二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 東方人妖録【短編集】
- 日時: 2016/08/16 13:17
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11453
〜注意事項〜
・ジャンルはほとんどシリアスかギャグ
・読みにくいかもしれません
・文才など居なかった
・多少のグロ、二次設定
・更新気まぐれ
どうも、シュヴァルツと申します。
上のURLはプロフィールへと繋がってます。
えーと...短編集とありますが、キャラ別の話を書きたいなと思って立てたので平均2レス〜5レス内の話集に
なると思います。
出来れば読んでくれると有り難いです。
リクエストや感想があると気持ち悪いぐらいに喜びます←
【目次】
博麗 霊夢編・・・>>1-3
霧雨 魔理沙編・・・>>4-5
レミリア・スカーレット編・・・>>6-8
フランドール・スカーレット編・・・>>9-11
アリス・マーガトロイド編・・・>>12-13
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.9 )
- 日時: 2016/08/12 15:39
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
【フランドール・スカーレット編】
人間というのは酷く脆く、馬鹿な生き物だと思う。
自分の大切な人の形見など、ただの物でしか無い。
人は度々、死んだ大切な人から貰ったの、なんて言って、形見でもある、なんて言う。
そんなの、ただの醜い慰めにしか過ぎない。
.....そうでしょ?死んだ人なんて帰って来ないのに、どうして物でも、と失いたくないと足掻くのか。
それが理解できなかった、変だと思った。
「あーあ、つまらないなぁ〜」
通常の人ならば家族に貰った物なら大切に扱うだろう。
けど、私は何かと違ったらしい。
私の唯一の本当の家族、姉のレミリアから貰った縫いぐるみを壊しては縫い付け、壊しては縫い付けた。
何故かそうすることで安心感を得た。
何度でも再生した縫いぐるみは、まるでどんな致命傷を負おうが必ず生きるお姉様みたいで、
何だか面白かった。
お姉様が頑丈過ぎる故に、周りの人間は脆い。
手を握るだけで、遊ぶだけで壊れちゃう。
そんなの、つまらなかった。本当に‘‘ただのオモチャ,,だと思う。
遊ぶだけで壊れちゃうなんて、有り得ないでしょう?
そう、それは『不良品』と呼ぶのに相応しいわ。
「うふふ、今日はどんなオモチャ(人間)を連れてきてくれるのかしら?」
考えただけで、笑みが零れる。
最高のオモチャだったならどうしましょう?
壊れるまでいたぶり続けて、動かなくなったら一から組み立て直す?
ふふっ、それが良いわね。面白そうだし。
「ん....!?...........あれ、ナニコレ」
少し時のズレを感じた後、目の前に料理が置かれる。
お姉様が言っていた、咲夜とか言うやつかしら?
でも、時を操るなんて凄いよね、一回だけでも良いから遊んでみたいわ。
「うーん...でもこの料理は初めて見るなぁ.....。あ、パチュリーから借りた本に載ってるかしら」
ペラペラと捲る。
縫いぐるみはすぐ壊しても、本は絶対に壊さない。だって、怒ったパチュリー、怖いし...。
「あ....!!あった....!!!...えっと、はん、ばぁぐ...?」
まぁ良いや、いただきます!!
*****
ご馳走さまでした!!
ふう、以外とはんばーぐってのは美味しいのね。また食べてみたいわ。今度、お姉様にでも
言おうかしら....?
「ひ、ひいぃ!!...いやだ、まだ死にたくないんだ......っ!!」
突如、魔方陣で防御が高められた扉の向こうから声がした。
死にたく、ない......?ってことはようやく遊び道具が来たのね!!
ふふ、待ちくたびれたわ、どうやってお迎えしようかしら。
そうねぇ........。
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.10 )
- 日時: 2016/08/12 18:06
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
ガチャン
「ひ、ひいぃぃぃぃいい!!」
「あら?....何を怯えているの?」
今回はじわじわと恐怖を与えてみよう。
うふふ、最期はどんな顔をしているか見物だわ。
...とはいえ、お姉様も随分と強引ねぇ。
この人、服が少し破れちゃってるじゃない。少し衛生面に引っ掛かるわ。
人間っていうのは、汚い人も居るのかしら?
「って、あれ.....幼い少女じゃないか」
どうやらこの人には幼い少女に見えるらしい。
なら、少女らしくおねだりをしてみようじゃない。
....そ、勿論遊びのね?...って、私は誰に話してるんだ...?
遂に無意識妄想癖でも付いたのかな?
「ね、お兄さん...。遊びましょ?」
少し微笑んでみる。
きっと、恐怖か可愛さに押しやられて利いてくれる筈だ。
......ああ!!しまった、手には壊れたままの縫いぐるみが!!
ま、良いか。...どうせこの人も恐怖に支配される事になるもの。
この館に招かれたが最後、オモチャになるしか無いのよ。...全く、憐れな話よね。
はぁあ、可哀想な人間さん、どうしようかしら。
「遊ぶ......?おままごとでもするのかい」
「おままごと.....?そんな軽いものじゃないわ、もっと楽しいの。人形遊びと、弾幕ごっこよ」
そう言い切った瞬間、好きに出来るという喜びで顔がにやける。
端から見れば歪んだ笑みを浮かべている事だろう、人間さんも怯えていた。
恐らく、理由は2つあるだろう。
一つ目は私に怯えた。
二つ目は弾幕ごっこで死人が出ると聞いているから。
ふふ、少し弄り甲斐がありそうな者だ。
さて、どうやって楽しむとしようかしら...。
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.11 )
- 日時: 2016/08/15 12:14
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
「あっ、があああああああああああ!!!!」
人間の醜い声が轟く。
人間は一生を終えた様で壊れたオモチャの様にガラクタと化した。
....つまらないものだ、人間と遊ぶというものは。
「簡単に壊れちゃったね、人間さん」
壁にだらんと凭れた人間、いや人形に声を掛けるが、返事は無い。
....顔を近付けると、腐った様な、鉄のような臭いがする。
私にとっては、最高で甘い香りだ。正にこの臭いを嗅ぎたかったと言っても過言ではない。
「.....フラン、まだ生きてる?」
「ううん、死んじゃったわ。...今回も直ぐにね」
キイイ、と嫌な音を立ててドアが開く。
そこにはお姉様が居た。
....お姉様は人形を見た瞬間に顔を歪ませるが、どこか恍惚そうな表情を浮かべている。
「派手にやっちゃってるけど....この男、血が美味しそうね」
「何を一丁前に。お姉様は少食なのに」
お姉様の言葉に共感はするが、偉そうに言っている様に聞こえちゃって笑う。
お姉様は直ぐに顔を赤くして私を睨む。...妹の私が言うのも可笑しい話だけど可愛い姉だ。
「さ、これを咲夜に調理してもらおうかな」
「フランは人間しか食べないしね...基本的に」
「うん。あの人間の肉で作られたはんばーぐって奴、美味しかったわ」
「えぇー.....」
私の言葉に驚いたのかお姉様が目を見開く。
ま、吸血鬼でも流石にここまでしないとは私も思う。
「お姉様、次は良い人間を連れてきてよ」
「何で私をパシんのよ」
「何となくよ」
こうして、本当は怖いフランちゃんの真相が暴かれた。
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.12 )
- 日時: 2016/08/15 16:38
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
- プロフ: 祝、参照:100!!
【アリス・マーガトロイド編】
今日、長年の夢が叶う。
人形師、という立派な職業になることを何時しか志し、ここまで生きてきた。
....気持ちの切り替えも含め、私は一人暮らしをする事にした。
とはいえ、一週間に一回は必ずお母さん__神綺様が家にやってくる。
それも決まって、心配だから、と口にする。なんと言う親バカだ、呆れてしまう。
「アーリスちゃん」
窓越しに嬉しそうな声が聞こえる。
噂をすればなんとやら、神綺様が来たのだ。全く持って迷惑な話である。
「はいはい、神綺様ってば....」
はぁ、魔理沙達が居なくて助かった。
もしもこの場に居ようもんなら、神綺様があの時の様に怒って、私の家を破壊しかねる。
.....それほど厄介な存在でもあるし、関係でもあるって事だろう。
「アリスちゃーん!元気にしてた?」
「何ですか、神綺様....。元気ですからお帰り下さい」
やけに上機嫌だが私には関係が無い。冷たくあしらい、人形作りに没頭することにしよう。
バン!と扉を閉める。神綺様の声が聞こえたが気にしない。
....あ、入って来たら困るから攻撃魔法陣を構えておくとしよう。
「もぅ、アリスちゃんってば.....って、どわああああああ!?」
「........何ですか。神綺様は仕事ちゃんとしてます?」
魔法陣から放たれたビームを喰らい倒れた神綺様に声を掛ける。
決して心配だからとかじゃない、うん。
「んもぉ、アリスちゃん、お母さんと呼びなさい!!」
「...........んなっ!?」
神綺様の「お母さん」という単語を聞くと顔が一気に熱くなった。
そりゃあそうだろう。「お母さん」という言葉には苦い思い出があるのだから。
....とはいえ、神綺様の事だ、そう呼ばない限りは五月蝿いだろう。
ったく、神綺様はこっちの気も知らずに....。
「分かったわよ、お母さん。...んで、何の用?」
「うふふ、えっとねー、用は無いの」
「帰って下さい神綺様」
呆れた。勇気とか勇気とか勇気とか...色々腹を括って話聞こうと思ったのに...。
全く、時間の邪魔をするなら帰って欲しいものだ。
「嘘よ。....ほんとはね___」
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.13 )
- 日時: 2016/08/16 13:08
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
「仕事から逃げる為に来たのおおおおおお!!」
「それ言い換えれば用が無いって事ですよ。帰って下さい」
何か重要な事があるから来たのかと思ったがそうではなかった、寧ろアホらしさが目立ってる
気がする.......のは私だけじゃない筈だ。
というか神綺様、相変わらずな理由だな.....。
仕事がしたくないって、私が子供の時と全く変わんない。
いや、私はまだ子供か、一応霊夢達よりも年下だし.....。
「嫌よ!?アリスちゃんもそんなこと言うの!?サラちゃんにも言われたのに!!」
「サラ姉さん可哀想!!」
よくよく考えれば、週一の頻度で神綺様がサラ姉さんの前を通るとか.....サラ姉さん
可哀想過ぎるでしょ.....。
その度に何故行くのか、理由聞いてるだろうし....うん、私には耐えられないわ。
「だからね!!夢子ちゃんが来るまで........って」
「探しましたよ神綺様。アリスの所に事ある毎行くのは迷惑だから止めなさいって何度も
言いましたよね......?」
夢子姉さんのタイミングがナイス過ぎて何も言えない。
寧ろこの家に盗聴機でも付けられてるのか疑うレベリングなんだけど...?
「じゃあ、このアホ毛は連れて行きますので」
「いやあああああああアリスちゃあああああああああん!!!!!って、夢子ちゃんアホ毛って
何よおおおおおおおお!!!!」
暫くは魔法の森に誰かの声が響いていたらしい。