複雑・ファジー小説

美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト
日時: 2012/11/10 18:20
名前: 梶原明生

美幸へ・・・しがない空手拳法有段者の警備員が「金無し大兄妹アイドル」の不運の死を遂げた未来を変えるために、過去へタイムスリップする。  ひめゆり自衛隊・・・沖縄第15旅団の隊員達が実験と称した防衛省の企みにより特戦群と空挺団の策略に巻き込まれ、時空波装置で昭和20年3月23日にタイムスリップする。そこで彼等が見たものは・・・やがて酷い惨状に特戦群の隊員等も心を動かされる。そして新たな希望が・・・2つ交互にお送りするタイムスリップアクション。ダイジェスト短縮版で執筆いたします。・・・原稿は完成済み。

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Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.287 )
日時: 2017/04/17 18:39
名前: 梶原明生  

…「あーっ、俺の一張羅の迷彩服が…」何と右足の外側から腰までキレイに裂けていたのだ。「悪運が強かったな。これで怪我の一つもないとは。いかん、行くぞ肩に掴まれ。」宗末三曹は三村三曹を肩で担いで走る。右足だけ生足のヌードを披露しながらバタバタはためかせて急いだ。宗末三曹が応戦している諸岡三曹の肩を叩きながら走り去り、後方へと向かう。そしてミニミ軽機関銃の連射を浴びせつつ、後方とバトンタッチして自分も後退した。幸村二尉はそろそろ手頃だろうと無線で全隊員に後退するよう指示した。慣れた動作で手早く撤退し始める。後は夜闇とクレイモアが守ってくれる。その思惑は当たっていた。静けさの中、米軍と日本軍とは膠着状態に落ちていった。「何もたついてる。米軍が来たらどうするんだっ。」クレイモア爆薬を仕掛けてる諸岡三曹を幸村二尉が激しく叱咤する。「りょ、了解。」このクレイモア爆薬は指向性爆弾とも呼ばれ、扇状に曲がった平たい鉄製ケースの中に250個の鉄球が爆薬に敷き詰められ、起爆すると扇状に爆風ばかりか、小さな鉄球を辺りにバラまく。マシンガン250発分の弾を一瞬で食らうようなものだ。仕掛け終わった隊員は即座に後退した。こうして両軍共に成果のない朝を迎えることとなった。…次回「アダンのジャングル」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.288 )
日時: 2017/04/17 19:57
名前: アンパンマン

続きがみてみたいです。
よろしくおねがいします。
すごく、完成度がたかいですね。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.289 )
日時: 2017/04/19 15:31
名前: 梶原明生  

ありがとうございます。何分遅筆な上に二つの物語を進行しているものでして。美幸へ の次に書きます。待ち遠しいかと思うので次項のネタバレを少々。沢田一尉等は史実に少しでも沿うため、解散命令が出ても残りのひめゆり学徒を保護しません。代わりに死亡する学徒に発信機を取り付け、ギリギリで回収する手段に出ます。そんな時、上原貴美子婦長(史実の実在した婦長)も保護対象にします。やがて米軍の無線を傍受していた三浦三曹はある恐ろしい計画を耳にします。「沖縄に原子爆弾投下せよ。」果たして神谷三尉以下ひめゆり自衛隊はこの危機を回避できるのか…
となってます。しばしお待ちを。敬具

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.290 )
日時: 2017/04/19 15:53
名前: 梶原明生  

「美幸へ」…Q「中学生生活始動」

いよいよ美幸さんの中学生生活は始まった。妙子のお古の制服は若干ミニスカートなので、心配したが、あまり介入ばかりできないし、彼女自身も気にいっていたので、静かに見送った。正彦、勇兄ちゃんと共に初登校する美幸さん。入学式が終わってから真っ先に声をかけてきたのは妙子の後輩だった。「妙子さんの妹さん。」「はい、そうですけど。」「妙子先輩からあんたのこと頼まれてたんだ。」「お姉ちゃんから…」以来、美幸さんは皆に守られ、吹奏楽部に入部した。そしてバレー部にいたミサと出会い、親友となっていった。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.291 )
日時: 2017/04/25 00:55
名前: 梶原明生  

「ひめゆり自衛隊」…

「アダンのジャングル」
同日、06:10時。「かかったぞ。」地賀谷一曹が田丸ニ曹に叫んだ。仕掛けていたクレイモアに米軍兵がかかり、多数の死者をだしていた。これにより米兵に言い知れぬ恐怖心を植え付けることとなり、進撃に影響を与えることとなった。そして陸上自衛隊第708部隊の反撃が始まる。擬装した高機動車LAVや96式装甲車からの支援射撃の元、再び幸村ニ尉等の部隊が攻撃した。しかしその反撃は半端ではなかった。18日にバックナー中将が死亡してから(行方不明なのだが)、もはや怒りに燃えた米軍は民間人、軍人関係なくジャップオールキル攻撃を行った。…省略…米軍は投げやり戦法を選ばざるおえなかった。それでも陸上自衛隊との混成部隊の鉄壁を崩すには至らない。「今だっ、攻撃は日本軍にせてビーコンに従い、ひめゆりをここへ連れてこい。」「了解。」沢田一尉は無線で保護班に指示した。ビーコンとは事前に彼女たちの手首にはめさせた発信機である。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.292 )
日時: 2017/04/28 19:26
名前: 梶原明生  

これまでは壕やその周辺をさぐれば良かったが、解散命令以後は海岸やアダンのジャングル等を右往左往して米軍から逃げ惑わなければならなくなっては、救出が困難になるからだ。「今日保護すべきひめゆりは名嘉山末子、名城美恵、比嘉ヨシ、新里キサだ。くれぐれも失敗のないよう頼んだぞ。もうすぐ203飛行隊の防空援護が来る。追って無線で指示する。以上だ。」言われて動いたのは岡田二尉の部隊であった。そんな82式指揮装甲車でのやりとりを、すぐ近くの折り畳みテーブルでモーニングコーヒーを落ち着いた表情で飲む年配のアメリカ人が聞いていた。四角い顔にガッチリした体躯は、彼の全てを物語ってるような威圧感がある。それは紛れもなくバックナー中将であった。「ふん、君は英語がうまいね。一見するとアフリカ系アメリカ人のようにも見えるが違うかね。フフフっ、無駄口はたたけないわけか。しかし私を利用するとは、うまいことを考えたな。第三外科壕の無血占拠の交渉のネタにするとは。だが解せんな。たかが壕一つのために何故私を使った。その気になればもっと大きな作戦に使えるはずだが。…」言った後に一気にコーヒーを飲み干すバックナー中将…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.293 )
日時: 2017/05/09 18:46
名前: 梶原明生  

…地賀谷一曹はチラッと見ても、警務の姿勢を崩すことはなかった。「それにこの光る板。いや、何でも映す硝子面とでも言おうか。こんなものが日本軍にあるとはな。しかしこれが今日のニューヨークタイムズか。やれやれ、私は死んだことにされているのに、相変わらず誹謗中傷ばかりだな。ウンザリする。前々から沖縄戦の責任はこの私にあるとばかり報じやがって。本国の為に尽くしてもこんな扱いか。」彼はパソコンの画面を見ながら初めて愚痴をこぼした。一方、岡田二尉の部隊は三和村海岸付近に来ていた。UAVによる画像を通じてのビーコンの点をたよりに捜索を行った。「どうやら彼女達は共に行動しているようだな。好都合だ。」LCD画面を見つつ岡田二尉は呟いた。高機動車LAVと96式装甲車で来たものの、通れる所ではないので、途中で待機させて歩いて探し回った。「いました、岡田小隊長。」カワサキ250オートバイKLXの斥候隊が手前にバイクを横倒しにし、双眼鏡を覗き込みながら無線で知らせてきた。その後斥候隊は土埃を上げてタイヤをころがして、円を描くようにクルリと回って立ち上がり、後方へ走り去った。「どうしてあれだけの戦力をがあって、私達はこうなるの。…」防空頭巾にモンペ姿の比カよしが悲痛な叫びを上げる。「仕方ないでしょ。解散命令が出たんですもの。」名城美恵が宥めるように言う。その時、米兵のマシンガン射撃が辺りに響いた。「もうだめ、ああ、お母さんに会いたい。」「私もせめて妹の文ちゃんに会いたかった。」口々にひめゆり学徒から悲痛な言葉が漏れた。「神風なんてなかったのね。」名カ山末子がそう言って手榴弾に手をかけようとした時、彼女達にだけは 神風 が吹いた。明らかに音の異なる銃声が聞こえた。「義烈空挺部隊だ。早まるな。助けに来たぞっ。」岡田二尉が天の声にすら聞こえたことだろう。「良かった。助かる、助かるのよ。」名城美恵が、感嘆の声を上げる。元村一曹が前に出て岩影から89式小銃で応戦し、これに柄川三尉に宗末三曹が続いた。そして、F−2戦闘機の一団が正確にMK82・500ポンド爆弾を落として、米兵の一団を片付けた。その隙に後退してひめゆり学徒隊員を保護して、アダンのジャングルへと消えていった。…続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.294 )
日時: 2017/05/11 21:13
名前: 梶原明生  

「美幸へ」…そんな充実した姿を脇で見守りながら、俺は内心微笑んだ。しかし、そればかりと喜んではいられない。兄の正彦、勇は男兄弟であり、唯一話せる女姉妹はもういない。すると何故か彼女と道場で話す時間が多くなり、美幸さんとの親密度は増すばかり。「いけない。21才の美幸さんにほぼ同じ中学時代の彼女がいるからって、恋に落ちてはいけない。」俺は自制心を保つのが大変だった。何せ目の前に天原美幸が、あの愛した女性がいるのだから。恋愛の相談もされた。ある日下駄箱にラブレターがあったと言われた日には気が気じゃなかった。母の文子さんはテストの点数ばかり気にし、昭和のお母さん特有の「恋愛話苦手」が効じて美幸さんと不仲になるばかり。おれは二人の間に立って仲を取り持つのに必死だった。あっと言う間に終わった中学一年の日々。しかし次なる中学二年の年は少々波瀾万丈なことが起こることとなる。 …次回R「不穏な二年生」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.295 )
日時: 2017/05/18 23:39
名前: 梶原明生  

「ひめゆり自衛隊」…一方、東辺名地域を守っていた神谷三尉の部隊は山城の本部壕近くの、ひめゆり学徒隊員を保護しに来ていた。しかしその本部壕近くで、右膝を砲弾の破片で負傷し、木陰の下で治療を受けている上原貴美子婦長と出会った。「大丈夫ですか、上原さん。植村三曹、診てやってくれ。」「了解。」神谷三尉は植村三曹に叫んでいた。「ありがとうございます。助かります。上原婦長、義烈空挺部隊の方々が来て下さいましたよ。」「上原婦長、お気をしっかり。」口々にひめゆり学徒が彼女を囲むように言った。神谷三尉は彼女の人望ぶりを知っていた。…省略…「まずいです。一応、応急処置と止血はしましたが、救護車まで運んで手術しないと手遅れになります。」「わかった。君達も我々に付いてこい。吉川三曹、増田ニ曹、申し訳ありませんが、担架で上原婦長を運んでもらえませんか。」「了解、任せてくださいよ。」二人は陸自迷彩仕様の折り畳み担架を持ち、上原婦長を乗せて歩きだした。そして数百メートル進んだ直後、「ドカーンッ」と155ミリ加農砲弾が弾着した。「嘘だろ、後もう2、3分あそこにいたら…」吉川三曹が血相を変えて振り返った。「そうだ。さっ、急ぐぞ。」増田ニ曹は落ち着き払って先を急いだ。こうして後々の戦闘は旧日本軍に任せて、再び膠着状態に陥ってしまった。…次回「大山少年と懐中時計」に続く。

Re: 美幸へ。ひめゆり自衛隊。混合ダイジェスト ( No.296 )
日時: 2017/05/26 00:25
名前: 梶原明生  

「ひめゆり自衛隊」…大山少年と懐中時計」

昭和20年 6月 21日 午前0920時。三和村の海岸で逃げ惑う砂川美紀、美幸に棚原ハツ、内間シマ、そして野田校長と宮城静子の姿があった。いやまだ一人。…大山という少年がいた。頭には包帯が巻かれている。そして辺りには火炎放射の手が迫っていて、ついに海岸の絶壁まで追い詰められていたのだ。もはや前にも後ろにも動けない状態。砂川美紀が悲痛な叫びを上げる。「ああ、自決する前にお母さんに会いたかった。どうしてこんなことに。…」内間シマが同じ心境ながら気丈に振る舞おうと必死だった。「何言ってるの。情けないこと言わないでよ。」「なら何故神風は吹かないんですか。私達を助けてくれないじゃないですか。」…省略…そんな時、砂川美幸は大山の手をギュッと握りしめて小声で囁いた。「ごめんなさい。あなたの事、助けてあげられなくて。…」大山は手を握り返し、彼にはなかった真剣な表情で言った。「ううん、それでもいい。君と一緒なら米軍とだって構わない。でも最後に聞かせてくれ。君の懐中時計の裏側。製造年月日が20××年8月になってるけど、あれは一体何故なんだ。」それを言った途端、彼女の表情は青ざめた。「どうしてそれを。…あの時仮眠してた時。」「ごめん。つい物珍しかったから。」「いいのよもう。あなたのおかげで私の記憶が蘇ったようなものだから。そうなの、私達双子はこの時代の人間ではないのよ。あなたと同じで…」「えっ。…」驚いた。まさかこの二人が未来から来た子供だったとは。「で、でもどうしてこの時代に。」「わからないの。5歳の誕生日に欲しがってた父の懐中時計をもらって大はしゃぎで公園で遊んでたら、二人とも青白い光に突然包まれて…気がつけば昭和10年の沖縄にいたの。孤児として砂川家で育てられて今に至るわけなの。確か、昔の苗字は…カミヤとか言ってた気がするわ。」…続く。

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