二次創作小説(紙ほか)

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とある冷気の絶対零度
日時: 2013/06/23 11:30
名前: 赤鳥さん (ID: hp3TKKBF)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=11307

どうも赤鳥です。

初めて小説を書きますが、最後まで読んでいただければ幸いです。
あと、申し訳ありませんが感想は読んだら削除するので、パスワードの記入をお願いします。また上記URLは感想投稿場所なのでそちらに感想は記入してください。


では以下本文です。
————————————————————————————————
第一章 新たな都市伝説

何人もの人間が、街中で倒れていた。いや、その中心でただ一人、少年が立っていた。
??「チッ…またか」

:1

テラスで話す少女が居た、超電磁砲の“御坂美琴”とジャッジメントの“白井黒子”であ
る。

御坂「通り魔?物騒ねえ」
黒子「ええ、おそらく能力者の犯行と言うことでジャッジメントに要請が来たんですの」
御坂「そんなの、すぐに捕まえられないの?」
黒子「そうは言いますが、少々特殊なケースでして…」
御坂「特殊?」
黒子「ええ、どう見ても銃弾で殺されているんですけれど、どこを探しても弾丸が見つからないんですの。取り出した形跡もありませんし」
御坂「なにそれ、変な話ね〜」
黒子「お姉様は気楽で良いですわねぇ」

黒子は呆れたように言った。

御坂「な、なによ!私だってちゃんと考えてるわよ」
黒子「まあ良いですけれど…」
御坂「ねえ黒子、そういうのって佐天さんが何か知ってるかもしれないんじゃない?」
黒子「そうですわね、今度聞いてみましょうか」

:2

住宅街のマンションの一室に二人の影があった。幻想殺しの右手を持つ“上条当麻”と、
10万3千冊の魔道書を記憶した、禁書目録の“インデックス”である。

インデックス「当麻〜、お腹が空いたんだよ」
上条「あの〜、インデックスさん?あなたさっき食べたばっかですよね?」
インデックス「お腹が空いたんだから仕方がないんだよ」
上条「不幸だ」

深くため息をつく当麻の携帯が鳴った。

上条「もしもし?」
土御門「よ〜、かみやん。元気してたかにゃ〜?」
上条「なんだ土御門か、なんかようか?」
土御門「冷たいにゃ〜、かみやん」

着信の主は、科学サイドと魔術サイド、両方に関わりを持つ男“土御門元春”である。

土御門「実はにゃ〜、ちょっと上から面倒な指令が来たんぜよ」
上条「で、なんでそれを俺に言うんですか?(まあ、わかってるけどよ)」
土御門「決まってるぜよ、かみやんにぜひとも!手伝ってほしいからだにゃ〜」
上条「今日は一段と不幸だ」
インデックス「当麻〜!ご飯まだ〜?」
上条「あーもう、うるせぇなーいきなり会話に入ってくんじゃねぇよ
で?その指令ってのはなんなんだ?また魔術師絡みか?」
土御門「いや、今回は科学サイドでちと問題がおこってにゃ〜」
上条「科学サイド?」
土御門「そうだにゃ、最近噂になってる…」

:3

佐天「“消える殺人鬼”ですよ!それ」

と、叫んだのは学園都市では知らぬ噂なしとまで…言われてはいないが噂にはかなり詳しい少女。“佐天 涙子”である。

御坂&黒子「「消える殺人鬼?」」
佐天「はい、どこからともなく現れて証拠を残さず人を殺して消えるらしいです」
御坂「何度聞いても変な話ね〜」
黒子「そんなことも言ってられませんのよ?なにか手がかりがないものでしょうか…」
佐天「あ、そういえば」
黒子「何かあるんですの?」
佐天「殺人鬼が現れるときに深い霧が掛かるらしいですよ?」
黒子「霧…ですの」
佐天「手がかりになりました?」
黒子「いえ、霧だけでは…ちょっと」
佐天「そうですか…」

気まずそうに謝る黒子と、がっかりした顔で頷く佐天であった。

Re: とある冷気の絶対零度 ( No.3 )
日時: 2013/06/16 19:03
名前: 赤鳥さん (ID: hp3TKKBF)

第4章 真の殺人鬼

:1

堕我「自己紹介が遅れたな、俺は“堕我 敦”だ。よろしく」
御坂「堕我 敦って黒子が言ってた人が探してるっていう…」
堕我(オッサンの言ってた通りか…)「まあ、今日の所は帰ってくれ」
御坂「帰れって言われて、はいそうですかなんて言う訳ないでしょ!」

御坂は敦に向けて電撃を放った

堕我「無駄だ」

敦は目の前に氷の壁を作り、電撃を防いだ。

御坂「ありえない、氷は電撃を通しやすいはず」
堕我「確かに氷は電気を良く通すが、俺の氷は絶縁体だ。俺に届くのは微々たるもんだ」
御坂「ならこれはどう!?」

御坂は地面から砂鉄を磁力で吸い寄せ、砂鉄の剣を作った。

御坂「喰らいなさい!」
堕我「無駄だって」

敦は地面と自分の靴を凍らせて、スケートの様に滑り砂鉄の剣を避けた。

堕我「言ったろ?俺の能力ならアンタに勝てるって」
御坂「くそ!こうなったら」

御坂はコインを手に構え、レールガンを撃とうとした。しかし、御坂の手は瞬時に凍結した。
堕我「安心しな、凍らせたのは手の周りだけだ。肉体は凍らせてない」
御坂「打つ手無し?どうすれば…」
黒子「お姉様!」
御坂「黒子!?アンタどうして」
上条「俺が呼んどいたんだよ。たく、俺だけ動き封じやがって」
御坂「アンタにしてはいい事するじゃない」
上条「そりゃどうも」
黒子「この殿方とお姉様が一緒に居たのは後でみっちり聞かせてもらうとして、とりあえずはサポートさせていただきますわ」

黒子はそう言うと、テレポートで御坂の手の氷を取り除いた

御坂「形勢逆転ね」
堕我「面倒なんだよな、戦うのって」

敦はそう言うと、空中に槍上の氷を作り出し、氷は御坂達に向かった

御坂「黒子!」
黒子「分かっていますの!」

テレポートで氷を敦の頭上にテレポートさせた

堕我「マズイ!」

敦は頭上に氷の盾を作り出そうとしたが、間に合わずに氷は敦に直撃した。

御坂「どう?まだ一発だけど、アンタに攻撃を当てたわよ?これならアンタに勝てるわ!」
堕我「ククク…」

不意に、敦から笑い声が聞こえた

御坂「なに?頭打っておかしくなったの?」
堕我「ククク…ギャハハハハハハ!」

:2

堕我「いやぁ?俺はいたって正常だぜぇ?だからさぁ、もっと遊ぼうぜぇ!」

敦はそう言うと、手に氷の銃を作りだし、御坂に向け、発砲した
御坂はとっさに磁力を発生させ、近くの金属の壁に衝突した。

堕我「おうおう、やるねぇ」
御坂「アンタ、ホントにLVEL4?銃を一瞬で作り出すなんて高等技術LVEL4でも無理なはず…」
堕我「まあ、そりゃそうだなぁ?でもよぉ、俺は今“LEVEL5”なんだよなぁ」
御坂&黒子「なんですって!?」
堕我「改めて自己紹介だぁ、俺は堕我 敦、じゃねぇ!敦の中の“もう一つの人格”堕我
狂助だぁ、よろしくぅ」
御坂「二重人格!?」
狂助「その通りぃ、俺は敦が自分の血を見ると外に出る事が出来んだよぉ、だからアンタ達には感謝してるんだぜぇ?」
御坂「なんで、そんな…」
狂助「知りたきゃ、俺を倒して敦にでも聞くんだなぁ!」


Re: とある冷気の絶対零度 ( No.4 )
日時: 2013/06/22 21:23
名前: 赤鳥さん (ID: hp3TKKBF)

第5章 決着、そして…

狂助「俺を倒して敦にでも聞くんだなぁ!」
:1
御坂「黒子、アイツが壁を作ったらテレポートで壁を消して。その隙に超電磁砲をぶち込んでやるわ」
黒子「分かりましたわ!」
御坂「行くわよ!」

御坂は狂助に向けて電撃を放った

狂助「無駄だぁ!」

狂助は氷の壁を作り電撃を防ごうとした。

御坂「黒子っ!」
黒子「はい!お姉様」

黒子は壁の近くにテレポートし壁に触れてテレポートさせた
その隙に御坂は超電磁砲を打ち出した。

狂助「無駄って言わなかったかぁ?」

狂助は靴と地面を凍らせて、滑るように超電磁砲を避け、氷の銃で黒子の足を撃った

黒子「きゃあぁ!」
御坂「黒子!どうして…滑っただけじゃ超電磁砲を避けられるわけが…」
狂助「ねぇよなぁ?」

狂助はケラケラと笑いながら氷でなにかを作って御坂に投げた。

狂助「ほらよ」

狂助が御坂に投げたのは丸い氷の球体だった。

御坂「これは…!?」

御坂はとっさに身を後ろへ飛ばし、氷から遠ざかった
途端、氷の球体はボン!という音を立てて〝爆発した〟

御坂「爆弾!?」
狂助「ご明察ぅ、そりゃ酸素を利用した爆弾だぁ」
御坂「薄い氷の膜を張って内部の酸素を凍結させて圧縮してから凍結を解除して一気に膨張した訳か」
狂助「その通りだぜぇ?移動に使ったのも同じ原理だぁ、靴に氷のブースター型の氷を設置して加速したんだぁ」
御坂「くそ、このままじゃ…」
??「やっぱ俺の出番ですか?」

:2

御坂「アンタいったいどうやって」

御坂が後ろにいたのは足を凍らされて居た筈の上条当麻だった。

上条「お前らが戦ってる間に、体をクネクネさせながら右手を何とか足に届けようと頑張ってたんだよ。ったく、なんで俺の脚の氷は取ってくんないんだ」
御坂「まったく、いつも遅いのよアンタは」

当麻を見る御坂の目は、嬉し涙で滲んでいた。

上条「さてと、こっからは俺が相手だ覚悟しろよ殺人鬼」
狂助「あぁ?LEVEL0のお前になにが出来るってんだぁ?」
上条「確かに俺じゃ、お前には勝てないけどテメェには勝てるんだよ」
狂助「はは、面白れぇなお前、最高に面白れぇよぉ!」

御坂は、少し昔の事を思い出していた。

御坂(あの時もアイツは…)

狂助はブースターで加速し当麻を自らの手で直接凍らせようとした。当麻はそれを右手で防ぎ、手を上へ跳ね上げた。
狂助「なっ!?」
上条「歯を食いしばれよ、最…じゃねぇな殺人鬼!俺の最弱さいきょうはちっとばっか響くぞ!」

上条当麻の拳が殺人鬼に炸裂した。

:3

敦「ここは…?」

敦が目を覚ますとそこは病室ベットの上だった。

??「目が覚めたかい?」

そこにいたのは、カエル顔の医者、冥土帰しだった。

敦「俺は何で…」
冥土帰し「二重人格が表に出ていたようだね」
敦「そうか、また…」
冥土帰し「まあいい、君にお客さんだよ」

冥土帰しが扉を開けると、入ってきたのは一人の男だった。

男「どうだ敦、調子は」
敦「特にどうってこたぁねぇよ」
男「敦、華奈の事は気にするな、あれはお前のせいじゃない」
敦「でも、俺はアイツに…」
男「なあ敦、京介と話す気はないか?」
敦「アンタの能力“精神交信(メンタルトーク)”か」
男「ほとんどお前の為の能力だ、お前の為に使わせてくれ」
敦「わかった、やってくれ」

男は敦に手をかざし、能力を使った。

:4

敦は、白く何もない世界に降り立った。

敦「よう京助、2年ぶりだな」
狂助「あぁ?今更その名前で呼ぶんじゃねぇよ、俺は狂助だ」
敦「京助、なんでお前は人を殺すんだ」
狂助「あぁ?決まってんだろ、お前が望んでるからだ」
敦「違う!俺は…人殺しを望んでなんかいない」
狂助「なら2年前、なぜ〝俺を殺した?〟」
敦「あれは…」
狂助「事故だってか?んなこたぁねぇだろうが、テメェはその手でその能力で俺を殺したんだよぉ!」
敦「違う!俺は華奈を助けるために…」
狂助「なら、お前はなぜ俺を創った?罪悪感があるのなら、俺を〝殺しの身代わり〟を何故作った?」
敦「京助、勝負しよう。ここでなら二人とも力を使える」
狂助「あぁ?勝負っつってもテメェは4で、俺は5だ。勝てる訳ねぇだろうが、それとも罪滅ぼしのつもりか?」
敦「いや、負ける気はない。ただ、ここで自分に示しをつけておきたいんだ」
狂助「そうかよ、なら、手加減はしねぇぞぉぉ!」

Re: とある冷気の絶対零度 ( No.5 )
日時: 2013/06/22 21:50
名前: 白(ホワイ) (ID: ZZuF3m5i)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=form


どうも初めまして赤鳥さん!

自分もとあるの小説を書いているんですけど、この作品とても面白いです!

主人公(?)の堕我 敦がまさかの二重人格とは意外な所を突かれました。

次の作品で敦と狂助はどうなるか楽しみです!

次回も頑張ってください!

Re: とある冷気の絶対零度 ( No.6 )
日時: 2013/06/25 00:22
名前: 赤鳥さん (ID: hp3TKKBF)

最終章 飛び立つ氷鳥

狂助「そうかよ、なら、手加減はしねぇぞぉぉ!」

:1

先手を打ったのは狂助だった。狂助は氷の爆弾を両手に作り敦に投げつけた
敦は壁を作って爆弾を防ぎ、敦は氷の槍を作った。

狂助「テメェの槍なんざぁ、滑って避けられるんだよぉ!」

狂助は床と靴を凍らせて避けた。だが飛んできた槍は突然、、〝爆発した〟

狂助「なっ!?」

狂助は咄嗟に爆弾を作りだし、爆発を相殺した。

狂助「はっ、やるじゃねぇか。槍に爆弾を仕込んでくるとはな」
敦「言っただろ、負ける気はないって。LEVELで敵わないなら頭を使うしかないからな」
狂助「ぎゃはははは!楽しいなぁおい!」

狂助は叫びながら氷の剣を作りだし、敦に切りかかった。
敦はそれに応じ、剣を2本作って防御した。

狂助「はぁん、二刀流かよ。剣で勝負ってかぁ?」
敦「あぁ、手加減はしねぇぞ」

狂助は「ぎゃはははは」と笑いながら再び敦に切りかかる、敦は片方の剣で防御し、もう片方の剣で切りかかる、だが狂助が空中に小さな氷の壁を作りだし防ぐ。

狂助「何本剣を増やそうが無駄なんだよぉ!」

そう言いながら狂助は、敦の剣を弾き、爆弾で加速した足で敦を蹴り、その瞬間に銃を作って敦に撃った。銃弾を剣で弾くと、敦の剣は砕けてしまった。

敦「くそっ!」
狂助「テメェの軟弱な氷なんざぁ、俺の氷には敵わねぇんだよぉ!」

狂助は敦のもう片方の剣を銃で砕き、敦に切りかかった。
即座に敦は盾を作り、剣を防いだが狂助の剣と同時に砕けてしまった。

敦「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
狂助「ぅらあああああああああああああああああああああ!」

狂助と敦は作れる限りの武器を生成し、お互い激突した。

:2

御坂と当麻は黒子の病室にいた。

黒子「申し訳ありませんの、お姉様にご心配をかけてしまって」
御坂「何言ってんの、当たり前じゃない」

黒子の目には、感動の余り涙が浮き出ていた。

黒子「お、お、お姉様ああああああああ!」

黒子は泣きじゃくりながら御坂に抱き着いた。

御坂「こら、黒子離しなさいってば、ちょ、調子に乗るな!」

御坂は黒子にやや控えめの電撃をぶつけた。

上条「よ、容赦ねぇなぁ」
御坂「そんな事無いわよ、ちゃんと電撃は弱めてあるわ」
上条「さ、さいですか」
黒子「ともあれ、お姉様には感謝しておりますわ」
上条「立ち直り早っ!つか、敵倒したのは俺なんすけど」
黒子「私気絶しておりましたので〜」
上条「な、はぁ不幸だ」
御坂「まあ、黒子を助けてくれたのはアンタだし一応は感謝してるわ」

御坂はそう言いながら、手を差し伸べた。

上条「お、おう」

当麻は握手と理解し、手をだした。途端に当麻の左手から「グサッ」という音が聞こえた。

上条「ん?ってうわぁ!手に針が!針が!イタタタタタタ」
御坂「ちょ、黒子!」
冥土帰し「おいおい、怪我人を増やさないでくれよ」

カエル顔の医者は「やれやれ」と言いながら当麻の左手に素早く処置をした。

上条「すげぇ!もう痛くねぇ!」
御坂「えぇ!マジ!?」

黒子の病室には、驚く3人と、呆れた顔の医者だけが佇んでいた。

:3

敦&狂助「はぁ、はぁ、はぁ…」

狂助と敦は傷だらけになり、互いに倒れこんでいた。

狂助「なぁ、敦。いや〝兄貴〟」
敦「なんだ?京助」
京助「兄貴と戦ってて分かった気がする、いや、ホントは最初から分かってたのかもな」
敦「俺は、俺はあの時お前を…」
京助「別に兄貴は俺を見捨てたわけじゃねぇ。華奈を助けるだけで、精いっぱいだったんだろ?」
敦「すまなかった、京助、兄ちゃんを許してくれ…」
京助「とっくに許してるよ、言ったろ?分かった気がするって、それだけで十分なんだよ」
敦「京助…」
京助「アンタは何も悪くねぇ、俺が保証してやるよ。だから、華奈を俺の分も守ってやってくれ」
敦「ああ、絶対に守って見せる」
京助「ああ、じゃあな敦」
敦「京助、お前…」
京助「あーもう顔も見たくねぇ、とっとと女の所にでも戻りやがれ」

悪態をつく京助の顔には、寂しさの涙が滲んでいた

敦「ああ、また会おう。どこかで…」

苦笑しながら別れを告げ、敦は現実に戻って行った。

Re: とある冷気の絶対零度 ( No.7 )
日時: 2013/06/25 17:13
名前: 赤鳥さん (ID: hp3TKKBF)

:4

男「おお、戻って来たか」
敦「ああ、世話かけたなおっさん」
男「そんなことは無いさ、俺も君の親みたいなものだからね」

その時、「ガララ」と病室の扉が開き、見覚えのある少女が飛び込んできた。

華奈「敦っ!」
敦「華奈か、ってグフッ」

華奈は勢いのまま敦に抱き着き、そのまま泣きじゃくっていた。

華奈「敦、探したんだよ!今まで一体どこに…」
敦「と、とりあえず離せ、死ぬ…」
華奈「あ、ごめん敦」
敦「まったく、アンタの娘は落ち着きが無いな〝おっさん〟」
華奈「え?お父さん?」

どうやら敦の事しか眼中に無かったらしく、敦に言われてやっと気付いたらしい

華奈の父「やあ、華奈」
華奈「お父さん、なんでここに居るの?て言うかなんで敦の居場所知ってるの!?」
敦「俺がお前から逃げるために手を貸してもらってたんだ」
華奈「え?お父さんが、え、どういう事?」
敦「取りあえず落ち着け」
華奈「あ、うん。え?と言うことはお父さんが敦にアタシの動向を敦に伝えてたから今まで会えなかったの?」
華奈の父「そう言う事になるな」
華奈「え?えぇ?えええええええええええ!?」
敦「病院では静かにな」
華奈「あ、うん。でも、えええええええ!?」
敦「あーもうるせぇなぁ」

と、言いつつ敦は華奈の頭を掴んで引き寄せ、そのまま華奈の唇に自分の唇に重ねた。
いわゆる、キスと言う奴である。

華奈「!?、!!?」
華奈の父「おやおや…」

唇を離すと、顔を真っ赤にしている華奈に敦は話しかけた。

敦「どうだ?落ち着いたか?」
華奈「な、な、ななな…」
華奈の父「じゃあ、年寄りは去るとしますか」
敦「おう、じゃあなおっさん」
華奈「え?ええ!?」
敦「まだ、落ち着かないのか、なら…」

敦は「よっ」と体を起こし、華奈を抱きしめ、耳元で囁いた。

敦「もうお前に守ってもらう必要はない、だからこれからは俺がお前を守る、もう2年前の様にお前を傷つけたりはしない」

やっと華奈は落ち着いたようで、穏やかな声で、そして目に少し涙を浮かべながら。

華奈「うん、ありがとう」
敦「礼を言う必要はない、これはアイツとの…京助との約束だからな」
華奈「うん、よかったね敦、本当に…」

二人はしばらく抱き合っていたが、そのうちカエル顔の医者がやってきた。

冥土帰し「男女の友情を育むのはいいが程々に頼むよ」
華奈「って、うわぁ!ちょ、敦!って寝てるし!」

敦はいつの間にか人の温かさに眠ってしまっていた。

華奈「敦、起きて!敦!」
敦「ん?ふぁ〜あ、おっと、寝てたか」
冥土帰し「さて、すまないが面会は終わりだよ」
華奈「はい、わかりました」

華奈は出口で手を振って帰って行った。

冥土帰し「にしても、やはり君の能力は不思議だね、能力の突然変異なんて今までに前例はないからねぇ」
敦「ああ、この能力は人殺しの烙印だったからな」
冥土帰し「なるほどね、君のパーソナルリアリティはそこにあるわけか」
敦「だが、今はその烙印は勲章に変わったからな、発火もできるようになった」
冥土帰し「これは驚いた、名のある研究機関に行けばそれなりの報酬が得られるレベルだよこれは。まあ、君にその気はないようだけどね」
敦「ああ、俺はアイツを守っていくと誓ったんだ、そんな事の為に能力は使わねぇよ」
冥土帰し「ま、僕もその方がいいと思うけどね。で、体の方だが特に問題は無いようだね。今日にでも退院できるよ」
敦「そうか、世話になったな」
冥土帰し「それにしても、彼と同じ原因で病院に来る人がいるとは思わなかったねぇ」
敦「同じ原因?」
冥土帰し「第1位だよ」
敦「そういや、一回出くわしたっけか、あの時も京助が出てきたが」

カエル顔の医者は「それでよく生きていられたねぇ」と呆れるが、同じLEVEL5なのだから生き残る事ぐらいはできるだろう、それに狂助の戦闘能力は目に余るものがある。

冥土帰し「まあ、彼も〝彼〟にやられてからは少し変わったようだしね」
敦「そうか…」

敦は、第1位も同じような闇を背負っていたのかと考えると、すこし不思議な気持ちになった。

:5

華奈「ねぇ敦、次はどこに行く?」

退院から一週間後、敦は華奈と学園都市の商店街を歩きまわっていた。

敦「お前はしゃぎすぎだ、一応俺は病み上がりだぞ?」
華奈「病み上がりってもう一週間も経ってるじゃないの、会えなかった分めいっぱい遊ぶんだから」
敦「お前はホント落ち着きが無いなぁ」

敦はあきれ顔で言った。そのとき不意に声がした。

当麻「あ、お前!」

そこに居たのは先日、京助を打ち破った男、上条当麻だった。
だが、敦は特に気にせず、歩き出した。そしてすれ違いざまに

敦「感謝してるぜ、反則野郎」
華奈「ちょ、敦ー!まってー」

敦は清々しい顔で、歩き出した…

END
———————————————————————————————
さて、お楽しみいただけたでしょうか?

何分、初めて小説を書いたものですので、あまり自信はありません。

今後、敦と華奈をメインにした外伝を書くつもりですが、執筆は

自分の気分次第なので、あまり期待はしないで下さい。

では、また縁があればお会いしましょう。


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