複雑・ファジー小説
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- 黒電話がつげた
- 日時: 2011/07/09 21:06
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
適当に題名つけた(^q^)
まぁそういうもんの方がうまくいったりするんだ多分。
文才0
みゅの・・・無能 みゅのうだってみゅのう
ですがまぁ見てっても後悔は多分しないと思います多分。
★まぁ荒らしでも何でもいいから来てください
そして参照あげてってくださry(殴
★馴れ合いコメントは控えてください
何卒よろしゅうお願いしまする
。*+゜⌒Y⌒本編⌒Y⌒゜+*。
>>1 プロローグ
>>2 第一章 着信音
>>4
>>6 第二章 きおくとかけら
>>9
。*+゜⌒Y⌒キャラクター⌒Y⌒゜+*。
小林 瑛太 / こばやし えいた
そこらを探せば多分出てくる。ごく一般の中学生だが学力はとてつもなく悪い。ある日から瑛太の日常が変わり始める。無神経。
池上 粋 / いけがみ すい
めったにいない美少女。瑛太がどのようにして彼女にしたのかは今は謎。
幾多 衣路 / いくた いろ
瑛太が入院した病院の看護師。気さく、でも強引。
幾多 真 / いくた しん
衣路の兄の子。衣路いわく五月蝿いらしい。
*+゜。・.。
- Re: 黒電話がつげた ( No.7 )
- 日時: 2011/07/03 20:52
- 名前: なっちゃん(奈津姫)@ (ID: z2nqgfVA)
面白いじゃないですかぁ。
いろちゃんカワユイ^ω^
お気に入り登録♪
- Re: 黒電話がつげた ( No.8 )
- 日時: 2011/07/07 15:28
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
>>6少し編集
>>7
わ、私コメry(死
いえいえそんな事ありませんよぉー。
いろちゃんには実はモデルがいるんですよ(裏話裏話w
お気に入りっっっ!?
うわあああああ
あざあああああああああああすっっ!!
- Re: 黒電話がつげた ( No.9 )
- 日時: 2011/07/15 20:19
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: OnlANcr4)
「瑛太が・・・・」
通り雨に肌が濡れても彼女は歩いた。歩き続けた。
歩くこと以外にすることがなかった、と言った方が正しいだろうか。
「瑛太は・・・・・」
目の奥が熱くなって、涙が溢れてくる。
雨はやむ気配さえも感じられない。ただ、いつまでもいつまでも彼女に降り注ぐ。
「瑛太は・・・記憶を失ってしまったの・・・・?」
彼女は電柱にもたれる。生まれて初めて声を出して泣いた。
・・・リリリリン
リリリリリン・・・リリリリリン
どこか、昔のアニメに出てきた電話の着信音・・・と似たような音がした。
彼女は涙でぐしょぐしょの顔を上げた。見上げた先に、空に、黒い羽が無数に散らばっていた。そして、彼女の足元には
「受話器をとってください」
とでも言いそうな黒電話が置いてあった。羽は絶え間なく落りてくる。カラスの羽だろうか。その黒い羽は彼女の周りにだけ落ちる。
なに・・・・これ・・・・・・・・。
背筋が凍りつく。鳥肌がたつ。額にじんわりと汗がにじんだ。
黒電話って、あれでしょ。昔使ってた電話で、ダイヤルを回してかける電話・・・。なんで怖がる必要があるの?なんで・・・・?
頭の中で誰かが必死に「電話に出ちゃ駄目」と叫ぶ。
と、そこにまた誰かが負けじと「電話に出ないと後悔するぞ」と叫ぶ。
彼女の手、全身が震えだした。寒さのせいか、恐怖のせいかはわからない。
彼女は震える手で受話器を握った。
「も、もしもし・・・池上粋ですが、どちら様ですか・・・?」
声が異常なほどに震えていた。
「小林瑛太さんが入院している黒森大学病院ですが、瑛太さんの携帯の電話番号のトップに貴女の名前があったので・・・・・・・」
女の声だった。病院からだから、看護師さんかな・・・。粋は電話を取ったことを後悔した。看護師さんの言いたいことはもう分かってる。
瑛太が・・・
「瑛太さ・・・んが・・・・・・心臓麻痺で・・・・・・・・死亡しま・・・・・・・・・・・した」
嗚呼、いやな予感ってのは的中する。なんで電話を取ってしまったんだろう。
・・・アレ、・・・でも、なんで私の携帯にかけたのが黒電話に繋がるの??
意味わかんないよ。ドッキリ?単なる寝起きドッキリみたいなの?瑛太が血を吐いたのは全部ドッキリ?それとも夢?夢だよね。夢でしょ?ねぇ。
逝かないでよ。置いて逝かないで・・・・・・・。
粋の白い肌に涙が流れる。逝かないで。
一人は寂しいから・・・、ねぇ、瑛太?
後ろに視線を感じた。
瑛太・・・!?
粋はとっさに振り返った。真っ白なペルシャ猫だった。
「あの、すみません・・・?大丈夫、ですか?」
粋は看護師に問われ我に返る。
「嘘、です・・・・・・・・・・よね・・・・・・。」
粋は震える声で答える。
「至急黒森大学病院に来ていただけると・・・・・・・・・。」
看護師は粋をなだめるようにいった。
「嘘はもうやめてぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
粋は叫ぶ。声帯が壊れるほどに。それだけを言うと粋は受話器を乱暴に投げつけた。黒電話は50cm先に飛んだ。
なんで、そうなるの?寂しいよ。寂しい。逝かないでよ。瑛太、瑛太、瑛太。
逝かないで・・・・・・・・・。
- Re: 黒電話がつげた ( No.10 )
- 日時: 2011/07/17 10:18
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: Hx.0Txsy)
外から救急車のサイレンがした。毎日こういうサイレンを聞くのは精神的にきついかもと思う。そして、病室から出ると度々泣き叫ぶ声がした。誰かが死んだんだ。
俺の病状は今のところそんなに悪くないらしい。が、俺の眠っている間に来た母親は俺が血を吐いたと聞いて失神したらしい・・・・・・。ギャグマンガかよ・・・。
ボスッとベットに飛び込むと睡魔が襲う。ここのところいつもそうだった。まだ寝るのには早い時間だよな・・・。
「運動でもするか・・・」
瑛太は大きく目を見開く。何かをするときの瑛太の癖だった。
エレベーターで一階に行く。外を走るぐらいだったら許されるだろ。そんな甘い考えを持って。
エレベーターの揺れる感覚。これが小さい頃大好きだった。エレベーターのドアが左右に開く。
受付に一人の女性がいた。
よく見るとその女性は汗だくで、顔は真っ青だった。それがエレベーターの前の瑛太を見るなり顔を真っ赤にして
「アンタのせいだわ!」
と叫ぶなり瑛太の方に歩いてきて、瑛太の頬を思いっきり叩いた。瑛太は尻餅をつく。
「な、何のことです?」
意味がわからなかった。俺がぶたれることが。辺りは静まり返る。
「とぼけないで!アンタのせいで粋は死んだ!!それを「何のことです」なんて!?」
粋の母親は右腕を上げる。またぶたれる・・・!
受付の看護師が咄嗟にでて、女性を抑えた。その女性・・・粋の母親は、
粋の母親は「放して」などと何回も叫んだ。
しかし、瑛太の頭の中は「アンタのせいで粋はしんだ」という言葉がぐるぐる回っていた。
粋、粋って、さっき俺の病室にきた粋?
俺のせいって?何?どういう事?
- Re: 黒電話がつげた ( No.12 )
- 日時: 2011/08/27 17:24
- 名前: 蛾 ◆sSA6ZLKK6w (ID: raybjxZw)
「粋を返して」
酷く冷たい声だった。少しだけの言葉なのに、すんごい悪意が込められているような感じで。
「粋を返してえええええええええええええええええ!!」
同じ奴が発したとは思えない声で。鼓膜が破れると思った。
途端に俺の一生思い出したくない記憶が蘇ってきた。
周りが見えなくなる。何も聞こえない。鳥肌。
バラバラに砕けたはずの、壊したはずの記憶のかけら。もう二度と蘇ることなんてなかった記憶。のはずだった。成績の悪い馬鹿な俺の裏に潜んでいる俺が集めなくてもいいかけらを地べた這いずり回って集めて。そして、戻っちゃったんだよ、記憶は。
粋の母親は俺をきつく睨む。
ああ、この眼は、前にも見たことがある。
あーあ、なんで俺この時代に生まれてきたんだろ。もうちょっと後の時代に生まれればさ、彼女の母親にぶたれる事もなかっただろうに。
でも、粋は何故死んだ??
血を吐いたのは俺。粋はそれを介抱しただけだろ??
それで一時的に記憶を失った俺の前から飛び出した。
それで??
いつ死んだんだ???
「お母さん、落ち着いてください!粋ちゃんがお亡くなりになられたのは事故でしょう!?瑛太くんには何の関係もっ・・・」
衣路だ。衣路は粋の母親を抑える。
あーあ、なんでこんなに人間って不公平なんだろうな。
だから粋は死んじゃったのか、しかも見ず知らずの奴による事故でさぁ。