二次創作小説(紙ほか)
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- 艶恋短編集 「艶がーる」
- 日時: 2019/07/30 21:33
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
はじめまして徒花桜といいます。小説は別のサイトをおかりして書かせていただいています。
ここでは幕末の時代に基づいた話を短く区切らせて書いていきます。
話の元になるのは艶がーるという話です。
簡単に艶がーるというものの説明をしていきます。
幕末を舞台にした女性向けのゲームでカメラで写した瞬間幕末にタイムスリップしてしまいそこで様々な幕末の志士たちと出会い恋をするというものです。
ここではタイムスリップしてしまうと言う話はなしにしてただ一人の少女の恋の話を書かせていただきます。物語の主人公はお団子屋の娘になります。
その恋の相手は幕末の志士。古高俊太郎と言う人になります。
ちなみにあくまでも作者の創作になりますので細かい間違いなどあったとしてもスルーをしてください。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.83 )
- 日時: 2019/12/20 13:46
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
皆が話が終わった頃一橋がやってきた。静かに部屋の中に入ってきた。すいっと開けて閉める。
楓は目の前に座る一橋の様子を探る。
何が言いたいのかとその頭の中はせわしなく働く。
「それは無理です」
舞華は楓と一橋のやりとりを見ていた。雪花は一橋の言いたいこともわかる。
「どうしてもかな」
常に笑みを絶やさない人だった。それとねといいながらも一橋は素性を明かす。
「俺の名前はね。徳川なんだ」
名乗りをあげた男は笑みを消し去り威圧感をもって皆を見回す。
「私も名前をつげなくてはなりませんね」
楓も居住まいを正して苗字を告げる。紫衣も楓の後ろに隠れていたが横にずれると別人のように名前を告げる。
にんとしていた口元を引き締める。凍えた眼差しを向けた。
「ようやく話をするきになったか?」
声すら低めていた。いつもの陽気で明るい男はどこにもいない。
「私は藍沢雪花と申します」
「私は橘舞華です」
「ということは皆武士の家柄なのか」
「私と紫衣はそうなります」
舞華の家はない。雪花は貴族の家だったと伝えた。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.84 )
- 日時: 2020/01/10 16:57
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「待ってくれ。聞いたことがないが」
慶喜は首を傾げている。
「もう一つの名前があるのですよ」
雪花は切ない顔をしていた。一度目を閉じてそういう。
「もう一つの名前は花園というのです。でも、その名前はついではいません」
慶喜はほんの僅か目を泳がせる。動揺したかのように。まさか兄と同じなのかと。しかし全てをさらすわけにいかないと口をつぐむ。
「聞いても」
「なに?」
「藍屋さんはただの楼主ではないですよね」
楓が言うと慶喜はまとう雰囲気を変化させた。
舞華は外の異変に気が付いた。声をかけると皆が私を振り返る。
そっと外にと視線を向けた。
「まずいみたい」
楓が片方の目を閉じてそういう。すぐさま荷物をまとめ始めている。
蝋燭の火を吹き消す。するとあたりは暗闇とかす。
「武器はもっていますか」
「一応はね」
慶喜は脇差を取り出して雪花にいう。
楓は思案に暮れている。どうやってこの場を切り抜けるか。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.85 )
- 日時: 2020/01/13 13:37
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
「慶喜さんはご自分を守ってください」
「楓たちはどうするつもり」
楓は覚悟をしていた。ここに残り時間をかせぐつもりだった。
「駄目よ」
紫衣は楓を引き止めている。何かないかと舞華は雪花は一つ思い出す。とある人物がよくしていたこと。
「ここから外には出られないかな」
そこからというのは二階の窓のことだ。
「本気で言っているの」
確認をしたのは舞華だった。どこをどうしたらその考えにいたるのか。
「とある人物を思いだすのだが」
慶喜が言う。赤い着流し姿で島原を駆け回る男。その名は高杉晋作という。
かけになる。皆がそこから脱出したのだ。舞華と雪花が先に楓と慶喜が後に紫衣は粉を手にしていた。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.86 )
- 日時: 2020/04/21 20:27
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
ここはとある場所。浪士たちが集まり顔を突き合わせていた。
「薩摩、長州、幕府までが気にかける女がいるときく」
「これはうまくすれば俺たちにも運がむく」
「そんな女が本当にいるのか」
男たちは顔を突き合わせたまま話を続けている。こういうときほど悪いことに知恵が回る。
「こんな話を聞いた。長州には間者を取り締まる元締めがいるらしい」
「それがどうした」
「その男には女がいるらしい」
「それこそ情報のための女じゃないのか」
「そうじゃない。噂では子供のような女らしい」
つまりとさらに距離を詰める。その女を捕まえればこちらの思う通りに運ぶと言うもの。
「あとな島原にな藍屋の新造なんだがいい女がいる」
前祝いというように酒を飲んでいく。
・・・・・・。
そのことを聞いたそれぞれの密偵たちは主人に報告をしに向かう。
島原の置屋にて。廊下にをすたすた歩いていくのは秋斉。
誰もいないのを確認するとさっと片膝をつけて秋斉に報告をしていく。
「報告が」
文を秋斉に差し出す。簡潔にまとめらている。秋斉は文をばさりと広げている。中身を改めていく。少しづつ顔はこわばり手にしている紙は音を立てる。
文はぐしゃぐしゃになっていた。密偵は顔を伏せたままでいた。
「一つ頼まれてくれるか」
「はい」
「朝日奈快斗を呼べ」
その内容はとんでもないものだった。どうしてこうなったか知る必要があった。
情報屋の朝日奈がやってきた。この男は相手が誰でも関係ない。
- Re: 艶恋短編集 「艶がーる」 ( No.87 )
- 日時: 2020/04/21 20:40
- 名前: 徒花桜 (ID: 96w0qmMc)
その文の内容はとんでもないものであった。それにしてもどうしてこうなったか知る必要がある。情報屋の朝日奈がやってきた。相手が誰であろうと気にも止めない。
「俺に用事があるようだよねぇ」
にやにやしながら現れる。藍屋にもかしずくことはない。許されている。
「町でのことは」
「知っているよぅ。楼主どの」
ひらりと扇子を口元に持っていく秋斉と背中越しに立つ朝日奈とは対照的。
ふざけた態度を改めることもしない。
「仕立て屋に報告を」
「へぇ。なんて・・・」
「町でどのような人物と遭遇しても見て見ぬふりを・・・壬生の狼たちは慶喜の救出に向かう」
「つまり・・お姫さんたちの救出に向かっていいということかい?」
背後にいる秋斉にちらりと視線を流す。ぱちと扇子が閉じられた。
「了解」
気配が消えた。そこには秋斉だけが残された。
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