複雑・ファジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 松本君が死にました。
- 日時: 2012/07/26 23:01
- 名前: 市ノ瀬瑞紀 (ID: fmI8cRcV)
ある日、松本竜太が死んだ。
竜太が死んだことによって三人の主人公の人生は変わり出す。
目次
一話>>1……長谷部拓海①
二話>>4……若宮由那①
三話>>5……葉月みやび①
四話>>9……長谷部拓海②
五話>>14…若宮由那
この小説を読んでくださった方
風猫様
揶揄菟唖様
たまご様
白沢祐様
ありがとうございます。
この小説の歴史
七月二十四日……一話、二話、三話更新。
七月二十五日……四話更新。
七月二十六日……参照100突破!五話更新。
- 返事と参照100について ( No.11 )
- 日時: 2012/07/26 07:58
- 名前: 市ノ瀬瑞紀 (ID: fmI8cRcV)
たまご様へ
葉月みやびはこの小説の鍵ですね。
応援してくださいませ。
参照100について
朝起きてこのサイトを覗いたら、参照100だったので、星座占い最下位だった悲しさが吹き飛んだ単純な市ノ瀬瑞紀です。(一ノ瀬瑞紀にもなります)
七月二十四日からこの小説を書いているので、三日間で100が越えたのを、とても嬉しく思います。
応援してくださっている方は、これからも応援お願いします。
- Re: 松本君が死にまし ( No.12 )
- 日時: 2012/07/26 11:01
- 名前: 白沢祐 ◆xoPT2KzXZY (ID: khvYzXY.)
貴重なスペース失礼します。
はじめまして、白沢祐と申します。
自分の書いている小説の傾向的にも、こういった人間の内面にぐいぐい突っ込んでくる小説は大好きです。
タイトルのインパクトも凄いですよね。思わず「なんだろう、この小説」ってなりますし。
さっぱりした文章もとても好きです。
読みやすいなぁ、と感じます。
松本くんのこと、松本くんの周りの人間。
それらがこの後、どう描かれていくのかが気になります。
これからも更新がんばってください。
- コメ返事 ( No.13 )
- 日時: 2012/07/26 22:03
- 名前: 市ノ瀬瑞紀 (ID: fmI8cRcV)
白沢祐様へ
逆に、コメントしてくださってとても嬉しいです。
実は、タイトルはよく想い浮かばなくって、小説の内容をそのm(フゴッ
と、いう経緯でこのタイトルになりました。
文章のお勉強を頑張り、よりよい作品にしたいとおもいます!
- 若宮由那 ( No.14 )
- 日時: 2012/07/27 03:12
- 名前: 一ノ瀬瑞紀 (ID: fmI8cRcV)
美香の家までの十分間、私は思い出していた。
先輩とのたった二ヶ月のことを……
五月某日。
道場の前の短い階段に腰掛けて、私は頭を抱えて泣いていた。
低い身長をカバーするために、毎朝三十分かけて高く大きく盛っている頭の上のお団子が、くちゃり、と悲しくつぶれているのも、そのときの私にはどうでもいいこと。それくらい、泣きたかった。
なぜ、そのときその場所で泣いてしまったのかは謎。きっと、お墓につれていくくらいの謎。部活が終わってヘトヘトでなにも考えずに歩いていたら、いつの間にか道場前の階段に座って泣いていた。
私はこの時のことを、神様が松本先輩と引き合わせるために私を道場の前で泣かせていたのだと思う。いや、そう思おうと思う。
とにかく悲しかった。言葉に表せないくらい、悲しかった。
どれくらいかよくわからなかったけれど、泣き始めてから結構長い時間がたって、道場から人がでてきた。そう、その人こそ、松本先輩だったのだ。
私は扉の方へと視線を移す。そのとき私は松本先輩を生まれて初めて見た。
かっこいいとかそんなのは一切なかった。
だって、先輩もなぜか泣いていたから。
- 若宮由那 ( No.15 )
- 日時: 2012/07/27 03:10
- 名前: 一ノ瀬瑞紀 (ID: fmI8cRcV)
「何で泣いてるの?」
「何で泣いてるんですか?」
私たちの高校は学年ごとのテーマカラーがあって、一年緑色、二年赤色、三年黄色と分けられている。まだ初対面で名前も知らなかったけれど、松本先輩の体育着のラインの色が赤色だったことでこの道場から出てきた男の子が先輩だとわかり、とっさに敬語が出た。
しばらく私たちは無言で見つめ合う。と、いうより警戒し合っていた。
「ラインの色が緑色……一年生か……」
松本先輩はぼろぼろと瞳から涙という液体を垂れ流しながらそう言って、階段の私と同じ段、つまり私の隣に座った。
そのときの松本先輩から、ふわりと漂う汗の臭いがすごかった。だが、別にいやな臭いではなかった。むしろ、とても落ち着く臭いだったことをよく覚えている。
「何で泣いてるんだろうな?」
先輩はそういって、止まらない涙を手の甲で拭く。でも、手の甲はどうやら吸収性がないみたいで、はたから見てて無意味だった。
「私もよくわからないんですよ。でも、すんごく悲しいです」
「僕も同じ」
まるで魔法みたいに。と、ぽつりと私が言うと、それあり得る! と、先輩が騒ぎ初めてその日のうちにすごく仲良くなったのだった。