BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 逆転恋愛!
- 日時: 2010/12/28 23:26
- 名前: 松筆 (ID: Ka5Rg9kR)
- プロフ: 頭が残念な腐れ女子。
Atention!
これはBKGLNLごった煮駄文です。
性転換ものです。もうBLと言っていいのかも不明。
脳内お花畑な私にお付き合いしてくださる方はどうぞ、このまま。
cast.
畑 恋花 Renka-Hata
→畑 蓮斗 Rento-Hata
性転換したり攻めたり散々な(?)主人公。
一ノ瀬 夜 Yoru-Ichinose
元彼女に攻められる可哀想な彼氏。
津川 真琴 Makoto-Tsugawa
全ての元凶である電波ゆんゆん。
目次
>>0 ここ。
>>1 01:全部乃始
- 00:全部乃始 ( No.1 )
- 日時: 2010/12/28 23:17
- 名前: 松筆 (ID: Ka5Rg9kR)
- プロフ: 頭が残念な腐れ女子だぜ。
「ねえねえれんつぁーん」
甘ったるい耳障りな声が鼓膜を揺らす。
そんな声の主に私は軽く「なあに」と一言。
たとえ気に入らない声だとしても友人だ。むしろ声以外は好き。
はらりと小説の頁を一枚捲り、彼女の話に耳を傾ける。
「あたしねー、とんでもない秘密暴露しちゃっていいかな」
「勝手にしちゃいなよへいめーん」
「おういえーす」
意味不明な対話をし、私は再び頁を捲る。
物語は今、魔法少女が超巨大ジャンガリアンハムスターにやられているところだった。馬鹿みたいだ。
友人はふにゃりと表情を柔らかく崩して、更に甘ったるい声で「魔法少女」と口にした。
まさか私の呼んでる小説を覗いていたのか。まさか秘密とは千里眼のことだったのか。
私はドキドキしながら、でもそれを顔に出さないよう俯きながら聞き返す。
「…………どゆこと?」
「あたしは魔法少女なんだよ」
開いた口が塞がらなかった。今日は体育は無かったはずだぞ。
思わず本を落とす。汚れてないといいなー、なんて暢気な思考回路をする私。いわゆる現実逃避ですね。
友人の目を真っ直ぐ見つめる。細められたそこからは何の意図も一切わからない。私別にそういうすげー人じゃないし。
「うん。今日、あたし機嫌いいから何かしてあげるよ」
カードを三枚、目の前にババ抜きをするかのように見せられる。
この中から一生のお願い、選んでみて。その言葉を遊びだと信じて疑わない私は真ん中のカードを一枚、引き抜く。
書いてあるのは、性転換の三文字。
そして友人は屈託のない、無邪気な笑みでこう言った。
「成功しないと思うから、安心してね!」
きらりきらりと、友人——————真琴の明るい茶髪が輝いた。
私は一体どんなおもちゃを持ってきたのだろうかと小さくため息を吐く。
これが全ての始まりだった。
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- 01:私性転換!? ( No.2 )
- 日時: 2010/12/29 00:43
- 名前: 松筆 (ID: Ka5Rg9kR)
- プロフ: 頭が残念な腐れ女子。
あちゃあ、という声が降ってきた。
なにまたジュースでも零したの、と尋ねようと口を開いた。
「どうした、の、よ………………え?」
発せられたのは、いつもの私の明るい美声ではなかった。美声は言い過ぎでした。
そんなふざけをしている場合ではない。
私の口から出たのは驚きの男声。何だこの爽やか美青年ぽい声。
ついに逆ヘリウムガス的な何かでも開発されたのか、と私はうろたえる。
目を開けると、真琴が手鏡を突きつけていた。
そこに映るのは、私の知る私ではなかった。
そこにいたのはあらまあ可愛らしい女顔の青年。
やっぱり私はもっと男前な方がいいなあ。そう、夜みたいに。
なんて評価してる場合じゃあない。
「わ、わわわわ私ー!?」
「いえーす、いてぃいずゆー!」
微妙どころか下手な英語の発音に苦笑。する暇もない。
どうして何が起きてこうなって今現在に至るんだ。
麻琴の肩を掴み、勢い良く揺さぶる。
彼女はへらへらと笑みを浮かべるだけ。
「成功するとは思わなんだー」
「こんなん誰かに見られたらおしまいじゃない! てかあんた魔法少女とかわけわかんない!」
世界の改変。彼女はそう漏らした。
ああそうかこれは夢なのね。きっと今頃ぐうぐういびきかいて寝てるんだ。
私は麻琴の肩から手を離し、もう一度手鏡を覗く。
見事なまでに男と化していた。某劇団なんか目じゃないくらい。
焦げ茶色の猫っ毛だろうショートに、赤茶色のまるい目。
女顔だから、かっこいいというよりはかわいい、と言うべきだろう。
「あ、れんちゃんとまこちゃん。クッキー持ってきたわよー」
「おひゃああああああああああ!!」
「ありがとーですー」
いきなりの母乱入に思わずおかしな声を出す私、畑恋花(17歳)。
必死に隠れようとするも、そんな簡単に隠れられるはずがない。
ああもうどうして母さんはいっつもノックをしないのですか。
「………………あら、どうしたの?」
「母さんっ! 見ないでくださいっ! 娘の恋花はここにいます!」
必死の裏声でごまかそうとする私に、母さんは小首を傾げてこう一言。
「あなたは息子じゃない、れんちゃん」と。
こっそり横目で友人を見やる。
世界の改変、と彼女は再び呟いた。ああもうわけわかんないし。
「とりあえずお邪魔したわねー」
母は一瞬の内に去っていく。まるで小台風だ。
友人がにこにこと、それはもうむかつくくらいにいい笑顔を浮かべて説明する。
「つまり、元々れんつぁんは男だったってことになってるの」
私が元々女だったというのを知っているのは、麻琴と私と。
「れんちゃーん? 夜君が来てくれたわよー?」
「え゛」
私の恋人である、夜の三人だけ。
彼女はそう口にした。
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