二次創作小説(紙ほか)
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- 続・刀語
- 日時: 2014/10/01 18:03
- 名前: とがめ (ID: Id9gihKa)
刀語のあったかも知れないストーリーや否定姫と七花の旅路、
もしとがめが生きていたら…こんなストーリーあったらいいなと思う様なストーリーを書いていきたいと思います!
更新はとんでもなく遅いと思いますが、何卒よろしくお願いします!
- Re: 続・刀語 ( No.1 )
- 日時: 2014/10/01 23:23
- 名前: とがめ (ID: Id9gihKa)
飛騨鷹比等の一人娘。
容赦姫。
20年前の大乱で父は謀反を企てようとし、命を落とした。
父が殺され、身内も殺され。
私は名前も。
髪の色も。
復讐心以外の何もかもを捨てた。
尾張幕府に復讐をするために。
生きたいという訳でもなく。
死にたくない訳でもなく。
ただ復讐の為にだけ生き伸びていた。
奇策師、と名乗って。
とがめ、という新たに名を付けて。
どうにか軍所の総監督まで上り詰めた。
でもまだ足りない。
まだ将軍の顔を見ることすらかなわない。
さらなる出世のため、完成形変体刀12本を求めて旅に出た。
戦国の頃、伝説の刀鍛冶「四季崎記紀」の作った千本の刀の所持数の多い軍ほど優勢に戦を進められたという。
旧将軍が刀狩令を出して988本まで集めた。
残り12本こそが988本を試験台にして作られ、旧将軍ですら集めることのできなかった完成変体刀。
きっと成功すればもっと高い地位に座れる。
そうすればいつか次代将軍の御傍人になれる日だって来る。
そう思って忍者や剣士に声をかけた。
けれど刀を手にするに皆、裏切っていった。
そこで愛の為に動く、人間を求めた。
今度こそ絶対に裏切らない。
そんな奴を。
そして、父を殺した虚刀流。
けれど家族諸共島流しにあったという不承島を訪ねると既に父を殺した6代目は死去していた。
結果、7代目鑢七花を連れ、完成形変体刀を求める旅に出た。
6代目、鑢六枝が死んだと聞いた時。
私は自分の気持ちのやり場に困った。
父を殺した虚刀流。
許せるわけがない。
けれど。
その息子である七花には罪はない。
「七花」
「なんだ、とがめ」
旅の道中、ずっとそればかりを考えていた。
ぼさぼさ頭で背は高い。
軽く見上げなければ顔は見えない。
長く結ってある髪は腰辺りまで伸びていた。
「そなた、私に惚れていると言っていたな。」
「ああ、言ったぜ。愛してるぜ、とがめ。」
日本の。
津々浦々まで共に旅をした。
砂漠を越えたし、長い階段も上ったし、巌流島では錆白兵との死闘を繰り広げた。
薩摩で校倉必と戦い、先月には蝦夷の踊山でこなゆきと出会い。
七花の姉、七実にはばっさりと髪は切り落とされた。
まだ慣れないこの髪も。
悪くはない。
姉殺し。
感情を知った七花だからこそ乗り越えられた壁だ。
「うむ、好きなだけ愛せ。」
私も少しずつ七花に心を開いている。
そんな自分を。
まだ受け入れることはできない。
復讐か。
自分の感情か。
私は復讐の為に全てを捨てた。
けれど。
無くしたはずの心が。
七花とともにいる事で戻ってきた様な気がした。
心地よかった。
決して言葉にはできないけれど。
「七実はもういないけれど…私はずっとそなたの傍にいるからな」
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