複雑・ファジー小説

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◆私と彼の365の法則◆【貴方のコメントで大きく変わるカモ】
日時: 2012/08/20 16:58
名前: 赤のす (ID: x6z9HA8r)

【◆私と彼の365の法則◆】にクリックしていただき誠にありがとうございます!!


 はじめまして、赤のすです!


 気軽に声をかけてくださると嬉しいですっ!
 今回手がけたのは「学園系」です。
 ちょっと浮いている主人公を中心に起きる物語を書きました!駄文ですがよろしくお願いします!




【注意書き】
・駄文・誤字脱字のオンパレード。
・荒らし・中傷NG!無視しましょう!
・コメント欲しいです><




【登場人物】
○一之瀬 千尋 Ichinose Chihiro
 感情をあまり表に出さないポーカーフェイス。あまり人と関りたがらない性格。なので友達らしい友達はいない。

○沙倉 澪 Sakura Mio
 どちらかというとヤンキーっぽい少女。元気が良くて気が強いくせに泣き虫。一之瀬が放っておけない。

○堀越 涼平 Horikoshi Ryohei
 スポーツ万能で整った顔立ちを持つ澪の幼馴染。クラスではルーム長を務めたりと、人前に出る仕事が好き。

○宮部 由希 Miyabe Yuki
 おっとりとしていてマイペースな澪の親友。いつも澪の相談相手になってくれる。でも小さいので妹的存在。


※登場人物はこれからも増やしていく予定です!




 こんな感じです♪
 それではよろしくお願いします!

Re: ◆私と彼の365の法則◆【コメントくださると嬉しいです><】 ( No.9 )
日時: 2012/08/18 19:34
名前: 赤のす (ID: 9na0nYLK)

>ナル姫s
 こちらこそコメントありがとうございます!
 ルーム長は自分でもお気に入りのキャラなので、そう言っていただけるととっても嬉しいです!太陽ですか・・・wナル姫sイイこと言ってくれますねっ!w
 更新頑張りますっ!ありがとうございます!


>左右s
 コメントありがとうございます!
 話面白いといっていただいて光栄です!
 更新頑張ります!

Re: ◆私と彼の365の法則◆【コメントくださると嬉しいです><】 ( No.10 )
日時: 2012/08/19 17:17
名前: 赤のす (ID: x6z9HA8r)

 夜6時。
 果たして「夜」という表現が適切なのかどうか微妙な時間帯だが、とりあえず全員集まったらしい。——————もちろん、一之瀬も。
 ××店は、まあ居酒屋みたいなところで、会社員やら年配の人たちばかり目に映った。だが、ちゃんと大きな宴会場も設けてあって、私たちのクラスはそこで騒ぐこととなった。


 堀越が前に立ってマイクを持つ。
「えー、それでは、今年のクラスルーム長の方から簡単にご挨拶させていただきます。みんな進級おめでとう!!」
 ——————それ挨拶じゃねーだろ!バカ越—!アホルーム長!
 宴会場は、すっかり堀越の罵倒でいっぱいになった。


「ねぇ、澪はドリンク何にする?」
 中学からの友達・宮部 由希(みやべ ゆき)が隣に座ってメニューを持ってきてくれた。

「んー・・・・・私は普通に水でいいや」
「じゃ、私はオレンジジュース」
 相変わらず子供っぽいな。
 由希はマイペースでおっとりしている。それに加えて小柄で小さい。だから、クラスの妹的存在なのだ。



「それにしても、打ち上げの時くらい、おいしいジュース頼みなよ」
「いいよ、太るし」
「水なんて頼むの、一之瀬君と澪くらいだよ」



 ・・・・・一之瀬?
「い、いや、やっぱり私もオレンジジュースで・・・・・・」
「え?いいの?」
「うん、気がすごく変わった。あ、ちょっと外すね」
 由希がきょとん、としているのを余所に、私はまっすぐ一之瀬のもとへ、ずんずんと歩いていった。




「表出ろや」




 一之瀬は無表情で私を見ると、静かに立って宴会場を出た。宴会場は、堀越が盛り上げてくれたおかげで、宴会場を出ていくのに誰も気に留めなかった。私も一之瀬の後に続いた。












 宴会場から少し離れると、草ばかり茂っている小道に出た。一之瀬は、その道を小さな足音を立てながら行く。私は眉間にしわを寄せ、イライラしながら歩く。


「・・・・・あんたさ、自分が今どういう状況か分かってんの?」
 私の問いに、一之瀬は答えなかった。
 代わりに、立ち止まった。

 —————と、思ったらいきなり草に向かってしゃがみこむ。
 え、何?お腹でも痛くなったとか?
「ね、ねえ、ちょっと」
「ホタルだ」


 ・・・・・は?


 一之瀬が見ている方向を見る。
 そこには、夜にほのかな光を発している小さな虫———————ホタルがいた。
 ホタルの小さな光にあてられて、夜露はきらきらと、まるで真珠のような輝きを見せた。それがまた幻想的で、私はじっと、引き込まれるように一之瀬の隣に座り、ホタルの光を見ていた。


「珍しいな。こんなところでホタルに出会うなんて。季節だって、まだまだ夏には程遠いのに」
「きれい・・・・・ホタルって、夏の虫なの?」
「そうだね。でも、ゲンジボタルとかは5月ごろに成虫が現れたりするんだ。川が汚染されて、数は少ないのに、こうしてホタルを見れた僕たちはラッキーだな」
「そうね・・・・・って何言わせてんだバカ!!」


 我に返り、すぐさま一之瀬のそばから離れた。
「君が勝手に言ったんじゃないか」
「う、うるせーよ!あーもう黙れ黙れ!!」
「残念だな。僕は、君が素直な方が好きになれるのに」
「すっ・・・・・!」


 コイツ何考えてんの!?
 好きとか、平然に言うとかあり得ないし!


「でも、君は口が悪くて乱暴だから、僕は君のこと嫌いだ」
「・・・・・あ、あたしだって、あんたのことなんか好きじゃねーし!て、ていうかマジあり得ないんですけど!こんな暗い奴を好きになるとか、信じられない!」
 ああもう、コイツといると調子狂う!
 さっさと用件済ませて帰る!



 ガッ!



 一之瀬の胸ぐらをつかんだ。
 それでも一之瀬は、やはり無表情で私を見た。その目が、どこか私を見下したように感じて、余計むかついた。私の方が、優位な立場なのに。


「あんたさ。ホンット痛い目見ないと分からないみたいだね」
「・・・・・君は本当に乱暴な人だな」
「乱暴で結構。つーかムカつくんだよ。いっつもスカした顔して見下すようなあんたが。マジで調子乗んなよ。パシリならパシリらしくビクビクしてろっての」
「僕はスカしていないし誰かを見下してもいない。ましてやパシリになった覚えなんてない」
「それがうぜぇんだよ!」



 ぶんっ!



 思い切り右こぶしを振り上げて、突き出した。
 が、こぶしは虚しく空を切り、一之瀬はひらりと避けてしまった。


「訂正するよ。僕は君が嫌いなんかじゃない。大嫌いだ」
「うっせーな!だったら黙って殴られろよ!」


 何度殴ろうとしても、ひらりと軽やかに避ける一之瀬。だんだんムカついてきて、自暴自棄に腕を振り回していたのが自分でもわかった。
 気付くと、一之瀬を踏切まで追い詰めていた。
 電車が近づいている。その証拠に、踏切棒が下に落ちてきた。当たりはカンカン!と踏切の音でうるさくなる。

「さあ、観念しろよ。これであんたの逃げ道は無————————」
 すると、驚いたことに一之瀬は踏切棒の下をくぐって、線路の上に立った。
 私は唖然としてその様子を見る。
「ちょ・・・・・あ、あんた!」





「君はホタルを見たとき「きれい」だと言った。それが君の素直なところさ。———————君を隠す生き方は、よくないよ」





「は・・・・・はぁ?何言ってんの・・・・・・」
 私を隠す、生き方?
 一之瀬位の言っていることは、分からなかった。いや、正確には「分かりたくなかった」。——————だから、本当は分かっている。
 電車の光が、見えた。


「本当は、君はそんな荒い口調を使ったりしないんだ。あの時の君はそうだった。でも、そうやって強がっていないと一人になってしまう気がして、怖いんだ。君は臆病だ。弱虫だ。でも————————すごく、優しいんだ」
「っ!い、意味わかんないし・・・・・て、ていうか、あんた、そこにいたら」




 電車の音が、聞こえた。もう、すぐそこまで来ていた。




「君を隠して生きるのは、すごくもったいないと思うよ」
「ねぇ、待ってよ、ちょっとあんた・・・・・・——————————!!」















 ガタン!!!
























































 電車が——————————————通り過ぎた。

Re: ◆私と彼の365の法則◆【コメントくださると嬉しいです><】 ( No.11 )
日時: 2012/08/20 13:17
名前: 赤のす (ID: x6z9HA8r)

「・・・・・ありがと」



 私は、一之瀬の手を引っ張っていた。
 カンカン、という音が鳴りやみ、踏切棒がゆっくりと上がっていく。

「あ・・・・・あんた、バカじゃないの!?し、死ぬ気だったの!?」
「死ぬにはまだ早いさ。だって、高校生だもん」
「ばか!!あのままだったら確実に死んでたじゃない!!」
「死なないよ。——————君はきっと、僕の手を引っ張ると思っていたから」
「っ・・・・・・。・・・・・」

 私は、全身の力が抜け、その場にぺたりと座り込んだ。
 すると、一之瀬も隣に座ってくれた。


















 中学の時、私は仲の良い人同士でグループを作った。
 その人たちといると、とても楽しくて、なんでも話すことができた。もう、これ以上の友達なんて出来やしない、と思ったくらいだ。
 だけど——————。



『パン買ってこいよ』



 そのグループで、仲の良い友達に言われた言葉だ。
『10秒以内に買って来いよ。もちろんお前の金でな』
『ちょ、ちょっと待ってよ。なんであたしが———————』
『はぁ?こっちはお前と仲良く「してやってる」んだぞ』
『そうそう。え、もしかして今まで本当に仲よしこよしの友達だと思ってたの?あはは、ウケる』
『っ————————!!』


 私は、心の中で、何かが壊れる音がした。
 私のパシリの生活は3か月くらい続いた。時には暴力を振られることもあった。筆箱を盗まれたり、机の中にゴミを入れられることもあった。

 でも、まだ信じられなかった。
 あんなに仲の良かった友達が、私を裏切るなんて絶対しない。——————今ではバカみたいだけど、あの時の私は本気でそう信じていた。だから、抵抗もしなかったし、おとなしく従った。でも——————。

 ———————私は、一人だった。


 クラス替えがあって、その人たちとは離れた。
けれど私の心は深い傷を負った。一人がたまらなく怖くなった。誰かに従えられるのが怖くなった。私を見下すな、私を白い目で見るな、やめろ、やめろ—————————!!

















「そうか・・・・・。そんなことがあったんだ」

 私の話を聞き終わった後、一之瀬は静かにそう呟いた。
 体育座りをして、私は自分の裾をギュッと握りしめる。
「だから・・・・・あんたを見てると、むかつくのよ!・・・・・昔の・・・・・自分を見ているみたいで・・・・・」
「違うよ」
「っ!?は、はあ?」

 いきなり否定する言葉を発する一之瀬に驚く。
 しかし一之瀬は、静かに私を見ていた。


「言ったろ?君はすごく優しいんだ、って」
「だ、だからそーゆーことをふつーに・・・・・・」
「君は、放っておけなかったんだ。自分に似ている僕を。自分と同じ思いをしてほしくなかったんだ」
「ね、ねえよ!そんなこと!別に・・・・・・」
「そうかな。でも、君はいつも僕に「おはよう」の挨拶をしてくれる。筆記用具をうっかり落とした時も拾ってくれた。普段の君からじゃ想像できない行動だ。これって、気にかけてるってことじゃないかな」
「!・・・・・っう、うるさい、な・・・・・。て、ていうか、なんであんたは、さっきからそんなこと言ってくるわけ?」


 すると一之瀬は、道路に仰向けになって寝転んだ。
「最初は、君があまりにも僕に構ってくるから、軽くあしらうつもりだったんだ」
「なっ!」
 何コイツ!?
 じゃあ、私は完全に一之瀬に舐められてたってこと・・・・・?


「でも、君がホタルを見て「きれい」って言ってから、ちょっと変えることにしたんだ。君が本当はどういう人間なのか、見定めてみたくなったのさ」
「・・・・・それって、私を試していたってこと?」
 私がふくれっ面になっていうと、一之瀬は苦笑した。

 あれ・・・・・?こいつ、笑ってる。そういう顔も、できるんだ。
「そうとも言うね。そして、君の話を聞いていたら、むかついてきたんだ」
「え?」





「君をパシリにした奴らさ。仕返ししよう」





「・・・・・は?」
 し、仕返し?
 無理だよ。だって高校違うし、あいつらチンピラとつるんでるし。それに、仕返しなんてしたら、後でもっとひどい報復が待ってるに違いない。

「やる前から決めつけるのはよくない。さ、そろそろ戻ろう」
 一之瀬は、なんだか楽しそうだった。
 立ち上がって一之瀬の後について行く。







 宴会場は、もうすでに盛り上げ飽きたのか、撤収の準備を始めている者もいた。
 一之瀬はその流れで、一番に会計を済まして帰ってしまった。

「ねぇ、ねぇ!一之瀬君とどこに行っていたの?」
 由希が興味津々な目で私を見つめた。

「べ・・・・・別に」
「嘘つかないでよー」
「ほ、本当に何でもないってば!」
「えー?つまんないの」

 別につまらなくないだろ。
 そう思いながら、私も由希と一緒に会計を済まして家に帰った。

Re: ◆私と彼の365の法則◆【貴方のコメントで大きく変わるカモ】 ( No.12 )
日時: 2012/08/20 22:11
名前: リコ (ID: x6z9HA8r)

はじめまして、リコと申します!

毎回拝見してます!急展開でビックリしました!!(((o(*゜▽゜*)o)))
電車が来る場面はハラハラしましたっ・・・・・!(◎_◎;)
パソコンに向かって「一ノ瀬ぇぇぇ!!」って思わず叫びましたww

これからも頑張ってください!!

Re: ◆私と彼の365の法則◆【貴方のコメントで大きく変わるカモ】 ( No.13 )
日時: 2012/10/05 20:02
名前: ヰルマ (ID: .3Z5.adl)

こんにちは、おひさ…って言うのが正しいのかな?
まぁお久しぶりですね。憶えてますか?ヰルマです!*^^*

来ていきなりなんですけど、
い、一之瀬君カッコいい……!!!
澪ちゃん…カワイイ……!!!
何だか今回の話で一気に2人の印象が変わりました!!

いいですね!暗い過去を持つヒロインに孤高(?)に立つヒーロー……
あああああカッコいい!!テンション上がってきました!!

電車の場面はもう「ぎゃあああああああああ!!!」って叫びましたww
一之瀬君、無事で良かった……澪ちゃんありがとう!!!!

コメは少ないですが、陰ながら応援させていただいてます!
更新、頑張って下さい!!また来ますね
でわ、失礼しました!


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