BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- 【二次創作】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】
- 日時: 2016/08/11 10:34
- 名前: 夜藍 (ID: y36L2xkt)
- プロフ: https://twitter.com/yaai_ktrlov
百合の根を食んで君は静かに瞳を閉じる。
□リクエスト常時受け付けております!お気軽にどうぞ!詳しくは>>372で。
どうも、初めまして。
夜藍(やあい)と言います。
二次創作のBL、NL、GLを書いています。
文才は限りなくゼロに近いです。
マナーは最低限守ってください。宜しくお願いします。
■最近の作者の傾向■
雑食を極めています。特に松とBSRが熱い
○全体的な作品傾向と注意喚起 >>333
作品別に目次。
○APH >>150
○DRRR!! >>158
○黒バス >>163
○銀魂 >>168
○KB。 >>174
○ぬら孫 >>200
○HQ! >>260
○うたプリ >>318
○進撃 >>350
○JOGIO >>359
○妖アパ >>373
○サイコパス >>384
○とうらぶ >>397
○魔法 >>396
○しょばろ >>399
○BSR >>398
○お粗松 >>395
☆企画のもの→>>151
☆曲お題 >>170
【スレタイ更新履歴】
ヘタリアでBL小説。
箱庭の中で
虹色パレット
くるくるめりーごらんど
永久睡眠時間
泡沫少女
深海魚の笑い声
さよならネバーランド
熱帯魚の憂鬱
さあ廻れ、アルカロイド←今ここ
- Re: 【リク受付中】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】 ( No.399 )
- 日時: 2016/01/03 12:36
- 名前: 夜藍 (ID: CxgKVnkv)
- プロフ: 宇宙カワウソ推し
○しょばろ
「死体に花」ロムシュウ >>392
* * *
狼バンドと古参妖怪バンドと悪魔系バンド推し
CPはデーキン、ダイウチュ、ロムアイ、ロムシュウが好き
宇宙カワウソくんが特に好きです。地雷は特になし。
- Re: 【リク受付中】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】 ( No.400 )
- 日時: 2016/01/02 12:16
- 名前: 夜藍 (ID: CxgKVnkv)
あけましておめでとうございます!!('ω')ノ
新年ということで昨年書いた小説を目次に追加したり修正したりしてみました〜!
昨年書いた小説は10本…少ないですね(´ω`)
その割には新しいジャンルにホイホイ手を出してる…みたいな傾向が見られます…面目ない…
今年は色々と忙しいので更に更新が滞るかと思いますが「このクソ雑食腐女子め!!」と生暖かーく見守ってくだされば嬉しいです(*'ω'*)あっちょっ石は投げないでやm
個人的に今はBSRと松がやばいです
ねえ知ってる…?五男って天使だったんだよ…?(錯乱)
一カラとトド十が好きです おそチョロおそも好きです
BSRは元々にわか程度に知っていたのが最近になってバーストしました…遅い…遅すぎる…何故もっと早くにハマらなかったんだ…
豊臣が好きです 織田も好きです 烏城も好きです 何が言いたいかってはんべちゃんとあけち(天海)が好きってことです。ヒデヨシカワイイ(豊臣軍の病気)
最後になりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします〜!(*´ω`)
- Re: 【リク受付中】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】 ( No.401 )
- 日時: 2016/02/13 11:04
- 名前: 夜藍 (ID: DUUHNB8.)
- プロフ: 始まってしまうのは怖い話 おそチョロ
episode122
なあ、始まったならいつか終わりが来るんだよ。それなら始めなければいい。それだけの事だろう?
なのに、なんであんたはそういうこと言うかな。聞きたくて聞きたくなかった二文字を、口の端から零れ落ちていくのを見ているのは怖くて仕方なかったよ。
優しい顔してそういうこと、言うなよ。俺にいう言葉じゃないだろ、『好き』とか。
その次の『愛してる』も『ずっと一緒にいよう』も全部いつか終わりがくる言葉だ。約束は破られるものだ。それなのにあんたは小指を絡めて泣きじゃくる俺を宥めるように笑う。
(違う、違うよ、兄さん、俺が泣いてるのはさあ、そういう言葉がずっと聞けなくて辛くて切なくて仕方なかったわけじゃないよ、俺はただあんたの優しさが、終わることが始まってしまったことが苦しくて、それでもどこかその言葉を待っていた自分の我儘さがみっともなくて泣いてるんだよ。)
言えたらどんなに楽だろうか、と心の中で反芻しても言えないのは幻滅されるのが怖いから。
けたけたと笑うその赤色に抱きしめられているこの時間を手放したくないから。
(傲慢だ、)
神様、がいるのならきっと俺は許されないだろう。我儘で傲慢でどうしようもないこの人間を誰が許すことができようか。
自分でさえ許せないのだ、でもこの兄貴はあっさりと許してしまうかもしれない。だからまた甘えてしまう、許しを乞うてしまう。
善良な人間を演じて、演じきれなくて、腹の奥にしまった筈の感情が溢れだしそうになるのを堪えるのに精一杯で、こんな人生一ミリたりともこれからに期待できるわけないのに、それでも生きて、生きていこうと思うのは、辛うじて俺を離さないでいてくれる赤色がこの世にいるからで。
全部甘えだって、解ってるよそんなもん。でもさ、それでも生きてたいんだよ、終わるのが怖いって怯えながら、でもどこかに終わりが来ないことを期待しちゃって、神様がいるなら馬鹿みたいだって笑うようなことだって、解ってる、けど。
「こればっかりは、どうにもなんない…し…はは、」
「泣き止んで早々何笑ってんだよ」
眼前の人間の、怪訝な目。もう一つ笑うとぐしゃぐしゃと頭を撫でられた。
「なに、いたい、」
「今まで言えなくてごめん」
ぐしゃぐしゃに滅茶苦茶に撫で回された頭より優しいその言葉の方が痛かった。
けれどそれを悟られまいと、俺は言葉を返す。
「俺もさ、兄さんのこと、好き」
泣きじゃくった後の絶え絶えの息で。
○終わりへ向かう恋をしよう
(永遠なんてどこにもないってあんたが一番知ってるくせに、残酷だよ)
- Re: 【リク受付中】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】 ( No.402 )
- 日時: 2016/08/11 09:23
- 名前: 夜藍 (ID: y36L2xkt)
- プロフ: 卒業式の話 長男と四男 おそチョロ含む
episode124
人生最後の卒業式に桜は咲かなかった。
「もっと晴々としたもんだと思ってたよ」
卒業祝いだから、なんて言って少し遠くのゲーセンに寄った帰りの電車でおそ松兄さんが呟いた。
俺達がシューティングゲームとアクションゲームで対決している間に他の兄弟は少し先に帰ってしまったので今電車に揺られているのは俺と兄さんの二人だけだ。
西日の差し込んだ車内は眩しく、目を開けるのは困難で俺は目を細めながら主にアクションゲームでくたくたになった体を兄さんの方へ預け、少しだけ首を捻ってその言葉を聞いていた。
「晴々としてたじゃん、皆泣きながら笑ってて」
「一松は泣いてなかったじゃん」
「別に泣くほど思い出も何もないし」
俺が返すと兄さんは「まあそうだわな」と笑った。
思い返せば主要行事の殆どを「めんどくさい」の一言でサボった三年間だった。そんな俺が無事に単位を習得して左手に持っている黒い筒に入った証書を貰えたことは一生の疑問だ。いや、兄弟全員無事に卒業できたこと自体が一番疑問ではあるのだが。
「桜も咲かなかったしさ」
「卒業式っていつも咲かないものじゃない?時期的に」
「そうだけどさあ」
最後くらい咲いて欲しかったじゃん、と続いた兄さんの言葉は最寄り駅の名前を告げるアナウンスで途切れ途切れになって届いた。
* * *
帰りの道を歩く頃、既に空は薄暗くなっていた。
前を歩く兄さんは口笛を吹いていていつもより機嫌が良く見える_______と、そこであることに気が付く。
「兄さん」
「んー?」
「卒業証書は?」
兄さんの手には黒い筒が握られていなかった。今日は鞄を持っていく必要はなかったので定期や財布など必要なものは殆どポケットに入れている。のでどこにもしまう場所などない。
すると兄さんはにひひ、といつものように歯を見せて悪戯っぽく笑う。
「あれね、捨てた」
「は、」
「飲み物零しちゃって」
紅茶のシミって抜けねーんだなー、とあっけらかんと笑う様子を見て本当にこいつは馬鹿なのだと思い知った。どこで零すタイミングがあったというのだろう、紅茶なんて。
そういえば中学の時も緑茶を零したとかなんとか言って卒業証書を捨てていた。小学校の時は麦茶を零したと言ってそれも捨てていた。
あの時は本当にそれで捨てたのだろうと思っていたが流石に俺ももうあの頃みたいに馬鹿ではない。それで騙せると思っている兄さんはそれこそ小学六年生から時が止まったままなのだろう。
「…なんで捨てたの」
「だから、」
「本当の理由を聞いてんだよ」
けたけた笑って揺れる学ランからはみ出た赤いパーカーが静まり返る。
少し歩いてから兄さんは返答した。
「いいんだよ、俺は一生卒業できないから」
変われないし、と兄さんは続ける。
「桜が咲いて空が澄み切って晴々とでもしてたら卒業しようと思えたの」
「さあ?まあ俺はカリスマレジェンドのまま変わらないってことだよ」
「…あんたそんなんでいいわけ」
「チョロ松にも同じこと言われたわ〜卒業証書ビリッビリに破いてたとこ見つかって殴られかけたわ〜」
通りで兄弟を連れて先に帰ってしまったわけだ。
チョロ松兄さんはおそ松兄さんが変わらないことも何もかも知っていたのだろうけどいざ目の前にしたらショックだったろうな、なんてぼんやり考える。俺なら十四松、トド松ならカラ松、のように長い時間一緒にいた二人だ。変化に気づかないことなんて無いに等しいだろう。変わらないということに気づかないのも同等に、だ。
「そりゃ怒ると思うよ、だって変われないんじゃなくて変わるのを放棄してるだけじゃん」
「ごめんな、不甲斐ない兄ちゃんでさ」
「なんで謝るの」
「失望されたかなって」
「端から希望も持ってない」
「ちぇ、冷たい奴」
小石を蹴りあげる様子も昔から変わらない。
「チョロ松にさ、あんな顔させるつもりじゃなかったんだよな」
「じゃあ謝る相手尚更俺じゃないでしょ」
「『兄さんは昔から変わらなくて安心する』って言ってたのあいつなのにさあ、なんでだろうな」
「……」
そりゃあチョロ松兄さんだって卑劣に見える時だってあるけど人間だし、自分のせいであんたが変われないんだって解ったからショックだったんでしょ、そんなのあんたが一番解ってんだろ、解ってんのに知らないふりをするのはあんたがチョロ松兄さんを縛り付けたいからじゃねえのか、と言いかけてやめた。
俺が言ったところで何になるというのだ。当人達が解決しないと意味がないだろう。
「まあ他のやつには『卒業証書は紅茶零して捨てました』ってことでよろしくな」
○It is no use crying over spilt tea.
(零れても零れてなくとも嘆いたって仕方ねえよ、この兄貴の場合は)
「早く帰ってチョロ松兄さんに一発殴られれば?」
「想像するだけでぞっとするわ」
- Re: 【リク受付中】さあ廻れ、アルカロイド【BL、NL、GL】 ( No.403 )
- 日時: 2016/08/11 10:32
- 名前: 夜藍 (ID: y36L2xkt)
- プロフ: おそチョロおそ 引き摺る現実と夢の話
episode124
夢を見た。
空に浮かび上がっていって、それでいて深海に沈んでいくような感覚を今もまざまざと思い出す。さ今思えばさすが夢だとでも言うような不思議な感覚の中、瞳を開けると世界は青に包まれていた。鳥が飛んでいる横を魚が泳いでいる。雲と一緒に珊瑚が浮かんでいる。昔見たおとぎ話に似た、いやそれ以上に異様な光景だ。
(夢、なのかな)
夢の中で今起こっていることが夢なのだと理解することは自分にとってそう珍しくない。逆に現実を夢だと思い込んで逃避する例もあるが______まあそれは置いておくとして。
じっとこのままこの場所に留まるのも落ち着かないので歩き出してみることにする。
ふわり、片足を上げて踏み出すと身体が浮く。試しに両腕で空を引っ掻いてみると身体は大きく前に進んだ。
どうやら『歩く』より『泳ぐ』方が早く進めるらしい。
それならばと浮いた足をばたつかせながら前へ前へ進む。現実世界でうまく泳げた覚えはないが、さすがに夢の中でくらいは僕も泳げる様だ。
しばらくの間、そのまま泳いでいると見慣れた背中が現れた。
その赤色は青の世界の中で爛々と光りながらもひとつ取り残されたようにうずくまっている。
「兄さん」
声をかけて振り向いたのはやはり見知った赤色の顔。けれど表情はいつも通りではなく、どこか虚ろで、その双眼は寂しげに揺れていた。
「なんでお前どっか行っちゃうの」
唇がゆっくりと動いて発せられた声は掠れていて、そして震えている。唇の端から水泡がぷく、と音を立てて浮かんでいく。
「そのままで幸せだったじゃん」
夢だというのに弱々しいその姿はあの日____僕の就職が決まりその報告をした時に酷似していた。
(僕の中の兄さんはあの日に閉じ込められたままなんだろうか)
何やら解らない大会でうやむやになって結局原因不明の発火により出せなかった手紙をどこかで後悔している節があったのかもしれない。
そうじゃないにせよかつての相棒であり先頭を切って僕たちを引き連れてきた兄のあんな表情を、声を聞いたのは初めてだったし、印象深いのは確かだ。
彼ならば自分の就職を喜ぶか、その意を表に出さないにしろ祝福はしてくれると思っていたが、現実はそうではなかったし、それが自分にとって衝撃が大きかったことも間違いではない。
彼は不変を求めていたのか、そこまで兄弟に固執していたのか、今となっては謎だがずっと引っかかってはいる。
「もう今はどこにも行く気、ないよ」
僕の言葉に兄さんが笑う。
「わかってるよ、わかってる」
その笑顔はいつも通りのそれで安心したが、続けて言葉が発せられるときには目を伏せ、翳った表情の彼がそこにあった。
「お前の事送り出してやらなきゃいけなかったことも、俺がお前の事引き留める資格なんてないことも、ずっと一緒には居られないことも、全部、わかってるつもりだった、けど」
「ごめんなあ、兄ちゃん、お前にそんな事言わせちゃ駄目だったのに」
僕の言葉を待たないまま、兄さんは泣きそうな顔をしながら笑って、そして、
「にいさ、」
「あ、起きた。おはよ、何時もより遅いな」
布団を蹴り上げて起きた先には先程まで夢で邂逅していた長男の姿。
いつも通りの赤色は悪戯っぽく笑っている。
その姿に安心して、脱力して、そのまま彼の背に腕を回す。
「ちょ、え、何、どしたの?」
突然の抱擁に動揺してひっくり返っている声に思わず笑みが零しながら、肩口に顔を埋める。
「…どこにも行かないから」
「ええ、何それ」
「何でもいいでしょ」
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