二次創作小説(紙ほか)

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【銀魂と】銀魂×REBORN!up【コラボ】
日時: 2013/03/19 21:15
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)

こんにちはー^^


…ん?どこかで聞いたことある名前?
旧二次創作のほうでコナンかいてなかったって?さぁ、誰でしょう、知りませんねぇ。笑


題名どおり、銀魂といろんなものをコラボする小説です笑
完全な趣味です。まあ趣味じゃなきゃここにかかないかー。
どんなものをコラボするのかというと…秘密です。笑

注意
銀魂をベースとしているので、コラボする作品が別の時代でも無理やり銀魂の時代にします。違和感あると思います。
あと、作者の気まぐれで銀魂単体で短編作ることがあります。特にオリキャラとかをいれる予定はありません。


*目次

プロローグ>>01

銀魂×クレヨンしんちゃん 表紙絵>>20
第一訓 子供は割と鋭い発言するから気を付けよう
1>>02
2>>04
3(最終話)>>06

オマケ>>07

銀魂×ルパン三世
第二訓 ルパンは熱さまシートをはるほどのおでこの面積ないよね
1>>10
2>>12
3>>13
4>>15
5(最終話)>>16

オマケ>>17

第三訓 練習試合でも試合に変わりない

1>>40


参照100突破記念>>13
特別編—黒月篇(銀魂単体)
その壱>>19
その弐>>21
その参>>22
その四>>24
その五>>25
その六>>33
その七>>34
その八>>37
その九>>38


短編
約束アルヨ 前編>>26 後編>>27

Re: 【銀魂と】本編ほったらかしで短編up【コラボ】 ( No.40 )
日時: 2013/03/19 21:13
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)
プロフ: 一応これコラボ小説ですからね。コラボしまーす。

銀魂×家庭教師ヒットマンREBORN!


第三訓 練習試合でも試合に変わりない


1

「獄寺君!山本!お兄さん!えと……ヒバリさんっも……」

ツナは並盛中学校の正門までランボをつれて、すでに待っている四人に駆け寄った。

「よっ、ツナ!」
「10代目、おはようございます!!」
「デヒャヒャヒャ!ランボさんのおつきだもんね!」
「うるせぇ、アホ牛!」

ツナは苦笑いをしてから、キョロキョロと辺りを見渡した。
それに気づいた獄寺は変に思い、尋ねた。

「10代目?……何か探してるんですか?」
「あ、いや!その……クロームはまだかなって……」
「クロームならまだ来てないぞ」

笹川了平が代わりに答えると、獄寺はちょっと嫌な顔をした。

「ねぇ、沢田綱吉」
「は、はい!!」

雲雀に話しかけられ、ツナに緊張が走った。

「あの赤ん坊に言われて集まったけど……何か用あるの?」
「え!あ、いや、そのまだ僕も聞いていなくてですね……。もう少しでリボーンも来ると思うんですけど……」

正門にみんな集まったのは昨晩、リボーンに並盛中学校の正門に集まれと召集がかけられたからだ。
ボンゴレリングの所持者を招集したので、クローム髑髏も来るはずなんだが。
しかも、肝心のリボーンが……いない。
ツナは少々雲雀の目線を気にしながら、リボーンを待った。

「にしても、リボーンさんはなぜ集めたんでしょうね……」
「わかんない。急だったから……ぶほっ!!」
「待たせたな」

ツナの頭に蹴りと似たような、いやたらいが落ちてきたような衝撃が走った。
もちろん、リボーンだったわけだが。

「リボーン!もっと危害のない登場にしてよ」
「急な衝撃に耐えられるように、訓練してやってんだぞ」
「うるさいよ!って、あれ?ジャンニーニも!」

リボーンのとなりにあのジャンニーニが!

「お久しぶりです、皆さん」
「今回お前たちを集めたのはな……最近たるんでるから、お前たちを鍛えようと思ってな」

全員の目つきが真剣なものに変わった。
リボーンはニヤッと笑った。

「まぁ遠征に行くようなもんだ。よし、ジャンニーニ!!」
「はい〜」

するとジャンニーニはどこからともなく、10年バズーカににたバズーカを取り出した。
それを見て、ツナはすこーし身構えた。

「ちょ、ちょっと、また10年後にとばすとか……」
「とばすはとばすが、10年後じゃないぞ。場所は江戸だ。いい練習相手がいると聞いたんだ」

「江戸〜!?」

「じゃ、とばすぞ、ジャンニーニよろしくな」
「はい〜!じゃあ、行きますよ〜!!」
「ちょっと、江戸って……」
「ちなみにクロームは先に行っておいてもらったから心配するな」

その時、爆発音が鳴り響いた———。



「うわああああああ!!」

ツナたちはバズーカによりどこかに飛ばされ、そして地面に激突した。

「いててて……どこだ、ここはっ?」

一番最初に了平が立ち上がり、辺りを見渡す。
そして了平が叫んだ。

「沢田!獄寺!山本ォ!雲雀ィ!見てみろ!」

強く地面に打ち付けたところをツナ達は手でおさえて、ゆっくり立ち上がり、周りの風景を見て目を疑った。
どこもかしこも着物をきた人たち、まるで……江戸時代に迷い込んだようだ。

「おい、リボーン!どういうことだよ!」

リボーンはニヤッと笑った。

「ここが、練習試合の舞台だぞ」

Re: 【銀魂と】銀魂×REBORN!up【コラボ】 ( No.41 )
日時: 2013/03/20 08:07
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)
プロフ: 一応これコラボ小説ですからね。コラボしまーす。

第三訓 練習試合でも練習に変わりない 2


「———どういうことか説明してくれる?」

あれから一行は移動して、公園にいた。
そして雲雀が珍しくリボーンに詰め寄った。イラついているのだろうか。

「まぁ落ち着け、雲雀。この練習試合が終わればすぐ帰れるぞ」
「なぁ、リボーン。練習試合って……?」

リボーンは帽子の中から何かを取り出した。
その何かを両手でツナ達に見せた。
そこには七つの色をした七つの指輪があって、ツナ達はすぐこれが炎を出せるリングだということがわかった。

「まず最初に、このリングを使える人物を探し出すんだ。七人そろったら、お前たちの練習試合が始まるぞ」
「ま、待て!こんな見知らぬ土地にこれらの属性を持っている奴らを探し出せってっていうのは……」
「雲をつかむような話じゃねぇか」

了平、次に獄寺が顔をしかめた。
するとリボーンはニッと笑った。

「そのてんは心配ないぞ。特別に俺が、属性を持ってそうな奴にこれから会いに行かせてやる。ただし、その人だけしか案内しねぇけどな」
「そ、そんなぁ!リボーン、頼むよ〜」
「だってだって、僕もそいつしか知らないんだもん」
「可愛い子ぶってごまかすな!」

「僕は興味ないね」

雲雀はスパッと言い切った。

「僕は帰らせてもらう。こんな人たちと群れるつもりはない」
「並盛にはいない、めちゃくちゃ強い奴らと戦えるかもしんねぇぞ?それでもいいのか?」

これには雲雀もためらった。
それからしばらく視線を地面におとし、考え込んで……。
リボーンが持っている雲のリングをとって言った。

「これは僕が探す。強い人を見つければいいんだよね?」
「強い人だからって、雲の属性を持ってるとは限らねぇけどな。見つけたらまたここにこい」

そして雲雀はリングを持って、その場を去った。
しばらく無言のあと、山本が快活にしゃべった。

「どんな場所でも雲雀はやっぱ雲雀だな!すげぇよ、見知らぬ土地で一人で行くなんて」
「じゃ、俺等も行くか」

リボーンは歩き始めて、一行はリボーンについていった。

「ねぇリボーン」
「何だ?ツナ」
「これから会いに行く人って……どんな人なの?本当に属性持ってる人なの?」
「あぁ。前に俺がここに下見に行ったとき、見かけたんだ。俺の目に間違いはねぇぞ」

見かけただけで、どこからそんな自信がおこるの!?とツナは心の中でつっこむ。



「ここだぞ」

ツナ達はえっ?と自分の目を疑う。

「スナック……お登勢っすか?リボーンさん」
「違うぞ。その上だ」

上を見上げると、万事屋銀ちゃんという看板があった。
一行は階段をのぼり、玄関の前に並びインターホンを鳴らした。

「は〜い」



保留

Re: 【銀魂と】銀魂×REBORN!up【コラボ】 ( No.42 )
日時: 2013/03/20 14:54
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)

第三訓 練習試合でも練習に変わりない 2


「———どういうことか説明してくれる?」

あれから一行は移動して、公園にいた。
そして雲雀が珍しくリボーンに詰め寄った。イラついているのだろうか。

「まぁ落ち着け、雲雀。この練習試合が終わればすぐ帰れるぞ」
「なぁ、リボーン。練習試合って……?」

リボーンは帽子の中から何かを取り出した。
その何かを両手でツナ達に見せた。
そこには七つの色をした七つの指輪があって、ツナ達はすぐこれが炎を出せるリングだということがわかった。

「まず最初に、このリングを使える人物を探し出すんだ。七人そろったら、お前たちの練習試合が始まるぞ」
「ま、待て!こんな見知らぬ土地にこれらの属性を持っている奴らを探し出せってっていうのは……」
「雲をつかむような話じゃねぇか」

了平、次に獄寺が顔をしかめた。
するとリボーンはニッと笑った。

「そのてんは心配ないぞ。特別に俺が、属性を持ってそうな奴にこれから会いに行かせてやる。ただし、その人だけしか案内しねぇけどな」
「そ、そんなぁ!リボーン、頼むよ〜」
「だってだって、僕もそいつしか知らないんだもん」
「可愛い子ぶってごまかすな!」

「僕は興味ないね」

雲雀はスパッと言い切った。

「僕は帰らせてもらう。こんな人たちと群れるつもりはない」
「並盛にはいない、めちゃくちゃ強い奴らと戦えるかもしんねぇぞ?それでもいいのか?」

これには雲雀もためらった。
それからしばらく視線を地面におとし、考え込んで……。
リボーンが持っている雲のリングをとって言った。

「これは僕が探す。強い人を見つければいいんだよね?」
「強い人だからって、雲の属性を持ってるとは限らねぇけどな。見つけたらまたここにこい」

そして雲雀はリングを持って、その場を去った。
しばらく無言のあと、山本が快活にしゃべった。

「どんな場所でも雲雀はやっぱ雲雀だな!すげぇよ、見知らぬ土地で一人で行くなんて」
「じゃ、俺等も行くか」

リボーンは歩き始めて、一行はリボーンについていった。

「ねぇリボーン」
「何だ?ツナ」
「これから会いに行く人って……どんな人なの?本当に属性持ってる人なの?」
「あぁ。前に俺がここに下見に行ったとき、見かけたんだ。俺の目に間違いはねぇぞ」

見かけただけで、どこからそんな自信がおこるの!?とツナは心の中でつっこむ。



「ここだぞ」

ツナ達はえっ?と自分の目を疑う。

「スナック……お登勢っすか?リボーンさん」
「違うぞ。その上だ」

上を見上げると、万事屋銀ちゃんという看板があった。
一行は階段をのぼり、玄関の前に並びインターホンを鳴らした。

「は〜い」

引き戸がガラガラと音をたてて開けられると、そこにはメガネがいた。

「ちょっと!メガネだけにしないでくださいよ!!って、あ。ゴホン。えーと、依頼ですか?」
「そんなとこだ。ちょっとあがらせてもらうぞ、メガネ」

リボーンはツナの頭から降りて、ズカズカと家の中を歩いて行った。

「リ、リボーン!メガネって……。すいません、メガネさん」
「君もメガネって呼ぶの!?」

「おーい、うるせーぞ、ぱっつぁん。お前の成分メガネからできてるんだからしょうがねぇだろ」
「銀さんまで!」

奥から銀時が出てきて、ちょうどリボーンと向き合った。
しばらく二人のにらみ合いが続き……。

「何だこのガキ」

「お前が坂田銀時か?」



———。


「そうそう!なんか見たことあると思ったら、ジャンプにお前たちみたいなのがあった!!」

銀時は椅子から立ち上がり、ジャンプを隣の和室からとってきてパラパラと開いて言った。

「あー、あったあった。個別教師ヒットマンレボーン!って。あ、でもちょっと違うなぁ」

そんな銀時を見てツナ達は茫然とした。
そして人数分のお茶が新八によって出された。
ツナはリボーンに耳打ちした。

「本当にこの人なの?」
「あぁ。俺の目に間違いはねぇぞ」
「さっきも聞いたから」

「10代目!10代目!」
「どうしたの!獄寺君!」

悲鳴が聞こえ、全員獄寺に視線がいった。
そこには定春に頭ごとガップリ噛み付かれている獄寺がいた。

「ご、獄寺!!」
「獄寺君!!」

獄寺から血が流れて来た。
それを見てツナ達はさらにパニックに陥った。
銀時は溜息をついて、神楽を見て

「お前がなんとかしろ」
「あいあいさー。さ、定春。こんな奴食べてもお腹壊すだけアルよー。こいつ見るからに育ち悪そうネ」

神楽になだめられた定春はすぐにいう事を聞いて獄寺を離した。
獄寺は血まみれの顔で怒鳴った。

「何だとこのアマ!!もっぺん言ってみろっ。吹き飛ばしてやる!」
「何だとクソガキぃ。やれるもんならやってみろヨ!」

戦闘モードに入った二人。
銀時、新八、そしてツナが青ざめすぐに二人をとめにはいった。

「やめて獄寺君!」
「神楽ちゃん神楽ちゃん!神楽ちゃんの破壊力半端ないでしょ!」
「新八の言うとおりだ!お前が暴れたら家が崩壊するだろ!」

「しかし10代目!コイツ、俺にたいして酷いこと言ったッスよ!しかも訛りがなんかムカツクっす!」
「止めるな、ぱっつぁん、銀ちゃん!あの育ち悪そうな奴は私が根性をたたきなおしてやらないとダメネ!」

「銀さん!もう神楽ちゃんその気ですよ!」
「リボーン!どうしよっ……」

リボーンは俊敏な動きで二人の頭を殴った。
その衝撃で、獄寺も神楽も1メートルぐらい吹っ飛んだ。

「人ん家で騒ぐな。喧嘩しにきたんじゃねぇんだぞ」

銀時と新八はポカンと口を開けた。
あの小さい体から、いったいどこからあんな力が……。

「坂田銀時と言ったな」
「あ、あぁ」

リボーンはあのリングを取り出して言った。

「このリングをはめて、コイツらを強くしてくれ」

Re: 【銀魂と】銀魂×REBORN!up【コラボ】 ( No.43 )
日時: 2013/03/21 21:02
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)

第三訓 練習試合でも試合に変わりない 3


「強くしてくれだぁ?」

銀時は寝言のように呟いて、天パの髪の毛をわしゃわしゃとかいた。
そしてリングをじっと見つめて……。

「おぉ!指輪アル!くれるアルか!?」

立ち上がって、リボーンが持っている指輪の一つをとってキラキラした目で眺めた。

「貸すだけだぞ。おいお前ら、見せてやれ」

ツナ達は拳をつくり、それぞれ雨の炎、晴れの炎、嵐の炎、大空の炎をともした。(ランボはほぼ話聞いていない)
初めて見る光景に銀時と神楽と新八は目を丸くして、見つめた。

「これらは覚悟の炎といって、己の覚悟を炎として実体化した……」
「銀ちゃん、すごいヨ!これさえあればいっぱい自慢できるネ!」
「いやいや〜、うまくいけば光熱費も払わなくてすむかもなぁ。待てよ、これを見世物にすれば金もかせげ……」

「話を聞けっ」

リボーンから頭部に強い蹴りを銀時は食らわされた。

「だってよ〜、たった今知り合ったお前らを強くしろっつったって……」

リボーンは電卓に変身したレオンを持って銀時にしか見えないように、何かの計算を見せて……。
銀時の目が輝いた。

「いいだろう!俺らがこのガキどもを強くしてやるよ!!」
「交渉成立だな」

ニッとリボーンは笑い、そして各リングの説明を軽くした。
神楽は嵐のリングを指にはめて覚悟を思い浮かべた。
突然、そのリングから嵐の炎が大きくともった。

「おぉ!これが嵐の炎アルか!」
「けっ。お前と同じかよ」

獄寺は吐き捨てるように言うと、神楽はギラッと睨みつけた。
次に新八がリングをはめて己の覚悟をリングに込めて……何も起こらない。
別のリング、別のリング、別の……。しかし、何も起こらなかった。

「ブ、ブハハハハハ!新八、お前リングから嫌われてるアルな!」
「う、うるさいな!たまたま僕に当てはまる属性がないだけで……」
「新八、メガネを貸してみろ」
「え?」

銀時にメガネを奪われ、そしてメガネにリングをはめた。
その時はめたリングは晴れのリングで、そのリングから黄色の炎がともった。

「やっぱり、本体にリングはめなきゃ駄目だな、新八君」
「何でただのメガネに覚悟があるんだよ!!本体ってなんだよ、本体こっちなんですけどォ!?」

「……リボーン、本当にこの人達強いの?」
「何か強い人たちに見えないよな……」
「なんつうか、ちょっと、いやかなり期待外れな気がするんスよ、リボーンさん……」
「ドヒャヒャヒャヒャ!!ランボさんのほうが強いもんね!」
「誰であろうと極限に勝負だーっ!!」

「……」

リボーン、スルー。

「んじゃ、俺な。やっぱ万事屋リーダーといったら、大空だろ〜」

銀時は調子にのって大空のリングを指にはめて、顔をしかめた。
己の覚悟を炎に……!!

「あ、俺覚悟なんか考えたことねぇや。おーい、新八、神楽、お前らはどういう覚悟なんだ?」

(ガーン!! もう俺達置き去りにされてるよ!!)
ツナは激しく心の中で嘆いた。
もうなんのために来たんだろう。万事屋メンバー以外誰もがそう思った瞬間だった。

Re: 【銀魂と】銀魂×REBORN!up【コラボ】 ( No.44 )
日時: 2013/03/29 17:57
名前: 万事屋シャーリー ◆CwIDAY6e/I (ID: YxL1EeSq)
プロフ: すみません。

なんかいろいろ話が中途半端になっていますが、どうしても書きたい話があるので書きます笑
短編>>26>>27を銀さん目線でやったようなお話です…。


短編 背負っているもの


銀時はふと目を開けた。
視界に喪服をきた人間が入る。
気が付けば自分も喪服を着ている。———誰の葬式だ?
目の前にハンカチで涙を拭って、これ以上涙が出ないように目を抑えたりしているお妙の姿がいた。

「な、なぁ……これ、誰の葬式なんだ……?」
「何を言ってるの!銀さん!」

お妙は腫れてる目で銀時をキッと睨んだ。
そしてハンカチで顔を覆った。
お妙の肩が小刻みに震える。

「銀さん……こんなの時に冗談よしてください……。新ちゃんと……神楽ちゃんのお葬式じゃ———」

最後まで言えず、お妙は再びハンカチで目をおさえ、九兵衛がお妙の背中をなすった。
銀時に嫌な汗が額から滴る。
頼む、間違いで勘違いでいてくれ———!!
二つの棺桶と二つの遺影があり、遺影を見て銀時の目の前は真っ暗になった。
銀時に向かってニィっと笑っている馴染みのある顔———新八と神楽だった。



「嘘だああああああ!」

叫んでガバッと起き上がった。

「あ、あり?」

目をぱちくりさせて、辺りを見渡せば見慣れた自分の部屋だった。
布団を見て、銀時は力なく強がった笑みをこぼした。

「な、なんだよ、夢かよ。全く演技でもねぇ夢だ———」

視界に間違えもしない自分の喪服がたてかけてあった。
一瞬、ドクンと気持ち悪く心臓をうったが銀時は首を振った。

「いや、ないない!!絶対無い!!全く、あいつらだなぁ〜……い、イタズラなんか、し、しやがって……。おーい、新八〜神楽〜」

居間に行けば人の気配はなく、ただ雲で遮られた鈍い太陽の光が窓から射すだけだった。

「お、おい。いねーのか?俺を脅かそうたってそうはいかねーぞー。神楽ちゃんなんかー、どうせまだ寝てんだ———」

神楽が寝床としている押入れをあけると、いるはずの神楽が、あるはずの布団が綺麗になくなっていた。
これは、本当に本当に本気の本気で……———。
銀時はその先は考えないようにしていつもの服に着替えた。

あの時と、同じだ。

銀時は心の中で攘夷戦争のときを思い出して、心の中で呟いた。
沢山の仲間が死にゆき、心にぽっかりと、いや心そのものをえぐり取られたようなそんな気持ちになる。
背負っていたものが急に軽くなったが、足枷をつけられたかのように足取りは重くなった。
銀時はブーツをはいて、外に出かけた。
空は分厚い雲が覆っていて今にも雨が降りそうだが、振らない。
まるで俺と一緒だな———。
階段を下りていくと、スナックお登勢の前にお登勢とキャサリンがいた。

「やぁ、銀時。いつにもまして酷い顔じゃないかい?」
「すっこんでろ、ババァ」

振り返らず銀時は歩くと、後ろで文句を言ってそれをなだめるお登勢の声が聞こえた。

「まぁ落ち着きな。銀時も……あれはあれで落ち込んでんじゃないのかい。割と慕っていたからねぇ……」

怪しげな天候のなか、銀時はひたすら歩いた。
とくに目的地があるわけでもないが、とりあえず歩きたかった。
そしてさっきの夢……いや、現実かもしれないあの出来事をもう一度思いめぐらした。
リアル。実にリアルだった。
頭には怒ったり、泣いたり、涙が出るほど笑ったりしている、新八と神楽が浮かんだ。
何かが溢れそうになったその時。

「あ、銀さーん!」

名前を呼ばれ振り向けば、そこには笑顔の新八と神楽と定春がいた。
銀時はあっけにとられ二人を見ていると、神楽は噴き出した。

「銀ちゃんー、変な顔!!」
「お、お前ら、どうして……」
「もー銀さん忘れたんですか?この前、新聞屋の秋之介さんが亡くなって、昨日秋之介さんのお葬式の時に、二人ほど手伝いにきてくれって秋之介さんの奥さんに頼まれて、僕と神楽ちゃんで行ってきたんじゃないですか」
「あー。もう眠たくて眠たくてしょうがないアルよ……。銀ちゃん、なんかおごるヨロ———銀ちゃん?」

銀時は二人に背を向け天を仰いでいた。

「銀ちゃーん、空になんか浮いてるアルか?」

銀時は答えなかった。
新八と神楽は顔を見合わせて、プッとまた噴き出した。

「まさか銀さん、僕たちがいなかったからさびしかったんじゃないでしょうね?」
「ブハハハ!銀ちゃんもまだまだ子供アルなぁ。そうかそうか、私がいないと寂しかったアルかぁ〜」

「うるせー!ぜんっぜん寂しくなんかなかったんだからなコノヤロー!」

銀時は振り向いて怒鳴った。
かすかに目が赤くなっていたのを見て、新八と神楽は唖然とした。

「ぎ、銀さん、もしかして本当に寂しかったんじゃ……」
「全然寂しくないよ!それどころかめちゃくちゃ平気だったしぃ?お前らがいなくても万事屋やっていけると思ってたところだったしぃ?悲しかったなんて思ってないんだからバカヤロー!」

銀時は早口でまくしたて、早歩きで立ち去った。

「あーあ!ホントバッカみたいだよなぁ!あぁムシャクシャしてきたからパフェでも食べよーっ!別にお前らにあげようなんて思っちゃいねーし!?何、来るの来ないの!?」

新八と神楽は再び顔を見合わせて、また笑って銀時のあとについていった。
銀時の背中にもう一度重いものがのしかかったが、嫌じゃないと感じた。
そしてさっきまであった重い足かせが嘘のように軽くなった。


絶対、俺がお前らを守ってやるからな。


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