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不吉な月


志「風よ、邪悪を払う旋風となれ！」


徹「地よ、敵を捕らえる魔手となれ！」

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その様子を誰かが見ていた。
？「あれが・・・」
独り言なのか言葉をこぼす。
そして、
？「必ず——」
そう言い残した″誰か″は次の瞬間——
その場から消えていた。


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サーヤ達は、悪魔・リーザを倒し、図書館をあとにした。

その頃——。
誰もいなくなった図書館内に、新たな人影が出現していた。
それは十代半ばぐらいに見える、まだ少しあどけなさが残る顔立ちの少年だった。
けれど、長めの前髪の下、細められる双眸には冷たい光を宿している。
その瞳が見下ろす先。
床にはわずかに、サーヤを苦しめた燐粉の名残が残されていた。
彼はそれを踏みつけると、酷薄な笑みを口元に刻んだ。
？「やはり、リーザひとりでどうにかなる相手じゃなかったか・・・」

？「でも、おかげでマテリアルの戦力はだいたいわかった」