社会問題小説・評論板
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- 奴隷育成所
- 日時: 2019/07/28 17:27
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
——その日、俺は奴隷になった。
監禁され、地獄の日々を過ごす——
日本奴隷監禁社の紹介です。
弊社は、借金を背負った人や罪を犯した人の味方でございます。
借金や賠償金を抱えた人なら、身近な人を差し出すことで貴方の払う金額が
タダになる・半額以下に減ることになります!
罪を犯した人なら、身近な人を差し出すことで、貴方の刑がなくなる・現金を数万円で払うことで済みます!
私達は警察や金融機関などと関係があるので、このような事が出来るのです。
今、お困りの方、私達に相談しませんか?
- Re: 奴隷育成所 ( No.22 )
- 日時: 2019/09/02 18:33
- 名前: 紅蓮 (ID: HuynY/aq)
ユーザー名を変更しました。紅蓮と読みます。
- Re: 奴隷育成所 ( No.23 )
- 日時: 2019/09/07 22:26
- 名前: 紅蓮 (ID: HuynY/aq)
ふっと笑いながら天王寺は続けて言った。
「まぁ〜、俺が簡単に湯槽に入らせるわけないだろ? 56番」
「それくらいわかっているさ、アンタがクズだって」
「クズで結構、俺はお前らが苦しむことさえ見られればいいんだ」
大熊さんはここに長くいるだけあって天王寺の事なんてお見通しなんだろう。
浴槽に入ってすぐ、ソフトクリーム風呂だってわかったのだから。
「そ、それにしても寒いなぁ.....」
天王寺や大熊さんが話していたから気付かなかったが、改めて寒いことに気付いた。
横の手摺から入ってきた男共も寒い寒いと言っている。
皆がそう言うと、天王寺はまたにやっとする。
コイツの前だったら強がっていた方がいいかもしれない。ずっと苦しんだり天王寺の考え通りのまま過ごしていると、なんだか天王寺に負けた気がして腹立つ。
——はい、時間だ風呂から上がれ!
椅子に脚を組みながら言う天王寺の声を聞いて、そそくさと脱衣場に向かう奴隷達。
俺もそそくさとタオルを絞って浴場に入る。
雑巾のようなタオルと竹籠を使って、皮膚やら毛やらを拭いていく。
シルクのような感触を求めている訳じゃないが、さわり心地が悪い。
仕方ないので、俺は黙々と皮膚を弾いた水分を拭き取っていった。
看守のおじさん? 帽子を深く被っていて素顔が見えないが雰囲気や声でおじさんなのは
理解した。その人にがちゃっと鍵を掛けられた。
少しずつ消えていく時間の感覚のせいで、今は何時か分からない。
おそらく、今は夜のゴールデン番組が放映中の事と思われる。
遊ぶものはないため、歯磨きをして、、、寝るしか.....
とはいえ、歯磨きをすることは出来ないため、部屋にあるトイレの水を、吸うようにして口に含ませる。
次に、ぐちゅぐちゅと咀嚼するように口腔に水をなじませる。
そして、べっと口に含ませた水をまた便器に戻す。
フッ素いりの歯みがき粉というものも、歯ブラシもないために口で水を濯ぐくらいしか出来ない。
トイレの水だから、汚いという気持ちはあった。
でも—— でも——
固くて綿も何もない汚い床で、俺は長いような、短いような1日を終えた。
- Re: 奴隷育成所 ( No.24 )
- 日時: 2019/09/08 21:24
- 名前: 管理人 ◆FiOOrlVc7Y (ID: QYM4d7FG)
こんばんは、管理人です。
本作品が第三者機関より規約違反と指摘が入りましたので、
大人小説カキコへ移っていただけますでしょうか。
移行希望であれば、本内容を大人小説カキコへ移行しますので、
管理人連絡掲示板まで対応希望をご依頼ください。
なお、9月13日までに依頼がないようであれば、14日以降に削除いたします。
お手数ですが、よろしくお願い致します。
- Re: 奴隷育成所 ( No.25 )
- 日時: 2019/09/19 22:33
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
久しぶりです。
訳あって、社会問題へ移りました。
二日目。ゴーンと除夜の鐘のようなもので起こされた。
ここは目覚まし時計ではなく、鐘で起こすのだろうか。
さて、意外とふわふわのベッドじゃなくてもよく眠れた。奮発して買った自宅の高級ベッドでなくても、眠れるものなのか。
身体の下に長いタオルを敷いて寝ることは出来るから、ゴツゴツした床に直接触れずに眠れたからかもしれない。
またまた、あの看守のおじさん?に鍵を開けてもらい地上の方へ向かっていく。
起きたばかりだから寝ぼけて、看守に抱きついたり欠伸をしたりした者は容赦なく、バシバシ「天王寺アタック」をされている。
眠い眼をこすりながら、ぼさっとした髪を弄りながら、地上の農場へ向かう。
また、重い金属の扉を押し開けて、俺は地上の世界へ出る。
すると、地上ではまだ黎明だった。地平線から赤い華が輝きながら昇ってくる。
「嗚呼、美しいなあ.....」
この先、もう永くはなさそうなじいさんが横で呟いていた。
ここに来て1日しか経っていない俺からすると、そこまで朝焼けに感動することの理由はよくわからないが、後に分かることになるかもしれない。
- Re: 奴隷育成所 ( No.26 )
- 日時: 2019/10/06 16:48
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
美しい朝焼けの景色に見とれていたのもつかの間。
素敵な雰囲気をぶち壊す、あの男の登場だ。
「おい! 早く来ねぇか!!」
おいおい、天王寺さん? 朝から不機嫌ですかー?
低血圧なのか知らないけど威張った態度をとってくるなよ。
もちろん、こんなことをポロポロ言ってしまったら「天王寺アタック」でお見舞いだ。
彼の声で奴隷は一ヵ所に集められ、話をされたが、その内容はトマトの箱詰めをすることだった。朝の六時半迄に出荷しなくてはいけないとのこと。
どうやら、この会社の表向きは野菜を栽培して出荷する会社だそうだ。
本当は人を地下室に閉じ込めて、無理矢理働かせるくせに......