二次創作小説(紙ほか)

[復活]愛された苦味
日時: 2019/03/22 23:51
名前: エノキ

業界を追放された天才パティシエの兄
あらくれもので兄以外の味方がいなかった弟
小さな田舎町を救って、そこで牛耳ってた悪逆どもを追い払い、町の英雄となった兄弟

しかし、数百年の間に変化はつきもので、兄弟の意思を継いだ町の自警団はマフィアになり
天才が編み出した唯一無二のレシピは独占され、過去の栄光をいまだにすすり続ける老害ども

拾い子たちが一致団結して、もう一度町を救うお話



_復活二次創作、オリジナル要素多め(オリキャラ視点、オリジナルファミリー、オリジナルリングとか)
_十数年後が舞台
_作業BGM兼イメソン「ビターチョコデコレーション」「ラブ&デストロイ」「雨とぺトラ」「幸せ者(ゲキヤク)」
_話数タイトル参考にしてます
_キャラのネタ尽きたのでリク掲示板でキャラ募集してます!
_1レスごとの文字の配分めっちゃ適当なんで後々変更するかもしんないです


目次
1話[兎角言わずにたんと召し上がれ]>>1-3
2話[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]
//前半>>4-8
//後半>>9-12
3話[正しさに取り憑かれて、曲げれない思いを振るった]執筆中

Page:1 2 3



[復活]食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ ( No.8 )
日時: 2019/01/29 19:44
名前: エノキ

※オリキャラ中心で進みます
※原作キャラ出ます(変装中)

2話/D
[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]前半


落ち着くために酒を舐めるように飲んだ
そんな俺を不思議そうに見ているツナに向き直って適当に世間話を始めた
大通りに出てる食堂のランチが美味しいとか、ここの都市出身の無名の芸術家が長年かけて描いた教会の絵がすごいとか
そういった話をしていくと、ツナとかなり打ち解けているような気になる
たぶん、ツナのいい塩梅の魅力のおかげだろう。いや魅力に塩梅とかないと思うけど
でも、こちらを気遣っているのがなんとなくわかる
ツナから聞く話はほとんどがドジってえらい目にあった自虐話なんだけど、どの話も誰かしら他の人がいて、その人たちのことを大切にしてるんだろうなってのもわかってきて、こっちがこそばゆくなってくる
なんというか……包容感があるような感じだ

ツナって不思議だなあと酔い始めた頭で考えていると、ふと後ろから声をかけられた
そいつは中年の太った男で、正直にいうと不快感のある笑みを浮かべながら両手をさすっていた
聞いたことのない訛りのイタリア語で
「当店自慢のショーがこれから始まるので、ぜひ見てって欲しい」といった
出席するなら前金を支払ってくれと言われた。
値段は10万ユーロ
ハゲタカから渡された書類に書いてある通りの値段だ
酔った頭が一気に醒めた
そうだ、俺は任務で闇オークションの潜入調査をしないと

アタッシュケースから前金代を入れておいた包みを渡す
その光景を見て驚いているツナを横目に、日本語で話しかける

「このデブの言うショーてのは、見ていて気持ちいいもんじゃない。……俺の用はこれだから。話、付き合ってくれてありがとな。楽しかったぜ」

ツナは少し考えるそぶりを見せて、

「今日のショーは何をするの?」
「たいそう元気のある子供達の“劇”ですよ」

と中年デブ野郎とやり取りしたかと思えば

「オレも参加する」と言って中年デブ野郎にクレジットカードを渡した
今度は俺が驚く番だった

「ツナ、いいのか?言っておくけど非合法のショーだぞ、子供のかあいらしい劇とは正反対だ」
「わかってるさ。オレ、観光の他にも目的があるんだ」

そう言うツナの顔には覚悟が秘められていた
クレジットカードの支払いを済ませた中年デブ野郎がこっちに戻ってくるのを横目に、小さな声で問う

「……目的って?」
「人探し、さ」




後半へつづく!

[復活]食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ ( No.9 )
日時: 2019/02/06 00:50
名前: エノキ

※オリキャラ中心で進みます
※原作キャラ出ます(変装中)

2話/E
[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]後半

中年デブ野郎の案内でカウンターの奥にある扉に入ると、細長い空間の中に地下へ続く階段があった。天井近くにある古びた電気ランプが等間隔に垂れて、物憂げに空間を照らす。
階段を降り、会場に入る前に仮面を渡された
光沢のない真っ白な仮面で、目の部分と口の部分に穴が空いている
俺たちがつけたのを確認して、中年デブ野郎は会場と階段を仕切るカーテンを開けた
中にはすでに人がいた。俺たち含めて6人の客人は皆同じ仮面をつけて、談笑をしている。盗み聞きした内容から、俺たち以外は常連客らしい
会場の隅に移動して、隣に立つツナに話しかけた

「人探し、つってたけど……」

その先をどう続けようか考えあぐねて、口を閉じた。ツナはそれを見て語り出す

「オレ、仕事…というか親戚の家業を引き継いでて、孤児院の援助もしているんだ。里親が決まって出ていく子がいるのは喜ばしいことなんだけど、最近、ちょっと様子が変で……」
「里親じゃなくて、どこかに売り飛ばされた、って可能性が?」
「うん……」

ツナが力なく頷いた
この闇オークションで出される子供たちの中に、ツナが援助している孤児院の子供もいるかもしれない

「ツルは仕事だよね、どんなことしてるの?」
「…あー、なんつーか、田舎町の自治を守る……自警団っぽいとこで世話になってる」
「自警団?」
「って感じのとこな。田舎町を救った兄弟の理念のもと、創設されて数百年ぐらい続いてる」
「数百年なんて、すごいね、昔からあるんだ…」

ふと、ツナが斜め後ろを振り向いた
俺のいる場所とは反対側を見ていたが、何もない
壁から少し離れて立っているので、人ひとり立つスペースがあるぐらい
すぐに、何事もなかったようにツナは俺の方を向いた

「…その兄弟って、カルリ兄弟?」
「おお、知ってたのか」
「ここに来る前に調べたんだ。なんでも、天才パティシエの兄が生み出した、秘伝の料理があるとかなんとか……だっけ?」
「あるぜ、でも食べれるのはうちのお偉いさんか、パーティで招かれた客人だけだ」
「てことは、ツルは食べたことないんだ」
「何なら見たこともない」

なんて会話をしている間に仮面の客人は増えて12人になった。一通り観察してみたが、誰も彼も上質な素材でできたスーツを着ているし、時計や指輪なども高価なものを身につけている
階段の反対側に舞台のような台があって、そこに同じ仮面をつけた男がひとり、マイクを手に立っていた

「本日は遠路はるばるから足を運んでいただき、誠にありがとうございます。今回のオークションは元気で可愛らしい子供たちであります。文字の読み書きは一通りでき、手先も器用で、ご主人の命令とあらばなんだってこなす逸材ばかりです」
「子供をなんだと思ってんだ……」

分厚い仮面だから聞かれないだろうと思って、愚痴をこぼす
聞いていて腹が立ってくる。何のためにこの闇オークションの調査をさせたのか分からないけど、任務さえなければあの司会を痛めつけて、息の根を止めてしまいたい

[復活]食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ ( No.10 )
日時: 2019/02/06 00:51
名前: エノキ

※オリキャラ中心で進みます
※原作キャラ出ます

2話/F
[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]後半


オークションは本題に入り、舞台袖から、十代前半の子供達が次々と出てくる
全員番号を書いたプレートを手に持って、怯えた表情で会場の俺らを見ていた
隣に立つツナを見る。顔を隠す仮面のせいでどんな表情をしているのか分からないけど、雰囲気でなんとなく察した

ビンゴだ。このオークションに、ツナの孤児院の子供がいる

オークションが始まり、1番から順に競りにかけられる
その間ツナは何もせず、ただ立っていた
客人の声や興奮で会場の空気が温まったのか、壁の方から空気が静かに動く気配がある
空調設備で送風でもしているのだろうか?
俺は何もせず、ぼーっとオークションの様子を見届ける
最後に、20人目の子供のオークションが始まったとき、ツナがスッと手を挙げた
その瞬間会場内の雰囲気がガラリと変わった

俺とツナが立っているのは会場の壁際で、オークションをしている舞台から一番遠いとこだ
それでも、何故か会場にいる人間が、ツナが手を挙げたことすら分からない位置に立つ人間すらも、ツナの方を振り向いた
どんな手品を使っているのか皆目見当つかないが…
今、会場を支配しているのは、ツナだ
二十代後半の、特徴のない日本人の男から誰も目が離せない

「司会、その子を、今回のオークションの最高額の倍でいただきます」
「あ……か、かしこまりました。今回のオークションの……最高額が200万ユーロの倍ですので……400万ユーロ!他にいらっしゃいませんか?!」

そう叫ぶ司会の語尾が上ずるのも仕方がない。値段のふっかけが異常だからだ
客人は皆ザワザワと蠢く
舞台に立たされた20番目の子供が、涙で潤んだ目を瞬かせてツナをじっと見ていた

「いら……いらっしゃらないようなので、20番、400万ユーロ!」
「ありがとうございます。ええと、ひとつお聞きしても?」
「ど、どうぞどうぞ、なんなりと…」
「今回のオークションで出てきた子達は皆、ベネチア近郊にある孤児院の子達ですよね?」

司会と他の仮面の客人たちが固まった
ツナの質問があまりにも場違いなのだ
闇オークションで商品の出所を聞く真似をするなんて、まるで正義の味方気取りだ
明らかに、警戒した様子で司会がマイクを握りなおした

「そこの貴方、一体何を……」
「何をって、うちの子達を取り返しに」
「はっ……アジア風情のガキが!なめ腐りやがって!」

真っ白な仮面を床に叩きつけ、慇懃部類な態度を捨て去り、司会が怒鳴って拳銃をツナに向ける
すると、会場内に白いモヤがかかる
――違う、これは霧だ!
自然現象の霧ではない。幻術師の仕業だ!
カルリファミリーに霧使いはいないから、敵ファミリーによるものに違いない
――てことは既にここに侵入してる…?
服の下に隠していた拳銃を取り出す……前に、ツナに腕を掴まれる

「ごめん、他のファミリーの土地でこんなことして……侵略じゃないから……」

俺と同じ背丈のツナが顔を近づけて、そう囁く
ツナは既に仮面を取っていて、額に橙色の炎を灯している
その炎が死ぬ気の炎だってことは知っていたし、それが裏社会……マフィアの間で知られる人体の特別な力だってことも

「なぁツナ、お前……マフィアだったのか?」
「……うん、そうなんだ」

悲しげに微笑むツナも白い霧に包まれ、黒髪の黒い瞳から、茶髪のツンツン頭にオレンジ色の瞳をした好青年に変わった
俺が今まで見てきたのは、霧の幻術で変装してたツナの姿ってことか…

[復活]食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ ( No.11 )
日時: 2019/02/06 00:52
名前: エノキ

※オリキャラ中心で進みます
※原作キャラ出ます

2話/G
[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]後半


俺たちの会話が終わる頃には会場内の霧は晴れ、武装した男たちが客人やオークションの関係者を取り囲んでいた
オークションの子供達は他の武装した男たちに保護されており、本来の姿に戻ったツナを見て笑顔になっていた

「さて……えっと……、こほん、
突然の無礼についてはお詫び申し上げます。ごめんなさい。オレ、あっ間違えた……私(わたくし)はボンゴレの名の下に、今回の貴方たちの所業をマフィア界の法に基づき、告発することにしました」

これを聞いて小首を傾げる。ボンゴレとか、マフィア界の法とやらはさっぱりだ
帰ったらハゲタカに教えてもらわないと…
他の客人たちは未だに真っ白の仮面をつけているが、手足はガクガクと震えているから、ツナの発言は相当にやばいってことだけはわかる
一方のツナは、霧の変装が解けてからやや頼りない感じがする。けれど言葉に表せない芯の固さで、この会場を支配している
その芯の固さは大変心地よいものだった
それは俺にとって後ろを支えてくれる包容感であり、他の客やオークション側にとっては優しく厳しく捉える威圧感だろう
今この瞬間だけ彼が主人公だと錯覚してしまうほどに、ツナには秘められた魅力がある

「ボンゴレ……?はーん?テメェみてーなクソガキがボンゴレを騙るんじゃねぇ、あん?おままごとじゃねーんだよ、正義のヒーロー気取りなんかして、茶番も甚だしい…。周りにいるやつらって所詮幻覚だろ?ウチには凄腕の幻術師がいるんだ、ちゃちぃ幻覚なんて」


「それって」
鈴の音のような、可愛らしくて凜とした声がオークションの司会の発言を遮る
声の出所を探せば、ツナの斜め後ろ……俺との会話で途中ツナが振り向いたところに、右目に眼帯をつけた女性が立っていた
三叉槍をお守りのように持って、一歩前に踏み出す

「貴方の言う、凄腕の幻術師って……この、気絶してる人?」

どこからともなく、白目をむいたローブ姿の男が千鳥足でこちらに歩いてくる
意識があるかどうかわからないが確かに眼帯の女性のところへ寄ってきて、崩れ落ちた
それで完全に気絶したのかと思えば、男は虫が、身体に穴が、と虚げに囁いている
……もしかすると、現在進行形で、この女性の幻術で幻覚を見せられている……?
幻術師やばくない…?

「な、な……なにやってんだテメェ?!ふざけるのも大概にしろぉッ!」

司会が唾を飛ばして叫ぶ。この場合のテメェは、女性でもあるし、気絶してる男にも言ってるんだろう
まだ叫ぼうとする司会の首に、近くにいた武装兵が銃口を当てる。目玉をこぼさんばかりに驚く司会の顔は実に滑稽だ

「あなたの言う通りオレはクソガキかもしれないけど、みんなを守るために、死ぬ気で頑張ってるんだ。大丈夫、殺さないから」

ツナのその発言を合図に、武装した男たちが動き出す
オークション関係者は気絶させられて上に連行、客は選別されて上に連行か、残されて頭に機械を当てられるか。
子供達はツナのところへ駆け寄った。ツナは額の炎を消して、我先にと飛び込んでくる子供を抱きしめる

[復活]食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ ( No.12 )
日時: 2019/02/06 00:52
名前: エノキ

※オリキャラ中心で進みます
※原作キャラ出ます

2話/H
[食わず嫌いはちゃんと直さなきゃ]後半


俺は、何もかもから置いてけぼりだ。任務の闇オークション調査すらできてないというか、当のオークションが潰れてしまったので任務どころじゃねえ
後ろに下がって壁にもたれると、幻術師の女性が近くに来た

「貴方も、マフィアだよね」
「そうだけど…」
「この地域を所有してるカルリファミリーの人?」
「おう…」

女性の質問に力なく答えていく。緊張が解けてどっと疲れが押し寄せてきたのだ
でもまだやることがある
ここで行われていた闇オークションの実態はさておいて、場所はカルリファミリーのシマにあるパブの地下、今回の商品がツナが所属するファミリーが支援する孤児院の子供達。
闇オークションを潰したこと自体はカルリファミリーの損失にならないから構わないけど、無断で他所のファミリーにやられるのは別だ

でも、見た感じツナのとこのファミリー、力も金もありそうな感じなんだよなぁ
下手に見逃すと調子乗ってカルリファミリーに襲撃されるかもしれないし、かといってこっちが上手に出ると逆ギレされそうだし
まあ、カルリファミリー内で一連の事情を知ってるのは俺だけだし、ここで内密に済ませるのも……

「ツル、…ツル?大丈夫?」

ツナの声にハッとする。腕を組んで顎に手を当てていたので体勢を直し、周りを見ると、子供達が階段を上っているところだった
最終的に会場に残ったのは俺とツナ、眼帯の女性だ

「その、本当に色々とごめん。この機会を逃すと後々やっかいだったから……いや言い訳してる場合じゃないよね、ほんとごめん、まじでごめん、このとーり、ごめん!」
「謝んなって、ツナ。こっちも闇オークションを知ったばっかだし、正直なところ、シマの住民には疎まれてたから……」
「ボス、私も一緒に怒られるから……気にしないで……そんなに何度も頭下げると酔っちゃう……」

何度も頭を下げるツナを、俺と女性の二人掛かりで宥める

「ツル、クローム、ごめん……」
「わかったってば、ツナ。気にすんなって、俺としては闇オークションの実情知りたいだけだから、その情報さえ流してもらえればいいから」
「うん……わかった……」

ややしょぼくれ気味なツナの姿は、初めて会ったときやオークション中に感じたかっこよさがすっかりなくなっている
ツナはポケットからメモとペンを取り出し、走り書きをして一枚ちぎった

「それじゃあ、情報は後でうちの人から渡させるね、この番号からかかってきたら電話に出て」
「わかった」

受け取って目を通す。携帯番号があって、あとは何も書いてない
メモには家紋だか紋章だかがプリントされてあった。何の印かわからないが、めっちゃ格好良いデザインだ

3人で地上のパブに戻ると、店に客はいなかった
カウンターの向こうでマスターが立っていて、俺たちを見てきたがまるで夢でも見たような顔つきだった

「あの人には幻覚を見せてるの。一般人だし、オークションとは無関係だったから…」
「クローム、何から何までやってくれてありがとう」
「ううん、いいのよ、ボス。私にしかできないことだからやっただけ。……あ」

クロームと呼ばれた女性はカウンターに置きっ放しだった折り鶴を手に、俺の方を見て「これ、貰っても…いい?」と尋ねた

「いーよ、鶴ならいつでも折れるし」
「ありがと……」
「クローム、そろそろ行こう。ツル、今日は色々とありがとう」
「こちらこそ」

ツナとクロームがパブを出るのを見送り、スツールに座る
マスターがまだ幻覚の中にいることを確認してハゲタカに電話をかけた

「ハゲタカ、任務のことなんだけど」
『どした?道に迷ったか?』
「ちげーわ、ちゃんとオークションに行けたから。実はな……」

ツナとパブで会ってからの出来事をかいつまんで説明していく。その間はハゲタカも訝しげに聞いていたが、ツナに渡されたメモの写真を撮って送ると『マジかよ!』と叫んだ

『えっちょっおま、え、マジモンのボンゴレじゃねーか嘘だろ、これボンゴレの紋章じゃん、マジかよ……』
「そんなに驚くことなのか?てか、ボンゴレて何?貝?」
『マフィア界で知らぬものはいない、歴史ある大手のファミリーだよ。なんで知らねーんだよ』
「知るも何も、今まで雑用とか侵入者の始末とかしかしてないし」
『あー……ボンゴレがど田舎のファミリーんとこに侵入するわけないもんな、うん、ツルには後でちゃんと教えてやっから、とりあえず帰ってこい』
「おう」

電話を切り、携帯をポケットにしまう
まだボケーとしてるマスターの目の前で何度か指を鳴らし、意識を戻させる

「……お前さんか……まだ店にいたのか」
「仕事で色々やることあってな、大丈夫、もう何もかも済んだ……はずだから。はい、お代」
「あいよ、まいどあり。……あれ多くないか?」

俺とツナの飲み代を渡すとマスターが金額の多さに首を傾げた。幻覚で、ツナが店に来たことすら忘れてしまったらしい
マスターを適当に説得させてパブを出る
外はすっかり夜だ。街は闇オークションの騒ぎなんてつゆ知らず、静寂に包まれていた

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