複雑・ファジー小説

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▽あてんしょん、 *第一話 03 うp
日時: 2011/12/11 23:53
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

唯津*(いづ)と申します。
初めてカキコさせていただきます^^
駄文ですがみてもらえるとうれしいでs(


※作者はただいま厨二病になりつつあります。
※お見苦しい場面があっても目をつぶってやってくださいw


□もくじ

●キャラ設定 >>1
●ぷろろーぐ >>2
●第一話
*01 ミイラ取りがミイラになるってホント >>3
*02 純粋な子ってけっこう押しが強かったりする >>4
*03 男嫌いが災いを呼ぶ >>5

Re: ▽attention、 —この先、危険区域— ( No.2 )
日時: 2011/12/10 16:55
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

□ぷろろーぐ、




——それは突然だった。

 なにかの肉が切れる音がした瞬間、何かの液体が自分の体に降りかかってきた。
 その液体は鉄くさくて赤くて。
 よく切り傷をつくったりすると、自然と出てくる“アレ”に似ていた。
 だが、今は切り傷所の量じゃない。たくさんの“アレ”が視界を遮るようにボタボタと降ってくる。


(——…誰のだ)


 ホントは誰のかわかってるくせに。ただ信じたくないだけなんだろう? 心の中で誰かが囁いた気もした。

 液体が降ってきた方向を見る。
———自分のすぐ横を。

 何かが倒れている。血まみれで何かが倒れている。
 その何かを、自分の大切な大切な唯一の宝物だと気付いたのは十秒後。

 そのまた二秒後に虚しさと悲しさと宝物を守り切れなかった悔しさの混じった大きな自分の絶叫が自分の鼓膜をつんざいた。


**********


「……大丈夫ですか?」


 一人の——二十代前半くらいの、男が声をかけてきた。
 長い間座りこんでぼぅっとしていた僕を心配してくれたのか否か、わからないが。

 僕はそっと横に顔を振ると、男はすこし悲しそうな顔をした。


「…そうですか。——ですよね。こんな状況じゃ…」


 そういって僕の腕の中を見る。それに気づいた僕の体は少し震えていたようなのか、男が僕の肩に手を置き、しゃがみこんだ。


「なら、私のところに来ませんか?」

 少し意味がわからなかったので男の顔をじっと見た。
 それに気づいた男はにこにこと笑って、手を差し出す。
 


 僕は、何かにすい寄せられるようにその手をとった。





ぷろろーぐ、えんど。

Re: ▽attention、 —この先、危険区域— ( No.3 )
日時: 2011/12/10 22:36
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

第一話 「すべての始まり」

*01 ミイラ取りがミイラになるってホント


「オイ、そこの嬢ちゃん。ちょぉっと金、かしてくんねぇかな?」
「ちょっとだけでいいんだ。ちょっとだけ、な?」


 いかにも強面の男二人がその男たちの半分にも満たない少女をとりかこんでいた。

 少女はその男たちを見て怖がるように肩を震わせ、言われた通り金を出す。——はずだった。
 少なくとも男二人が脅してきた女たちは、そうやって金を出してきたのだ。
 男たちは少し、何も感情を表さない少女に異変を感じていた。


「…なぁ」

「あ?」


 男たちはすこし警戒しながら少女の言葉の返事をする。


「お前ら、馬鹿だろ」

「はぁ!?」

「馬鹿だっていってんだ、馬鹿。…あ、間違えた馬鹿×2」

「なにいって…!?」


 次の瞬間、男たちは宙を浮いていた。それと同時に少女は、片手に持った日本刀で男たちのカバンを斬った。
 そのあと刀の柄で男たちの鳩尾に叩き込む。
 男たちが地に落ちた時にはすでに少女は、刀を器用に仕舞い込んでいた。


「…だから馬鹿だっていったんだよ」


 少女は妙に整っている顔に似合わぬ言葉を吐き出し、男たちのカバンから財布を抜き取った。


「…ちッ、しけてんなぁ」


 野口さん6枚と樋口さん1枚を自分の財布に仕舞い、ポケットから風船ガムを取り出し噛んだ。


「……だるいなぁ」


 ガムをぷぅっと膨らませながらつぶやく。


「……つまんないなぁ」


 次は少し悲しそうに空を見上げつぶやいた。
 空を見つめる目にはどんな意味があったのか、少女以外知らないが。



——これがひたすらドライな少女の日常で、少女にとっての苦痛だった。
 


第一話 *01 えんど*
 

Re: ▽attention、 —この先、危険区域— ( No.4 )
日時: 2011/12/11 22:44
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

第一話 「すべての始まり」

*02 純粋な子って押しがけっこう強かったりする


 少女は今、苦悶していた。
 いうならばいきなりかわいい女の子に「どうやったんですか!? え、どうやって倒したんですか!?」って言われて返事に困ってるような感じだ。
 つか、そういわれてるのだ。

 つまり今の状況を説明すると、かわいい女の子にさっきの現場をばっちり見られていて、興奮しながらどうやって倒したのかを質問されまくっているわけだ。
 これがむさくるしい男だったらそのまま突き放すことも可能なのだが、こんな純粋で可憐な女の子を突き放すこともできず。

 僕はあさっての方向を見ながら、興奮している女の子に胸倉を掴まれてぐわんぐわんと揺らされている。


「おー願ーいーでーすー! 教えて下さい!!」


 さすがに揺らされて気持ちが悪くなったので、女の子の手を離すことにした。
 様子を見るためちらっと女の子の顔を見た。が、

 その表情は一生懸命で健気な表情で。


(…やべェ。 ちょーかわいい!!)


 じゃないわッッ!! そういう問題じゃないわッッ! と思考を元に戻しつつ、女の子の手をつかむ。


「…ごめん。手、離して」

「あッ、ごめんなさい!!」


 女の子は少し恥ずかしそうに顔を赤らめ、真剣な顔つきに戻る。
 その顔つきがきりっとしていてさっきとは違うかわいさだと少女は感じた。


「んで、今のどうやって倒したんですか? なんか修行でもされてたのでしょうか?」

「…んとねぇ。ただ気絶させただけだよ? 死んでないよ? 修行ってゆーか、剣術を少し習ってただけだか…」


「すごいです!!」


「…え?」


「一緒に魔女倒しにいきましょう!!」


「……え?」


「専門学校いきましょう!!」


「………は?」


 女の子は目をきらきらさせ、意味不明なことを言い出す。


「名前、なんですか?」


「ぇ…エマ・ストレンジネス…です?」


「エマさん! 私はリリィ・フィリアです! よろしくです」


 そうやって手を差し出す女の子、もといリリィ。
 手を差し出すリリィは、なんだか誇らしげで頼もしく見えたのだが。
 それにつられて手を差し出した僕は、あとで後悔することになるのは別の話。


「あ、はい……ども」




———エマ・ストレンジネス〈奇妙なもの〉、太陽のような笑顔の前に倒れる。



第一話 *02 えんど*

Re: ▽あてんしょん、 *第一話 02 うp ( No.5 )
日時: 2011/12/12 19:13
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

第一話 「すべての始まり」

*03 男嫌いが災いを呼ぶ


(——…なんでこうなった)

 ただいま、魔女討伐専門学校正門の前にたっていますなう。もっといえばたたされているなう。

(魔女討伐専門学校……戦闘が専門の学校か。聞いたことある)

 僕がいくら一人で薄汚い都市部に住んでいようとも、耳に入ってくる情報だ。
 僕は、学校というものが嫌いだ。というか自由が好きだ。
 だから知っていても断じて入ろうとは思っていない。だが、隣のリリィがそれを許さない。

 つまり必然的に学校内に入るという方向に行ってしまう。
 

「よし! 入りましょう!!」

 意気揚々と宣言するリリィ。

「……勘弁してくれよ」

 もう疲れたという表情の僕。

 いくら僕が女の子大好き人間だとしても、女の子の中の性格ブスな方々や無神経な方々は嫌いだ。なので別に今リリィの手を離すこともできるが、リリィの握力が思ったよりも強く、振り払えない。
 あ、でもリリィは性格が悪いわけでもなく無神経な人ではない。天然なだけで…あれ? 天然って無神経の人に入るのか? なんかもうわからなくなってきた。

 リリィに無理矢理引きずられ、校門を横切る。
 ああああ、グッバイ僕の自由よ……!


「…なんか、人がいないですね?」

「授業中じゃないのか?」

 
 魔女学内に入って十分。人っ気がない。
 授業中という可能性もあるが、あまりに気配がなさすぎるのですこし警戒することにした まる


「……ここ、どこでしょう?」

「道順知ってたんじゃないのかよ!?」

「いやぁ、適当に入っていけば人に聞けるかと思いまして…」

「リリィ、お前。天然を通り越しての馬鹿か…?」

「ヒィィイィィ!! 怒んないで! 切れないで!」


 魔女学内に入って三十分。二人とも迷った。
 もうリリィはかわいいかわいい女の子じゃない。ただの馬鹿だ。
 おまけに僕の怒りメーターも振り切れる寸前だ まる


「おーーい!! 魔女学生、出でこいやァーー! 出てきたらアメあげるよォーー」


「……リリィ。あとで死ね」


「…ごめんなさい」


 魔女学内に入って一時間。もう迷ったっていうレベルじゃない。さまよっている。
 リリィの土下座も見れたのでもうリリィのせいにはしないが、これからどうしよう まる


「………」

「………」


 魔女学内に入って二時間。もう会話がない。
 あとさっきまでは引きずられていたが、今は僕が逆にリリィを引きずっている まる


「……もう、疲れた」

「少し休みましょうか」

「お前はただ引きずられてただけだろうがァァァ!」

 ひたすら馬鹿なリリィに突っ込みをいれつつ、通路の壁におっかかる。喉が渇いたのでふところから棒付きアメを取り出した。
 アメの袋をはがして、口に放り込んだ数秒後、

——トスッ

 何かが何かに刺さる音が聞こえた。

——詳しく言えば、僕とリリィの間の壁から。

「ッ!!」


 やはり、すこしおかしかった。
 魔女学に入って誰もいないという状況が。もしかして魔女学に泥棒や侵入者あつかいされているのかもしれない。
 

「誰だッ!!」

 
 僕は日本刀を肩から掛けていた袋から抜き取り、何かが飛んできた方向へ構えた。
 リリィは何か飛んできたことにびっくりし、口を半開きさせたまま固まっている。
 僕は間抜けな顔だなぁと思いつつ、次の攻撃の対応に集中していた。


「やだなぁ。そんな怖い顔しないでよ。そんなつもりで投げたわけじゃないんだからさ」


 聞こえてくるのは、低い声。声からすると三代前半か、後半くらいだろうか。
 声の調子からすると悪意はなさそうだ。だが警戒はした方がよさそう。
 なんだか聞いていて気持ち悪くなってきた。
 男の低い声とかまじ死んでほしいわ。

 暗い所から出てくる男へと刀を集中する。


「魔女学案内人もとい先生、イズミだ。よろしく」


 僕たちに姿を現したのは、ナル全開の白スーツ野郎。
 まさに僕が嫌いなタイプだった。
 



———男嫌いは災いを呼ぶ。
(だれに対してだかわからないが)




第一話 *03 えんど。

Re: ▽あてんしょん、 *第一話 03 うp ( No.6 )
日時: 2011/12/12 19:14
名前: 唯津* (ID: Hf5/.9Rn)

age。

夜更新します^^


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