複雑・ファジー小説

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(連載中止)
日時: 2012/01/21 01:57
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)

なんだか内容や世界観がおかしくなったので中止します。すみません。

Re: お化けの国のアリス ( No.18 )
日時: 2012/01/04 19:03
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)
参照: http://www.ne.jp/asahi/celtic/quilt/cdictionary/dic_a_ainsel.html

第四話 中 〜ラブラブルー〜

しばらくすると、また昨日来たセリシーの家についた。

「セリシーちゃん!」

ばん!とドアを開け入っていく。
セリシーはまたフラスコの中の紫ドロドロをガラス棒でかき混ぜる。

「あらお二人!今日は何の用かな?」

「えっと・・あれ?なんだっけ?」

そういってエイプリルがアリスを頼るような顔で見た。予想はできてたのでアリスは今までの事をきっちり話した。

「そう、よはニンゲンになる薬が欲しいのね?」

そういうと机の上に雑に並べられた本の山から一冊手に取り、バラバラと荒くページをめくった。

「ヒューマングミの作り方:アダムとイヴが食べた赤いリンゴ、豚の心臓、トカゲのしっぽ、♀エインセルの青い血」

そういうと羽のペンでガリガリと紙に書き写していった。

「三つは用意できるけど♀エインセルの青い血はここにないわね・・」

「じゃぁウチとアリスで見っけてくる!・・エインセルって誰?」

「妖精だよ、確か。」

アリスは病院にいたとき読んだ小説に書いてあった文章を思い出した。

「よく知ってるわね!♀エインセルにけがをさせると危険だから大人と行ってちょうだいね!あと、はいこれ!」

そういうと机の引き出しから緑の小さな玉を取り出し、アリスにそれを渡した。

「危ないと思ったらこれを潰してね!マンドラゴラの喉笛で作ったものよ!」

「わかりました。」

そういうとアリスはもらった玉をスカートのポケットに入れた。
セリシーの家をとりあえず出て、言われた通り大人と行くことにしたので二人はクラウスの屋敷に向かっていった。

そうしてクラウスの屋敷についてみると、そこにはディーノもいた。
エイプリルいわく、バクチ、キャバクラで借金が返済できなくて家を追い出され今はクラウスの家で居候中らしい。

「クラウス兄ぃとディーノ!今から♀エインセルの血を取りに行くから一緒に来て!」

「ゴーゴンさんのためなんです。」

最初クラウスとディーノは、は?という顔をしていたが、クラウスが解ったかのような顔をしてゆっくりうなずいた。

「女性の事ならこのディーノが一番だな。」

「オレかよ!」

高級感あふれる赤いソファーに深々座っていたディーノがびくりと反応をする。

「ロクに働かない居候の身で文句を言うつもりか!この犬め!」

「わぁ・・・わぁったよ・・・あとオレオオカミ男・・・」

相当うっぷんがたまっていたのか、アリスが初めて会った時のクラウスとは360度変わって鋭い目つきでディーノを見下して真っ黒なオーラが漂っている。これにはディーノも耳としっぽをだらんと下にしてしまった。

「・・・エインセルに誰?と聞かれたらエインセルと必ず言い返すといい、危険な目には合わないはずだ。」

アリスとエイプリルを見ると、ディーノの扱いとは違って優しいいつものクラウスに戻っていた。

「はぁーい!じゃぁディーノ借りてくよクラウス兄ぃ!」

アリスは軽くお辞儀をしてエイプリルと一緒に屋敷を出た。
ディーノはというと、まるで足に重りをつけられた老犬のようにのそのそと歩く。

「ディーノさん早くしないと日が暮れます。」

「そうだよ!アリスの言うとおり!早く早く!」

「いやだぁ〜オレはそんなことするために生まれたんじゃない〜」

アリスとエイプリルでディーノの背中を押しながらやっとの思いでエインセルの出る森についた。
あたりは薄暗く、木々の間から漏れている光が幻想的だ。

「ディーノが血とってきて!」

「なんでオレ!お前らが言ったほうが小説的に面白いだろ!」

「危ないってセリシーさんが・・・。」

そういいながらエイプリルがディーノを森の中を一人で歩かせ、二人は木の間に隠れた。

しばらくすると、小さな金のブロンドの髪に花冠、とがった耳をした可愛い妖精がディーノに近づいてきた。

「私はエインセルと申しますわ、あなたは誰ですの?」


第四話 中 続く

Re: お化けの国のアリス(第四話 後) ( No.19 )
日時: 2012/01/06 15:18
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)
参照: http://www.ne.jp/asahi/celtic/quilt/cdictionary/dic_a_ainsel.html

第四話 後 〜ラブラブルー〜

「オ・・・オレもエインセルだし!」

そういうとエインセルは少し疑いの目で見ていたがすぐに笑顔に戻った。

「あなたもエインセルなのですか、じゃぁ遊びましょう」

そういってエインセルはディーノの目線の高さにちょうどいい小枝に止まって美しい妖精のように微笑む(いや、妖精なのだが。)

「では追いかけっこをしたいですわ」

そういうとエインセルはまるで小さな飛行機みたいにビューンと遠くへ飛んでいく。いきなりの事でディーノもえ?!と驚いていたが、すぐに後を追う。当然アリスとエイプリルも走るのだ。

「ちょ・・エインセルさん!待ってくれって!待ってくれたらイイコトしたげるからww」

ディーノの顔は追いかけるので必死なのだがどこかニヤニヤしている。
アリスが止まって小石を持ち「不愉快だ。」と言わんばかりに小石をディーノに投げてクリーンヒット!見事にディーノはよろけて「いて!」と言っていた。それを見てエイプリルもニシシと笑う。

「あら、あなた大丈夫ですの?」

そういってエインセルが近くに寄ってきたので、ディーノはチャンスと思い腕を伸ばしたのはいいが、興奮のあまり※狼獣化してしまったため、指の爪は長く鋭くなり、エインセルの腹部を鋭く切ってしまった。
血が欲しくて切ったのだが、いきなりの事で三人ともビックリだった。

(※狼獣化 極度に気分が高まると爪が鋭くなったりする。満月の日には完全に狼の姿になるのだ。)

「ああ・・痛いですわ・・・お母様ぁぁぁぁぁ!!!」

わあっとエインセルは痛みで泣き叫び始めた。
三人は嫌な予感がしたが見事的中。
エインセルより少し大きい太ったお母さんエインセルが出てきた。

「私の愛娘を傷つけたのは誰なの?!」

「お・・オレっす;エインセルっす。」

「嘘おっしゃい!長い爪!とがった耳、長いしっぽ!狼男でしょ!」

確かに今のディーノはどこからどう見ても狼男だった。ディーノは急いで落ち着いて、いつもの状態に戻して、ニヤっと苦笑。

「・・・・・・覚悟!!」

そういうとエインセルのお母さんは胸の位置に丸く透明なもの作り始めた。

「おまいら!まじでやばいぞ!やばいやばいww!」

「わー!ディーノこっち来ないでよ!」

「落ち着いてください・・・うぅ・・。」

ディーノとエイプリルはもちろんパニックになり、アリスも顔に出ないだけで内心では同じくらい焦った。そのとき。ポケットになにかあたって、は!ッとした。
アリスはすぐにセリシーにもらった緑の玉を出し握りつぶした。

キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン

凄まじい金切り音で鼓膜を劈かれそうなほど耳が痛かった。
エインセルとそのお母さんは気絶して、狼で耳のいいディーノも気絶してしまった。
しばらく二人は、腰が抜けてその場で座り込んでいたが、時期にエインセルをビンの中に入れて、ディーノを置き去りにして(子供二人では持って帰れないから。)セリシーに渡すと、五分程度でヒューマングミを作ってくれた。

日が傾き始めお空がオレンジ色になるころようやくベラにヒューマングミを渡せた。

「二人とも本当に作ってくれたの?!有難う!」

そういってヒューマングミをぽいと口に入れた。
言った通り、みるみるうちに二匹の蛇は消えていて、どこからどう見てもニンゲンだった。

「有難う!今から合いに行ってくるわね!」

そういってベラが家を出たとき、アリスの胸の位置に赤くきれいなガラス玉のようなものが出てきた。

「アリス!これって!」

「うん・・・ビーズベルかな・・・」

そういってアリスはそっとそのビーズベルを触ろうとするとビーズベルはアリスの胸の中に入っていった。

これであとビーズベルの数は9個・・・




ちなみにそのあとベラは

「やっぱり合わなきゃよかった!彼すっかり変わってしまって彼女までいたの!やっぱり初恋は美しいままにしとけばよかった!」

と言っていたが、ビーズベルが出てきたということは、本人も知れてよかったということだとアリスは思った。

一方ディーノは真夜中にぼろぼろになって帰ってきたらしい。



第四話 後 終わり

Re: お化けの国のアリス ( No.20 )
日時: 2012/01/06 15:58
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=11904

番外編作ってみました!
これは皆さんのオリキャラを番外編に出します!
上のURLに用紙作りました><

気軽にコメしてください!!

荒らしはホントやめてください!

Re: お化けの国のアリス (第五話 前) ( No.21 )
日時: 2012/01/18 14:08
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)

第五話 前 〜悪魔心〜

今日はやることも特になく、アリスとエイプリルは森の奥にある昼寝にはもってこいの花畑でゴロゴロしたり花冠を作ったりしてそれなりに楽しんでいた。

「今日は平和だね〜」

エイプリルが花に埋もれて寝そべっている。

「うん。」

アリスは天気が良し、花の香りもとてもいい匂いで眠気を誘う。静かに風が木々が揺れる音を運ぶ。
そのとき、遠くから荒く花を踏みつぶすように誰かが近づいてきた。

「おい!アリスはどこだ!」

可愛い声だが今は怒鳴り散らしているせいで恐怖にしか聞こえない。
二人は重い体を起こすと、そこにはショッキングピンクに近い色した真ん中わけでショートの髪で、丸くとんがった角に、大人ぶっているのかV字カットの裾がギザギザになっているドレスのようなものを着て、薄ピンクのモコモコしたものを首からぶら下げている。

「だれ・・?」

「名高き悪魔一族の娘。ビアンカ・ベラミーだ!」

「うそつけー!ビアンカちゃんち普通の家だもん〜!」

びしっとビアンカをエイプリルが指差してツッコみ、ビアンカは顔を真っ赤にしてうっすら涙目になった。

「うぅ…そういうお前は誰なのよ・・!」

「…アリス…」

それを聞くなりついさっきまでの弱弱しい顔から一気に強気な顔に戻ってニイっと八重歯を見せて「見つけた」と呟いた。

「お前か!私の…いや、クラウス様の屋敷の隣に住んでいるアリスは!」

「だって住んでいいって言ってるから。」

感情的になっているビアンカとは対照的にアリスは無表情で威圧的な顔をしている。

「な…何!殺ろうっての?!」

「やっちゃえー!アリスー!!!」

ビアンカは指を鳴らしてぶんぶん腕を回す。アリスはニコニコしながら飛び跳ねてアリスを応援している。
するとまた花畑から何人かの(約二人)足跡がする。

「前らなにしてんだよww!」

「あ、ビアンカちゃん久しぶり…;」

そこにはディックとアベルがいた。

「またビアンカ喧嘩売ってんのか〜」

「喧嘩は…だめ…」

ディックの後ろにアベルが隠れながら三人に近づいてニタニタ笑う。

「喧嘩じゃない。」

そういってアリスがじろりとビアンカを見る。

「え…あ、そ、そうよ!まったくこれだから餓鬼は…!」

そういってビアンカはアベルをゲシゲシと蹴ったりするのでアベルがぽこっとビアンカの頭を叩いた。

「アベルいじめんなこの!ぼーりょく女ー!」

「アベルちゃん大丈夫?」

エイプリルがアベルに近づくがアベルは丸くうずくまって小さく泣いている。

              :
              :
「男はどういう女が好きなのよ?!」

しばらくしてビアンカがディックとアベルに向かって言う。

「オレはやっぱり料理上手な女の子と優しい子だな!」

そういって三人はビアンカをじろりと睨む。

「ううううう!じゃあアリス!料理対決よ!負けたら家を出てもらうわよ!…そしてそこにアタシが住むの…イヒヒ…」

「いいよ。家なくなっちゃいやだもん。」

「じゃぁ決まりだな。三時のおやつ時までに作れよ〜!」

ディックが大きな声で二人に指示した。

「ウチらはアリスの家で待ってるよ〜」

エイプリルがディックとアベルと一緒にアリスの家に向かって歩いていく。

まずは食材集めということで、ビアンカは森の方向の北に向かい、アリスは町の方向の東に向かっていった。



第五話 前 続く

Re: お化けの国のアリス (第五話 後) ( No.22 )
日時: 2012/01/18 16:45
名前: (たけ´・ω・`) (ID: CekhHc8W)

第五話 後 〜悪魔心〜

しばらくして約30分後、エイプリルとディックとアベルがベッドの上でゴロゴロしていると、アリスとビアンカがアリスの家に戻ってきた。
ビアンカは大きな布袋。アリスは大きな紙袋。
どさっと小さな木の机の上に置いてさっそく何かを煮たり、切ったり、かき混ぜている。いかにも何かを作っている音だ。
三人は待ってる間また寝てしまった…

            : 
            :
そしてしばらくすると、エイプリルがアリスに肩をたたかれて起きた。

「ふにゃぁ!」

「できた。」

アリスとビアンカはコトっと机の上に料理を乗せる。

「ビアンカ特性シチュー!」

シチューなのに体に悪そうな緑の色をして、食べ物じゃないものが中に入っている。

「なんだこれ…?」

ディックが恐る恐る聞いてみる。

「特別に毛虫、蛾、芋虫にカブトムシ!あと食感をよくするために蛆虫を入れてみたのよ!」

四人は言うまでもなくものすごい吐き気がした。だってよく見たら虫が原型のまま入っていたからだ。

「ビアンカちゃん…ウチらは悪魔族じゃないから虫とか食べないの…」

流石のエイプリルも苦笑いの余裕もなくゲテモノを三秒も見ないで行った。

「で、アリスは何を作ったんだ?」

「マフィン。」

確かにアリスが作ったのはマフィンなのだが、チョコマフィンで、チョコチップの代わりに、ドロップ、棒付きキャンディー、熊の形したグミ、その上にたっぷりと砂糖がかかっていた。どっからどう見ても病気的。


「これはこれでビアンカと同レベルだなww」

「違うもん…。」

アリスはむすっとしてマフィンをじっと見ている。

「で…誰が食べるの…?」

アベルが聞く。
しばらくの沈黙。三人は互いをじとっと見あう。そのうち三人は腕を出した。

「じゃーんけーん  ぽ!」

エイプリル:パー アベル:パー ディック:グー

「う…ウソだろ…」

エイプリルとアベルはハグしあってものすごく喜んだ。
その時、木のドアを叩く音がしたのでアリスが出てみると、そこには大きな巨人のような狂った男が立っていた。

「クラゥスがぁ3時だからぁ屋敷にぃ来いっていっているよぉ」

「おおおお!ベネットすっげーいいところに来た!!!さぁ!みんな!クラウスの屋敷に行こうぜ!!!」

そういうなりディックが一番に屋敷に向かって走り去って行った。

「あー!ディックずるーい!」

そうしてエイプリルもアベルも屋敷に行った。
アリスはマフィンをあとで食べるかのように、ピンクの小さな花柄のハンカチをマフィンにかけて屋敷に行った。

アリスの家に一人、ビアンカが残った。
ビアンカは自分が作ったシチューを見つめてこういった。

「虫がダメなら花とか人肉ならいいのね!待っててね!クラウス様!」

そういうと背中から黒い翼をバサっと出して自分の家に向かって帰って飛んで行った。


第5話 後 終わり


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