複雑・ファジー小説

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わたしの姉が名探偵らしいのだが
日時: 2012/05/04 17:36
名前: 風春 ◆8avsdZrJXE (ID: nWEjYf1F)

「と、いうことは……」
「はい、警部。犯人は第一発見者である山田さんで間違い無いでしょう」
——わたしの姉は、世間一般的に言う名探偵らしいです。



初めまして、風春です。
 これは、大学生でありながら探偵をする姉と、そんな姉の職業をよく思っていない妹の物語です。
 苦手な推理描写を克服するためにつくった小説ですので、至らない部分が多いと思いますが宜しくお願いいたします^^

◆注意
推理小説です。人が死にます。流血描写等は極力抑えますが、やむない場合には表現します。
見る人を選ぶような表現がある場合には、目次に※印を入れておきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
犯人の動機が不十分だったり、トリックが拍子抜けなものだったりしますが、素人の書いた物と思って目を瞑っていただければ幸いです。

◆目次
「大学食堂殺人事件(解決済み)」 >>1 >>4-6 >>9 >>12-13 (おまけ>>14※オタク要素含む)

Re: わたしの姉が名探偵らしいのだが ( No.16 )
日時: 2012/05/04 20:46
名前: 風春 ◆8avsdZrJXE (ID: nWEjYf1F)

蒼さん>>
こんにちは^^
「すごい面白い」……!?あわわわわ、ありがとうございます!!恐縮です!

塩素のところは自分の中でも特に頑張って書いたところなので、こうやって、読んでくださっている方にもそれが伝わってくれているんだなぁと思うと、とても嬉しいです^^頑張って書いた甲斐があります。

はい、これからも頑張らせていただきます!
嬉しいコメント、本当にありがとうございました!

Re: わたしの姉が名探偵らしいのだが ( No.17 )
日時: 2012/05/16 17:44
名前: 風春 ◆8avsdZrJXE (ID: nWEjYf1F)
参照: 1

大学の食堂で殺人事件が起きてから早一週間。
事件三日後くらいまではキャンパス中、熊餅アヅサが手を染めたその事件の話題で持ちきりであったが、学生たちはそろそろその話にも飽きてきたらしく、また新たなネタを探し始めているようだった。人間って、どうしてこんなに噂話が好きなんだろう。正直言うとわたしはそういう噂話の類に疎いので、彼らの喜ぶ基準というものがよくわからない。
と、瞬間。背中に衝撃が走る。どうやら背中を押されたようで結構痛い。まぁ、こんなことをしでかすのは、アイツしかいないんだが。
「ッドーン! おい優〜。何怖い顔してんだよ。ま、お前の場合、その顔が標準なんだけどさ」
「……痛いんだけど」
「あ、ごめんごめん! 故意に強く押したわけじゃないんだ! 許してチョンマゲ!」
……このやかましい生物の名前は淀霧明日香。恐らく、わたしがもつ数少ない友人の一人。
幼稚園・小学・中学・高校と、なぜかクラスがずっと同じであり、大学でも当然のごとく一緒につるむものだと思っていたが、彼女が二浪してしまった為、一浪のわたしと一年差ができてしまった。
わたしとしてはそんなこと死ぬ程どうでもいいのだが、淀霧はそれが本気で不快らしく、わたしと会うたびに「ダブれ」と言って中指を立ててくる。正直迷惑でしかない。

「自分の姉ちゃんのせいで殺人が起きたなんて、軽くうつになりそうなシチュエーションだもんな! でも大丈夫、わたしはそんなちっぽけなことであんたを軽蔑したりなんかしないからさ!」
「まぁ、別に淀霧に軽蔑されても全く傷つかないけどね」
「ひどい! 相変わらずの鬼畜っぷりだな優! お前はメガネっ娘だから完璧な鬼畜メガネだな! だが問題点がひとつ。お前が男ではないということだ!」
見てのとおり、少々、いや大分頭がおかしい奴である。中学生の時まではこんなんじゃなかったんだが。自由な校風を誇る我が母校・星ノ宮第一高等学校が、彼女をここまではっちゃけさせてしまったとしか思えない。そういえば先日、一人暮らしである彼女のアパートにお邪魔したところ、相当な数のルビー文庫と薄い本があったが気にしない。気にしたら負けだ。
「というか、今日もお前の姉ちゃん仕事か? 来てないけど。ま、いつものことか」
ハハハ、と淀霧。だが、わたしは笑えなかった。うつむいて頬をポリポリとかく。それを見て、流石のKY女淀霧も何かを察したらしく眉をひそめた。
「どうしたよ優、元気ないな。わたしに何でも言ってみろ」
あぁ、今日はなんだかいつにも増して淀霧が優しく見える。百パーセント気のせいだろうけど。だが、数少ない親友ぐらいには言っておくとするか。
「……誰にも言わないでね。姉さん、あの事件の日から、ずっと自室に引きこもってるんだよ」
「……マジ? ちょ、皆聞け! 猫名部先輩、先週の事件がショックで、家に引きこもっちゃってるらしいぜ!」
「え、嘘!?」
「猫名部さんが!?」
「あの事件は明たんのせいじゃないのに!」
ざわつく教室。教室にいた学生のうち数名は、大慌てで教室を飛び出していった。友人に伝えにいくのだろうか。って、そうじゃなくて。
「おい淀霧。わたし今“誰にも言うな”って言ったよな? なぁ、言ったよな? どうしてあんたの口はそんなにユルユルなんだよ!」
「……ハッ、つい口が! わたし、隠し事できないんだよな。何事にも正直に生きているから!」
にかっと笑う淀霧。なんだか泣きたくなってきた。
姉さんは今とても不安定な状態だから、あまり周りにこのことは知られたくなかったのに。
親友のよしみで、無用心に淀霧なんかに喋るんじゃなかったよ!

Re: わたしの姉が名探偵らしいのだが ( No.18 )
日時: 2012/05/07 22:13
名前: ゆりかん (ID: Kgb35kUF)

初めまして、ゆりかんといいます!!
推理もののお話大好きでしかもそれを自分でつくるなんてすごいですね!!!

更新頑張ってください〜!!
応援してます!!!

Re: わたしの姉が名探偵らしいのだが ( No.19 )
日時: 2012/05/13 19:22
名前: 風春 ◆8avsdZrJXE (ID: nWEjYf1F)

ゆりかんさん>>
初めまして!

推理描写の書き方がよく分からなくて、悪戦苦闘しています^^;こんなんで「推理小説」なんて名乗っていいんでしょうか……
あわわわ、応援だなんてありがとうございます!すごく嬉しいです><つっ
コメントありがとうございました!

Re: わたしの姉が名探偵らしいのだが ( No.20 )
日時: 2012/05/19 18:25
名前: 風春 ◆8avsdZrJXE (ID: nWEjYf1F)
参照: テスト期間なので更新減りますやったね!

隣の教室からも悲鳴があがりはじめている。こりゃ、大学中に知れ渡るのもそう先のことではないな。
と、教室の外から何やら声が響く。
「おーい! 誰か来てくれ! 猫名部さんが引きこもってるって聞いて、保坂教授が倒れた!」
「なんですって!?」
保坂教授と出来ているという噂の理学部・春山にこ美さんはそれを聞くと、慌てて教授に駆け寄った。
「教授! 大丈夫ですか!?」
「お、おぅ……にこ美、大丈夫だよ。わたしが死んだら、墓に毎月、猫名部明たんファンクラブの会報を置いておいてくれ……うっ」
「教授ぅぅぅぅぅぅーーっっ!」
泣き喚くにこ美さん。それを見た吹奏楽サークルのメンバーは、どこからか楽器を取り出していそいそと演奏を始めた。マイナー調なのが妙に癪にさわる。というか、教授もファンクラブの会員だったのか。姉が学園を掌握する日も近そうだ……って、そうじゃなくて。
やばい、やばいぞ。わたしが余計なことを言ってしまったせいで、なんだか大変なことになりつつある。
「ご、ごめんな、優……まさかここまでとは……」
言い辛そうに苦笑いする淀霧。なんだかもう怒る気力も無いなぁ……
「もういいよ……わたしちょっと、帰るね……」
「え!? 優、お前講義は……」
「一日くらい休んでも、誰も文句言わないよ、きっと……」
淀霧は責任を感じているのか、無理にわたしを引きとめようとはしなかった。
家に帰ったらとりあえず、姉ちゃんの部屋の鍵をピッキングしなくちゃならない。何が何でもだ。


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