社会問題小説・評論板

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ピエロ【打ち切り】
日時: 2013/08/23 19:53
名前: ミム (ID: r1bonIQR)

1話


「行ってきまーす。」


誰もいない部屋に向かって私は言った。

1人暮らしを始めて5か月。
もともと1人が好きだった私にとっては幸せな5ヵ月間だった。

私は鞄から仮面を取り出すと私の顔にかぶせた。

この仮面は私にしか見えない。
おじいちゃんが昔亡くなる前私にくれた。

私は昔から人の前で笑ったりじゃべったりするのが苦手で友達が全くできなかった。
だけどこの仮面をかぶると本当の私が出てきてくれる。
おじいちゃんはそう言ってくれたんだ。


「おっはよう!」

「もう。朝から元気だね心は。」


心とは私の名前だ。


「あたりまえでしょ!こんないい天気なのにぃ。」

「おはよう!心。」

「心おはよう!」


私はこの仮面のおかげで友達もたくさんできた。

おじいちゃんありがとう。


———キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴ると休み時間になった。

蒸し暑いこの夏。
仮面をかぶってるからもっと蒸し暑い。


「ちょっと私トイレ行ってくる!」

「うん!あたしたちここで待ってるからね!」


私は顔を洗うためにトイレへ行くとある女の子とであった。

ショートカットの髪の毛。
顔によく似合っているメガネ。

暗っ…

最初はこんな印象だった。


「あの…こんにちわ!鈴原めぐりです。」

「あっ、私上野心!よろしく。」


私たちはなぜか頭を下げると洗面所に向かった。

顔を洗うために仮面を外した。


「はぁ。スッキリ!」


あっあれっ!仮面がない…!
もう5時間目始まるのに…

トイレ中どこを探しても見つからない。


「あの…コレ上野さんの?」


さっき会った鈴原さんが持っていた。

でもコレ私にしか見えないはずじゃ…


「!」


私は何も言わずに奪い返すと急ぎ足で背を向け歩いた。


「上野さん!」


呼ばれた大声に私は振り向くと鈴原さんは私を追いかけてきていた。


「私は上野さんはそのままでいいと思う!そんなのがなくても上野さんは素敵だよっ!」


なんで鈴原さんが知ってるの!?


「鈴原さんに何がわかるのよっ!」


私はそういうと走り去った。
何事もなかったかのように。
そう何もなかったかのように———

Re: ピエロ ( No.1 )
日時: 2013/01/14 01:32
名前: さえ (ID: EHM01iHp)

名前を「ミム」から「さえ」に変えます。


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