ダーク・ファンタジー小説
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- 人魚 終焉無き白夜
- 日時: 2012/11/16 02:18
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
序章
今からお話しするのは遥か、遥か昔……
この国が、まだ中世と呼ばれる時代に始まり。
今でも続いている数多の……
そんな、物語の内の一つで御座います。
ーー その若者は決して、
交錯する事の無い流れを
ただ、ただ、見て来ました。
幾つかの戦で倒れた戦友。
度々あった流行り病や飢饉で…世の中の不条理で、
酷く痩せて、米の一粒も無く息絶えた子供達……
みんなの最後を、彼は見届けてきたのです。
彼はその度に涙をこぼしました。
その終着点が見えない……
孤独と苦痛の地獄を噛み締めて…………
- Re: 人魚 終焉無き白夜 ( No.106 )
- 日時: 2014/03/13 20:55
- 名前: 珈琲猿 (ID: jF5f2bDU)
感想だよ
神はやさしくなんかないし残酷。
でも、美しいって・・・日本の神話ならでわだよね。
たくさんいて、一個一個に宿るとかww
あいかわらず。 パズルのピースが組み合わされてないのもあるね(複線も
けど、面白いので早く更新してちょ
- Re: 人魚 終焉無き白夜 ( No.107 )
- 日時: 2014/03/21 02:13
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: hI.pVA4T)
久しぶりのコメント返し
珈琲猿さん
それを少しずつ、少しずつ埋めていく感じで読んでくださいませ。
なにせ、その紡がれていく過程こそ。
この小説の軸みたいなものですからね!
では、お休みなさい
- Re: 人魚 終焉無き白夜 ( No.108 )
- 日時: 2014/03/23 21:41
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: QJSI9r3P)
何故、人間は我々ですら
どうする事も出来ず。 たがえる事も無い運命に抗おうとするのか…。
何故、彼の太古の神は世界の終焉を知っていたのか。
そして、“ 私は私を何も理解してない ”と。
あの魔法使いは、言ったのだろうか?
……分からない。
私は、何を自身の目的にして。
何を救おうとしているのかさえ……
何一つ
第弐拾五ノ巻 魔法使いと女神と
昔。 そこには、それは、それは栄えた街があった。
街のあちらこちらにあった食堂からは、かぐわしい美味しそうな匂いが潮の香りと共にただよい。
綺麗に舗装された石畳の道路には、馬車や市民の他に
はるばる遠くローマからやって来た貴族や富裕層や異国からの貿易商人が行き交い。
港には、数多の漁船や貿易船。 貴族や富裕層や商人らの船がひしめき合っていた。
そのまま何事も無ければ、富む者も貧しき者も皆。
それぞれの数え切れない日々を過ごし終えたのち。
その生に幕をおろして、当たり前の生涯を送るはずだった。
しかし、紀元七十九年八月二十四日の正午過ぎ。
ヴェスヴィオ火山の大噴火により。
その街は、ポンペイは、ほんの一握りの生き残りを残して。
永遠に歴史の表舞台から姿を消し、時を止めた。
誰もが疑わなかった明日を飲み込んで、全てを止めた ーー
ーー 紀元?世紀 ポンペイが埋もるる丘にて ーー
青い澄みきった空の下。
かつて、そこからポンペイの街が一望出来た丘に若い男がいた。
彼は閉じた瞳の奥で、今はないものとの記憶を何度も、何度も思い出し。
何度も、何度も何も出来なかった事を悔やんでいた。
何故、あまりに突然に故郷を。
家族を失わねばならなかったのか。
何故、自分と僅かな者だけが生き延びたのか。
本当に、その運命にどうする事も出来なかったのか。
悔やんでも、悔やみきれない。
深い、深い悲しみは月日が流れた今も尚、決して癒える事はなく。
むしろ、時と共に増してゆくばかりであった。
太陽が青空の中心に昇る頃に彼は、潮の香りがのった風がスゥと頬をなぜるとほぼ同時に、
閉じられていた目をスゥとゆっくりと開く。
その色鮮やかな紫の双眼で見つめる先には、
大と小の、二つの墓が静かに仲良く佇んでいる。
「すまない……
本当に、すまない…… 」
それは、もう二度とかえってはこないものへのものなのか。
それとも、己自身へのものなのか。
彼は何度も、何度も二つの墓に話しかけながら天を仰ぐ。
その青空はヴェスヴィオ火山が噴火する直前の、
あの日と同じ、どこまでも高く青い雲一つ無い快晴である。
そこへ、一つ。
大きな影が頭上に現れ、鳥のような羽ばたきがしたと思った。
「巨大な鳥……?
いや、これは……!? 」
続く
後書き
お待たせ致しました。
- Re: 人魚 終焉無き白夜 ( No.109 )
- 日時: 2014/04/10 04:49
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: QJSI9r3P)
第弐拾六ノ巻 さ迷える生存者
昔、誰かが言った。
未来は躊躇いつつも必然的に訪れ、
過去は急速に遠ざかり深淵の闇へと消えしてしまい。
現在は、その一番大切な下りのところだと……。
だから。
一旦、時が過ぎ去ってしまえばそれっきり。
永遠に同じ時間は来ないのだと。
青年魔法使いは、頭の中では理解してはいても。
大切なものを失った事への絶望と慟哭。
家族や自分を知る人間をなくした事への孤独感に苛まれ、
何度も、何度も同じ自問自答を繰り返ししては自らを憎んだ。
どうして、家族や友人らを助けられず死なせてしまったのかと。
どうして、自分だけが生き延びているのかと。
過去に“ もし ”なんてものは無いというのに…
何故、願ってしまうのだろうと……
「………… 」
何時間そこにいたのだろうか。
ここに来た時には、まだ朝方だったというのに。
今は太陽は頭の上に登りきっていて、
ギラギラと昼下がりの強い日光が青年魔法使いの全身に照りつけている。
青年魔法使いは、二つの墓に「また来る」と話しかけながら空を仰ぐ。
あの日と同じ。
夏特有のどこまでも高くて、
どこまでも、果てしなく美しい青空に。
海から運ばれてくる塩のにおいと、その風。
それだけが、自分の知るポンペイの思い出ものであった。
そんな青空を一瞬、遮るかのように影が一つ羽ばたきの音と共に彼の頭上で止まった。
つづく
後書き
今回の作品は大分、難産でした。
- Re: 人魚 終焉無き白夜 ( No.110 )
- 日時: 2014/06/19 21:21
- 名前: 珈琲猿 (ID: jF5f2bDU)
新章・・・突・・入?
ポンペイというと、2000年くらい昔だよね??
これも、また神々の決めた運命とか言わないよね(チラッ
あ。
ケータイやスマホでみると読みにくいんで、
どうにかしたほうがいいよ。
もしかしたらウザイっておもってるひともいるかもですし・・・
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