複雑・ファジー小説
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- 短編連奏「クロスド・ディメンジョン」
- 日時: 2011/08/23 20:46
- 名前: Mr.DK (ID: X.Y5W974)
これは、ある英語の問題集の1つの大問につながる
次元を超えたストーリーの連奏である。
英語の問題を見ていて、
「この一文から短編を書けないか」という
作者の想像力暴走実験(笑)の産物です。
駄文過ぎて泣けますが、どうぞよろしく。
普段は小説家になろうで活動しております。
- (1) 「質問」 ( No.1 )
- 日時: 2011/08/23 21:13
- 名前: Mr.DK (ID: X.Y5W974)
目の前に広がるのは、いつもの私の町。
耳に聞こえるのは、いつもの学友の声。
いつもいつも、"いつも"がループする生活。
変化なんて何も無い。
そんなループでも、私は生活が楽しかった。
親には捨てられたけど。でも
お兄ちゃんがいた。
とても朗らかで、どんな逆境があろうと
それを好機と言い切り
とても優しくて、どんな嫌がらせがあろうと
物ともしない精神を持った人だった。
私はそんなお兄ちゃんが大好きだった。
でも
お兄ちゃんは、
高校生には なれなかった。
あの日。
私がいつものように家に帰ると、中には誰もいなかった。
いつもなら、お兄ちゃんが笑顔で出迎えてくれるはずなのに。
居間のテーブルの上を見ると、汚れた紙切れが落ちていた。
近くには。お兄ちゃんのカバンが無造作に落ちていた。
そこには。かすれた字で
「俺はアイツに楽をさせてやらなきゃならない。
だから、あいつには■■■■■■■■■■」
そこは、汚れていて読めなかった。
夜になってもお兄ちゃんは帰ってこなくなった。
一週間たっても。
一ヶ月たっても。
その日から私は暗い性格になった。
お父さんお母さんがいくら励まそうとも、立直れはしなかった。
上辺だけの笑顔で、やり過ごしてきた。
私は大学生になって、物理学を専攻した。
なぜそんな分野に行ったのか。
一言で言えば、勘だった。
でも、それは運命だった。
空間についての研究をしているうちに、だんだんあることに気づいてきた。
それは、お兄ちゃんが一種の空間の裂け目に飲み込まれた、ということ。
無論証拠など無い。
やっぱり、勘である。
そして今。
ついにその現象の数式を書き上げた。
長かった。
だが。疑問が湧いてきた。
普通の人間なら。この裂け目には遭遇などできない。
それだけの歪みのポテンシャルが足りないのだ。
あ。
まさか。まさか。
お兄ちゃんは
そこまで考えた時。ふと後ろに気配を感じた。
となりの研究室の先生だろうか。
こないだもらったおみやげのお礼でもしよう。
そう思って、私は振り向いた。
私は、目を見開いた。
お兄ちゃん。
どうして。どうしてなの。
どうして、急に
"I have some questions to ask you."
- Re: 短編連奏「クロスド・ディメンジョン」 ( No.2 )
- 日時: 2011/08/24 17:48
- 名前: 山口流 ◆v9R3ODctWg (ID: NhgkHXib)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=21041
コメディライトで活動している山口流です。
色々含ませるような表現があって面白かったです。更新待ってます。
- ご感想ありがとうございます。 ( No.3 )
- 日時: 2011/08/24 20:13
- 名前: Mr.DK (ID: X.Y5W974)
山口 流 様
作者、Mr.DKです。
このような駄文小説にお越しいただき、本当に有難うございます。
目を通して頂き、感想まで書いていただいて…作者はすでに感涙です。
後6話で完結させますので、これからもよろしくお願いします。
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