した後、ロクに受付人と話しもせずにバーンの魔法剣を探しに行ったので怒られてしまった。

相変わらず行列のできている隣の受付に苦笑いし、別にいないわけでもないけどやっぱり人が少ないジェラルドさんの列に並ぶ。
冒険者ライセンスを更新し、右上にある数字が変わっていることに気づいた

「Lv……2。」

なんか、パっと変わったから実感ないな……
けど、これで赤クエストボード、言っちゃえばもっと危険なクエストに挑むことができる。
冒険者ライセンスをボーッと見つめている横で、バーンもLvが上がったとはしゃいでいる。

「本当は昨日のうちに伝えたかったんだけどな……。まぁ、おめでとさん」

受付人のジェラルドさんが困ったように苦笑いしながら小さく拍手してくれた。
「これでLv2だ。今までは緑のボード、雑用や一般人でもできるような討伐クエストしか受けれなかったが、Lv2以降は赤の赤ボード、言えば本格的な討伐や採取、指名依頼なども受けれるようになった。簡単に言ったが、わからないことがあったら聞きに来い。」
「はい!頑張ります!」

隣ではしゃいでいたバーンが、興奮したように声を上げながら肩を組んでくる

「アラン!早速赤いクエストボードから何か行こうぜ!」

僕も今すぐに行きたい所だが、まだ大事なことが終わってない。
「の前に、ジェラルドさん、パーティの結成をしたいんですけど……」
「ああ、パーティね。おーけー、ちょっと待ってろ。」




「この石版は?」

ジェラルドさんが奥に行って持って来たものは、ライセンスを更新する時に使う石版に似たような物だった。

「ここにパーティに入る人の指紋を読み込んで、パーティ名を中央の四角いところに書くんだ。」

相変わらず仕組みがよく分からないけど、ここはそういう物だと飲み込む。

「パーティ名、か……。」

ぶっちゃけ何でもいい。

……そもそも、パーティ名というのはある程度実績や信頼を得て周りに認知される。
パーティ結成の際にどのパーティもパーティ名は決めるのだが、Bランク以上になってから覚えられることが多く、
そのため、あまり成長の見込みがないCランクのパーティ名など誰にも認知されない。(だからパーティ名だけ派手なCランクパーティなど良くある)
重要ってわけではないが、適当につけたらそれはそれで呼ばれる時に困る……

どうでもいいわけではないが、それっぽい、カッコいいパーティ名にしたいな……
バーンがたくさん閃いたらしいので、とりあえず聞くとする

「双炎(ツインフレイム)!」
「却下。カッコいいけど、別にこの先も二人だけってわけじゃないだろうし……流石に」

「炎獄(ヘルフレイム)!」
「僕の要素皆無なんだけど。」

「炎剣と短剣!」
「だっさ」

駄目だコイツ。
そういう僕も何一つ考えていないのだけど。なんかこう、イタいパーティ名は後々後悔しそうだしなぁ。

うーん、どうしたものか。
こういうのって、以外と簡単なものでもいい気はするけどな……

龍……火炎……花…剣……白……うーん、何か違う。

イタすぎず、単純すぎず……
と考えていると、ジェラルドさんが珍しく呆けたような声を出した

「あ」

振り返ると、何やらバーンが石版に向かって書き込んでいる。
突如、機械的な声が石版から聞こえた

『Cランクパーティ名「超炎魔焔絶剣」を新たに登録します。──登録完了しました。』


────はぁ!?


「よぉしっ」


ガッツポーズを決めたバーンの頭に思いっきりチョップし、両頬をつねる
ジェラルドさんは何故かお腹を押さえて肩を震わせている。何故だろう。

「よし、じゃない」
「は、はひふんだほ!」

「何すんだよ、じゃないよ!僕のセリフだよ!」

まず超炎魔焔絶剣って何……。意味わかんないし語呂が悪すぎる……。

「はっほいいはん!」
「かっこよくない!5年後とかに絶対後悔するタイプの名前だよこれ!」

さっきからずっと笑っているジェラルドさんに、睨むように質問する

「ジェ、ジェラルドさん。これって変更できないんですか……?」
「……すまーん!」

「あ、ちょ!?奥に逃げんなー!」


………その後、何度も石版をイジったが、変更はできなかった。

こうして2人組のCランクパーティ「超炎魔焔絶剣」は新たに誕生した


────────────────
作者コメント「超炎魔焔絶剣ッッッ!それはッ!特に意味はないッッッ!」

Re: 半死半生の冒険記 ( No.28 )
日時: 2020/04/07 21:13
名前: 星騎士

ほいっ!昨日の分!これで許してつかぁさい!
(真面目な話、学校が始まったら毎日更新は厳しいかもです……)

閑話です。主人公視点じゃないのでそこには注意を。
とりあえず書きたい設定を書きまくったので、ネタというよりシリアス寄りですね。



第21話「最悪の予兆」




「ジェラルドさん、このクエスト受けたいです!」

「分かった。……ほい、今回のクエストはお前らが普段行っている森の奥の、バルク山だ。おうとつの激しい傾斜面や隠れるものがないから、当然危険度も増す。持ち物や地図をちゃんと確認してからいって来い。」
「分かってます!行って来ます!」

最近冒険者になったばかりの、明るい白髪の少年と赤い少年にに手を振って送り出す。
Lv2となり、赤クエの受注が可能になった今が、一番駆け出し冒険者にとって危ない時期なので、しっかり注意をする

俺はジェラルド、この冒険者の街バルドラインでギルドの受付人として働いている。

受付人というのは、ただクエストを受注しにくる冒険者を待つだけの仕事じゃない。
日に日に積まれていく書類の整理や、クエストの取り寄せなどもあるが、厄介なのは……

「──お前が抜かしたんだろうか!」
「何ほざいてやがる!元々俺が居た所をお前が割り込んできたんだろうが!」

冒険者同士の喧嘩の仲裁だ。
もう20年もこの街で過ごしたわけで、冒険者にこういう輩が腐るほどいるのも、もう慣れた。
別に慣れたからって、怖くないわけではない。筋肉ムキムキの大男の喧嘩なんて関わりたくもないのだが、
放置するとそれはそれで厄介なことになる。殴り合いで椅子やテーブルが折れるのはしょっちゅうある。
別に弁償させるのでどうでもいいのだが、……周りにいる暇な冒険者が煽るのだ。
火に油を注ぐようにワイワイされるので、無視して自然消滅を狙ってもたいがいが大事になる。

だから、そうなる前に受付人という立場を利用して鎮火する必要があるのだ。

「んだとぉッ!?」
「あぁ!?上等だゴラァ!」

「──冒険者規約第6条、ギルド内における暴力沙汰は如何なる理由があろうと禁じる。」

「……んあ?」

「そうだな、罰則は金貨5枚か冒険者ライセンス剥奪、もしくはその両方が課せられます、と。」
「………」
「金貨5枚って、高いよな。払いたくないよな。冒険者ライセンスもなくなっちゃったらギルドからの支援は一切受けれないしクエストの受注も無理だ。そんなんで生計は立てれないよな。」

「………」
「つーか左のおっさん、この指導も二回目だよな。2回目以降は反省の色がないとみなして罰則も厳しくなるって知ってた?」


……さて、堂々と啖呵きったけどこれで逆上されたら「上に報告する」という最終切り札を使うしかない。
頼むッ!いい年したおっさんなんだから分かってくれッ!怖いの無理ッ!



「………………チッ」

よし、何とかなりそうだ。

「どうしてもエルマさんの列に並びたいならジャンケンだ。……それでいいな?」
「……わーったよ。クソッ」

─────────────────

「はぁぁぁ、疲れた」

別に冒険者同士のいざこざなんて珍しくもないが、こう毎日されると精神的にくるな……
今は、ギルドの関係者のみが入れる休憩室で、1時間の休憩を取っていた。
自分の肩を適度に叩いていると、同じテーブルに水の入ったコップが二つ置かれる。

「ジェラルドさん、お疲れ様です!」
「あぁ、エルマさん、お疲れ様です」

元気に挨拶してきたのは、いつも俺の隣の受付口で行列を作っている美人受付嬢こと、エルマさんである。
渡されたお水を有難く頂き、何か話題になるものを考えていると、向こうから話を振ってきてくれた。

「さっきは大変でしたね……」
「……まぁ、大変っちゃ大変ですけど、これも俺の仕事の一つですし。」

「でも、エルマさんも凄いですよ。冒険者の行列を毎日こなしてるんですから」

本当に凄い。俺なら半日でギブだ。
それでいて、こんなに元気なのも更に凄い。
俺のあまり考えずに行った褒め言葉に対し、照れたように手で否定する。

「そ、そんなことないですよ。」

美人は居るだけで徳だ。
荒んだ心が浄化されていく……



しばらく、他愛もない話で時間を潰していると、
エルマさんが急に真面目な顔をして聞いてきた

「……そういえば、聞きました?」
「ん?何ですか?」


「バルク山で、緑竜が確認されたらしいです。それも、死体の状態で。」
「なっ……!?」

何で、そんな大事がギルドに伝わってないんだ?緑竜は竜種の中でも弱い位置にあるが、それでもBランクの上位モンスターだ。
その緑竜を越える魔物が街の近くで出たとなれば、当然大騒ぎになる。

こちらの疑問が分かったのか、エルマさんが慌てたように訂正する。
「あ、でも!この情報が入ったのは今朝のことなので知らなくてもおかしくはないですよ!」

「……調査クエストは?」
「もう司令部が出しました。Bランク以上で受注可能。もしその魔物を捕らえることができれば報酬は金貨100枚。その魔物に関する情報提供で金貨1枚。帝国騎士団の方も調査しに来てるらしいです!」

金貨100枚……。多い気もするが、
まぁ、緑竜を超える魔物となれば妥当な値だろう。
最悪、Aランクモンスターである可能性もある。

「……そうですか。後で調べておきます」
「ただの噂かも知れないですし、そんなに気をつめなくても大丈夫ですよ!」

「でも、緑竜の死体があったのは確かなんですよね?」
「それは、そうですけど……。あぁ!急に怖くなってきたのでやめてください!酔っ払った冒険者の報告だし、う、噂だー!」


酔っ払いの証言かよ……

彼女の言うとおり、ただ見間違いかもしれない。


……ただ、何なのだろう。



いつにも増して嫌な予感がする

Re: 半死半生の冒険記 ( No.29 )
日時: 2020/04/08 22:04
名前: 星騎士

作者コメント「一回書いたの全部ボツになりました」(死んだ目
遅くなってすいません……。でも萎えてたんです………。
まだ閑話続くので、主人公視点に戻るのはもうちょい先です。
とあるおっさん冒険者の視点です。


第22話「調査クエスト開始」



「ガンズ、お前も調査クエストを受けるのか?」
「あったりめーよ。こんな美味しいクエストを受けずにいられるかよ」

緑竜を倒したとされる未確認魔物の討伐で金貨100枚、その魔物に関する情報提供だけでも金貨1枚。
ギルドが何考えてんのか知らねぇが、俺にとっては美味しいクエストだ。
隣にいる、弓使いのエイクが興奮したように声を上げる

「噂じゃ、あの『天地雷鳴』にギルドが直々に指名したらしいぜ……?」
「へぇ……、面白そうじゃねぇか」

あのAランク様がねぇ……。いったい何が出ると思ってるんだか。
だいたい、緑竜は竜種でも下位に位置するドラゴンだ。俺はソロで討伐したことがあるし、
自慢じゃないが、俺は『豪腕のガンズ』として有名だ。Lv6の俺が、今更緑竜如きに何をビビれと言うんだか。

調査クエストを受注し、集まったBランク以上の冒険者で入り口に人だかりを作る。
受付人のジェラルドが先頭に立ち、腕を上げて注目を集める。

「あー、一旦静かに。……これより、調査クエストを開始する。点呼すっから、今から自分のパーティ名が呼ばれた奴は反応しろ。いいな?」

次々にパーティ名が呼ばれ、聞いたことのあるパーティや、全く知らないパーティもいる。


「……次、『静寂の狩人』、『豪腕鉄血』、『花鳥水月』。以上、全員いるな」

全員……?
そこで俺は、ある名前が呼ばれていないことに気がついた

「おい」
「ん?何だ?」

「天地雷鳴が来るって聞いたんだが、いねぇのかよ」
「……いつもどこから情報が漏れてるのか知りたい所だが、……彼女達は先に行った」
「はぁ!?じゃあ電光のレベッカに先を越されるじゃねぇか!さっさと行かねーと報酬すらないぞ!」

俺の声に反応した他のBランク冒険者が賛同の声を上げる。
冗談じゃない。無駄足なんてごめんだ。

広まった野次に怯むことなくジェラルドは落ち着いた様子で説明する

「行く前に説明だ。いいか、今回行くクエストはただの調査クエじゃない。あの緑竜だってやられている。調査対象の魔物は最低でもB+、……最悪はA+の可能性もある。調査隊も何人か同行させるから、くれぐれも油断しないように。……後、帝国騎士団も来ている。それくらいの事態だと思って行動しろ」

A+級の魔物が出るという最悪の予想を聞いて、Bランク冒険者の何人かが不安そうにしている。
無理もない。Aランクモンスターってだけでも、街が滅ぶ危険性は十分ある。

思わず静まった空気を見て、ジェラルドが面倒くさそうにため息をはく

「……オイオイ、まさかベテランの冒険者共がビビってんのか?安心しろ。あの天地雷鳴が来ているんだ、ヤバい奴らが来ても大丈夫な戦力だ。気楽に行け、とは言わないが、そんな深刻そうな顔すんな。」



「では、行って来い。」


ある者は自身ありげに、

またある者は神妙な顔つきでバルク山へと向かった





一方、その頃アラン達は


「ワイルドピッグって、もっと森林の中で住んでるのかと思ってたぜ」

「生息地が他の魔物に比べて比較的広いからね。まぁすぐ見つかるでしょ。」



クエストのため、バルク山へと足を運んでいた

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