複雑・ファジー小説
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- *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 完結!
- 日時: 2014/04/28 17:20
- 名前: 姫凛 (ID: kaDNG7L3)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=16484
「どの部活に入ろうか…」
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-attention-
・この物語はパラレルワールドです。
・URL上にシリーズ作品をまとめたものを張ってあります。
・登場人物などもそこに書かれています。
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-story-
ω一章 選択の物語
零話 悪夢>>01
一話 クラスメイト>>02
二話 変人たちとの出会い>>05-08
●-「帰宅部に入る」
三話 彼女との再会>>10-11…逃避END
●-「写真部に入る」
四話 まさかの出会い>>12…挫折END
●-「料理部に入る」
五話 ハーレム?>>09…廃部END
○-「どの部にも入らない」
六話 退屈な日々>>13…BADENDA
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- Re: *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 ( No.9 )
- 日時: 2014/04/24 17:01
- 名前: 姫凛 (ID: 1UTcnBcC)
五話 ハーレム?
色々考えた結果俺は——
「料理部に入ろう」
「ありがとぉーー」
「「えぇ〜〜〜〜」
料理部に入ることにした。
やっぱり、自炊くらいは出来ないといけないよな。いつ神月の家を追い出されても良いように、準備しておかないと…。
決して!玉餅先輩の胸、目当てで入るわけじゃねぇ!!本当に、心底から、神月の家を追い出された、一人暮らしを始めた、時の準備として料理を覚えるために入るだけなんだからなっ!!
「どうしたの〜、ハヤテくん〜?」
「えっ?いえなんでもないですっ!」
「ん〜??」
あ、あぶねー。油断してたぜっ、集中しないとな。ふっ、と息ついてる間に玉餅先輩が近くに来て…胸が…近くに……なんてなったら、今度こそ俺、鼻血の出し過ぎで貧血起こして死ぬわっ。一瞬の油断が命取りなる、気を付けないと…。
「君が決めたのなら仕方ない」
「やっぱり、健全な男の子は胸か…」
「ち、違いますっ!!」
何を言い出すんだ、霧姫先輩は…まったく…俺は別に玉餅先輩の胸なんて興味なって……ゴクリッ。
まだしばらく霧姫先輩はブーブー言っていたが、後は私に任せろと九条先輩が何とかしてくれると言ったから、俺と玉餅先輩は家庭科室に行くことにした。料理部は家庭科室がアジトだからな。
でも家庭科室なんて、家庭科の授業以外で入るの初めてだな…。
南の校舎三階に端にある家庭科室に着くと玉餅先輩はドアをガラガラ〜と開け、笑顔で
「ここが家庭科室よぉ〜」
と言ってこの部屋がなんなのか教えてくれた。
いや、何回か授業で入った事ありますよ。と言おうかと思ったけど、めんどくさいからあっそうですか、的な感じで頭を軽く下げた。
「あー。やっと帰って来たわね?ボタン。何処であぶらうってたのよー、もぉ〜」
家庭科室の中から聞いたことのある声が…まさかこの声は…。
「あ〜ん、ごめんぇ〜、新しい子の勧誘してたら遅くなっちゃて〜」
「えっ?新しい子?新入部員ってことっ!?でかしたわ、ボタン!で、ダレなのっ……って、え?」
「や…やぁ…」
家庭科室から出て来たのはやっぱりとゆうかやはりというか……神月ヒメノだった。
「ちょ、な、なんで、ハヤテがいるのよっ!?」
「それはこっちのセリフだっ!なんで料理下手のヒメノが料理部にいるんだよっ!」
「あれあれ〜?二人はお知り合い〜??」
俺とヒメノが言い争うをしていると、玉餅先輩が首を傾げて聞いてきた。
「話は、中でしましょっ。此処だと目立つわ」
ヒメノの案ってのはしゃくだが、確かに俺とヒメノの言い争いの声で野次馬達が、なんだなんだとゾロゾロ鬱陶しく様子を見に来ている。人の喧嘩を見に来てんじゃねぇーー!!
家庭科室に入るとすぐにヒメノは席に座って、顎でそこに座りなさいと、自分の反対側の席を指している。ちっ、ムカつく野郎だな。
「ボタン、これはどうゆうこのなの?説明して」
「どうゆうこともなにもぉ〜、ハヤテくんが〜今日から新入部員だよ〜って」
「アナタの目は節穴なのっ!?なんでよりによって、こいつを…」
ギロッとした目つきでヒメノは俺を睨んで来る。
うっさいなー、テメェに指図される覚えはねぇーよ。こっちも睨み返してやる。
「二人は知り合いなのぉ?」
「…そうよ。ハヤテは、私のイトコよ」
「まぁ〜」
ヒメノはものすっごく嫌そうに言った。まぁ、俺もあんな奴といとこだなんて嫌だけどなっ!
でも何故か玉餅先輩は嬉しそうにニコニコ笑ってる。…あの、今の会話で面白いとこありましたか?
「よかったぁ〜。ヒメちゃんとハヤテくんが知り合いでぇ〜」
「な、なんでよ?」
「だって〜、たった三人しかいないのにぃ〜仲良くなれかったらどうしようって〜」
「えっ?えっ三人?」
「なによ、聞いてなかったの?」
うんと頷くとヒメノは、ハァーと重たいため息をついた後、この部はまだ作り立てで部員は玉餅先輩とヒメノの二人しかいないらしい。って二人でも部として作れるんだ…。
とかつぶやいてしまったら、貴方馬鹿?とまた馬鹿にされてしまった。うっせ、馬鹿って言った方が馬鹿なんだっ。バーカバーカ!
ちゃんとした部にするには最低五人必要で、今は生徒会長のお情けで形だけあるという状態らしい。理由は、来年には二人とも卒業して料理は廃部となるから、だそうだ。
でも、玉餅先輩的には、下級生達に引き継がれてずっとあって欲しいと思っているみたいだ。ヒメノは知らないけど。
今は勧誘活動を二人で頑張っているみたいだけど、知名度が低すぎて誰も入ってくれないみたいだ。
俺もうちの学園に、料理部なんてものがあるなんて初めて知ったけどな…。
「ハヤテみたいなゴミでもいないよりかは居た方がいいわ。今料理部は、廃部の危機だから」
一々、ムカつく言い方しか出来ないのかこの女はっ!
「お願いっ!料理のために一緒に頑張ってくれないかしらぁ?」
目を潤ませて玉餅先輩はおっしゃられている。
ヒメノの頼みだったら頑固拒否だけど、玉餅先輩の頼みなら…
「喜んでお手伝いしますっ!」
「わぁ〜、ありがとぉ〜〜」
「ふんっ」
こうして俺は正式に料理部の部員となり、玉餅先輩と楽しく雑談しながら料理の作り方を教わっている。
あ?ヒメノ〜?知らねぇーよ、あんな奴。俺は玉餅先輩の為に、この部に入ったんだ。なんなムカつく女なんて、ムシムシだっ!
俺なりに玉餅先輩と二人で頑張ったつもりだったんだが、部員は独りも入らず料理部は廃部となってしまった。
どいしてこうなってしまったんだ?俺の何が間違っていたんだ…?
玉餅先輩は仕方ないよ…と現実を受け入れてたけど…俺は…
料理部が廃部になってフリーなった俺は、また前と変わらない平凡で退屈な毎日を過ごしている。
やっぱり、俺なんかに青春なんて似合わないんだ。彼女なんていらないんだ…。
俺は——
ずっと独りでいいんだ
廃部END
- Re: *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 ( No.10 )
- 日時: 2014/04/25 22:08
- 名前: 姫凛 (ID: 9ffIlNB/)
三話 彼女との再会
色々考えた結果俺は——
「帰宅部に入ろう」
「ヨッシャー!!」
「あうぅ〜、やっぱりユウナちゃんにはかなわないぃ〜」
「…はぁ、まさか霧姫に負けるとはな」
帰宅部に入ることにした。
別に霧姫先輩にどうだこうだと言うわけではなく、ただ普通に楽そうだなって理由で入ることにした。
だって霧姫先輩がやってる部活だぜ?普通に青春してる部活なわけないだろ。きっと、ただひたすらにダラけてれば良いって部なんだろうな。
「ささ、負け犬達はほっといて、我が帰宅部のある旧校舎に行くよん」
「あ、はい…って旧校舎っ!?」
旧校舎ってあの旧校舎かっ!?
昔使われていた校舎だけど、新しい校舎が出来てからは誰も寄り付かなくなり、立入禁止になってからは幽霊やらんやらが住み着いていると噂されるあの旧校舎かっ!?
「ん?どんしたんだね、ワトソン君」
「いや俺、ワトソンじゃないです。ホームズ先輩」
「あははっ、そんだけノリが良いなら大丈夫だって!オバケ君達も君を喜んで出迎えてくれるよ」
「はぁっ!?マジでいんのかよっ!!」
霧姫先輩はあはは〜と笑って誤魔化しやがった。玉餅先輩と九条先輩に助けを求めたんだけど
「「おたっしゃで〜〜」」
と妙な造り笑顔で手を振って見送られてしまった。くそうっ!見方は誰もいねぇーてかっ!!あぁ、そうですかっ!じゃあ自分でお化けでもなんでもしてやるよっ!!ああーーチクショー!!
決して行動には出さなかったが、心の中では頭抱えて暴れまくってた。
お化けなんてそんなのいるわけないだろ?俺よぉ。だってそんな非科学的なモノなぁ?見えない触れられない物をどうやって怖がれって言うんだよ、そうだよなーあははっ!!
考え込みすぎて俺の理性がヤバイ事になりつつあった…。
校舎を離れ木々が沢山生い茂る森みたいな所を歩く。てか、学校にこんな場所あったのかよ、初めて知ったぜ。ここある意味サボりスポットだな。校舎からは木が邪魔で見えないし、先生もこんな所まで見回りにこないだろ、日差しも丁度よくて心地いいし良い昼寝スポットでもあるなー。
「おー、ついたー、ついたー」
「ここが…」
霧姫先輩に連れて来られた場所は古びた校舎だった。いやまぁ旧校舎に連れて行くとは言われてたけどな。でも言われててもビックリはするもんだ。
窓ガラスとか割れてるし、苔も生え放題だし、建物自体荒れ放題だし、中は暗い、電気通ってんのか?
つーか、こんなとこによく集まろうと思ったな。帰宅部ってこんなとこでなにする部なんだよ、一体。
- Re: *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 ( No.11 )
- 日時: 2014/04/25 22:06
- 名前: 姫凛 (ID: 9ffIlNB/)
旧校舎は中も外もボロボロだ…。床穴が開いちまってんじゃねぇーか!落ちたらどうすんだよ…。
俺は落ちないように慎重に慎重に歩いているのに、この先輩と来たら…
「フッフ〜ン、ヨットホットエット!」
軽々と無神経に廊下を通ってゆく。例えるなら、谷底なんかにあるボロボロの桟橋で無神経にダッシュで通過して、ロープが切れてそのまま落下するような阿呆みたいな。
この人には絶対にそうゆう結末がお似合いだ。
「あっ。ここだ、ここ。ゴミ虫君はやくはやくー」
霧姫先輩はとある教室の前で止まった。
う、うるぜー。こっちは落ちないように慎重に歩くので精一杯なんだ!あんたの都合で動けるか!!
つーか、俺はゴミ虫って名前じゃねぇ!!
「ハァー」
「ため息ついてたら、幸せが逃げちゃうぞ、少年よ」
「誰のせいだと…」
言ってやろうかと思ったが止めた。だってこの人に常識なんて通じるわけないよな…。こうゆうタイプの奴って自分自身が辞書って感じだからな。
「皆の衆ー、僕が帰って来たよー」
いや、あんた何様だよ。とツッコミそうになったが、止めた。とゆか俺この人相手だと諦め、止める事多いな…まぁ、別にいいけどな。俺は人生そのものを諦めたようなもんだからな。
教室のドアをガラガラと開け霧姫先輩が入って行くと何処かで聞いた事のある声が聞こえた。
「あっ!お帰りなさい、ユウナ先輩」
「たっだいま〜〜〜、ミカン君〜」
ん…?ミカン?何かが引っ掛かった。
ミカン…誰だっけ?そんな名前の奴を俺は知っていたはずだ。確か…大切だった…。
「…ぁ」
「………」
教室に入り彼女の顔を見るまで思い出せなかった。そうだ—ー
丸井ミカン
丸井の下の名前はミカンだった。
丸井は俺を見て目を丸くして驚いている。当然だよな、あの日から一年間、俺は一度も丸井とは目を合わせなかったし口を利かなかった、だって俺なんかと仲がいいなんて知られたらきっと、丸井は周りの奴らから仲間外れにされ虐められるにきまってる。
俺なんかが傍にいたらあいつは、不幸になるに決まっている。
「すみません、霧姫先輩。やっぱ俺…」
「待って、天駆くんっ!」
「っ」
「………」
霧姫先輩に入るのをやめますと言おうとしたのに丸井が止めやがった。なんでだ?俺は…お前の傍に居たらいけないから、離れようとしてやったのにっ。
霧姫先輩は察しが良いのか、無言で俺達の間に入りしばらく俺と丸井を交互に見つめた後、ハァースゥーと大きく深呼吸した後、
「ゴミ虫君」
「なんですか?」
声をかけられた。
この人相手に、一々ツッコむのはさすがに馬鹿馬鹿しくなってきて、普通に返事をした。
「うちの部はさ、自由がモットーだからさ、ぶっちゃけた話、名前だけ貸してくれるだけでもいいのだよ」
「はぁ…はぁ…、俺用事思い出したんで、帰ります」
「うん。じゃあ、まったね〜」
「…ぁ、またね」
「……また」
俺は一応、帰宅部入った
男に二言はねぇとかそうゆうのじゃなくて
霧姫先輩も名前だけ貸せば良いって言ってたし
形だけでも部活に入ってるって言っとけば
もう他の部から誘われる事なんてないだろうし
もう…誰かと関わる事なんてなくなるだろうし
あの日から何度も丸井は俺に何かを言おうとしていたが
俺はあえてそれを無視し続けた
だって俺に関わった人は——
不幸になってしまうのだから
逃避END
- Re: *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 ( No.12 )
- 日時: 2014/04/26 15:17
- 名前: 姫凛 (ID: WTiXFHUD)
四話 まさかの出会い
色々考えた結果俺は——
「写真部に入ろうかな」
「ふ、男なら当然だな」
「あらあら〜」
「ハァ〜、健康男子ならではの選択だね」
写真部に入ることにした。
いや別に霧姫先輩が言うような、九条先輩がしてたような事を求めて入ることにしたわけじゃない。
むしろ逆だ。その人の許可なく勝手にアレな写真を撮るなんて、盗撮間がいな事をやめさせるために俺は写真部に入ることにしたんだ。
「さぁ、ハヤテよ!我々とエロスを追求しようではないかっ!」
「いやしねぇーよっ!!」
まったくこの人は…油断も隙もねぇ。
俺はあんたらとは違うんだ。ま、その…確かにそうゆう写真は嫌いじゃねぇーし…興味が全くないわけでもねぇけど……盗撮は趣味じゃねぇ。それは立派な犯罪だ。見過ごすわけにはいかねぇ。
「そうだよぉ〜、ハヤテくんはえっちな写真なんて撮らないよぉ〜」
おぉ、さすが玉餅先輩。まだ出会って間もないのに俺の事をちゃんと理解してくれてる。
俺の気持ちをちゃんと代弁してくれてる。ありがてぇ。
やっぱ、この人こそ“先輩”に相応しいな。
この後、お節介の邪魔野郎の霧姫先輩が健康男子とは…と語ろうとしてやがったけど、やはり男同士。腐っても男だと通じるモンがあるんだな、九条先輩が空気を読んで霧姫先輩に割り切りこの場は解散し俺を写真部へ案内してすると言ってくれた。
霧姫先輩は、話を遮られて少し不機嫌そうだったけど、まぁ玉餅先輩の前で恥かかされるよりは、何百倍もマシだ。
「写真部は南校舎の一階にあるぞ」
「へぇ〜」
霧姫先輩と玉餅先輩と別れ、南校舎の廊下を歩きながら九条先輩が説明してくれた。
俺の教室も南校舎にあるけど、全然気が付かなかったな。写真部なんて部があるなんて…。
あとから写真部の活動内湯を聞いて見ると、エロスを追求してるのはあくまで冗談的なもので、本業は写真家を目指し練習に励んだり、学校新聞の写真を撮ったりしてるらしい。
なんだ…まともな部じゃねぇーか。と安心した俺は浅はかだった。だって、エロスを追求してる時点でまともな部なわけないだろっ!
「ここだ。さ、入りたまえ」
「…ぁ、はい」
暗っ!写真部のアジトの教室は何故か真っ黒いカーテンで日差しを全面カットしてて、真っ暗に近い。一応電気スタンドとかあるけど、光弱っ!ある意味ねぇーだろっ!!つーか、目悪くなるわっ!
「部長お帰りなさい、今電気付けます」
薄暗い暗闇の中から女子の声が聞こえた。
ああ、なんだ、普通に電気あるんだ。じゃあ、最初からつけておけよっ。
パチッと電気が付き部屋が一気に明るくなった。とゆうか、一気に明るくなりすぎて一瞬目がくらんだ。
「眩しいっ!」
「大丈夫デスか?」
「あ、あぁ…」
少しして目が慣れて来たから瞼を開けると、誰かに似てるような…スラーとモデル体型の美少女と、頭が三つ?と見間違えそうなボンボンみたいな塊を頭の両サイドに付けてるチビ娘がいた。って…?部員に女?
「二人とも彼は、我が写真部の新入部員だ。仲良くな」
「ハイッ」
「……どうも」
一番にチビ娘が元気に返事した後、不機嫌そうにモデルが返事した。うっわーこいつ苦手だなー。ヒメノと同じタイプ臭がする。
俺は取り敢えず学年と名前を名乗り、軽く頭を下げた。チビ娘は良いとしてモデルはガン無視だったけどな!やっぱ好かねぇあの女。
「紹介しよう、彼女達が我が写真部の部員だ。さ、自己紹介を」
「ワタシ、桜ミオンと言いますネッ!ヨロシクお願いします、センパイッ!」
「どうも。霧姫ルカです。…で、なに?」
チビ娘は…桜か。桜色っぽい髪色だしなんか丁度良い見た目と名字だな。よし、桜餅と命名してやろう。口には出さないけどな。
あのモデル…霧姫って言うのか…あれ?霧姫?
「霧姫ーーー!!?」
「な、なにっ!?」
あ、やべ思わず声に出ちまった。
霧姫は目を丸くし驚いた後、すっげ形相で俺の事を睨みつけている。
「あぁ、霧姫は帰宅部、部長の霧姫ユウナの妹だ」
「やっぱり…」
「ふんっ」
姉妹なのに全然、性格見た目違うなー。ってゆうか本当に姉妹か?顔しか似てる部分ねぇじゃ、ねぇーか。と聞いてみたかった、無の圧力があったため止めた、俺はまだ死にたくねぇ…。
九条先輩は落ち着くまでカメラ器具すべて貸してくれると言ってくれたラッキー!でも条件付きで、九条先輩と写真家を目指す事だ。
俺、写真なんてそんなに…と言って断ろうとしたけど、押しに負けてそのまま九条先輩と桜餅、霧姫の三人にカメラの事を教わりながら写真家を目指す事となった。
でも結果は…
不合格。やっぱり俺にはカメラの再送なんてないんだ
桜餅は家の事情で母国に帰り
九条先輩は卒業してしまい
残された俺と霧姫は結局打ち解けられず
無言でそのまま写真部は解散となった
俺には—ー
夢なんて必要ないんだ
挫折END
- Re: *バッドエンドから始まる恋物語*部活編 ( No.13 )
- 日時: 2014/04/28 17:19
- 名前: 姫凛 (ID: kaDNG7L3)
六話 退屈な日々
色々考えた結果俺は——
「やっぱりどの部にも入らない」
「「えぇーーー!?」」
先輩たちは目玉が飛び出すんじゃないかってくらい驚いてたけど、やっぱり俺は誰かと戯れるのは性に合わねぇ。
俺は一匹狼気取ってんのが一番だ。
うまく言えてなかったと思うけど、俺の想いを打ち明けると先輩達は納得してくれた。一人しぶといのもいたけど…。
こうして俺の平穏な日々は守られた
でもなんでだろう…
何故か心にポッカリ穴が開いたような…
なんか物足りないような気持ちだ
……
いや、気のせいだなっ!
俺はこれまでと何ら変わらない平凡で平和な日々を独りで送っている。
たまに赤崎が加わるけどな。
ま、たまに五月蠅く平穏な毎日は結構楽しく気に入っているしこんな生活が毎日続くもんだと、思ってたのに…。
ある日の放課後、俺は赤崎と下校していた。
たまたま通った道で、幽霊屋敷と呼ばれてそうな古びた屋敷を発見した。
俺はなんか嫌な予感がして止めたのに、赤崎のヤツ入っていきやがった。俺も慌てて、赤崎を追いかけ中に入って行った。あんなんでも親友だからな、なにかったら心配だ。
俺は分かってたはずだった…
コレは何度も何度も
他の場所で経験したはずだった…
屋敷の奥で俺は無残に腹が切り下がれた赤崎の遺体を発見した。ここから先の記憶はない。いや記録はないと言うべきか。
観測者はこっから先は記録しても意味がないと思ったんだろ、だってこのルートもいつものバッドエンドなんだから—ー
BADENDA