複雑・ファジー小説
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- ミッシング・リスキー
- 日時: 2011/08/06 17:32
- 名前: ヘタレA (ID: T3.YXFX2)
始めまして、ヘタレAですッ
や、名前の意味は特にありません←
まぁこれからよろしくお願いします
題名の意味はミッシングで『あるべき所に無い、見つからない、紛失している』です。
リスキーは『危険』です。
更新は亀更新です
【登場人物】
:ロスト・クロスロード
半壊状態になっている街に住んでいる。
本編主人公。
魔術は使えない代わりに異常なまでの身体能力を有している。
幼い頃の記憶を喪失している。
(現在主人公だけですが増えます)
・世界観設定
『魔術』
数年前、『精霊因子』を確認、人類は魔術と言う異質の力を得て現在は魔術が使えない者が異質、異端、異常者だと考えられている。
『精霊因子』
魔術師の魔力の元となる因子。
普通の者はこの因子を持つ事で力を与えられる。
クロスロードは例外。
・目次
—プロローグ—
>>1
—№01— 《ファースト》
>>2
- Re: ミッシング・リスキー ( No.1 )
- 日時: 2011/08/06 17:04
- 名前: ヘタレA (ID: T3.YXFX2)
—プロローグ—
数年前の出来事だ。
人は魔術という異質な力を得た。
その力は『精霊因子』と呼ばれる存在が原因だった。
———が、その『精霊因子』は爆発的に世界に感染。
人は魔術を得る。
そして戦争が勃発。
世界の経済は一気に崩れ落ちる。
そして現在———。
◆
「クロスロード。何してんだよ」
ガレキと化した建物の中、少年は首をかしげた。
少年の名は、ロスト・クロスロード。
コノ世界では滅多に見れない希少種であり、そして、周りから異質だと考えられる人種。
数年前の人類と同じ、『精霊因子』を持たない者だった。
半壊した街をボォッと見つめるクロスロードを、友人はイライラした感じで聞く。
「クロスロード!」
「そんな叫ばなくても聞いてるって。で、何だよ?」
「お前、いい加減こんな場所はなれたらどうだ?俺が住む場所くらい、」
「悪いけど断るよ」
そういうとクロスロードは前文明と同じように当たり前のように食べ物を口にする。
『精霊因子』を持つ者とは異なる行為だった。
『精霊因子』を持つ者は『魔術』という異質な力を得る代わりに、代償に、『食事』という行為を喪失していた。
『精霊因子』と『食欲』という因果はまだ判明されてはいないが。
おそらく、『精霊因子』はある意味『細胞感染』なのかもしれないという仮説が一番だった。
「クロスロー「俺、行って来るわ」」
そういうとクロスロードはブーツを履き、釘バットを担ぐ。
「・・・せめて怪我だけはすんなよ」
「りょーかい」
既に半壊状態のビルの扉は、乱暴に閉じられた。
- Re: ミッシング・リスキー ( No.2 )
- 日時: 2011/08/06 17:33
- 名前: ヘタレA (ID: T3.YXFX2)
町外れに住む異端者。
人々からは忌み嫌われ、殺されかける事も毎回あるが———。
「なんだぁ?」
「あのさぁ、毎回毎回想うんだけど」
「あ?」
「犯罪行為、ダメ、絶対」
—№01— 《ファースト》
数分足らずで終わった現状を、めんどくさそうに振り返って、クロスロードは溜息を吐く。
そして、子供のほうを向く。
「おにーちゃん、あ、ありがとう」
「いんや。いーっていーって。それより早く帰んな。この場所、危ない場所だからこれから来ないように」
「あ、うんっ」
元気良く返事をした子供はタッタッと走って行く。
そしてチラッと撃退した不良共を見る。
「テメェ・・・何者だ」
「んへぇ?俺?『魔術が使えない者』だよ。お前等は魔術が使えない奴に負けたんだよ。ダッセェの」
先ほど落とした釘バットを持って、半壊状態の街を歩いて家と証した場所に行く。
———が、
「・・・うわぁ」
マジで帰りたくなくなってきた。
踵を返し、後ろを振り向いた瞬間砲撃が飛んできた。
「ロスト・クロスロードだな」
「・・・チガイマス。ヒトチガイデス」
「ふざけるな。貴様がロスト・クロスロード・・・。異端者、能無しであることは把握している」
能無しと評されたクロスロードは、そのコトバに苛立ちを覚える。
というか。
コイツ、マジで人の神経逆なでするような言い方するよな。
「あー、ハイハイ。俺がロスト・クロスロードですが何かー?」
「貴様が先ほど行った行為について、だ。犯罪行為だ」
「・・・いたいけな子供を護ったんですが」
「犯罪は犯罪だ。それに、あんな子供、どうでも良かった」
「・・・あ?」
「あの子供は能無しに近い『精霊因子』保持者だ。役に立たぬ子供など、要らぬ」
「・・・オイ(ガッ)」
「なん(ドガッ)ッ!」
「団長!」
団長?
んなのクソくらえだ。
今なんつった、コイツ。
どうでも、いい、だと?
「ふざけんなよ。テメェ何様だ。人の命を決め付けるほど偉い奴なのか?テメェ、人の命を述べるほど偉い奴なのかよ」
「よくも・・・」
「・・・止めろ。・・・撤回しよう」
部下を止め、団長と呼ばれた男は近付き、クロスロードに言う。
「俺は『国家魔術騎士団』団長だ。・・・成る程な」
「あ?」
「いや、コチラの話だ。・・・行くぞ」
「あ、は、ハイ!」
さっさと去って行った男達の後ろを見ながら、クロスロードは不思議そうに首をかしげた。
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