BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

好きに理由なんてない
日時: 2019/10/06 15:51
名前: 野沢


二階建ての一軒家、一階にリビング・ダイニング・キッチン・バスルーム(トイレ別)があり、階段を上がった二階には六畳一部屋で六部屋ある。

家賃は安く、光熱費・電気水道は全員のを割った金額。

ここに住む六人の男どもの愉快な話である。

ーーーー
暇潰し程度の閲覧、大歓迎です!
オリジナルBL作品となっております、苦手な方はバックしてください。

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Re: 好きに理由なんてない ( No.1 )
日時: 2019/10/06 16:00
名前: 野沢


○蔵之介side

今日から俺はここに住むことになった!

家賃は安いし、職場までそんなに時間もかからない!家から電車で30分圏内ってとこかな?

ルームシェアって聞いたから風呂やトイレ、リビングが一緒で寝室となる部屋だけ別ってことだろう。

なんだかテレビ番組でよくある恋愛が怒っちゃったりして?ムフフっ、いやあ楽しみだなぁ、女の子何人いるんだろ?

不動産屋で殆ど即決で内見なしに大家さんからもOK貰えたから決まったけど、住人なんてどんな人がいるかも知らないから、ちょっと緊張してる

俺は昔っから女の子にモテてたし、イケメンだって自覚もあるから職業もホストを選んだぐらいだ。シェアハウスで女の子が居たらテンション上がるよね?

手は出さないように理性で抑えるから平気だけど、このご時世ネット社会に少子化だから家賃の高い一人暮らしをするよりもシェアハウスで皆と仲良くする人の方が多いはずだ。
情報共有も兼ねて期待を胸に足を踏み入れた。

Re: 好きに理由なんてない ( No.2 )
日時: 2019/10/06 16:15
名前: 野沢


思ったより大きくて白と明るい茶色の建物。

インターホンを鳴らすとバタバタ足音がして扉が開いた。

?「やあ!キミが新しく越してきた蔵之介くんだね?」
蔵之介「はい、蔵之介です。今日から宜しくお願いします」

丁寧にお辞儀をして営業スマイルをすると目の前の高身長で細身のハンサムな男性は「ジンです、よろしく!」と右手を出した。
この人も世にいうイケメンの類に入ると思った。俺とはタイプが違うかな、熟年女性もしくは小学生の女の子とかにモテる顔。
キリッとした顔だけど穏やかそうな雰囲気に握手を交わす。

ジン「じゃ、紹介するから入って!取り敢えず部屋から向かおうか!荷物重そうだね、持とうか?」
蔵之介「いえ、大丈夫ですよ、お気づかいなく」
ジン「そう?じゃあ案内するね、キミいくつ?」
蔵之介「24歳です」
ジン「そうなんだー、僕は26歳だから、僕の方が年上だね!」

ジンと名乗る大家さんはどうやら二つも年上らしい。童顔だからそんなふうには見えなかった、けど俺よりは年上には見えてたから案外年相応なのかもしれない。
ジンさんは荷物を持ってくれようとしたが、入ったばかりで荷物持ちなんてさせられないと思ってやんわり断る。
それも気にせず、ジンさんのあとに着いて階段を上るが、ジンさんは黙ることを知らないようだった。

Re: 好きに理由なんてない ( No.3 )
日時: 2019/10/06 16:33
名前: 野沢


昼間だったので部屋は結構静かだった。

案内された室内も清潔で白を基調としていて床はフローリングにベッドもふかふかそうなホテルのような一室。
これで家賃も安いのはホントにコスパが良い!

荷物を置いたら他の部屋も案内された。

仕事の都合上、俺の歓迎会は三日後することになり、ジンさんが料理担当らしくご馳走を振る舞うらしいので夜の食事は取らないでと言われた。

三日あれば各部屋に挨拶も出来るだろうし、ある程度打ち解けられるかもと思いながら了承した。

階段を上がって廊下からT字になってて、左右に三部屋ずつ扉がある。
俺は左側の奥の部屋だった。

各部屋に居る人だけでも挨拶をするため、封された土産菓子を持って部屋を出る。

右隣と向かい側の部屋は留守のようだ。俺が入ったことで全室埋まったらしいからノックをしても出てこないし物音がないことは今は留守だと分かる。

向かい側の隣をノックすると小さく部屋から物音がしたあと、ゆっくり扉が開いた。

「こんにちは、今日から奥の部屋に越してきました、くらの…す……」

Re: 好きに理由なんてない ( No.4 )
日時: 2019/10/06 17:05
名前: 野沢


扉が開いて、ふわっとした花の香りを引き連れて出て来たのはベリーショートカットで伸びた前髪と耳から上の部分の暗めのグレーの髪がふわふわ巻き髪のようになってる小顔で高身長の華奢で白いバスローブを着た美人さん。

眠そうに片目を擦って出てきて口に手を当てて欠伸をしていたが、あまりの顔の美しさに口を開けたまま言葉を無くす。

瞬き一つで視線が絡み合う。睫毛の長さや高い鼻に整った顔立ち、まるでマンガから出てきたような美人。

?「あ、ジンさんの言ってた人ですか?こんにちは、ユウビです!」

へへっと目を細めて笑った顔は周りが明るく照らされるようなホンワカとした空気を感じる。
無表情が冷たく射止めるような視線に対して笑うと幾分か見た目の年齢より幼く感じてしまう微笑みだった。
普段の顔を「美しい」と評価するなら、笑顔は「可愛い」と言うのがピッタリ。

ハッを我に返った俺は彼女の両手をとってナンパ並々に挨拶をする。

蔵之介「こんにちは、キミみたいなキレイな人に会えるなんて俺は幸せ者だね」
憂美「え?」
蔵之介「俺は蔵之介、今日からよろしくね!これ、もし良かったら」

手に持っていた土産菓子を袋ごと渡すと、菓子を見て彼女は口に手を当てて目を輝かせた。

憂美「えっ!いいの!?うっわあ!嬉しい…ありがとー!」
蔵之介「っ…いえいえ」

仕草までも可愛らしいと思っていると、感謝の気持ちからか抱きしめられた。急に伸びてきた手が首に回るやら、嬉しさからか潤んだ瞳が俺を射止めて、あの美人が顔に近づいてきて肩に一瞬だけ触れた顎やらほんのり香る匂い。
ギュッとされて彼女の背中に腕を回す時間もないくらい早い抱擁だったが、こんなにも息が苦しくなったのは初めてだ。

蔵之介「そ、それじゃあ、また今度!!」

お菓子の箱を手で持って嬉しそうにソレを見つめてる彼女の周りにキラキラ何かが光っている。
熱くなる顔を隠すように彼女の部屋を急いで出るとバタンッと大きめの音を立てて閉める。

バクバク鳴る心拍数を下げる為にも、新しい土産菓子を取りに一度自室へ戻った。

Re: 好きに理由なんてない ( No.5 )
日時: 2019/10/06 17:34
名前: 野沢


蔵之介「はぁ…初日からあんな綺麗な人が居るなんてな…俺、勢いで襲っちゃわないか不安になってきたよ…」

あんな美女に勢いで両手を掴んだ自分も予想外だったし、感謝の仕方が外国さながらの抱擁だなんて、スキンシップ多めの彼女に近づくのは理性を抑えるためにも気をつけようと心に決めた。

ふと、あることが頭を過ぎる。

自分はイケメンでモテる、大家さんのジンさんもイケメンでモテるだろう。そしてあの美女。
もしかしたら、他の住人も顔面偏差値が高いのではないか…?と。

俺は憂美さんを「ユウちゃん」と呼ぶことにして、ユウちゃんの隣の部屋(廊下側右側手前の部屋)に挨拶をしに向かった。

ノックをすると室内から「誰だ?」と問われる。その声は低くて男性のものだった。「新しく越してきた者です」と答えると、幾つもガシャガシャ音がした後に扉が開いた。

?「なんだ」
蔵之介「…あ、新しく越してきた蔵之介って言います。宜しくお願いします」
?「…ああ、マサトだ、よろしく」

雅人と名乗るその人の室内は暗くて、扉にはぶら下がるチェーンや金属物に引いて一瞬息が詰まる。何重にも鍵をかけていたようだ。
(どれだけ他人を部屋に入れたくないんだよ)
と他者を寄せ付けない男に血の気が引いてしまったのだ。
ソレから目をそらす様に男を見ると、不健康な程に白い肌に細長い目の下には青い隈があって、チリジリの黒髪が目にかかっていて黒縁の大きめの眼鏡をかけていた。

一瞬で思ったのが「彼はニートかな?」だ。
白いロングTシャツに黒い短パン、ガリガリなまでに細い手脚が服から出てる。猫背みたいだが肝心の顔をよく見ると塩顔だが肌が荒れている様子は無く、平均よりはカッコイイ顔なのだろうと思った。

「よろしく」と言っても彼はジンさんとは違い、握手の手を出してこなかった。口だけの挨拶、随分と淡白な人らしい。

そう思うが礼儀として手土産を差し出す。

蔵之介「これ、もし良かったら食べてください」
雅人「あ?なんだコレ」
蔵之介「一口サイズの大福です、前に住んでた所の近所にあったものですけど美味しいので良かったら!」
雅人「ん。じゃあ、貰っとくわ」

疑わしく袋を見つめていた彼は菓子の中身を知ってから袋ごと片手で受け取って、必要以上に扉を開けること無く、会話も無く扉を閉められた。
営業スマイルを顔に貼り付けたまま閉まった扉の前にいると、会話が終わったからかガチャガチャと扉付近で音が聞こえた。

その何重にも掛けられていく鍵の閉まる音を聞いて、俺は種を返してため息を一つこぼした。

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