複雑・ファジー小説
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- 生け贄の森
- 日時: 2011/04/12 18:40
- 名前: 吟遊詩人。 (ID: lMBNWpUb)
どうも、吟遊詩人です。
今回はクリックありがとうございます<m(__)m>
カキコに小説投稿するのはとても久々で、どうなるものか(‾Д‾;;なのですが、頑張ろうと思います。
今回書くものは、今までちまちまとワードで書いていた物語です。
今までまともに小説終わらせたことがないのでorz今回は中編くらいです。あまり長くならない——ようにしたいw
物語は、シリアスメインです。というかコメディを書けたことがない悲劇^p^ でも今回は特にシリアス、というか、鬱ってます。
グロもちろん!( ゜∀゜)o彡°カニバ!( ゜∀゜)o彡°カニバ!
※グロ苦手な人は注意。というか、戻るボタンを。
今回の小説は特に、描写頑張りました。…意識はしたつもりです。ファンタジーなので、表現しづらいところもあり、きっと理解しにくいものもあると思いますが、どうか読者様の想像力でその部分を補ってもらえたらと思います(´;ω;`)
そして、物語の進行が少し遅いかもです。主人公の心情心理、というか自問自答シーン、考え込むシーンが多いもので…w
上記のところを見てもらえれば、嬉しいです…そして、上記以外のところ——キャラクター云々は\(^0^)/です。誰かネーミングセンスを、ネーミングセンスを!
ネーミングセンスかっとんでるおかげで、東洋風とも西洋風ともどっちつかずな雰囲気になりましたorz
ちなみに、「森鬼神」は、「シンキジン」と読みます。もうちょっと…カッコいい名前がよかったな…orz
感想、よろこんで、よろこんで!
誤字脱字指摘してもらえると嬉しいです。表現やらでダメなところも、是非指摘してください。
______。o*★*o。_____
長い前置き失礼しました。
読者様に楽しんでもらえれば、これほど嬉しいことはありません。
——え? 何かまた性格変わってないかって?
気のせいじゃね^p^
- Re: ——森鬼神の森—— ( No.3 )
- 日時: 2011/04/03 03:46
- 名前: 吟遊詩人。 (ID: Cyd1DlTj)
>>2
眠くないときでも、この時間帯にぼっちで書いてると背後が気になる!色んな意味でw
読まないほうが色々幸せな気がs((O=(゜∀゜。)
血と涙の結晶!(`・ω・´)私もそろそろ寝るので、起きたら見ますw
- Re: ——森鬼神の森—— ( No.4 )
- 日時: 2011/04/03 03:47
- 名前: 比泉(元中佐) (ID: ID28wqen)
後ろにいるぞ
- Re: ——森鬼神の森—— ( No.5 )
- 日時: 2011/04/03 12:13
- 名前: 吟遊詩人。 (ID: Cyd1DlTj)
>>4
キャ─Σ(゜Д゜)Σ(゜Д゜)Σ(゜Д゜)ノノ─ァァァッ!!!
- Re: ——森鬼神の森—— ( No.6 )
- 日時: 2011/04/03 16:48
- 名前: 吟遊詩人。 (ID: Cyd1DlTj)
——Ⅱ
風が、風が、風が。
ユアの体に突き刺さる風は、冷たく、強く、全身に吹き付けた。風の音がうるさいほどに耳に入る。それに体が不安定で、谷底が見えたり、夜が明け始めた空が見えたりと、ユアは気持ち悪くなってきた。
どうせ死ぬなら、静かに、ゆっくりと死にたいのに。家族と一緒に死なせず、こうして一人ぼっちで私を死なせようとする神様は、とことん私のことを嫌っているらしい。
谷底が近づいてきた。暗闇が、自分を包み始める。恐ろしい。風が一瞬で、生ぬるいような空気に変わった気がする。魔物の吐息だろうか。
体がようやくバランスを取り戻した。ユアの体は仰向けに、どんどん加速して落ちていくようだった。谷底へは、いつ辿りつけるのだろう。ふっ、と、ユアはまぶたを閉じようとした。その時だった。
ユアは、異様なものを見た気がして、はっと目を見開いた。黒い、無数の手が、瞬く間にユアの視界から光を奪っていくところだった。黒い手は、ドーム状に、谷を黒く染めていった。あっという間に、残る光は一点となり、そして消えた。
ユアの視界から、光が消えた。
これが魔物の力か。魔物などいないと信じていたユアは、正直驚いた。驚いた後で、恐怖が襲ってきた。魔物の存在が本当にあるというのならば、私は一体どうなるのだろう。生け捕りにされて、生きたまま体を引き裂かれるだとか……地に落ちて、死ぬ、という死に方はもうないと思ったほうがいいだろう。この暗闇で、まともな地面があるとは思えなかった。
光がなくなると、ユアはもう明るい考えなど出来なくなっていた。感覚も鈍っているようだ。果たして本当に自分は落ちているのだろうか?
風は、この体に当たっているのだろうか? わからない、もう、自分に体があるのかもわからない。あの、黒い手は光を奪うように、私の体も奪ってしまったのではないだろうか。私はもう、肉体をもたぬただの魂と化しているのかもしれない。
暗闇は、ユアの外からも、内からも攻めていった。あぁ、ダメだ。怖い。怖い。怖い。私は死ねない。逃げられない。永久に一人になるのか——。
“——ユア——”
誰かがそう言った気がした。ユアは目を開けた。閉じていようと開けていようと変わらなかったはずなのに、まぶしい、という感覚があった。光っているのは他でもない、ユアの体だった。
“——進みなさい——歩くのです——さあ——足を進めて——”
ユアは恐る恐る足を前に出した。どこに地面があるのか検討もつかなかったが、とにかく足を前に出した。そして、もう一本の足をまた、出す。
進んでいる。私はちゃんと歩めている。そう思わないと、またくじけそうだった。あの声はなんだったのか——もしかしたら魔物なのかもしれない——しかし、誰かがそばに居る、と思うだけで、ずっと心は楽になった。本当に魔物が化けたものかもしれない。それでも、ユアはその声を信じた。
どのくらいそうしていただろう。ただただ歩くことだけを考えていたユアは、“時間”というものを忘れていた。ここに“時間”は存在するのだろうか——いや、時間がないと、私は存在できないはずでは——。
暗闇の先に、ユアは何かを見つけた。光か、何か。よくわからないものだった。まるで、遠くの山の頂上にあるものを見つめている気分だった。ぼやけていて、何かはわからなかったが、とにかくそこへ向かった。
ひた、と、地に足がついた気がした。その時だ。
ユアのついた足から、光が勢いよく飛び出した。呆然とユアが眺める中、波紋のように、光の輪が広がっていく。そして、輪は何か障害物に当たり、その障害物も光りだした。木だ。
ユアの着いたその場所は、暗闇と光で構成されたような場所であった。
- Re: ——森鬼神の森—— ( No.7 )
- 日時: 2011/04/04 21:12
- 名前: 吟遊詩人。 (ID: Cyd1DlTj)
——Ⅲ
元の世界とは、まるで別のようだった。元の世界の兄弟、というべきか。共通点はいくらでもあった。ユアの居る場所は、深い森のようだった。木々が生い茂り、うっそうとしている。しかし、その木々を照らしているのは、日の光ではなく、地の光だった。地はまぶしいくらいにユアを、木々を照らしていた。青い光は、どこか冷たく、それでいて、包み込んでくれるような温かさがあった。
「あたたかい……」
疲れた。そう思って、ユアはへたりとその場に座り込んだ。そして、仰向けに倒れる。なぜだかここには、どこか人を落ち着かせる雰囲気がある気がした。ふっと、今朝から張り詰めていた糸が、緩んだようだった。久々の、安らかな気持ち。ここで寝ていたら、知らぬ間に魔物が自分のことを食べてしまうかもしれない。そう思い、ユアはまぶたを閉じ
——そして眠りについた。
何か物音がした。反射的にユアは跳ね起きた。急いであたりを見回す。しかし、草が邪魔で見れなかった。立ち上がり、物音のした方へ向き——ユアはその場で硬直した。
人が、立っていた。少年だ。少年は、流れていた光り輝く川の水を桶に入れていた。人がいること自体、それは驚くべきことだったが、それより、もっと、もっとユアを驚かせたことがあった。
「——ユ、ユ……タ——……?」
間違いなかった。あの後姿。最後に見た、あの朝より、ずいぶんと背は大きくなっていたが、それでも、ユアは見間違えるわけはなかった。双子なのだから。
ユタらしき少年は、ぴたり、と動きを止めたが、また何事もなかったかのように、作業を続けた。満杯にした桶を担ぎ、ユタはまた、森の奥——暗闇へ、行ってしまった。
硬直していたユアは、どうしてもそれを追いかけることができなかった。ユタだ。ユタが何故ここにいるのだろう。何故、こちらを見ようともしてくれなかったのだろう。
安らかな気持ちは一気に、どん底へ落とされた気がした。
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