複雑・ファジー小説

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たんぺんしゅー。
日時: 2011/06/04 20:51
名前: 白兎 (ID: A6MC5OIM)
参照: あ、ども。久しぶりです。ハクトです。

 


更新不定期な気まぐれ短編集。


多ジャンルを書こうと思います。

強いて言えば切甘が好きかな。


批判は聞くけど中傷は駄目ですよー。


説明 簡単すぎ?

まあ いいよね←

 
.+:。☆・゜:*:゜ めにゅー。゜:*:゜・☆。:+.

◆ >>01
童話風味/詩っぽい感じ/微グロ/シリアス/病んデレ的

○ >>05>>06
片思い/三角関係/切なめ/スイーツ(笑)的?

☆ >>09,>> ※未完{完結できる気がしなi((
片思い/下ネタw有/青春風味

◆ >>12
童話風味/家族愛?/シリアス


 
記号は白兎の気分で変えます。
一応 一貫性は持たせるつもり。

 

Re: たんぺんしゅー。 ( No.9 )
日時: 2011/06/04 21:06
名前: 白兎 (ID: A6MC5OIM)





「ちーっす」


ガラッと、無遠慮に扉を開けた。


「失礼しますだろうが」

保健室の奥で聞こえたのは、艶があるが低い声。
全く、何でウチの保険医は男なんだか。

「別に失礼なんてしないんだし良いじゃん」
「お前の存在がまず失礼だろ」
「うわ、先生ひでぇ」
「うるせぇ。どうせサボりだろ」

しかも、この保険医。
保険医のくせにちっとも優しくない。
それどころか、元ヤンだなんて話もある。まあ、噂だけど。
けど、その噂のおかげでサボりに来るような輩はほとんどいない。
……俺を除き。

「いや、寝不足でさー」
「で、寝かせろと」
「そういうこと」
「つまりサボリじゃねぇか」

あははと笑えば、ため息をつかれた。

「昨日 寝てねぇのか」
「うん。オナ【ピー】してたら寝らんなくなっちって」
「んな事してねぇで早く寝ろガキ」
「いや、ガキだからこそ寝られないんでしょ」
「分からなくもないけどな」
「いや分かっちゃダメでしょう先生」

「まぁいいや。勝手に寝てろ」

俺との会話に飽きたらしい。
先生は俺から視線を外し、何やら書き出している。

「なに書いてんのー?」
「あ? 保健室の利用者を記録してんだよ。
お前の容態は……頭痛でいいよな」
「先生、そんなんでいいんすか」
「サボリって書く訳にいかねぇしな」

教師って、案外 楽なお仕事みたいです。



布団に潜れば、どっと睡魔が襲う。
それに従い、瞼を閉じた。






目が覚めたのは、ガラリと開く扉の音だった。

それは、俺の時より遠慮がちだ。
「失礼します」と言った声で、それは女生徒なのだと分かる。
ただ、少しハスキーな声だ。
誰だっけ。聞きなれた声のような気がした。
っていうか、先生の声がしないのは何でだ?
多分、また煙草でも吸いにいったとかだろうな。


女生徒は、俺の隣のカーテンを開けた。

「りゅう、大丈夫?」

誰だろ。竜って。
寝てる間に、隣に寝てる奴がいたんだな。


「大丈夫ですよ」

そう言った声は男で、けど柔らかい、穏やかな声だった。

「……熱は、何度だって?」
「8度5分って、先生が」
「そっか…。先生はいないの」
「煙草吸いに行くって言ってました」

なるほど。
熱で寝込んだ後輩を心配しに来た先輩ってとこか。
っていうか俺、盗み聞きしてるみたいじゃね?
そしてやっぱりあの人は煙草だったか。

「先輩、今日も一緒に帰れますか?」
「今日は…ちょっと部活が」
「お願いします。ちょっと…辛いので」
「……わかった。顧問に適当に言っとく」
「すいません」
「気にするな」
女生徒は小さく笑った。

っていうか、さっきから思ってたけどこいつらカップルか?
どうしようこのピンクオーラ。
何かイライラするんですけど。


「ありがとうございます。秋良さん」

アキラ?
……あの、ハスキーボイス。

あの秋良?



続く
>>

Re: たんぺんしゅー。 ( No.10 )
日時: 2011/06/04 00:23
名前: 白兎 (ID: 8keOW9sU)
参照: 名前を三月ウサギに変えようか迷ってる。アリス好きすぎるだろ自分。



明日か明後日は時間が取れそうなので、更新するつもりです。
が、>>9の続きが浮かばない;

もし駄目だ、となったら白雪姫でも書こうかなと。




以上、あげ目的な更新でした。

Re: たんぺんしゅー。 ( No.11 )
日時: 2011/06/04 20:32
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
参照: 〝私の罪は誰にも背負わせるものか。・・・誓ったんだ〟

白雪姫! 読みてー。
私はBlue Wingという名前で作った短編集に白鳥の王子を書きました。

めっさ鬱ですが。


主人公下ネタぎりぎりだなぁおい!
かなりすれっすれでしたよね。
危ねぇ・・・!

ところで8度5部でなく8度5分だと思うのですが・・・。
細かくてすいません!

Re: たんぺんしゅー。 ( No.12 )
日時: 2011/07/25 16:11
名前: 白兎 (ID: LCLSAOTe)

 




あの日から三年経った今。
独りぼっちの部屋で母のことを思い出していた。


部屋の中はとても小さく、机や椅子も私には小さすぎた。
それはきっと、異様な光景にみえるだろう。

私自身、初めはまるで自分が大きくなったかのような感覚を覚えることもしばしばであった。
まあ、此処に世話になり月日の経った今なっては、見慣れた光景なのだが。


この家は、小人と呼ばれる民族がひっそりと暮らす場所だ。
名の通り、女の私の三分の二程度しかない彼等は、誰とも知れない他民族の私を簡単に受け入れてくれた器の大きい男たちだ。

彼等 小人民族は不死故に性交する必要がない。
初めは、優しすぎる彼等を不審に思ったこともあったが、そんな心配は要らなかった様だ。
疑ってしまい申し訳なく思うが、仕方ないことだろう。
今の世は物騒。
若い娘が気軽に人気の無い場所を歩けるほど平和でも無い。

しかし、彼等は本当にどこまでも親切で、おおらかで陽気な良い人達だった。
私は、いつの間にやら彼等が大好きになってしまったらしい。
ただ、彼等には少々頭が弱いという弱点もあるのだが……。


何故 一人きりなのかと言えば、彼等は小一時間ほど前に食料を調達しに出掛けて行ってしまったからだ。
私がご飯を食べられるのは、彼等のおかげだ。
屋敷に居た時のような高価な物は無いが、それでもありがたい。
本来なら居候の私がたくさん働くべきであろうが、彼等は私の身を心配して、外へは出してくれないのだ。

だから、私の仕事と言えば掃除、洗濯、皿洗い程度。
ちなみに、料理はしない。
理由は聞かないで欲しい所だが、自分に都合の悪いことは言わないというのは母の教えに反してしまうのだろうか。

簡単に言えばただ料理が苦手だから、だ。
仕方ないであろう。
私は名家の生まれで、そのような家事とは無縁だったのだ。
来たばかりの頃は掃除や洗濯すらも上手く出来ず、彼等を困らせたものだった。
それに比べれば、とても上達した。が、料理はいつまで経っても上手くこなせない。
もっと彼等の役に立ちたいのに。情けない。


まあ、自虐などしても何も変わらないのは分かり切っている。

そう言えば、まだ朝餉の片付けが済んでいなかった。
それを片付けるとしようか。


ああでも、その前に。

壁に掛けてある紙に目を向けた。
そこに書いてあるのは昨日の日付。
その紙を一枚捲れば、出てくるのは今日の日付。
自作のカレンダーだった。

此処は、深い緑に覆われた森。
今日がいつなのかさえ分からない場所。

本当はそのカレンダーの日付は出鱈目だ。
何日過ぎたかわかれば、それで十分だからだ。

一年が過ぎたのが分かれば、それで。


一年毎に、あの人はやってくる。
昨年は毒の花。
一昨年は毒の櫛。

今年は、何を持ってくるだろう。
あの、真っ黒な人は。


1年毎に来る事を、彼等は知らない。
そんな事を考えられる頭は無いはずだ。
もしそれを知っていたなら、私を残して出かける事はないだろう。
「今日は森の最奥にある木の実を食べたい」と私が言っても、彼等は出て行かなかっただろう。


今は独りきりだ。

殺すのには、絶好の機会だろう。

きっとやって来る、あの人は。

母はやって来る。




3年以上前のあの日、私は屋敷を後にした。
猟師の男と、狩猟のために森に出掛けた。
狩猟など、男が楽しむためのもの。
何故連れて行かれたのか、不思議に思った。
けれど、母はいつも通りニコニコと微笑んで見送ったから、
きっと大丈夫だと、そう思ったのだ。


けれど
「白雪様のお義母様は、貴女を殺そうと企んでいられます」
「逃げて下さい」
あの男はそう言った。

嘘だと叫んでも、あの男はそれを認めなかった。
違う、絶対に違うと喚いても、本当なのだと言った。
真っ直ぐな目だった。


あの男の話は、本当だったのだろうか。
多分、そうなのだろう。
最初に毒櫛が届いたときには悟っていた。
遠目に見た黒服の女は、母によく似ていた。


何故だろう。
何故、母は私を殺そうとしているのだろう。

母と私には、血の繋がりは無い。
実の母が死に、父が新しく迎えた女が母だった。

母を亡くしいつも裾を濡らしていた私に、義母は優しく微笑みかけた。
母と義母は全く似ていなかったけれど、
笑顔だけは何処か似ていた。


私は義母が、いや母が大好きだ。

なのに、なのに。



コンコンと、扉を叩く音がした。

扉の鍵穴から見えたのは、黒い服。

ああ、来てしまった。





「——はい、すぐに開けます」





扉を開いて、現れた黒服の女。
もとい、母。

見紛うはずが無い。
母だ。私の母だ。


黒いフードに包まれ、口元だけが垣間見得る。


紅い綺麗な唇が動いた。




「……林檎は如何ですか?」








「——…頂きます。」











†アトガキ†


文面が堅苦しいですね。
怪しい女から林檎を受け取った白雪姫は、何を思っていたのかな。
そんな妄想文。

その後は皆様の妄想に任せます。

そう言えば、鍵括弧の最後には句読点は付けちゃいけないんだっけ。
あえて、ってことにしておきます。

Re: たんぺんしゅー。 ( No.13 )
日時: 2011/06/11 00:50
名前: Aerith ◆E6jWURZ/tw (ID: hQNiL0LO)
参照: 〝手を広げ 謳いながら 悠久の時に抱かれ 命をつなぐ〟

白雪姫キターーーーー!!

文才が・・・(゜Д゜;)・・・!!
そうですよね。入れたい時だってありますよ、句読点。
なんか足りないと言うか締めくくりたいんですよね。わかりますよ!

白雪ちゃん切ない・・・!(←待て白雪ちゃんて誰ぞ)
母様を愛していたのね、白雪ちゃん(←だから誰)


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