二次創作小説(紙ほか)

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MAJOR×キン肉マン〜【完結】
日時: 2015/03/29 18:36
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

普通では絶対に考えられない野球漫画「メジャー」と超人プロレス漫画「キン肉マン」の夢のコラボ小説です。視点がコロコロ変わります。

始祖紹介>>4
MAJOR登場人物紹介>>5


第1話 完璧超人とは【サイコマン視点】>>1

第2話 怪しいおっさんに会う【清水大河視点】>>2

第3話 会議は辛いよ【ジャスティスマン視点】>>3

第4話 姉の心配【清水薫視点】>>8

第5話 もう少し寝たい【清水大河視点】>>9

第6話 リーダーは辛いよ【ジャスティスマン視点】>>10

第7話 久しぶりの人間界 【ペインマン視点】>>13

第8話 ガンマンのすることに間違いはない【シングマン視点】>>14

第9話 バスの中で【佐藤寿也視点】>>15

第10話 偶然の発見 【シングマン視点】>>16

第11話 正論攻撃 【サイコマン視点】>>17

第12話 捌式と拾式の対決 【サイコマン視点】>>18

第13話 捌式は星になった 【サイコマン視点】>>19

第14話 久式の出した条件 【ジャスティスマン視点】>>20

第15話 急激な幕切れ 【カラスマン視点】>>21

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.17 )
日時: 2015/03/28 17:46
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

私は暇でしたので、大河さんの通う聖秀高校に一緒についていくことにしました。野球部の更衣室にまでついて彼の着替えを拝見しようかと考えましたが、それは彼に見抜かれており、外で待機することにしました。着替え終わった彼のユニフォーム姿は制服姿よりもカッコよさが増しているように感じられます。

「……あんた、どこまでついてくるつもりなんすか?」
「決まっているじゃないですか。野球部までです。あなたの日頃の練習風景を見たいと思いましてね」

彼は私にばれないようにチッと舌打ちしていましたが、それはもちろん気づいていました。大河さんの後に続いて屋上にある野球部に行ってみますと、そこにはよく知る顔がいました。
銀色の冷たいメタリックボディの巨体を持つ、完璧始祖捌式シングマンです。彼はガンマンさんの次にからかうと面白いので、挨拶をしておきましょう。

「これはこれは御機嫌よう、1日ぶりですねぇ、捌式さん」

すると彼は私をビシッと指して、

「ギラギラ〜ッ、遂に見つけたぞサイコマン!ここであったが100年目、この場で粛清してやるっ」
「ニャガニャガ、なんとも面白いことを言いますねぇ。ですが、あなたがこの私に勝てるとお思いですか?」
「当然だ、だから来た!」

いつもとは違う、何やら自信に溢れた言動に多少面食らってしまいましたが、このまま彼と闘っては大河さんと野球部のみなさんに申し訳がたたないので、ここは牽制するとしましょう。

「シングマン、やる気があるのは大変結構なんですが、ここは野球部のグラウンド。暴れては彼らに迷惑がかかります」

正論を口にしますと、とたんに彼は狼狽し始めました。
うん、やはり面白い男です。

「もちろん、場所を変えれば闘うこともできますが、私はこの大河さんの練習風景を見たいのです。あなたの相手は後で存分にしてあげますから、この場はおとなしく引き下がっていただけませんかね?」
「いいだろう」

彼はあっさりと承諾し、その場を去って行きました。
そして私はポカンとしている野球部のメンバーに向き直り、自己紹介をします。

「申し遅れてしまいましたね。私、昨日から清水大河さんの家にお世話になっております、完璧始祖拾式サイコマンと申します。以後お見知りおきを」

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.18 )
日時: 2015/03/28 19:27
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

大河さんの練習風景を朝と午後の2回拝見させていただきましたが、下衆人間にしてはなかなか素晴らしい動きをしています。ボールのコントロールも巧みで、小学生時代に4年間レギュラーをしていただけのことはありますねぇ。
彼らの練習を堪能したところで、私は今頃待ちくたびれていると思われるシングマンの元へと向かうことにしました。もちろん、大河さんには夕飯までに帰ってくることを伝えました。
本当のことならば、彼と一緒に帰りたかったのですが、この際仕方ありません。
聴力をあげてシングさんの音を探知し、下降します。
彼がリングを作り上げたのは、高層ビルの屋上でした。
着地した私は、彼に口を開きます。

「なんとも物騒な場所にリングを設置したものですねぇ。これでは観客の集まりようがないじゃないですか」
「ギラギラ、当然だ。お前は誰にも発見されず、この場でこの世の終わりを迎えるのだからな」
「ホーホホホホホホホホホ。それは私のセリフですよ、捌式さん。では、いい加減に始めるとしましょうか!」

カアァン!

どこからか試合開始のゴングが鳴り響き、私達の試合が始まりました。
シングマンはゴングが鳴るなり、まるでサイのように突進し、パンチの乱れ打ちを見舞います。ですが、それを私はすべて軽くいなします。

「ギラ」

パンチが効かないとわかると、今度は首筋目がけてジャンピングキックを放ちますが、その程度の蹴りは軽く受け止められます。打撃合戦は不利と判断したのか、彼は間合いを取り、その黄色い瞳で私を睨みつけます。

「ならば、こうしてやる〜っ」

その巨体を生かし私を持ち上げ、そのままデスパレーボムでマットに叩き付けますが、受け身が巧みなので、蚊に刺されるよりも痛みは感じません。立ち上がってきた隙を逃さずラリアットを食らわせてきますが、それをかいくぐって、逆に彼を一本背負いで放り投げます。
そのまま反対側のコーナーポストに激突し倒れますが、宇宙金属ボディの彼には効果が見られないようです。それならばと、飛び上がって逆さで回転しながら装束のドレスに炎を纏い、彼に体当たりします。

「イグ二シフォンドレスーッ!」
「ギラ〜ッ」

立ち上がったところに連続の技を受けた彼は、大きく体勢をよろめかせます。僅かに彼の金属の体躯から焦げた匂いが発せられますが、それ以外の異変は見られません。

「お前がそうくるのなら、私はこうだ!」

彼はロープに飛び乗るなり、両肩の膨らんだようなアーマーを展開し、回転鋸を出しますと、その刃を猛回転させながら突っ込んできます。

「ショルダーアーマリー=ディスクカッターッ!」
「甘いですね、捌式さん。その程度の刃は受け止められますよ」

私の自慢は外見とのギャップがある握力。その力は対戦相手の皮膚を軽々と毟り取れるほどです。無論、彼の軟弱な回転鋸など、歯牙にもかけません。またしても彼を放り投げますが、今度は空中で身を翻しコーナーへの衝突を避けました。
さすがは完璧始祖を名乗るだけのことはあります。
ですが、残念なことに、彼は私を倒すだけの手段がないのです。
まだ夕飯までには時間がありますので、ちょっと遊んであげるとしましょう。私は帽子からナイフを出してそれを回転させながら、向かって行きます。

「八つ裂きハットーッ」
「そんな貧弱なナイフなど、私のボディの前には無意味だ」

彼の発言通り、私のナイフ付きの帽子は損傷してしまいましたが、これで彼の堅さを再確認することができました。

「ギラギラ、お前に私の真骨頂を味あわせてやる。シング=デモリッションウェーブ!」

シングマンは技名をさけび再度コーナーポストに着地し、技名を叫んで両腕を目上でクロスしました。

「マッ!」

その掛け声と共に鼓膜が破れそうなほどの大音量がまるで音叉のように響き渡ります。

「サイコマン、今までお前に盟友のガンマンをコケにされてきた私の憤りをとくと味わうがいいーっ!」

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.19 )
日時: 2015/03/28 19:56
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

彼は怒りを露わにして私にタックルを炸裂させてきます。
先ほどのデモリッションウェーブは一体何の前振りだったんでしょうか。気にはなりますが、訊いたところで彼はまともに答えてくれるとは思えません。高速移動で彼の体当たりを避け、背後に回ります。
そして彼を掴んで上空に放り投げ、それを追いかけます。

「捌式さん、あなたは宇宙の星になりなさい!」
「拾式、貴様……!?」

これ以上彼のおしゃべりに付き合っているほど私も暇ではありません。
なぜならこの後大河さんと一緒にお食事をするのですから。

「——という訳で、止めです。行きますよ、〈完幻〉」

彼に追いつくなり、装束で彼の体を包みこみ、昇りかけてきている月に標準を合わせます。

「ファントムキャノン!」
「ギラアアア〜ッ」

炎を纏わせ勢いよく発射させた彼の体は、そのまま月に向かって飛んで行き、夜空に光るお星さまになってしまいました。

「さてと、お遊びも終わりましたし、大河さんの家に帰るとしましょうか」

手をパンパンと払って、私はリングを後にしました。

「サイコマンさん、どこに行っていたんですか!?」
「ニャガ〜、すみませんね、大河さんのお母さん。少々野暮用があって遅くなりました。ところで大河さんは、どこに?」

キョロキョロと見渡しますが、彼の姿が見つかりません。

「ああ、大河ならお風呂に入っていますよ」
「お風呂!? そうですか、それでは私も食事の前にお風呂に入ることにしましょうか」

そう告げた刹那、背後から冷たい光を感じました。

「サイコさん、何か言いましたか〜」
「いえ、薫お姉さん、私は何も言ってはいませんが……」
「嘘言わない!」
「ニャギャアアアアアッ」

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.20 )
日時: 2015/03/28 20:58
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

「何ッ、ガンマンとシングマンが始祖の門を抜け、人間界へ行っただと!?」

寝起きの私に告げられたのは、またも頭が痛くなるような話であった。

「すまない、ジャスティス」

無表情ながらも、すまなそうに頭を下げるミラージュ。
彼はふたりを信用した上でほんの僅かな時間だけ、始祖の門を離れたのだ。したがって、責任はない。
だが、問題なのはシングとガンマンのふたり。
いや、この場合は、シングはガンマンの口車に乗せられたか何かでついていっただけだろう。
と、すると事を更に大きくしたのはガンマンということになる。
ペインマンとも連絡が取れないというし、どうすればいいだろうか。
顎に手を当て思案する。
どうにかして、始祖達をここへ上手く連れてくる方法はないだろうか。
何しろこのまま放っておけば、異世界の人間界の理が崩壊し、大変なことになるだろう。そうなるまえに、対策を取らねばならない。
ことは一刻を争う。

こうなれば、仕方がない。

私は、今だ目立った行動を起こしていないカラスマンの部屋に行き、ドアを叩く。

「誰だ?」
「私だ、久式(ナインス)」
「カララ、陸式か。お前ともあろうものがこの私の部屋に訊ねてくるとは、どういう風の吹き回しか……」
「お前に頼みがある」
「却下だ」
「まだ用件さえ言っていないぞ!?」

すると、扉の向こう側から声が帰ってきた。

「言わなくてもお前の考えぐらい読めるのでな。大方、私に始祖共を連れ戻しにいけとでもいうのだろう」
「——正解だな、さすがは久式」
「お前に褒めらても嬉しくはない。だが、もしどうしてもというのであれば、ひとつ条件がある」
「条件? なんだ、大抵のことなら飲んでやる」
「よろしい、それならば、条件を言おう。これからは私が可愛がっているカラスのネバーとモアも会議の時に同席することを許可することだ」
「……いいだろう」

正直、彼のカラス好きには若干引き気味ではあったが、事態が事態なだけに仕方がない。それぐらいの条件で始祖が帰ってくるのならば安い。

「カララララ、言ったな。今の言葉テープレコーダーに録音しておいたからな。言った覚えはないなどというセリフはなしだ」

なんという抜け目のない男だ。こやつの先読みと洞察力には、同じ始祖でありながら、脱帽するしかない。

「では、始祖達を連れ戻しに行くとするとしよう。カラ〜ッ!」

Re: MAJOR×キン肉マン〜清水大河を巡る決闘〜 ( No.21 )
日時: 2015/03/29 18:34
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

ジャスティスマンから始祖共を連れ戻してくるように依頼された私は、早速人間界へに向かった。まず、手始めにペインマンを探し出し、彼を説得して帰還させた。
次に、どういう訳か宇宙を漂っていたシングマンを回収し、始祖の門へと放り投げた。
これでふたり、戻した。
残りは、ガンマンとサイコマンだけだ。
だが、このふたりを連れ戻すにはかなり骨が折れそうではある。
けれど、連れ戻さない限り、ジャスティスは約束を守ろうとはしないだろう。げんかつぎとして、私は可愛がっている2匹のカラスのネバーとモアに訊ねた。

「おい、ネバーとモアよ。私がサイコマンとガンマンに勝てると思うか?」
「ネバァーッ」
「モアーッ」

ネバーモア、つまり2度とない。
私は嘗て伝説の完璧始祖である完璧壱式(パーフェクトファースト)ゴールドマンに人生でただ1度の敗北を喫してしまったことがある。それ以来、私はこの2匹を私の不敗をたたえる言霊としている。無論、あれ以来敗北したことがない。
今回もこの2匹がいる限り、私は同じ完璧始祖とて敗北することはない。

「まずは1番この世界にいては被害が大きくなりそうなガンマンから、相手をしに行くとするか」

激戦の末、私はガンマン、サイコマンを下し、始祖全員を無事に元の世界へ返すことに成功した。


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